基礎のひび割れは補修すべき?費用相場と危険なひびの見分け方|元大工が中立解説

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「家の基礎(きそ)にひびを見つけた。放っておいて大丈夫?直すといくらかかる?」

結論から言うと、髪の毛のように細いひび(幅0.3mm未満)は、コンクリートが乾くときにできるもので、多くはあわてなくて大丈夫です。一方で、幅0.3mmを超える・斜めや段差がある・鉄筋(てっきん)が見えている・地震のあとに増えた、といったひびは専門家に見てもらうのが安全です。費用は細いひびの表面補修で1mあたり数千円、構造にかかわるひびの本格補修だと数万〜25万円ほどが目安。そして「表面だけコーキングで埋める」補修は、水の逃げ場を塞いで内部のサビを進めることがあるので注意が必要です。

どこからが「危ないひび」なのか。基礎の新築現場も見てきた元大工で、ホームセンターで補修材も売っていたおさむが、脅さず・でも見落とさないための見分け方を、中立の立場で解説します。基礎補強そのものは専門業者の領域なので、最終判断は業者に、という線引きも正直に書きます。

すでに幅の広いひび・斜めのひび・地震後に増えたひびがある方はこの先で紹介する業者に無料で見てもらうのが安全です。基礎は建物を支える一番大事な部分なので、判断を先延ばしにすると補修範囲が広がって費用がかさみます。

費用の目安【早見】

基礎のひび割れ修理費用の早見

ひびの状態と工法で費用は大きく変わります。1mあたりのおおよその目安は次のとおりです(現地調査で変動します)。

  • 髪の毛程度の細いひび(ヘアークラック)=コーキング・シール充填で1mあたり2,000〜5,000円。市販の補修材でのDIYなら材料費1,000〜3,000円ほど
  • 少し太い・浅いひび=Uカットシール工法で1mあたり5,000〜15,000円。ひびをV字・U字に削って充填し、再発を防ぐ方法
  • 構造にかかわる太いひび=エポキシ樹脂注入で1mあたり10,000〜30,000円。ひびの内部まで樹脂を入れて強度を戻す方法
  • 基礎全体の補強=アラミド繊維シートなどで1平方メートルあたり20,000〜40,000円。補修というより補強で、金額は上がります

構造的なひびを本格的に直す場合は、全体で数万〜25万円ほどになることもあります。まずは状態を正しく見極めることが、ムダな出費を防ぐ第一歩です。

基礎のひびは「全部が危険」ではない(元大工の本音)

基礎の新築現場にいたころ、コンクリートを流して乾かす途中で、細いひびが入るのは珍しくありませんでした。コンクリートは固まるときに水分が抜けて少し縮むので、その力で表面に細かいひび(ヘアークラック)ができます。これは材料の性質によるもので、すぐに家が傾くようなものではありません

目安として、幅0.3mm未満・深さ4mm未満の細いひびは、経過観察でよいとされています。0.3mmは、シャープペンシルの芯(0.3〜0.5mm)が入らないくらいの細さ、と考えると分かりやすいです。だから細いひびを1本見つけただけで、あわてて高い工事を契約する必要はありません。

大事なのは、「あわてないひび」と「放っておかないひび」を、自分で最初に切り分けられることです。

危ないひびの見分け方【幅0.3mmが最初の境目】

基礎の危ないひびの見分けマップ

次のどれかに当てはまるひびは、経過観察ではなく専門家の診断をおすすめします。ひとつでも当てはまれば、無料の現地診断を使ってみてください。

  • 幅が0.3mmより広い(名刺やシャープペンの芯が入る)。特に0.5mmを超えると要注意です
  • 斜め・横方向に長く走っている、段差やズレがある。地盤の不同沈下(片側だけ沈む)のサインのことがあります
  • ひびから鉄筋が見えている、サビた茶色い汁が出ている。内部の鉄筋がサビている可能性があります
  • 地震のあとに新しく増えた・広がった。揺れで構造にダメージが出た疑いがあります
  • 日を追ってどんどん伸びている、水がしみ出す。進行中のひびは早めの対処が安全です

