和歌山県の解体補助金【2026】和歌山・田辺・紀の川・海南・新宮で上限と受付がこう違う|元大工が中立解説

補助金の基礎知識・申請の流れ

※本記事には、解体・リフォームの一括見積もりサービス等のアフィリエイト広告(PR)が含まれます。

「和歌山県で古い実家を解体したい。補助金は出る?」

先に結論です。和歌山県(県庁)としての一律の解体補助はなく、制度は市町村ごとです。しかも同じ県内で、率(補助の割合)も上限も、受付の期間もかなり違います。多くの市が除却費の3分の2ですが、上限は50万円の市もあれば60万円の市もあり、紀の川市は5分の4で上限100万円と一段手厚い。おまけに、今年度はもう受付が終わった市と、まだ受付している市が混ざっています。先に見る5市のうち、いま受付中なのは和歌山市と海南市で、田辺市・紀の川市・新宮市は今年度の受付を終えています。

この5市の外にも、いま開いている窓がありました。有田市と橋本市、それに町のほうでは串本町・白浜町・那智勝浦町・上富田町・紀美野町・美浜町・かつらぎ町・湯浅町・広川町・有田川町・みなべ町です。残る4市と、当たり直した12の町と1つの村の結果は、記事の後半に置いています。

大事なのは、金額の大きさより「自分の家が対象になるか」と「その市が今も受け付けているか」です。この記事では、元大工で中立の立場のおさむが、和歌山市・海南市・紀の川市・田辺市・新宮市の公式サイトを照合して整理します。除却(じょきゃく)は取り壊しのことです。

※2026年7月23日時点の各市公式サイトにもとづきます。年度・予算で変わり、年度の途中で受付が終わることもあるため、申請前に必ず各市の公式ページで最新をご確認ください。

  1. 主要市の早見表【2026年度】
  2. いま受付している市|和歌山市・海南市
    1. 和歌山市|除却費の3分の2・上限50万円。評点100点以上で受付中
    2. 海南市|除却費の3分の2・上限50万円。所得の基準がある代わりに受付中
  3. 今年度は受付を終えた市|紀の川市・田辺市・新宮市
    1. 紀の川市|5分の4・上限100万円。ただし事前相談は終了
    2. 田辺市|除却費の3分の2・上限60万円。評点60以上と入口は広めだが受付終了
    3. 新宮市|除却費の3分の2・上限60万円。22件の抽選で今年度は終了
  4. 解体費の補助が使えなかった人へ|和歌山は耐震の枠が大きい
    1. 耐震改修の枠には「建替え」が含まれています
    2. 壊して移る場合の枠もあります(実施は8市町)
    3. お金の立て替えが要らない市があります
    4. ブロック塀は、多くの市で別の課です
  5. がけ地から移る枠は、田辺市なら除却だけでも使えます
  6. 残る4市も当たり直しました|有田・御坊・橋本に除却の枠があります
    1. 有田市|10分の8・上限80万円。評点60以上で、いまも受付中
    2. 御坊市|評点で金額が2段階に分かれます
    3. 橋本市|60万円。ただし市自身が「一般的な除却への補助ではない」と書いています
    4. 岩出市|今回は確かめきれませんでした
  7. 町にも枠があります|14町と1村で確かめました
    1. 白浜町|3分の2・上限60万円。締切の日付がありません
    2. 那智勝浦町|2分の1でなく3分の2・上限50万円。11月30日まで
    3. 広川町|上限50万円。ただしページの更新が2017年で止まっています
    4. 上富田町|3分の2・上限60万円。案内のページはなく、要綱だけがあります
    5. 紀美野町|3分の2・上限50万円。壊したあとの固定資産税も2年間減る
    6. 美浜町|3分の1だが、条件しだいで上限が倍になります
    7. 日高町|3分の1・上限60万円。築40年以上で、3年に1回だけ
    8. 由良町|2分の1・上限50万円。ただし特定空家と判定された家だけ
    9. かつらぎ町|5分の4・上限50万円。ただし勧告を受けていると使えません
    10. 湯浅町|10分の8で上限80万円。建替えが目的だと使えません
    11. 有田川町|3分の2・上限50万円。12月18日まで受け付けています
    12. みなべ町|評点が100点に届かない空き家にも出ます
    13. 日高川町|補助の対象は「廃棄物の処理費」です
    14. 北山村|5分の4で上限100万円。整地の費用も対象に入ります
  8. この記事にない市町村にお住まいなら
  9. どの市でも共通の鉄則
  10. よくある質問
    1. 和歌山県(県庁)としての解体補助金はないのですか?
    2. いま和歌山県内で使える市はどこですか?
    3. もう解体業者と契約してしまいました。今から申請できますか?
  11. まとめ

