新潟県の解体補助金【2026】新潟市・上越市・長岡市ほか6市で使える条件はこう違う|元大工が中立解説

補助金の基礎知識・申請の流れ

※本記事には、解体・リフォームの一括見積もりサービス等のアフィリエイト広告(PR)が含まれます。

「新潟県で古い実家を解体したい。補助金は出る?」

先に正直な結論です。新潟県(県庁)としての一律の解体補助はなく、制度は市町村ごとです。そして、ひとつの市の中にも解体費が出る枠がいくつかあります。

入口は3つ。空き家だから出る枠、耐震のために壊す枠、がけ地など危険な区域から移る枠です。担当する課が別々なので、ひとつの窓口で断られてもそこで終わりとは限りません。

ただし新潟県の場合、2つめと3つめの入口は誰が使えるかがかなり狭いです。新潟市の耐震の枠は高齢者のみの世帯などに限られ、しかも今その家に住んでいることが前提。上越市にいたっては、公式に「空き家を除く」と書かれています。

だから、金額の大きさより先に見るのは「自分がどの入口に当てはまるか」です。ここを取り違えると、使える枠が残っているのに諦めることになります。

この記事では、元大工で中立の立場のおさむが、新潟市・上越市・長岡市・三条市・柏崎市・燕市の公式サイトを照合して、入口ごとに整理します。除却(じょきゃく)は取り壊しのことです。

※空き家の枠は2026年7月23日、耐震の枠とがけ地・移転の枠は2026年8月4日に、各市の公式サイトを照合しています(新潟市・上越市は当サイトの各市記事もあわせてご覧ください)。年度・予算で変わり、年度の途中で受付が終わることもあるため、申請前に必ず各市の公式ページで最新をご確認ください。

主要6市の早見表【2026年度】|解体費が出る3つの入口

新潟県 主要6市の解体補助 早見【2026年度】。解体費が出る入口は3つある。入口①は空き家だから出る枠で、6市すべてにある。新潟市は3分の1・上限50万円で跡地の活用が前提、上越市は2分の1・上限50万円、柏崎市は2分の1・上限50万円、三条市は5分の4・上限50万円で管理不全空家なら上限20万円、燕市は2分の1・上限30万円から50万円で空き家・空き地活用バンクへの登録が条件、長岡市は5分の4・上限160万円だが町内会など地域団体のみが申請できる。入口②は耐震のために壊す枠で、誰が使えるかが狭い。新潟市は3分の1・上限50万円だが高齢者のみの世帯・障がい者等が居住する世帯・住民税非課税の世帯が現に住んでいる家が対象。上越市は100分の23・上限30万円だが公式に空き家を除くとあり募集は5件。柏崎市は23%・上限45万円で、跡地に住宅を新築して住むなら空き家でも対象。燕市は耐震建替が上限110万円、住替除却が上限50万円で、申請期間は8月31日まで。長岡市と三条市の耐震の枠に除却の枠は見当たらない。入口③はがけ地など危険な区域から移る枠で、新潟市は木造1平方メートルあたり3万3千円かける床面積と見積額の低い方、長岡市は木造1平方メートルあたり3万2千円かける延べ床面積と実費の低い方。この入口は上限額が固定ではなく面積と見積りで決まる。新潟市は危険住宅から移転する方が対象で、長岡市は令和9年度分の相談期限が過ぎている。空き家の枠の外にも枠はあるが多くは住んでいる方向け。空き家の枠は2026年7月23日、耐震とがけ地の枠は8月4日に照合。

見てのとおり、同じ新潟県でも入口の数がそろっていません。ポイントは3つです。

①解体費が出る枠は、1つの市に1つとは限りません。新潟市・上越市・柏崎市・燕市には、空き家の枠とは別に耐震の枠があります。窓口も課ごとに分かれています。

②その耐震の枠は、誰でも使えるわけではありません。新潟市は世帯の条件がついたうえ、今その家に住んでいることが前提。上越市は対象の欄に「(空き家を除く)」と書かれています。

