親が施設に入ったら実家はどうする?今すぐやる3つと片付けの3段階を元大工が中立解説

業者選び・費用相場

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「親が施設に入ることになった。実家はこれから空き家。片付けは?家はどうする?」と、一度に押し寄せて止まっている方へ。

結論から言うと、今すぐやることは3つだけ。片付けは家の使いみちが決まるまで浅くでいい。そして家の結論は、親と話せるうちに聞いておく。この順番です。

元大工で中立の立場のおさむが、不動産屋でも片付け業者でもない立場から整理します(2026年7月時点)。

親が施設に入ったら、今すぐやること3つ

親が施設に入ったら実家はこの順番。まず今すぐやる3つ、貴重品と書類の場所確認・冷蔵庫の生ものと火の元・火災保険への連絡。次に親へ家に戻りたいかを聞く。戻る可能性があれば当面維持で浅く片付けて月1回の換気と通水、管理は月数千円から1万円前後。戻らないで一致なら住む・貸す・売る・解体の4つの選択肢を、修繕見積もり・査定・解体費の数字を集めて家族で比較。家は親の財産で、売る・壊すは本人の意思とセット。認知症が進むと成年後見が必要になり売却が難しくなる

① 貴重品と重要書類の場所を確認する

通帳、家の権利証、実印、年金と保険の書類。施設の契約や支払いで、最初に要るのがこのあたりです。

あとで家を売る・貸す段になって権利証が見つからないと、代わりの手続きに時間もお金もかかります。

本人と一緒に場所を確認できるうちに「どこにあるか」だけでも聞いておく。これが後々いちばん効きます。

② 冷蔵庫の生ものと、火の元・通電

冷蔵庫を空にして、ガスの元栓を閉める。使わない家電はプラグを抜いておきます。

コンセントのほこりから起きる通電火災(人がいなくても起きる電気の火災)は、空き家で怖い事故のひとつです。

③ 火災保険の会社に「空き家になる」と連絡

住宅用の火災保険は、人が住まなくなると補償されない場合があります。

連絡は電話1本です。空き家向けの契約に切り替えられるか、まず聞いてみてください。

このほか相続登記や月1回の換気・通水など、空き家の維持管理の全体は実家が空き家になったらどうする?最初の90日でやること3つにまとめています。

片付けは「どこまでやるか」を先に決める

実家の片付けは3段階でいい。第1段階は今すぐ、貴重品・書類の確保と生もの・火の元だけ。第2段階は当面維持のあいだ、通路の確保と湿気対策で家財は残したままでいい。第3段階は用途が決まったら全部で、業者なら一軒家20〜80万円、中心帯は20〜60万円前後。本人の物を勝手に処分するともめる元。帰りたい気持ちがあるうちは帰る場所を残しておく

片付けというと「家を空にする」を想像しがちです。でも施設に入った直後に、そこまでやる必要はありません。

むしろ本人の物を本人に聞かずに処分するのは、家族がもめる一番の入口です。家財はまだ親の持ち物です。

第1段階|今すぐ:貴重品と、腐る物・危ない物だけ

先ほどの3つに加えるなら、食品や生花のように腐る物、灯油やスプレー缶のように危ない物。ここまでで十分です。

第2段階|当面維持のあいだ:通路と湿気対策

月1回の換気と通水ができるように、窓と水回りまでの通路を確保する程度でいい。

施設に持ち込める物は、実際かなり少ないものです。家に残る家財は、本人にとって「帰る場所がある」という安心そのものだったりします。

「帰りたい」の気持ちがあるうちは、帰る場所の形を残しておく。片付けを浅く始めるのは、手抜きではなく配慮です。

第3段階|使いみちが決まったら、全部

住む・貸す・売る・解体のどれかが決まったら、そこで初めて全部を片付けます。

業者に頼む場合の相場は一軒家まるごとで20〜80万円、中心帯は20〜60万円前後。間取り別の目安と総額を下げる順番は空き家・実家の片付け費用|間取り別の目安と安くする4つの順番に分けて書きました。

実家をどうするかは5つ。決めるのは「親の意思」と「お金」

選択肢は当面維持・住む・貸す・売る・解体の5つです。住む・貸す・売る・解体それぞれの判断軸は空き家になった実家の記事で書いたので、ここでは「親が施設に入った今」ならではの注意だけにします。

家はまだ親の財産。子どもの判断だけでは売れない

名義が親である限り、売る・壊すを決めるのは本人です。家族が代わりに手を動かすにしても、本人の意思確認が前提になります。

そして認知症が進むと、この意思確認ができなくなります。その場合は成年後見制度(本人に代わって財産を管理する人を家庭裁判所が選ぶ制度)を使うことになり、時間も費用もかかるうえ、自宅の売却には家庭裁判所の許可まで必要です。

「家をどうしたいか」を、親と普通に話せるうちに聞いておく。施設入所のタイミングでいちばん大事な一手はこれです。帰省で顔を合わせる時が聞きどきです。

維持費は「施設の費用と二重」になる

空き家になった実家にも、固定資産税・火災保険・光熱費の基本料金はかかり続けます。

遠方で見に行けないなら空き家の管理サービスという手もありますが、これも月数千円〜1万円前後。内訳は空き家の管理サービス費用と維持費の現実に書いています。

施設の費用と実家の維持費。この二重の期間を何年まで許容できるかが、維持か、貸す・売る・解体かの実際の分かれ目です。

迷ったら「数字」を集めると話が進む

直すといくらか(修繕の見積もり)、売るといくらか(査定)、壊すといくらか(解体の見積もり)。

数字が並ぶと、家族の話し合いが感情論から抜け出せます。直して住む・貸す方向なら実家・空き家リフォームの補助金一括見積もりサービスの使い方が入口になります。

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よくある質問

親の家を、子どもが勝手に片付けてもいいですか?

貴重品の確保や、腐る物・危ない物の処分は問題ありません。家具や思い出の品まで進めるなら、本人の同意を取ってから。本人が判断できる状態なら、家財は本人の財産です。

施設に入ったあと、火災保険はそのままでいいですか?

そのままはおすすめしません。住宅用の契約は、空き家になると補償されない場合があります。保険会社に「空き家になる」と連絡して、切り替えの可否を確認してください。

実家を売るなら、いつがいいですか?

時期の正解より先に、本人の意思確認です。認知症が進んでからだと成年後見制度が必要になり、売却までの手間が大きく変わります。

税金の特例(相続後の売却で使える3,000万円特別控除など)は条件が細かいので、売る前に税務署か税理士に確認を。

荷物は全部処分しないとダメですか?

使いみちが決まるまでは、全部やらなくていいです。本文の3段階のとおり、貴重品と危ない物だけ先に。家財を残しておくこと自体が、本人の「帰る場所」になります。

まとめ

  • 今すぐやるのは3つ:貴重品と書類の場所・生ものと火の元・保険への連絡
  • 片付けは3段階。家の使いみちが決まるまで、家を空にしない
  • 家は親の財産。売る・壊すは本人の意思とセット。認知症が進むと成年後見が必要になる
  • 維持費は施設の費用と二重になる。空き家の管理は月数千円〜1万円前後

最初の一歩は、次に会う時に「通帳と権利証の場所」と「家をどうしたいか」を聞くこと。この2つで全部が動き出します。

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【出典】成年後見制度の概要=法務省・裁判所の公表資料を参照(2026年7月14日時点)/片付け費用の目安=当サイト調査(片付け・遺品整理業者各社の公開料金の照合・2026年7月)/保険・税の扱いは契約や個別の条件で変わります。必ず契約先・専門家にご確認ください。

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