主要市の早見表【2026年度】

和歌山県の主要5市の解体補助 早見表2026年度。和歌山市は不良空家の除却に係る補助金で除却費の3分の2・上限50万円、評点100点以上で市内業者が条件、令和8年度は交付申請を4月22日から受付中で予定77戸。海南市は老朽危険空家除却工事補助事業で除却費の3分の2・上限50万円、市の不良度判定で老朽危険空家の認定を受け、世帯の所得が公営住宅の入居基準(月額214,000円)以下などの条件があり、募集50件で先着受付中。紀の川市は不良空家の除却に係る補助金で標準除却費などの5分の4・上限100万円だが、評点100点以上が入口で、令和8年度の事前相談は6月12日で終了。田辺市は不良空家等除却補助金で除却費の3分の2・上限60万円、評点60以上と入口は広めだが、令和8年度の認定申請は5月8日で終了。新宮市は不良空家除却補助金で除却費の3分の2・上限60万円、評点100点以上で募集22件の抽選、令和8年度の認定申請は6月30日で終了。同じ和歌山県でも多くが3分の2でも上限も評点も受付状況もバラバラで、この5市でいま受付中は和歌山市と海南市。県内では有田市と橋本市にも開いている枠がある。結論は、金額の大小より自分の家がその市の対象か・今も受付中かが先で、契約は必ず交付決定の後に行うこと。

見てのとおり、同じ和歌山県でも金額も受付状況もそろっていません。ポイントは3つ。5市の中で率と上限がいちばん手厚いのは紀の川市の5分の4・上限100万円、でも今年度の相談は終了。逆に、上限は50万円と控えめでも、和歌山市と海南市はいまも受付中(有田市と橋本市も開いています)。入口の傷み具合(評点)も、和歌山市・紀の川市・新宮市が100点以上と厳しめで、田辺市は60以上とやや広め、と市でバラバラです。順番に、自分の家がどこに当てはまるか当てはめながら読んでください。

いま受付している市|和歌山市・海南市

「県内でいま使える市は?」という方へ。今年度も受付を確認できたのは、県都の和歌山市と、その隣の海南市です。どちらも率は3分の2・上限50万円ですが、条件のクセが少し違います。

和歌山市|除却費の3分の2・上限50万円。評点100点以上で受付中

和歌山市の不良空家の除却に係る補助金は、除却費用の3分の2・上限50万円です。県内でいちばん人口が多い市ですが、金額としては手厚いほうではありません。対象は、市が「不良空家」と認めた空き家に限られ、市の判定基準で評点が100点以上、認定申請の時点でおおむね1年以上使われていない、敷地の境界までの最短距離が5メートル以下、といった条件がそろう必要があります。工事は和歌山市内に本店を置く業者などが請け負うことも条件です。令和8年度は交付申請の受付が4月22日から始まっていて、予定戸数は77戸。件数に達すると締め切られます(2026年7月23日照合)。数字の読み方や申請の流れは和歌山市の解体補助金の記事でくわしく整理しています。