③空き家をそのままの状態で壊したい方に、この6市の中で公式の条件として開いているのは柏崎市の枠です。燕市の耐震建替にも居住の条件は書かれていません。ただしどちらも壊した敷地に住宅を建てることが前提で、更地にして手放したい場合は当てはまりません。

なお、この6市の外では魚沼市にも同じ道があります。あとの章で書きます。

順番に、自分の家がどこに当てはまるか読んでみてください。

市ごとの実態|同じ市に入口がいくつもある

新潟市|空き家の枠は跡地の活用が前提。耐震とがけ地の枠は住んでいる方向け

新潟市の空き家対策は、壊して終わりより「跡地を活かす」ことが前提です。解体費に届く中心の制度は空き家活用推進事業で、道路づけが悪くて建て替えできない未接道地(みせつどうち)の空き家を対象にした跡地活用タイプなら、解体費の3分の1・上限50万円。跡地を地域の駐車場や菜園などに使う地域活動活用タイプも、同じく3分の1・上限50万円です。ふつうに道路に面した実家を、ただ壊したいだけ、というケースには当てはまりにくいのが実情です。危険なブロック塀の撤去は別枠で上限15万円の補助があります。数字の読み方や未接道地の見分け方は新潟市の解体補助金の記事でくわしく整理しています。相談は住環境政策課(電話025-226-2813)です。

ただ、新潟市の入口はここだけではありません。課が変わって、建築部 建築行政課 建築行政係(電話025-226-2837)にも、解体費が出る枠が2つあります。

1つめが新潟市木造住宅耐震改修工事等補助制度の除却工事。補助は除却費用の3分の1で、上限50万円です。令和8年度の申込み期間は4月22日から11月13日まで(閉庁日を除く)となっています(2026年8月4日照合)。

ここは対象がはっきり書かれています。公式の説明は「高齢者のみの世帯・障がい者等が居住する世帯及び世帯全員の住民税について非課税の世帯が居住する住宅のうち、耐震性のない旧耐震基準の住宅の全てを取り壊す費用の一部を補助します」という書き出しです。対象住宅の条件にも「現在居住している個人所有の木造戸建住宅」「現に居住の用に供している住宅の全てを取り壊す工事であり、建替え又は耐震性のある住宅等に住替えを行うこと」とあります。

つまり今その家に住んでいて、しかも世帯の条件に当てはまる方の枠です。誰も住んでいない実家をそのまま壊す入口にはなりません。

2つめが新潟市がけ地近接等危険住宅移転事業。同じ建築行政課です。この枠の除却費は定額の上限ではありません。木造なら1平方メートルあたり3万3千円に床面積をかけた額(非木造は4万7千円)と、施工業者の見積金額を比べて、少ないほうが限度額になります。引越費用や仮住居費などは1戸あたり97万5千円が別枠です。

対象は、急傾斜地崩壊危険区域や土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)などにある既存不適格住宅(区域が指定される前から建っていた住宅)です。市のパンフレットには「補助金の申請者は、危険住宅や移転先住宅の所有者(同一世帯の方も含む。)で、危険住宅から移転する方が対象となります」とあり、こちらも移り住む方の枠になります。

時期にも決まりがあって、公式には「原則、移転を行う前年度の7月までに事前協議を行う必要があります」とあります(2026年8月4日照合)。当てはまりそうなら、工事の話より先に相談の時期を確かめてください。

上越市|空き家の枠は2つ。耐震の除却枠は公式に空き家を外している

上越市の制度は空き家等及び特定空き家等除却費補助金といい、入口が2つあります。どちらも除却費の2分の1・上限50万円です。ひとつは、倒壊のおそれがある特定空き家を低所得世帯の方が壊す場合。もうひとつは、壊したあとの跡地を地域活性化のために10年以上使う跡地活用の場合で、市内に本社のある業者の施工が条件です。長岡市と違い、所有者や相続人という個人が申請者になれるのが特徴ですが、所得か跡地活用のどちらかの条件はついてきます。くわしくは上越市の解体補助金の記事で整理しています。相談は建築住宅課 住宅対策係(電話025-520-5786)です。

