実家の片付けは自分でやる?業者に頼む?|3種類の業者の違いと、頼む前に決める4つを元大工が中立解説

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実家を片付けることになったとき、最初に迷うのが「自分でやるか、業者に頼むか」です。

調べ始めると、遺品整理、不用品回収、買取と、いろいろな呼び方の業者が出てきます。ここでつまずく方が多いのですが、これは3つとも別のサービスです。違いを知らないまま見積もりを取ると、比べようがありません。

元大工で、ホームセンターの売り場で8年、片付けや処分の相談を受けてきたおさむが、業者の違いと、頼む前に決めておくことを整理します。

業者は3種類あります

実家の片付けを頼む業者は3種類の図。任せるは仕分けから処分まで一括で人手と時間を買う形。処分だけは仕分けを自分でやる形で、分けられるならこちらのほうが安く収まる。買い取るは値がつく物だけ引き取る形で、処分費が減るうえお金が入ることもある。買取を先に通すと総額が下がる。

1. 片付けを任せる業者

家の中の物を仕分けして、運び出して、処分まで一括で引き受ける形です。人手と時間を買うサービスだと考えると分かりやすいです。

量が多い、遠方に住んでいて何度も通えない、期限が決まっている。こういう場合に向いています。

2. 処分だけを頼む業者

仕分けは自分でやって、出た物の運搬と処分だけを頼む形です。自分で分けられるなら、こちらのほうが費用は抑えられます。

3. 売れる物を買い取る業者

着物、貴金属、骨董品、古い道具など、値がつく物だけを買い取ってもらう形です。処分費が減るだけでなく、逆にお金が入ることがあります。

順番として、買取を先に通してから処分を頼むほうが総額は下がります。捨てる物が減るからです。

許可のことは、確かめてよいです

ここは知っておいてください。家庭から出るごみ(一般廃棄物)の収集や運搬を仕事として行うには、その区域の市町村長の許可が要ります。廃棄物処理法の第7条に書かれています。

条文はこうです。一般廃棄物の収集又は運搬を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域を管轄する市町村長の許可を受けなければならない。

そして、この許可は1年を下らない期間ごとに更新することになっています。取りっぱなしにはできない仕組みです。

だから見積もりのときに「一般廃棄物の許可はお持ちですか」と聞いて構いません。答えられない業者、はぐらかす業者は、そこを判断の材料にできます。

なお、買い取る側(古物の売買)は別の制度で、こちらは古物商の許可です。買取と処分を同じ会社に頼む場合は、両方の話になります。

自分でやる場合に、先に知っておくこと

自分で片付ける前に見積もる4つの図。量は押し入れと天井裏と物置を開けるまで読めない。分別は市町村ごとにルールが違う。家電4品目は粗大ごみに出せず別の道になる。運ぶ手段は軽トラを借りるか何往復かで、運搬を頼むなら市町村長の許可の有無を聞く。

費用は抑えられます。ただし、思っているより時間がかかります。

  • 量が読めない:押し入れと天井裏と物置を開けるまで、総量は分かりません
  • 市町村のルールに合わせる:分別も、粗大ごみの出し方も、市町村ごとに違います
  • 家電4品目は別のルート:エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機は家電リサイクル法の対象で、粗大ごみには出せません
  • 運ぶ手段が要る:軽トラックを借りるか、何往復もするか

解体を予定している場合は、どこまで自分で出すかで解体費が変わります。線の引き方は家の解体はどこまで片付けるかの記事に3本にまとめました。

頼む前に決めておく4つ

  1. どこまでやってもらうか:全部お任せか、大きい物だけか。ここで金額が大きく動きます
  2. いつまでか:売却や解体の予定があるなら、そこから逆算します
  3. 売れる物を先に抜くか:買取を通すなら、処分の見積もりより前です
  4. 立ち会うかどうか:立ち会わない場合、残す物の指示を紙で渡しておきます

この4つを決めてから見積もりを取ると、業者ごとの金額を同じ土俵で比べられます。

金額が動くところ

  • 量:トラックの台数や作業員の人数で決まることが多いです
  • 建物の条件:エレベーターの無い階、道が狭くて車を近くに停められない、といった条件で人手が増えます
  • 特殊なもの:仏壇、金庫、ピアノ、大型家具は別扱いになることがあります
  • 買取の有無:値がつく物があれば、その分が差し引かれることがあります