幅0.5mm以上のひびは、国土交通省の告示(住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準)でも、構造にかかわる部分では欠陥の可能性が一定程度あるとされる目安です。とはいえ最終的に「構造クラックかどうか」を断定できるのは、現地を見た基礎の専門家です。大工の自分でも、ここは目視だけで言い切りません。写真だけ撮って、判断はプロに任せてください。同じ「ひび」でも、外壁のひびは基準が別なので外壁のひび割れ補修(名刺が入るかで危険度がわかる)を、床が沈む感覚があるなら床が沈む・ぶよぶよする原因もあわせて確認してください。

「表面だけ埋める」補修に注意(元ホムセンで見た失敗)

ホームセンターで補修材を売っていたとき、「自分でコーキングを塗ったのに、数か月でまたひびが出た」という相談を何度か受けました。原因は、ひびの内部や進行の理由を確かめずに、表面だけふさいでしまったことです。

表面だけ埋めると、内部に入った水が抜けなくなり、鉄筋のサビや劣化が中で静かに進むことがあります。サビた鉄筋はふくらんで、コンクリートを内側から押し割ります。つまり、安く済ませたつもりが、数年後にもっと大きな補修になることもあるわけです。

細いヘアークラックを市販材で埋める程度ならDIYでも問題ありません。ただ、太いひび・斜めのひび・鉄筋が見えるひびは、原因の診断から専門業者に任せるのが結局は安く付きます。

工法と費用の目安・誰に頼むか

基礎のひび補修は、外壁塗装業者・基礎補強の専門業者・リフォーム会社などが扱います。どこに頼むにしても、複数社に現地を見てもらい、原因と工法の説明・見積もりの明細・保証を比べるのが失敗しないコツです。1社だけの言い値で決めないでください。

「今すぐ直さないと家が倒れる」と不安をあおって即決を迫る業者には注意してください。まともな業者は、ひびの幅・深さ・場所をきちんと測り、経過観察でよいものは正直に「様子見でいい」と言います。悪質な業者の手口も知っておくと安心です。

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(※「基礎に幅◯mmくらいのひびがある。ヘアークラックか、直したほうがいいひびか、理由つきで見てほしい」と伝えると、話が早く進みます)

よくある質問

基礎のひびはどこまで放置していい?

幅0.3mm未満・深さ4mm未満の細いひび(ヘアークラック)で、伸びていなければ経過観察でよいとされています。半年〜1年ごとに、幅が広がっていないか写真で記録して見比べると安心です。幅0.3mm以上・斜め・鉄筋が見える・地震後・水がしみる場合は、放置せず診断を受けてください。

DIYで補修しても大丈夫?

細いヘアークラックを市販の補修材(コーキング・エポキシ)で埋める程度ならDIYでも可能です。材料費は2,000〜10,000円ほど。ただし太いひび・構造にかかわるひびは、表面だけ埋めると悪化することがあり、保証も付きません。迷うひびは業者の無料診断を使うのが安全です。

基礎のひびは火災保険や地震保険で直せる?

台風・落雷・飛来物などの突発的な災害が原因なら、火災保険の対象になることがあります。地震が原因なら地震保険ですが、基礎のひびだけでは支給基準に届かず減額・不支給になることもあります。乾燥収縮や経年劣化によるひびは対象外です。「保険で無料になる」と最初から言い切る業者には注意してください。

新築なのに基礎にひびがある。無償で直してもらえる?

新築から10年以内で、構造にかかわる部分のひびなら、品確法(住宅の品質確保法)にもとづき売主・施工会社に無償補修を求められる場合があります。まずは契約書と保証内容を確認し、施工会社に相談してください。細いヘアークラックは対象外のことが多いです。

まとめ

  • 幅0.3mm未満の細いひび(ヘアークラック)は、多くが経過観察でOK
  • 幅0.3mm以上・斜め・段差・鉄筋が見える・地震後・水がしみるひびは専門家へ
  • 費用は細い表面補修で1m数千円、構造補修だと数万〜25万円ほど
  • 「表面だけコーキング」は水の逃げ場を塞いで悪化することがある
  • 保険は台風など突発災害なら対象・経年劣化はNG/新築10年以内は品確法で無償の可能性
  • あおる業者に注意し、複数社で原因・工法・保証を比べる

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