同じ建築住宅課の指導係(電話025-520-5783)には、木造住宅耐震改修支援事業の除却枠もあります。補助は住宅の除却にかかる費用の100分の23で、上限30万円。工事費との差額だけを業者へ払う代理受領も使えます(2026年8月4日照合)。

ただし、この枠は空き家に開いていません。対象の欄に耐震診断の評点の条件が並び、そのうしろに「(空き家を除く)」とはっきり書かれています。続けて「上記住宅に居住している人」「住替え先が、上越市内の耐震性のある住宅であること」も条件です。今住んでいる家を壊して、市内の耐震性のある家へ移る方の枠、という設計になっています。

枠そのものも小さめです。募集件数は5件で、公式には「多数の場合は抽選になります」とある一方、申込みの欄には「先着順で決定させていただきます」ともあります。締切は令和8年11月30日ですが、予算額に達すればその前に終わります。当てはまりそうなら、動く前に指導係へ今の状況を聞いてください。

長岡市|空き家の枠は団体限定。がけ地の枠は相談の期限が過ぎている

長岡市には空き家対策総合支援事業補助金があり、補助率5分の4・上限160万円です。ところが補助対象者は町内会などの地域団体に限られ、個人の所有者は単独で申請できません(2026年7月23日照合)。市の調査で特定空家等と認められた空き家を対象に、跡地を地域活性化のために使う前提です。つまり「団体で、地域のために」という枠で、自宅の建て替えや売却のために壊したい、という個人の都合には向きません。相談は都市政策課 住宅政策担当(電話0258-39-2265)です。

ただし長岡市にも、個人が申請者になれる枠があります。建築・開発審査課(電話0258-39-2226)のがけ地近接等危険住宅移転事業です。除却費は実費と、木造なら1平方メートルあたり3万2千円に延べ床面積をかけた額(非木造は4万6千円)を比べて、少ないほう。引越し費用等には、別に97万5千円の限度額があります。対象は、県が指定した災害危険区域やがけ付近の区域、土砂災害特別警戒区域にある既存不適格住宅です。

この枠で気をつけたいのが、受付の時期です。公式には「受付期間:令和9年度に利用したい方は、令和8年4月末までにご相談ください」とあります(2026年8月4日照合)。令和9年度分の相談期限は、すでに過ぎています。令和10年度以降の相談時期はページに書かれていないので、当てはまりそうな方は建築・開発審査課へ直接確かめてください。

なお長岡市の耐震の枠(戸建住宅の耐震化の取り組み)は、耐震改修工事・部分補強工事・防災ベッドや耐震シェルターの設置の3つで、除却や建て替えの枠は見当たりませんでした(2026年8月4日照合)。

三条市|特定空家なら5分の4・上限50万円。手前の管理不全空家にも枠がある

三条市の特定空家等解体費補助金は、補助対象経費の5分の4・上限50万円です(3階以上の非木造建築物は補助対象経費の5分の4・上限400万円で、より危険性が高い場合は別途市長が上限額を定めることがあるとされています)。倒壊のおそれや衛生上の問題などから市が特定空家等と判定した空き家が対象で、所有者か相続人が申請できます。市内に本店などがある解体業者が施工し、更地にすることが条件です。

まず市による事前調査の申し込みが入口で、対象と認められた件数が予算に達すると締め切られる先着順です(2026年8月4日時点で令和8年度を募集中)。工事費から補助金を差し引いた額だけを業者に払う代理受領制度も用意されています。窓口は市民部 環境課 生活安全・交通係(電話0256-34-5574)です。

そして三条市には、その一段手前の枠もあります。管理不全空家等解体費補助金です。管理不全空家等とは、適切な管理が行われていないため、そのまま放置すれば特定空家等になるおそれがあると市が判定した空き家のこと。特定空家の判定に届かなかった方の受け皿になります。

補助は補助対象経費で上限20万円。公式には「令和8年度の解体費補助金の募集をしております」とあります(2026年8月4日照合)。申請できるのは所有者か相続人で市税の滞納がないこと、家屋の延床面積のうち2分の1以上が住まいを目的としたものであることが条件です。事前調査の申し込みが入口なのも、市内の解体業者が更地にすることも、窓口が同じ環境課 生活安全・交通係なのも、特定空家の枠と同じです。

