千葉県の空き家解体補助金【2026】千葉・船橋・松戸・市川・柏で条件がこう違う

千葉県の空き家解体補助金のアイキャッチ画像 補助金の基礎知識・申請の流れ

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「千葉県で空き家を解体したいけど、補助金は出る?」

先に結論です。千葉県(県庁)としての一律の解体補助はなく、制度は市町村ごとです。そして主要な市を並べると、金額も条件も、まるで別物です。

とくに大事なのは、金額の大小で市を並べても意味が薄いということ。同じ「解体の補助」でも、枠がちがえば対象になる家がまるでちがうからです。

この記事では、元大工で中立の立場のおさむが、千葉市・船橋市・松戸市・市川市・柏市の公式サイトを照合して整理します。

※2026年7月2日時点の公式情報をもとに、2026年8月3日に再照合しました。開いたのは千葉市の「緊急輸送道路沿道建築物耐震助成(耐震診断・耐震改修等)」、船橋市の「緊急輸送道路沿道建築物除却助成事業」、松戸市の「老朽空家等除却費用補助金」の各ページです。申請前に必ず各市の公式サイトで最新をご確認ください。

主要5市の早見表【2026年度】

千葉県の空き家向け解体補助2026:千葉市23%20万・船橋市23%30万・松戸市1/3で60万・市川市は特定空家限定100万・柏市は補助なしの比較図(緊急輸送道路沿道の別枠は含まない)

この早見表に並べたのは、普通の空き家を解体するときの枠だけです。千葉市と船橋市には、これとは別に緊急輸送道路の沿道限定でけたの違う除却助成があります(記事の後半で説明します)。

もうひとつ、この表に入っていない入口があります。旧耐震の家を壊す・建て替えるときの耐震の枠です。木更津市・野田市・茂原市・勝浦市・鴨川市・印西市・君津市に見つかったので、こちらも後半でまとめました。

ポイントは3つ。①金額の大小で市を並べても意味が薄い②松戸市は令和8年度の受付が終了している③柏市には解体そのものへの補助が見当たらない、です。

入口の広さで見る|元大工の正直な整理

ここからは、この記事で取り上げる5市を入口の広さ(対象になる家の幅と、耐震性の確認のハードル)の順に並べます。金額の大きさの順ではありません。

千葉市|この5市では入口がいちばん軽い

工事費の23%・上限20万円(密集住宅市街地は30万円)。耐震性の確認が自分で記入できる耐震診断調査票でOKなので、専門家の診断費をかけずに入口に立てます。受付は8月31日まで・先着順、市内業者での工事が条件です。

くわしくは千葉市の解体補助金の記事で解説しています。

船橋市|上限30万円で調査票OK

23%・上限30万円で、こちらも調査票OK。市が業者へ直接支払う代理受領制度があり、手元資金の負担を減らせます。ただし対象は在来軸組工法の木造だけ(ツーバイフォーは対象外)。受付は11月30日までです。

くわしくは船橋市の解体助成金の記事へ。

松戸市|1/3・60万円だが「15戸程度」

老朽空家等除却費用補助金は工事費の1/3・上限60万円と手厚い一方、予定件数は15戸程度の狭き門です。対象は1981年(昭和56年)5月31日以前に建てられ、おおむね1年以上使われていない家

そして令和8年度の事前調査申請の受付は7月17日で終了しています(2026年8月3日に松戸市公式サイトで確認)。今年度に間に合わなかった方は、来年度の受付に向けて市役所(住宅政策課)へ相談しておくと動きやすくなります。交付決定前に工事へ着手すると対象外です。

市川市|最大100万円の「カラクリ」に注意

市川市は1/2・最大100万円と県内トップ級の数字ですが、対象は市が危険と認定した「特定空家」などに限られ、100万円の型は解体後の跡地を市に無償で貸すことが条件です。「普通の古い空き家を解体したら100万円もらえる」制度ではありません。代理受領はあり。該当しそうな方は空家対策課へ。

柏市|解体への補助は見当たらない

2026年7月2日時点で、柏市の空き家対策ページに解体費用そのものへの補助制度は見当たりません。弁護士・建築士などに無料相談できる空家相談員制度や活用系の支援が中心です。制度は年度で変わるので、市への確認はしてみる価値があります。

