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「廊下のあそこだけ、踏むとフカフカ沈む」「キッチンの前の床がぶよぶよする」といった症状、実は沈む「場所」と「範囲」でだいたい原因の見当がつきます。
先に大事なことを言うと、床が沈む原因は①フローリング表面の劣化 ②下地の腐食 ③床下の湿気 ④シロアリの4パターンで、直し方も費用も全く違います。そして一番やってはいけないのが、原因を調べずに「上から板を重ね張りして隠す」ことです。
建築現場で床を張る側だった元大工のおさむが、見分け方から修理費用、賃貸の場合まで解説します。
原因の見分けマップ【早見】

まず知ってほしい|床は「層」でできている
フローリングの床は1枚の板ではなく、上から「フローリング材→下地の合板→根太(ねだ)という約30cm間隔の木→大引という太い木→床下」の層構造です。現場ではこの順に組んで張っていきます。
「沈む」というのは、この層のどこかが弱っているサイン。どの層が悪いかで、数万円で済むか、床下ごとの工事になるかが分かれます。
①一点だけフカフカ沈む|フローリング表面の劣化
- いつも歩く場所だけ沈むなら、フローリング材(合板を貼り重ねた板)の接着が寿命で剥がれ、板の中に空洞ができた状態が疑わしいです。築15年を超えた複合フローリングの定番症状です
- 下地はまだ生きていることが多く、緊急度は低め。ただし範囲は少しずつ広がります
- 直し方は部分張り替えか、状態が良ければ重ね張り。張り替えと重ね張りどっち?の記事で費用ごと比較しています
②水回りの近くで広めに沈む|下地の腐食(緊急度高)
- キッチンの前・洗面所・トイレ・浴室の入口で沈むなら、水漏れや湿気で下地の合板が腐食している疑いが強いです
- 合板は水に弱く、一度腐食が始まると根太まで進みます。ここは放置NGです
- この場合、表面だけ直しても意味がありません。水漏れ元の特定→下地の交換→仕上げの順番になります。配管まわりは水回りリフォームまとめもどうぞ
③部屋の広い範囲がふわふわ+カビ臭い|床下の湿気
- 特定の一点でなく部屋全体がなんとなくふわふわ・カビ臭い・畳や壁際も湿っぽいなら、床下の湿気が本命です
- この場合は床を直す前に、床下の湿気の原因を特定するのが先。0円でできる通気口の確認から、床下の湿気対策の記事に順番をまとめています
④空洞音・羽アリ・土の筋|シロアリの疑い(最優先)
- 床や柱を叩くとスカスカの空洞音がする/春から初夏に羽アリを見た/基礎に土のトンネル状の筋(蟻道)がある。この3つのどれかがあれば、シロアリを最優先で疑ってください
- シロアリは湿った木材を好むので、②や③の症状とセットで進行していることが多いのが怖いところです
- 表面がきれいでも中がスカスカになるのがシロアリ被害の特徴。ここだけは自己判断せず、床下の専門調査を受けてください
修理費用の目安
- 部分的な補修:数万円〜が目安です
- 6畳の重ね張り:リフォーム各社の公開相場ではおおむね9万円前後〜
- 6畳の張り替え:10万円前後〜、下地の補修まで含むと15万円〜が目安です
- 金額は床材のグレードと下地の傷み具合で大きく変わります。「一式」でなく、下地の状態と交換範囲を書いた見積もりをもらってください(見積もりの見方の記事)
正直な話|「上から重ね張りで隠す」のが一番危ない
床がぶよぶよすると「上から新しい板を張ればいい」と考えたくなりますが、腐食やシロアリが原因の場合、重ね張りは被害を床下に閉じ込めて進行させるだけです。
現場側の感覚で言うと、重ね張りしていいのは「下地が健康」と確認できた床だけ。安い提案に飛びつく前に、床下を見てくれる業者かどうかで選んでください。めくってみたら根太まで真っ黒、は珍しい話ではありません。
賃貸の場合|自分で直さず、まず管理会社へ
- 普通に暮らしていて床が沈んできたなら、経年劣化として原則貸主(大家さん)負担です。すぐ管理会社か大家さんに連絡してください
- ただし自分の水漏れ(洗濯機など)を放置して腐らせた場合は、借主負担になることがあります
- いずれにしても黙って自分で補修するのはNG。悪化させると負担がこじれます
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よくある質問
床が抜け落ちることはありますか?
いきなり抜けることはまれですが、水回りの腐食とシロアリは着実に進みます。「沈みが深くなってきた」「ミシッと音が変わった」は進行のサインなので、そうなる前に調査を。
自分で床下を確認できますか?
キッチンの床下収納や和室の畳を上げると、床下点検口がある家が多いです。懐中電灯で「木が黒ずんでいないか・カビ臭くないか・土の筋がないか」を見るだけでも、業者に伝える情報として十分価値があります。無理に潜る必要はありません。
沈まないけど「ミシミシ音」だけします
音だけなら床鳴り(きしみ)で、原因も対処も別物です。床のきしみ・床鳴りの記事をご覧ください。多くは深刻ではありません。
まとめ
- 床が沈む原因は「一点だけ=表面の劣化」「水回り近く=下地の腐食」「部屋全体=床下の湿気」「空洞音・羽アリ=シロアリ」の4パターン
- 原因を調べずに上から重ね張りするのが一番危ない
- 費用は部分補修の数万円〜下地込み15万円〜まで、どの層が悪いかで決まる
- 賃貸は自分で直さず管理会社へ。経年劣化は原則貸主負担
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