見積書に「一式」としか書かれていない場合は、内訳を聞いてください。項目が分かれていないと、追加の余地が残ります。

それぞれの入口

ここから下は広告です。まず自分でどこまでできるかを決めてから、必要な分だけ頼むのが総額を抑える順番です。

▶ 値がつきそうな物があるなら、処分より先に査定を:着物や古い道具は、捨てる前に見てもらう価値があります。着物買取の福ちゃん(査定は無料)。ここで減った分だけ、処分の量も費用も下がります。

▶ 親御さんを見送ったあとで、家全体を片付けるなら:仕分けから運び出し、処分までまとめて頼めます。遺品整理110番(全国対応・見積もり無料の業者紹介)。見積もりは無料なので、量が読めない段階でも相談できます。

▶ 片付けの先に、家をどうするかが決まっていないなら:解体してから売るか、そのまま売るかの記事で判断の順番を整理しました。片付けの範囲は、この判断で変わります。

まとめ

  • 業者は3種類(片付けを任せる/処分だけ/買い取る)。混ぜて考えると比べられない
  • 買取を先に通すと総額が下がる。捨てる物が減るため
  • 一般廃棄物の収集運搬には市町村長の許可が要る(廃棄物処理法第7条)。聞いて構わない
  • 自分でやるなら、量・分別・家電4品目・運ぶ手段を先に見積もる
  • 頼む前にどこまで・いつまで・売る物・立ち会うかの4つを決めておく

家財の処分に補助を出す市町村があります

ここまで「家の中の物を出す費用は自分持ち」という前提で書いてきましたが、例外があります。家財道具の処分費に補助を出している市町村が全国にあります。全国空き家対策推進協議会が公開している支援制度のデータを2026年9月9日に数えたところ、家財や残置物の処分に触れている現役の制度が112件ありました。

金額の目安は上限10万円あたりが多く、補助率は2分の1という形が目立ちます。大きいところでは山形県米沢市が3分の2・上限50万円、富山県射水市が3分の2・上限50万円、栃木県芳賀町が20万円。京都府宇治田原町は10分の10(全額)・上限10万円です。福井県越前市と坂井市は、空き家の解体・家財処分・弁護士への相談をまとめて扱う枠を持っていて、家財処分はそれぞれ上限5万円になっています。

ただし、ここがいちばん大事なところです。112件のうち87件は、空き家バンクへの登録が入口になっています。つまり「売るか貸すために家を残す」ことが条件で、壊して終わりにするつもりの家では、多くが当てはまりません。この記事を読んでいる方の多くは後者だと思うので、期待しすぎないでください。

それでも確かめる価値はあります。解体の補助と同じ枠の中に家財の項目を持っている市町村もあるからです(埼玉県鳩山町、長野県須坂市、鳥取県鳥取市など)。自分の市町村に枠があるかは、「地方公共団体による空き家対策支援制度」検索サイト(全国空き家対策推進協議会)で都道府県を選んで調べられます。データは前年度のもので今年度の受付までは分からないので、あると分かったら市町村の窓口で確かめてください。

順番の注意も1つ。ほとんどの制度が「交付決定の前に作業を始めると対象外」です。片付けを頼む前に、自分の市町村に枠があるかだけ先に調べてください。先に業者を呼んでしまうと、あとから申請しても通りません。

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よくある質問

見積もりは何社くらい取ればいいですか

数の決まりはありませんが、1社だけだと高いのか安いのか判断する材料がありません。前もって「どこまで頼むか」を決めておけば、同じ条件で比べられます。

作業に立ち会えません

立ち会わずに進めてもらうこともできます。その場合、残しておいてほしい物を紙に書いて渡し、写真も撮っておいてください。口頭だけだと行き違いが起きます。

仏壇はどうすればいいですか

業者によって扱いが分かれます。引き取れる業者と、宗教的な手続きを先に済ませてほしいという業者があります。見積もりのときに、仏壇があることを先に伝えてください。

値段がつく物かどうか、自分では分かりません

分からないまま捨ててしまうのがいちばんもったいない形です。査定は無料のところが多いので、迷う物があれば処分の前に一度見てもらうほうが確実です。

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