もうひとつの枠|緊急輸送道路の沿道にある建物だけの除却助成

ここまでは空き家向けの枠の話です。千葉市と船橋市には、これとは別にけたの違う除却助成があります。

ただし使えるのは「緊急輸送道路」の沿道にある建物だけです。緊急輸送道路は、地震のときの救助や物資の輸送、広域の避難に使う道として指定された道路のこと。

その道に接していて、倒れたら道をふさぐおそれのある古い建物が対象になります。

  • 千葉市:除却の助成額は、①除却に要する費用の3分の2 ②補助対象床面積に応じて計算した額の3分の2 ③1,800万円のうち、いちばん低い額。建替えの場合は③が3,600万円になります。募集は令和8年5月1日から
  • 船橋市:除却の助成額は、①除却工事費の3分の2 ②延べ面積×25,600円の3分の2のうち低い額で、上限900万円。令和8年度分の締め切りは8月31日

数字だけ見ると大きいのですが、対象になる建物はかなり限られます。市が指定した路線に接していること、倒れたら道をふさぐおそれがあること、昭和56年5月31日以前の耐震基準で建てられたこと、耐震診断の結果が基準を下回ることなどを、すべて満たす必要があるためです。

大きな通りに面していても、指定の外なら対象になりません。心当たりのある方は、住所を伝えて市の窓口へ確認するのがいちばん早いです。

条件と手続きのくわしい中身は、千葉市の解体補助金の記事船橋市の解体助成金の記事で説明しています。

沿道でないなら、この記事の前半で整理した空き家向けの枠が入口になります。

3本目の入口|旧耐震の家を壊す・建て替えるときの耐震の枠

ここまでは空き家向けの枠と、緊急輸送道路の沿道限定の枠でした。もう1本、県内の多くの市町が持っている入口があります。

旧耐震(昭和56年5月31日以前の基準で建てられた家)の木造住宅を、耐震診断を受けたうえで壊す、または同じ敷地に建て直すときの枠です。制度の名前に「解体」の字が入らないので、解体という言葉だけで探すと出てきません。見落とすのは、たいていこちらのほうです。

先に、使えない人から書きます。この枠は、いま人が住んでいる家を前提にしている市がほとんどです。空き家の枠が1年以上誰も住んでいない家、耐震の枠が所有者や親族が住んでいる家。両方に当てはまることは、まずありません。

千葉県建築指導課の「県内の耐震関連補助制度一覧」の戸建て住宅の表(令和8年4月時点)を全部たどると、除却か建替えの欄に印が付いていたのは、この記事で扱った千葉市・船橋市を含めて9市でした。残りの7市を1つずつ見ます。

木更津市|空き家の枠に50万円、耐震の枠に20万円。空き家のほうは受付終了

木更津市には枠が2本あって、窓口も別です。分けて書きます。

1本目は空家除却工事補助制度。放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態の空き家が対象で、対象経費の2分の1・上限50万円です。

ただし市のページ(更新日2026年8月5日)に、令和8年度の補助金において予算額に達したため、申込は終了いたしましたと出ています。今年度は動けません。受付は毎年5月7日の午前9時から先着で始まるので、来年に備えるならその日が出発点です。

2本目は木造住宅耐震改修事業の除却で、工事費の100分の23・20万円が限度。昭和56年6月1日以降に工事着手されたものは上限10万円になります。平成12年5月31日以前に着工した木造で、市内に本店・支店・営業所のある業者が施工することが条件です。

空き家の枠は住宅課(電話0438-23-8599)、耐震の枠は建築指導課(電話0438-23-8596)。同じ市でも部署が違うので、電話の前に制度名を決めておくと早いです。

野田市|令和8年度に新設。23%・上限20万円で、支払いは市から業者へ

野田市は令和8年度から除却工事の補助を新しく始めました。市のページ(更新日2026年7月28日)に、耐震診断等の結果、倒壊の恐れのある木造住宅に対し、除却工事をする場合に補助金を交付することとなりました、と書かれています。

金額は補助対象経費の23%で、200,000円を限度。昭和56年5月31日以前に建築または着工された一戸建ての2階建て以下、木造在来工法の住宅で、耐震診断の上部構造耐力の評点が1.0未満か、容易な耐震診断調査票で倒壊の危険性があると判断されたものが対象です。