なお三条市の耐震の枠(建築課の助成金一覧)は、耐震診断士の派遣・耐震診断費・耐震改修費等・命綱固定アンカー・断熱リフォーム・ブロック塀で、除却や建て替えの枠は見当たりませんでした(2026年8月4日照合)。

2つの枠のちがい、契約の前に交付決定が要るという申請の順番、壊したあとの土地の固定資産税の減免までは、三条市の解体補助金の記事にまとめています。

柏崎市|空き家の枠に加えて、建て替え・住み替えの除却枠

柏崎市の空家等除却支援事業補助金は、解体費の2分の1・上限50万円です。市が指定する居住誘導区域(人口を集めたい市の中心的なエリア)の中にある場合は、上限が65万円に上がります。対象は、1年以上使われていない空き家のうち、市が認定した特定空家等か、傷みの点数が100点以上の不良住宅です。所有者か相続人が申請でき、市内に本社のある登録業者が施工して更地にすること、事前調査で対象と認められることが条件です。窓口は都市整備部 建築住宅課 住宅対策係(電話0257-21-2291)です(2026年7月23日照合)。

同じ建築住宅課に、もう1つの枠があります。木造住宅の耐震住替・建替に伴う除却費の補助(柏崎市木造住宅耐震改修費等補助金)で、補助は除却工事に要した費用の23%・上限45万円です(2026年8月4日照合)。申請期限は令和8年11月30日で、予算額に達し次第、受付が終わります。

この枠は、空き家のままでも入口が開いています。交付対象者の条件に3つの道が書かれていて、その3つめが「居住その他の使用がなされていない対象住宅の除却工事を行い、その敷地に住宅を新築して居住すること」というものです。誰も住んでいない家でも、その敷地に家を建てて自分が住むなら対象になります。

逆にいうと、更地にして売る・土地を手放すつもりなら当てはまりません。残りの2つの道も「所有者または所有者の2親等以内の親族が居住している対象住宅」が出発点なので、空き家からの転居は入りません。

対象になる家は、昭和56年5月31日以前に建てられた個人所有の木造一戸建て(地上2階建て以下)で、耐震診断の上部構造評点が1.0未満、または簡易耐震診断の評点の合計が7以下のもの。市内に本店を有する解体工事業者が施工することも条件です。

燕市|空き家の枠は12月28日まで。耐震の枠は8月31日で先に閉じる

燕市には解体系の助成が2つあります。特定空き家等解体撤去費助成金は解体費の2分の1・上限30万円、まだ特定空家になる前の管理不全空き家等を対象にした助成金は2分の1・上限50万円(認定から3年以内なら25万円加算)です。どちらも、壊したあとに空き家・空き地活用バンクへ登録することが条件で、市内事業者による30万円以上の工事が対象になります。空き家・空き地活用バンクとは、空き家や跡地を売りたい貸したい人と、使いたい人をつなぐ市の登録制度のことです。申請できるのは所有者やその親族、相続人などで、受付は令和8年4月1日から12月28日まで。窓口は都市計画課 空き家等対策推進室(電話0256-77-8264)です。

3つめが燕市地震に強い住まいづくり支援事業。窓口が変わって、都市整備部 営繕建築課 建築指導チーム(電話0256-77-8282)です。解体に関わるのは2つで、耐震建替工事(既存住宅の解体から住宅の建設まで)が工事費の5分の4・上限110万円、住替除却工事が除却工事費の23%・上限50万円。交付件数は耐震建替が10戸程度、住替除却が3戸程度とされています(2026年8月4日照合)。

耐震建替工事は、上限が上がる場合もあります。高校生年代まで(18歳に達する日以後の最初の3月31日まで)の子を有する世帯が居住する住宅なら、上限140万円です。

誰が使えるかは、2つで違います。住替除却工事は公式に「耐震性のある燕市内の住居(もしくは施設)へ住み替えをするために、現に居住する燕市内の住居を除却する工事」とあり、空き家は入りません。耐震建替工事のほうは補助対象者に居住の条件が書かれていませんが、「既存住宅の敷地を含む一団の土地における1戸建て住宅の建築工事」が必須です。空き家として当てはまるかは、営繕建築課で自分の場合を確かめてください。

