解体費用が払えない!売る前に確認する4つの順番|補助金と「代理受領」を元大工が解説

解体費用が払えないのアイキャッチ画像 業者選び・費用相場

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「実家を解体したいけど、見積もりを見たら150万円。そんなお金は払えない…」

先に結論です。お金がないからと放置するのが一番の悪手で、売る前・借金する前に、確認する順番があります。補助金→代理受領→相見積もり→「壊さず売る」の順です。

元大工で中立の立場のおさむが、解体業者でも不動産屋でもない立場から、順番に解説します。

確認する順番【早見】

解体費用が払えない時に確認する順番:1補助金、2代理受領制度、3相見積もり、4古家付き土地で売る、5放置だけはNG

①まず補助金|市によっては費用の23%〜4/5が出る

空き家の解体には、市町村の補助金が使える場合があります。金額は市でまるで違い、23%・上限20〜30万円の市(千葉市・船橋市など)から、条件を満たせば4/5・上限100万円の市(川口市など)まであります。

  • 鉄則は工事の契約前に申請。先に契約すると1円も出ません
  • 先着・予算制なので、思い立ったら早めに市役所へ
  • お住まいの制度は「市町村名+空き家 解体 補助金」で検索し、URLがlg.jpの公式ページで確認。主要都市のまとめ記事も参考に

お住まいが主要都市でないなら、解体の補助金【2026】47都道府県まとめから自分の県の記事へ。市の名前を添えてあるので、自分の市が入っているか見てから開けます。

住民税が非課税なら、補助が上がる市があります

お金の工面で困っている方に、見落とされやすい話を書いておきます。住民税が非課税の世帯だと、補助の率や上限が上がる市町村があります。全国の自治体が公開している空き家の支援制度を2026年9月9日に数えたところ、現役の除却の制度352件のうち8件で、所得や課税の状況によって金額が変わる設計になっていました。

  • 神奈川県相模原市=上限50万円に、住民税非課税世帯は30万円が加算
  • 神奈川県横浜市=昭和56年6月以降平成12年5月31日以前の建物だと、課税世帯20万円に対して非課税世帯は40万円
  • 山形県米沢市=市民税所得割が非課税の方は10分の8で上限120万円、所得額が320万円未満の方は10分の8で上限60万円
  • 香川県高松市=所有者が住民税非課税世帯なら補助率が5分の4に
  • 長野県長野市=低所得者加算が最大20万円
  • 岩手県北上市=住民税非課税の方が所有する空き家の解体費を補助
  • 宮崎県日向市=所得月額が259,000円以下なら補助率8割・上限80万円(そうでない場合は10分の3・上限30万円)

逆の設計もあります。福島県南会津町は課税世帯が3分の2以内・上限50万円、非課税世帯は2分の1以内だが上限80万円で、率と上限が入れ替わります。率だけ見て諦めないでください。

数としては多くありませんが、当たれば金額が倍近く変わります。市のページに書いていないこともあるので、窓口で「非課税世帯だと変わりますか」と一言聞いてください。聞かれなければ案内しない、という運用の市もあります。(数字は前年度時点のデータを数えたものです。金額と条件は市町村の公式で確かめてください。)

②「代理受領」がある市なら、持ち出しが減る

あまり知られていませんが、補助金を市が解体業者へ直接支払う「代理受領制度」のある市があります(船橋市・市川市などで公式に確認済み)。

通常は「全額自分で払う→後から補助金が戻る」ため一時的に大金が要りますが、代理受領なら最初から補助金を引いた差額だけ用意すればいい。「一括で払えないから解体できない」への直接の答えになる制度です。市役所の窓口で「代理受領は使えますか」と聞いてみてください。

実家を兄弟で相続しているなら、残る持ち出しを誰が立て替えるかも、ここで決めておきたいところです。決まらないまま時間だけが過ぎて、その年の受付が終わってしまうこともあります。

