畳とフローリングどっち?使い方で決める選び方を元大工が中立解説

業者選び・費用相場

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使わなくなった和室、畳のまま残すか、フローリングにするか。ネットで調べると、畳店は畳をすすめ、工務店はフローリングをすすめます。どちらも自分の売り物ですから、当然そうなります。

先に結論です。この選択は素材のどちらが優れているかではなく、その部屋を「誰が」「どう使うか」で決まります。畳もフローリングも売っていない、元大工で中立のおさむが、判断の軸だけを正直にまとめました。費用や工事の中身は、後半で関連記事に送ります。

畳とフローリング、結局どっちがいい?

結論からもう一度。「どっちがいい」に、万人向けの正解はありません。畳が向く部屋もあれば、フローリングが向く部屋もあります。

畳の良さは、足ざわりがやわらかく、転んでも比較的痛くないこと。湿気を吸ったり吐いたりする性質もあります。フローリングの良さは、掃除機やモップでさっと手入れができて、椅子やベッドといった洋室の家具と相性がいいこと。

どちらも一長一短で、片方が完全に上ということはありません。だから「素材の比較」でうんうん悩むより、これから見る「使い方」で決めるほうが、あとの後悔が少なくなります。

決め手は3つ|「誰が使う」「手入れ」「階下の音」

畳とフローリングを部屋の使い方で決める判断マップ。畳が向く部屋は子どもが寝転ぶ・座卓や布団の暮らし・客間、使い方しだいは高齢の親の部屋・寝室・来客用の予備室、フローリングが向く部屋は椅子や机やベッドの生活・掃除機で手入れ・車いすやキャスターを使う。決め手は素材の優劣ではなく誰がどう使うか

迷ったら、次の3つで考えると答えが出やすいです。

1. 誰が、どう使う部屋か

いちばん大事なのがここです。小さい子どもが寝転んで遊ぶ・昼寝する部屋なら、やわらかい畳が向きます。逆に、椅子やベッド、机を置いて洋室として使うならフローリング。高齢の親の部屋は、段差が出にくい畳が安心なこともあれば、車いすや掃除のしやすさでフローリングが合うこともあり、使い方しだいです。

2. 手入れにどれだけ手間をかけられるか

畳は、こまめな換気や、時々の乾拭き・陰干しをしてあげると長持ちします。そこに手間をかけられるかどうか。掃除機で終わらせたい・水拭きでサッと済ませたいなら、フローリングのほうがラクです。

3. 階下や隣に音が響く家か

畳は足音や物音をやわらげます。フローリングは硬いぶん、足音や椅子を引く音が下の階に伝わりやすい。マンションや2階の部屋では、管理規約で床の遮音等級(音の伝わりにくさの基準)が決められていることもあるので、フローリングにするなら先に確認しておくと安心です。

涼しい・寒い・ダニ・カビ|よく聞かれる違い

比較で必ず出てくる話を、どちらにも肩入れせず正直に並べます。

夏の涼しさ・冬の底冷え:畳はさらっとして、夏は素足で気持ちいいと感じる人が多いです。フローリングは冬に素足だとひやっとしますが、スリッパやラグで調整できます。床下や下地の断熱をきちんとすれば、フローリングでも底冷えは抑えられます。

ダニ・カビ:畳は湿気を吸うので、締め切って湿気がこもる使い方だと、ダニやカビが出やすいと言われます。ただ、これは「畳だから」というより「湿気と換気しだい」の話です。こまめに換気して、時々畳を上げて乾かせば、湿気はこもりにくくなります。フローリングも、下地や床下に湿気があればカビは出ます。どちらも、湿気の管理ができているかどうかが分かれ目です。

「畳はダニの温床」といった決めつけは、ここではしません。実際は、どんな床でも手入れと換気しだいで変わるからです。

「敷くだけフローリング」を畳の上に敷く前に

「工事はしたくないけれど、畳を板の見た目にしたい」という人に選ばれるのが、敷くだけのフローリングマットやウッドカーペットです。ホームセンターの売り場でも、「畳の上に敷くだけ」とうたう商品がよく並んでいます。

手軽なのは間違いありません。ただ、元ホームセンター店員として、ひとつだけ注意を。畳の上にビニール系のマットや板を敷くと、畳が吸った湿気の逃げ場がふさがれて、間にカビが出ることがあります。同じ心配で調べる人も多いようです。

必ずそうなるわけではありません。湿気と換気しだいです。敷きっぱなしにせず、時々めくって畳を乾かすと、カビのリスクはぐっと小さくなります。梅雨どきや、日当たり・風通しの悪い部屋では、特に気にかけてください。