使えないほうも書いておきます。借家・共同住宅・長屋住宅は入りません。ツーバイフォー工法、木質パネル工法、丸太組工法の住宅も対象外。昭和56年6月1日以後に増築・改築をした家も外れます。

手引きに補助金は請負者に市が支払います(代理受領制度)とあるのが効きます。手元のお金を先に全額そろえなくても動けるためです。契約前・工事着手前の申請が要ります。窓口は都市計画課 建築指導担当(電話04-7199-7603)。

茂原市|23%・上限20万円。募集は12月28日まで

茂原市木造住宅耐震改修費等補助金の中に除却工事が入っています。交付要綱の第6条に除却工事に要する費用に100分の23を乗じた額(限度額20万円)とあります。

対象は市内の一戸建て(店舗等が延べ面積の2分の1未満の併用住宅を含む)で、地上階数が2以下、昭和56年5月31日以前に着工、耐震診断による上部構造評点が1.0未満のもの。契約を結ぶ前に申請します。

ここで、日付ではなく書きぶりの話を1つ。市のページの「補助金の交付を受けることができる方」には、市内に住所を有すること、対象住宅に現に居住していることが並びます。いっぽう交付要綱の第4条は、除却の補助を受けられる者を、市町村税等の滞納がないことと本市に補助対象住宅を所有していることの2つで定めています。

どちらが今の運用かは、公式の文面からは決められません。自分が住んでいない家で使えるかどうかは、業者を決める前に建築課(電話0475-20-1588)へ確かめてください。募集期間は令和8年4月15日から12月28日までです。

勝浦市|23%・上限20万円。市に住民票がある人だけ

勝浦市木造住宅耐震改修費等補助金の除却工事です。交付要綱の第6条に除却工事に要する費用に100分の23を乗じた額とし20万円を限度とあります。

入口はかなり絞られています。補助の対象になるのは市の住民基本台帳に記録されている者で、対象住宅を所有している者。市外に住んでいて実家だけが勝浦にある、という形では使えません。

もう1つ、意外な線引きがあります。勝浦市空家等対策の促進に関する条例にもとづき特定空家等として認定されたものは対象外。市から認定を受けるほど傷んだ家は、この枠から外れます。

除却で申請するには、旧耐震基準の木造住宅の除却における容易な耐震診断調査票による判定で、倒壊の危険性があると判断されていることが要ります。申請は工事の実施前かつその年度の12月10日まで。1棟につき1回です。窓口は都市建設課 都市計画係(電話0470-73-6627)。

鴨川市・印西市|壊して同じ敷地に建て直すなら5分の4で100万円

この2市は、壊す費用だけを見てくれる枠ではありません。同じ敷地に住宅を建て直すことがセットになっています。

鴨川市の建替工事は、上部構造評点が1.0未満の木造住宅の除却と、その家と同一敷地内に新たな一戸建てを建てる工事に対して補助対象経費の5分の4(100万円)。市内に住所があり、所有者かその2親等以内の親族で、その家に居住していることが条件です。申請期限は令和8年12月11日。窓口は都市建設課 都市整備係(電話04-7093-7835)。

印西市の建替え工事も補助率5分の4・限度額100万円ですが、計算の仕方に一段ついています。対象費用と、建替え前の住宅の居住部分の床面積の合計に34,100円を掛けた額の、低いほうの5分の4です。小さい家ほどこの計算が効いてきます。

印西市で目を引くのは対象の広さのほう。平成12年5月31日以前に着工された住宅まで入ります。昭和56年で切る市が多い中で、20年ぶん広い。申請期限は令和8年11月30日で、契約は交付決定のあとから。窓口は開発建築課 住宅係(電話0476-33-4657)。

君津市|記事にすでに名前が出ている市ですが、耐震のほうは別枠です

この記事の後半で、君津市の「危険な空き家の解体費用補助」に触れています。ただ、県の一覧に載っている君津市の除却は3分の1・上限20万円で、そちらとは別の枠です。

昭和56年以前と平成12年以前の両方が対象で、代理受領も有りと書かれています。窓口は建築課(電話0439-56-1158)。名前が似ていて混ざりやすいので、電話するときは制度名を先に言って、どちらの話かをそろえてください。

「最大100万円」が並んでも、比べる意味は薄いという話

ここで、この記事の頭に書いたことに戻ります。

市川市の1/2・最大100万円と、鴨川市・印西市の5分の4・100万円。額だけ見れば並びます。でも市川の100万円は解体後の跡地を市に無償で貸す型で、鴨川と印西は同じ敷地に建て直す人向けです。