決め方の順番は実家の処分で兄弟と揉めないための順番にまとめました。

補助を使うなら、業者を選ぶ順番が変わります

この記事では相見積もりをすすめていますが、補助金を使う場合は、頼める業者が市内や町内の会社に限られることがあります。

全国の自治体が公開している空き家の支援制度を2026年9月9日に数えたところ、現役の除却の制度352件のうち44件で、市内・町内の業者に発注することが条件として読み取れました。北海道砂川市のように市内企業を使った場合だけ補助率が上がる設計や、福島県塙町のように解体工事業の登録を受けた町内業者に限るという書き方もあります。

つまり順番はこうなります。

  1. 先に市町村の窓口で、補助に業者の条件があるかを聞く
  2. 条件があるなら、その条件を満たす会社の中で相見積もりを取る
  3. 条件が無いなら、範囲を広げて比べる

先に業者を決めてしまうと、補助が使えなくなることがあります。一括見積もりのようなサービスで集めた会社が、必ずしも市内の業者とは限りません。見積もりを比べること自体は損になりませんが、補助を使うつもりなら、窓口への確認を先に済ませてください。

先着とは限りません|抽選・危険度順の市があります

解体の補助というと「早い者勝ちだから急がないと」と考えがちですが、受け付け方は市町村で3つに分かれます。ここを取り違えると、急ぐ必要のないところで慌てたり、逆に間に合うと思って出し遅れたりします。

  1. 先着順:いちばん多い形。予算が無くなり次第、年度の途中でも終わります
  2. 抽選:申込が予算を超えたら抽選で決まります。早く出しても有利にはなりません
  3. 危険度や老朽度の順:家の傷み具合で優先順位が決まります。早さより、市の判定のほうが効きます

実際の例を挙げます。うちが公式で確かめた範囲では、香川県の高松市と坂出市(旧耐震の枠)、福島県喜多方市、高知県四万十市、滋賀県東近江市が抽選と公式に書いていました。一方で香川県の丸亀市は評定値の順、三豊市とさぬき市は老朽度の高い順、高知県の室戸市・南国市・須崎市・土佐清水市は危険度で優先順位を付けています。同じ県の中でも市によって違います。

香川県高松市のように、「予算を超える申込があった場合は抽選、超えない場合は先着順」と二段構えで書いている市もあります。滋賀県東近江市は事前登録の期間があり、令和8年度は4月1日から4月24日までに登録して5月8日に抽選会でした。抽選の市は、申込の期間そのものが短いことがあります。

確かめ方は簡単です。市のページで「先着」「抽選」「優先順位」のどれが書いてあるかを探す。どれも書いていなければ、窓口で「受付は先着ですか、抽選ですか」と聞いてください。抽選なら急いでも意味がないので、そのぶん見積もりを丁寧に取れます。

③相見積もり|解体費は会社で数十万円変わる

解体費用は重機の入りやすさ・処分費・付帯物(塀・庭木・残置物)で大きく変わり、同じ家でも会社によって数十万円の差が普通に出ます。

  • 2〜3社から内訳つきの見積もりを取り、「本体・付帯・処分費」を並べて比較
  • 残置物(家財)を自分で処分しておくだけでも数万〜十数万円下がります
  • 相場の目安は解体費用の相場の記事へ

見積もりと並行して、電気・ガス・水道もそれぞれ止める・撤去の申し込みが必要です。窓口と順番は空き家の電気・ガス・水道は止めていい?持ち続ける・壊す・手放すで変わる手続きにまとめました。

▶ ③の相見積もりを無料でまとめて取る:解体工事比較ナビ(解体業者の一括見積もり・無料)が使えます。「補助金と代理受領を使う予定」と先に伝えたうえで、内訳つきを2〜3社そろえてください。

④それでも無理なら「壊さずに売る」が正解

ここまでやっても払えないなら、解体しない選択が現実解です。

  • 「古家付き土地」としてそのまま売る:解体は買主側で行えます。解体費分は価格に織り込まれますが、手出しゼロで手放せます
  • 状態が良ければ直して貸す・住む道もあります。判断材料として、直す場合の費用を先に知っておくと比較できます