そして、締切が枠ごとに違います。空き家の枠(都市計画課)は令和8年12月28日までですが、耐震の枠(営繕建築課)の申請期間は2026年4月1日から8月31日まで。予定数になり次第終了ともあります。同じ市でも一律ではありません。

6市の外にも枠があります|魚沼市と、耐震の除却がある12市町村

この記事は以前、「空き家のままでも対象になると公式に明記しているのは柏崎市」と書いていました。あとから魚沼市にも同じ道があることが分かったので、ここに足します。

魚沼市の木造住宅除却支援事業には、対象になる事業が2つ書かれていて、そのうちの1つがこれです。「補助対象者が所有し、又は所有することが確実と見込まれる補助対象住宅であって、過去に居住していたものを除却し、建替えにより自らが居住する住宅を同一敷地内に建築する事業」となっています。

つまり、今そこに住んでいなくても、昔その家に住んでいた方が、壊して同じ敷地に建てて住むなら対象になります。柏崎市とほぼ同じ形です。

金額は「除却工事費の3分の1、上限30万円。ただし居住誘導区域内への建替え・住替えは上限50万円」です。受付期間は令和8年4月1日から10月30日までで、居住誘導区域内への建替え・住替えの枠は4件です。

条件は、市税の滞納がないこと(市外から転入する場合は転入前の住所地の市区町村民税の滞納がないこと)、工事は魚沼市内に本店もしくは営業所等を有する法人か個人事業主に頼むこと。対象の住宅は市内の一戸建てで、併用住宅なら住宅部分が延床面積の2分の1以上であることです(2026年8月11日確認)。

耐震の枠で除却にお金が出るのは12市町村|先に使えない人から

耐震の枠で除却にお金が出る市町村は、この記事の6市だけではありません。新潟県耐震改修促進協議会が出している市町村問い合わせ先一覧(令和8年4月)を開くと、除却補助の欄に金額が入っているのは12市町村でした。

ただ、その欄の見出しがもう答えを書いています。木造住宅除却補助(建替え又は住替えを伴うもの)です。壊して更地にする、そのまま売る、という使い方は最初から外れています。

同じ協議会の耐震総合パンフレットには、使える場合と使えない場合を並べた表も載っていました。今住んでいる家を壊して建て替える、住み替えるは丸。空き家を除却し、更地にするはバツです。

しかも市によっては、もっと狭いことがあります。糸魚川市の補助要件の例には、「空き家を除却し、建て替え又は住み替えを行う場合【対象外】」という一行がありました。妙高市もよくある質問の欄で「空き家を購入して除却する工事は対象になりません」と答えています。

県の資料で使えそうに見えても、市の要綱で外れることがあるということです。そのうえで金額です。新潟市50万円・上越市30万円・柏崎市45万円・燕市50万円は、ここまでに書いたとおり。残る8市町村はこうなっています。

  • 妙高市:除却工事費の2分の1・上限50万円。要援護世帯(世帯員全員の市民税が非課税で、全員が満65歳以上等)なら60万円です。市内での建て替えか、耐震性能のある住宅への住み替えを伴うものに限ります。受付は令和8年5月11日から令和9年1月29日までで、予算額に到達し次第終了。建設課(電話0255-74-0026)(2026年8月12日確認)
  • 糸魚川市:除却工事費の3分の1・上限30万円。居住誘導区域内に住む予定の方は上限45万円です。募集は2戸で、受付は令和8年6月1日から12月25日まで。工事完了期限は令和9年3月31日。市外へ転出する場合は対象外と明記されています。都市建設課 都市住宅係(電話025-552-1511)(2026年8月12日確認)
  • 魚沼市:3分の1・上限30万円で、居住誘導区域内への建替え・住替えは上限50万円。前の節に書いたとおり、過去に住んでいた家を壊して同じ敷地に建てて住むなら対象になります
  • 佐渡市・胎内市・十日町市・見附市・南魚沼市:県の一覧では、いずれも上限30万円と並んでいます。ここは市の公式まで開いていないので、金額も受付も市の窓口で確かめてください