海南市|除却費の3分の2・上限50万円。所得の基準がある代わりに受付中

海南市の老朽危険空家除却工事補助事業は、除却工事費の3分の2・上限50万円です。率も上限も和歌山市と同じですが、海南市には一つ特徴があります。世帯全員の所得の合計が、公営住宅の入居資格の基準(月額214,000円)以下であること、という所得の条件がつく点です。計算方法は公営住宅法にもとづくので、自分が当てはまるかは市に確認してください。対象は、市の不良度判定で「老朽危険空家」と認定された、1年以上使われていない市内の空き家です。傾いていたり、屋根や壁に穴が空いていたりする状態が目安になります。令和8年度は募集50件で、先着順で受け付けています(2026年7月23日照合)。窓口はまちづくり部 都市整備課(電話073-483-8480)です。

今年度は受付を終えた市|紀の川市・田辺市・新宮市

ここからは、金額としては手厚いのに、令和8年度の受付がもう終わっている市です。使いたい方は、来年度の受付時期に向けて、条件確認と見積もりの準備を先に済ませておく段階になります。

紀の川市|5分の4・上限100万円。ただし事前相談は終了

紀の川市の不良空家の除却に係る補助金は、この記事で見た5市の中では率も上限もいちばん手厚い枠です。金額は、除却工事費と国が定める標準除却費を比べて少ないほうに5分の4をかけた額で、上限は100万円。ほかの4市が3分の2・上限50〜60万円なのと比べると、上限の大きさが目立ちます。ただし入口は評点100点以上で、和歌山市と同じ厳しめのラインです。そして令和8年度は、認定調査の前提になる事前相談の受付が5月14日から6月12日で終わっています(2026年7月23日照合)。窓口は建設部 住宅政策課(電話0736-77-2511)です。金額が大きいぶん、来年度に向けて早めに相談しておく価値があります。

田辺市|除却費の3分の2・上限60万円。評点60以上と入口は広めだが受付終了

田辺市の不良空家等除却補助金は、除却費用の3分の2・上限60万円です。上限は和歌山市より10万円高い60万円。しかも入口の評点が60以上と、和歌山市や紀の川市の100点以上より低く、その意味では対象になりやすい制度です。ただし令和8年度は、補助の前提になる不良空家等の認定申請が5月8日で締め切られています(2026年7月23日照合)。年間の予定は14件で、令和9年2月末までに解体を終えることが条件でした。数字や申請の順番は田辺市の解体補助金の記事で整理しています。

新宮市|除却費の3分の2・上限60万円。22件の抽選で今年度は終了

新宮市の不良空家除却補助金は、除却費用の3分の2・上限60万円で、田辺市と同じ金額です。ただし入口は評点100点以上で、田辺市(評点60以上)より厳しめ。もう一つの特徴は、募集22件に対して先着ではなく抽選で選ぶ点です。早い者勝ちではないぶん、締切までにきちんと申請できるかが鍵になります。令和8年度は、認定申請の受付が5月1日から6月30日で終わっています(2026年7月23日照合)。窓口は空き家対策室(電話0735-23-3331)です。

解体費の補助が使えなかった人へ|和歌山は耐震の枠が大きい

ここまでは「空き家を壊すこと」への補助でした。和歌山にはもうひとつ、金額の大きい枠があります。

県が出しているパンフレット「あなたの住まいは大丈夫?」(令和8年4月)を開くと、耐震の補助メニューが一覧になっていました。そこに、解体の補助より大きい額が並んでいます。

先に、使えない人をはっきり書きます。

更地にして売りたい人、駐車場にしたい人には向きません。これから書く枠は、どれも「壊したあとに耐震性のある家へ移る」ことがセットになっています。壊すところで止まる予定なら、前の章までの解体補助を当たってください。

耐震改修の枠には「建替え」が含まれています

県のメニュー表で、いちばん大きいのがこれです。原文は「耐震改修 一般改修型(建替含)」で、耐震評点を1.0以上にする工事が対象。上限は131万6千円です。

名前が「耐震改修」なので、解体の補助を探している人は素通りしてしまいます。ですが括弧の中に建替が入っているので、古い家を壊して建て直す工事もこの枠で見てもらえるのです。