読者の出口がまるごと違うので、この2つは並べても選べません。売る、貸す、建て直す、そのまま持つ。自分がどれをしたいかを先に決めて、それに合う枠がある市かどうかで見るほうが早いです。

※この章は、千葉県建築指導課「県内の耐震関連補助制度一覧」の戸建て住宅の表(令和8年4月時点・PDFの更新は令和8年5月11日)と、木更津市・野田市・茂原市・勝浦市・鴨川市・印西市の各公式ページおよび交付要綱を2026年8月12日に照合しています。受付の状況は年度の途中でも変わるため、動く前に各市の窓口でご確認ください。

どの市でも共通の鉄則

  • 工事の契約前に申請し、交付決定を受けてから契約・着工。先に契約すると1円も出ません
  • どの市も予算がなくなり次第終了。年度前半ほど有利です
  • 市内業者限定・税の滞納なし・所有者全員の同意など、細かい条件は市ごとに違います
  • 解体費そのものは2〜3社の相見積もりで内訳(本体・付帯・処分費)を比較。相場は解体費用の相場と補助金の記事にまとめています

▶ 解体費の内訳(本体・付帯・処分費)を並べて比べるなら解体工事見積りnet(解体業者の相見積もり・無料)が使えます。(※市内業者限定の補助を使う市では、見積もり先が条件に合うかも確認してください)

▶ 解体でなく「直して住む・貸す」なら、リフォーム費用を無料で比較

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(※解体か再生かで迷っている段階なら、直す場合の金額を先に知っておくと判断が早くなります)

この5市以外にお住まいなら

君津市の「危険な空き家の解体費用補助」、銚子市の「危険空家等除却事業」など、ここに挙げていない市町村にも制度はあります。探し方はかんたんで、「市町村名+空き家 解体 補助金」で検索し、URLが lg.jp の公式ページだけを見ること。まとめサイトは年度が古いことが多いためです。

もうひとつ、検索の言葉を足してください。「市町村名+木造住宅 耐震」です。前の章のとおり、耐震の枠は制度の名前に解体の字が入らないので、解体という言葉だけでは出てきません。

全国の主要都市の傾向は解体補助金の主要都市まとめで「3つの型」に整理しています。

よくある質問

千葉県(県庁)の補助金はないのですか?

ありません。県の空き家対策ページも、窓口は各市町村という案内が中心です。解体の補助は住んでいる(家がある)市町村の制度を調べてください。

空き家を解体すると固定資産税が上がると聞きました

土地の固定資産税が上がる場合があります。家が建っていると土地に「住宅用地の特例」が効いており、更地にすると特例が外れるためです。解体のタイミングは税金・売却予定とセットで考えるのが安全です。

千葉市の1,800万円という助成を見ました。普通の空き家でも使えますか?

使えません。1,800万円の枠は、市が指定する緊急輸送道路の沿道にある建物だけが対象です。普通の空き家の解体は、工事費の23%・上限20万円(密集住宅市街地は30万円)の枠が入口になります。

今年の締切に間に合わない場合は?

多くの市で翌年度の4〜5月に受付が再開されます。それまでに相見積もりと必要書類(登記・写真・調査票)を準備しておくと、受付開始と同時に動けます。松戸市のように件数が少ない市ほど、この「前準備」が効きます。

まとめ

  • 千葉県の解体補助は市町村ごと。県の一律制度はない
  • この5市のなかで入口が軽いのは千葉市・船橋市(自記式の調査票OK)
  • 松戸市は1/3・60万円だが15戸程度で、令和8年度の受付は終了
  • 市川市の最大100万円は特定空家の認定+跡地無償貸与が条件
  • 柏市に解体そのものへの補助はなし(2026年7月時点)
  • 千葉市の1,800万円・船橋市の900万円は緊急輸送道路の沿道限定の別枠。普通の空き家は対象外
  • 3本目の入口が耐震の枠。木更津・野田・茂原・勝浦が除却で23%・上限20万円、君津が3分の1・上限20万円、鴨川・印西は同じ敷地への建て直しとセットで5分の4・100万円。対象はいま住んでいる旧耐震の家
  • 共通の鉄則は契約前申請相見積もり

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