確認の深さも書いておきます。妙高市・糸魚川市・魚沼市は市の公式ページまで、残る5市は県の一覧までです。県の一覧が教えてくれるのは、どこに枠があるかまで。今年度の受付が生きているか、自分が対象かは、市の担当課が出発点になります。

この記事にない市にお住まいなら

新潟県には、ここに挙げた市以外にも制度がある市町村があります。金額も入口も市町村ごとにまるで違うので、自分の市町村を必ず確かめてください。探し方はかんたんです。「市町村名+空き家 解体(除却)補助金」で検索し、URLが lg.jp や市町村の公式ページだけを見ること。まとめサイトは年度が古く、いまは受付が終わっている制度を「受付中」のまま載せていることがあるためです。新潟県(県庁)としての一律の解体補助はなく、県の役割は空き家対策の全体方針づくりや相談の案内が中心です。まず解体費の補助があるかどうかは、家がある市町村の窓口が出発点になります。全国の主要都市の傾向は解体補助金の主要都市まとめで「3つの型」に整理しています。

どの市でも共通の鉄則

  • 工事の契約前に申請し、交付決定を受けてから契約・着工。先に契約すると1円も出ません
  • 危険・特定空家の補助は、まず市の「判定」や「事前調査」からです。三条市・柏崎市の事前調査、上越市の特定空き家の判定、長岡市の特定空家等の認定など、この判定が対象の分かれ目になります
  • 空き家の枠で外れても、耐震の枠やがけ地・移転の枠という第2の入口があります。ただし新潟県内の耐震の枠は「今その家に住んでいる方」向けの市が多く、空き家のまま入れるのは柏崎市のように跡地へ住宅を新築して住む場合です。担当課が違うので、窓口ごとに聞き直す価値があります
  • 受付は予算がなくなり次第で終了します。締切は枠ごとに別で、燕市は空き家の枠が令和8年12月28日、耐震の枠が8月31日です。同じ市でも一律ではありません
  • 市内業者限定・空き家バンク登録・更地にすることなど、細かい条件は市ごとに違います。補助金は工事のあとに振り込まれるので、いったんは自分で立て替える前提で考えておいてください(三条市・燕市には、立て替えを軽くする代理受領の仕組みもあります)
  • 更地にすると土地の固定資産税が上がる場合があります(住宅用地の特例が外れるため)。解体のタイミングは税金や売却の予定とセットで考えてください

解体は、補助が使える・使えないにかかわらず、業者によって金額の差がとても大きい工事です。私も見習いのころ解体の現場に入りましたが、同じような家でも重機の入れ方や処分の仕方で見積もりは大きく動きました。2〜3社の相見積もりで内訳(本体・付帯・処分費)を比べると、数十万円変わることは珍しくありません。相場は家の解体費用の相場と補助金の記事にまとめています(木造なら30坪で90〜150万円ほどが目安です)。

▶ 解体費の内訳(本体・付帯・処分費)を並べて比べるなら解体工事見積りnet(解体業者の相見積もり・無料)が使えます。(※市内業者限定の補助を使う市では、見積もり先が条件に合うかも確認してください)

▶ 解体でなく「直して住む・貸す」なら、リフォーム費用を無料で比較

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(※壊すか直すかで迷っている段階なら、直す場合の金額を先に知っておくと判断が早くなります。費用が心配なときの順番は解体費用が払えないときの4つの順番で整理しています)

よくある質問

新潟県(県庁)としての解体補助金はないのですか?

解体費への一律の県補助はありません。県の役割は、空き家対策の全体方針づくりや相談の案内が中心です。解体費そのものの補助は、家がある市町村の制度を調べてください。まず自分の市町村の住宅・建築の担当課が出発点になります。

ふつうの古い実家を、ただ壊すだけでも新潟県内の補助は使えますか?