賃貸で「原状回復できる範囲でやりたい」という場合も、この敷くだけタイプが候補になります。退去時にはがせるよう、はがれにくい接着や両面テープの多用は避けておくのが無難です。

畳をフローリングに変えると、床で起きること

畳をフローリングに変えると床で起きること。1畳をはがすと下に荒床という下地の板が現れる、2畳の厚みぶん床が下がり廊下や隣の部屋と段差が出やすい、3下地の黒ずみや湿気やたわみを確認できる。高さの調整と下地の確認が要る工事で、費用や段差断熱防音の対策は和室を洋室にの記事にまとめてある

「敷くだけ」ではなく、きちんと畳をはがしてフローリングにする工事。その中身を、解体の現場を見てきた立場から少しだけのぞいておきます。

畳をはがすと、下から荒床(あらゆか=畳を支えている下地の板)が出てきます。畳には厚みがあるので、そのぶんフローリングにすると床の高さが下がり、廊下や隣の部屋との間に段差が出やすい。だから下地で高さを調整する手間がかかります。

そして、これは工事の数少ないメリットでもあります。畳を上げたときは、下地や床下の状態を確認できる貴重なタイミングです。荒床が黒ずんでいたり、湿気っぽかったり、たわんでいたら、新しい床を張る前に手当てしておくと安心です。畳をはがした下の荒床が湿気で傷んでいることは、珍しくありません。

ここから先の具体的な費用、段差・断熱・防音の対策は、「和室を洋室にリフォーム」の記事に詳しくまとめてあります。フローリング化を決めた方は、そちらをどうぞ。

和室を洋室にリフォーム|費用・段差・断熱の注意点【元大工が解説】

畳のまま活かすという道もある

ここまで読んで、「やっぱり畳の良さを残したい」と思ったなら、それも立派な選択です。畳は、表面のい草だけを新しくする表替えという手入れで、見た目も肌ざわりもよみがえります。フローリングに変えなくても、部屋の印象は十分に新しくできます。

畳の張り替え(裏返し・表替え・新調)の費用や選び方は、専門の記事にまとめました。まずは地元の畳店に相見積もりを取るのが基本です。

畳の張り替え費用|裏返し・表替え・新調の選び方と「畳の下」の話

工事を決めたら、費用は複数社で比べる

フローリング化にしても、畳の下の下地補修にしても、仕上がりと金額を左右するのは下地や床下まで見て提案してくれるかです。表面だけ見て「張り替えましょう」と言う会社と、下地から診てくれる会社では、同じ工事でも提案と金額に思わぬ差が出ることは珍しくありません。

同じ内容で2〜3社に見てもらい、提案と費用を並べて比べると、必要十分な工事を選べます。断るのが気まずいなら「家族と相談して決めます」で十分です。

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どのサービスを使えばいいか迷ったら、リフォーム一括見積もりサービスの選び方も参考にしてください。

よくある質問

賃貸でも畳をフローリングにできますか?

勝手に畳をはがす工事はできません。退去時に元へ戻す原状回復の義務があるからです。どうしてもという場合は、はがせる「敷くだけフローリング」で、元へ戻せる範囲にとどめるのが無難です。気になるときは、まず管理会社に相談してください。

畳の表替えっていくらくらい?

畳表のグレード(い草の質や産地)で値段が開くので、ここでは金額を断定しません。地元の畳店に相見積もりを取るのが確実です。目安の幅と選び方は畳の張り替え費用の記事にまとめてあります。

子ども部屋はどっちがいいですか?

小さいうちは、転んでも痛くなく、寝転べる畳が向いています。ただ、学習机や椅子を置いて勉強する年齢になると、フローリングのほうが使いやすくなります。今の年齢だけでなく、数年先の使い方まで考えて選ぶと失敗しにくいです。

防音はどっちが有利ですか?

一般的には、やわらかい畳のほうが足音などをやわらげます。フローリングは硬いぶん音が伝わりやすいですが、遮音等級の高い床材や防音マットで対策できます。マンションは管理規約の指定を先に確認してください。

まとめ

  • 畳とフローリングに万人向けの正解はありません。その部屋を誰がどう使うかで決まります
  • 決め手は「誰が使う」「手入れの手間」「階下への音」の3つ
  • 畳の上に敷くだけの床は手軽ですが、時々めくって乾かさないと湿気がこもりやすい
  • フローリング化を決めたら費用と工事は和室を洋室にリフォームへ、畳を活かすなら表替えという道もあります

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運営者の経歴は 運営者情報(元大工のおさむ) をご覧ください。

出典:畳・フローリングの一般的な特性に関する公開情報(メーカー・各社)をもとに、業者ではない中立の立場でまとめています。費用・可否は建物や部屋の状態によって異なります。

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