▶ 壊さず「直して住む・貸す」場合の費用を無料で比較する

リショップナビで無料一括見積もりを取る(複数社で比較)

(※解体か再生か迷っている段階の相場確認にも使えます)

逆に、直さずに手放す方向なら、先に値段を知るのが早道です。古家付き土地でいくらになるかが分かると、解体費をかける意味があるのかどうかも判断できます。

傷みが進んだ家、遠方で通えない家、名義が複雑な家は、仲介より買取のほうが話が早いこともあります。金額を聞いたうえで、断っても構いません。

▶ 解体せずに売った場合の値段を調べる

他社で断られた物件でも買取りが可能「ワケガイ」

(※査定も現地調査も無料で、買取に至らなくても費用はかかりません。山林・田・畑のように宅地として使えない土地や、賃貸需要が全く無いエリアは買取が難しい場合があります。名義が親のままの家は、先に相続登記を。2026年8月時点の公式サイト記載)

安く売るなら、税の控除が1つあります

解体費を作るために土地を売る、という順番になる方もいます。その場合に知っておきたい特例が1つあります。売った金額が原則500万円以下(市街化区域などにある土地は800万円以下)で、ほかの条件も満たすと、長期譲渡所得から100万円を差し引けるという制度です。低未利用土地等の譲渡所得の特別控除といいます。

売った年の1月1日の時点で所有期間が5年を超えていることなどの条件があり、市区町村が出す確認書を確定申告に添えます。安くしか売れない土地ほど効いてくる制度なので、売る話が動き始めたら、先に市の窓口へ聞いてみてください。条件のくわしいところは空き家は解体してから売る?そのまま売る?に書いています。税額そのものは所得や他の控除で変わるので、計算は税務署か税理士に確かめてください。

⑤やってはいけないこと

  • 放置:管理されない空き家は、市から「特定空家」と認定されると土地の税優遇が外れて税額が数倍になる場合があり、最終的に行政が解体して費用は所有者に請求されます
  • 極端に安い無許可業者:不法投棄されると依頼した側も責任を問われることがあります。建設業許可か解体工事業登録のある業者に
  • 安易な借金:解体ローンもありますが、①〜④で持ち出しを減らすのが先です

解体を頼むときのお金の落とし穴は解体業者とのお金のトラブル|追加費用・処分の伝票・施主に義務がある届出にまとめました。

壊してから売るか、そのまま売るかで迷ったら空き家は解体してから売る?そのまま売る?|答えが変わる3つの買主にまとめました。

見積もりに出てくるアスベストの調査費については解体前のアスベスト事前調査は断れない|調べるのは業者・払うのは施主にまとめました。

よくある質問

相続放棄すれば解体しなくていいですか?

すでに相続してしまった後では放棄できません。また放棄は預金など他の財産もすべて手放す制度です。判断が絡む場合は、法テラスや自治体の無料相談など専門家に確認してください。

市役所が代わりに解体してくれると聞きました

危険な特定空家は行政が解体する場合がありますが、その費用は所有者に請求されます。タダで壊してもらえる制度ではありません。

お金がなくても今日できることは?

市役所に電話して「補助金と代理受領があるか」を聞くこと。無料で、5分で、選択肢がはっきりします。

解体費用が重いと感じるなら、壊す前に一度、不動産の査定で「土地としていくらで売れるか」を知っておくと選択肢が変わります。古い家でも土地に値が付けば、解体せずに売ったほうが手元に多く残ることもあるからです。

▶ 解体・売却の前に家を空にしたい方へ:家財が残っていると解体や売却の見積もりが上がりがちです。遺品整理110番(全国対応・見積もり無料の業者紹介)に相談できます。

まとめ

  • 順番は①補助金→②代理受領→③相見積もり→④壊さず売る
  • 補助金は契約前申請・先着。まず市役所へ電話
  • 代理受領なら差額だけ用意すればいい=「一括で払えない」への答え
  • 放置だけはNG。税と安全のリスクが膨らみ続けます

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