入口を1つに決めつけないでください。空き家の枠だけを見ると、新潟市は跡地活用が前提、上越市は低所得か跡地活用、長岡市は団体限定で、たしかに条件はつきます。ただし三条市・柏崎市・燕市は、市の判定さえ通れば所有者や相続人という個人が使えて、いまも受付中です。

三条市は特定空家の判定に届かなくても、管理不全空家の枠で上限20万円があります。その先に耐震の枠とがけ地・移転の枠もあるので、ひとつの窓口で断られても、それが市の答えのすべてとは限りません

まずは自分の家がどの入口に当たりそうか、各市の窓口に相談するのが近道です。どこにも当てはまらない場合は、相見積もりで解体費を抑える方向が現実的です。

耐震の枠は、誰も住んでいない実家でも使えますか?

市によって違います。この記事の6市でいうと、新潟市は「現に居住の用に供している住宅」が対象で、しかも高齢者のみの世帯・障がい者等が居住する世帯・住民税非課税の世帯という条件がつきます。上越市は対象の欄に「(空き家を除く)」とあります。燕市の住替除却工事も「現に居住する燕市内の住居」が対象です。

この6市の中で、空き家のままでも対象になると公式に明記しているのは柏崎市です。「居住その他の使用がなされていない対象住宅の除却工事を行い、その敷地に住宅を新築して居住すること」が交付対象者の条件のひとつに入っています。壊した敷地に建てて住む予定があるかどうかが分かれ目です。

6市の外では、魚沼市にも「過去に居住していたものを除却し、建替えにより自らが居住する住宅を同一敷地内に建築する事業」という枠があります。今は空き家でも、昔そこに住んでいた方なら入口に立てます。

燕市の耐震建替工事は、補助対象者に居住の条件が書かれていません。ただし壊した敷地を含む土地に住宅を建てることが条件なので、当てはまるかどうかは営繕建築課で確かめてください。

解体すると固定資産税が上がると聞きました

土地の固定資産税が上がる場合があります。家が建っていると土地に「住宅用地の特例」が効いており、更地にするとその特例が外れるためです。市によっては解体後の減免制度もあるので、税の窓口にも一度確認しておくと安心です。解体のタイミングは、税金や売却の予定とセットで考えるのが安全です。

まとめ

  • 新潟県の解体補助は市町村ごとで、県の一律制度はない
  • 解体費が出る入口は3つ。空き家の枠、耐震のために壊す枠、がけ地など危険な区域から移る枠。新潟市・上越市・柏崎市・燕市には、空き家の枠とは別に耐震の枠がある
  • 空き家の枠は6市すべてにある。市の判定が通れば個人でも使えて受付中なのが三条市(特定空家は5分の4・上限50万円/管理不全空家は上限20万円)、柏崎市(2分の1・上限50万円/居住誘導区域65万円)、燕市(2分の1・上限30万〜50万円)
  • 新潟市は跡地活用が前提(3分の1・上限50万円)、上越市は特定空き家×低所得か跡地活用(2分の1・上限50万円)、長岡市は5分の4・上限160万円だが団体限定で個人は不可
  • 耐震の枠は誰が使えるかが狭い。新潟市は世帯の条件つきで今住んでいる家、上越市は公式に空き家を除外、燕市の住替除却も居住中が条件。空き家のままでも対象と明記しているのは柏崎市(23%・上限45万円)で、跡地に住宅を新築して住むことが条件
  • 耐震の枠で除却にお金が出るのは県内12市町村(新潟・上越・柏崎・燕・妙高・糸魚川・魚沼・佐渡・胎内・十日町・見附・南魚沼)。ただし欄の名前が「建替え又は住替えを伴うもの」で、更地にして手放す使い方は入らない。糸魚川市と妙高市は空き家を対象外と明記している
  • がけ地・移転の枠(新潟市・長岡市)は上限が固定額ではなく、面積あたりの単価と見積額の低いほうで決まる。長岡市は令和9年度分の相談期限が過ぎている
  • この記事で見た市はどこも、まず市の判定・事前調査が入口。判定が要らない枠を持つ市もあるので、自分の市の窓口で確かめてください。共通の鉄則は契約前の申請と、業者差の大きい解体費を下げる相見積もり

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