そして上限額は市町村で違います。県の一覧(令和8年4月1日現在)を見ると、この記事で扱った5市はこうなっています。

  • 新宮市:157万8千5百円(防災対策課 0735-23-3333)
  • 田辺市:150万円(建築課 0739-26-9935)
  • 和歌山市:131万6千円(耐震・空家対策課 073-435-1091)
  • 海南市:131万6千円(建設課 073-483-8482)
  • 紀の川市:131万6千円(住宅政策課 0736-79-3931)

解体の補助が50万円から100万円だったことを思うと、桁がひとつ違うわけではありませんが、確実に大きい。建て直すつもりがあるなら、こちらを先に窓口で聞く価値があります。

ただし、この上限額に届くかどうかは工事の中身しだいです。県の表は上限を並べたもので、いくら出るかは市町村の審査で決まります。

壊して移る場合の枠もあります(実施は8市町)

もうひとつ、県のパンフレットに除却の枠があります。こちらは名前のとおり壊す費用への補助です。ただし条件が付きます。

県の表現は「除却して耐震性のある住宅等に移転」となっています。つまり壊しっぱなしでは使えません。金額は除却工事費の23パーセントで、上限50万円です。

もし今の家が津波避難困難地域にある場合は、額が上がります。原文はこうです。「耐震性を有しない住宅を除却し、津波避難困難地域外へ住替えを行う場合、除却費用の一部を補助」「(1)除却工事費に対し、最大108万9千3百円を補助」「(2)住宅を新築する場合、建築工事費に対し、最大66万6千円を補助」

この除却の枠は、県内すべての市町村でやっているわけではありません。県のパンフレットにも「一部市町で実施しています。実施の有無は各市町村窓口にお問い合わせください」と書かれています。

県の一覧で除却に印が付いているのは8つの市町です。そのうち市は御坊市と田辺市の2つだけ。この記事で扱った5市のうち、該当するのは田辺市になります。

田辺市にお住まいで、解体の補助(除却費の3分の2・上限60万円)の受付が終わっていた方は、この枠を建築課(0739-26-9935)で聞いてみてください。移転がセットになる点だけ、先に確認を。

お金の立て替えが要らない市があります

県の一覧には「補助金の代理受領」という欄もあります。代理受領が使えると、補助金にあたる分は市町村から業者へ直接払ってもらえる形です。使えないと、いったん工事費の全額を自分で用意することになります。

この記事の5市では、和歌山市・田辺市・新宮市が使える形になっていて、海南市と紀の川市には印がありません。額が大きい工事ほど、ここで資金の準備が変わります。

ブロック塀は、多くの市で別の課です

解体のついでに古いブロック塀も、と考える方は多いはずです。和歌山県はブロック塀の安全対策にも補助を用意していますが、担当が耐震や空き家とは別の課になっている市があります。

県の一覧のかっこ書きによると、海南市は危機管理課、御坊市も危機管理課、田辺市は防災まちづくり課、岩出市は教育総務課です。空き家の窓口に聞いても「うちではない」と言われることがあるので、最初から防災の課へ回してもらってください。

※この章は和歌山県建築住宅課のパンフレット「あなたの住まいは大丈夫?」(令和8年4月・市町村別の実施状況一覧は令和8年4月1日現在)を2026年8月10日に照合しています。上限額も実施の有無も市町村ごとに変わるため、動く前に必ず各市町村の窓口でご確認ください。

がけ地から移る枠は、田辺市なら除却だけでも使えます

ここまでとは別の枠が、もう1本あります。がけ地近接等危険住宅移転事業といって、土砂災害の危険がある区域から安全な土地へ移る人のための制度です。

先に、使えない人から書きます。土砂災害特別警戒区域の外に建っている家は対象外です。市のページは、建てた当初からその敷地が特別警戒区域に指定されていた住宅も対象外だと書いています。

田辺市の金額は、危険住宅の除却工事が最大975,000円。移転先の建築工事や購入には、建物3,250,000円と土地960,000円で合わせて最大4,210,000円が付きます。こちらは借入金の利子相当額への補助です。

この制度でいちばん大事な一行は、市のページの注意事項にあります。「除却補助のみを受けることも可能です」と書かれていました。移転先の家を建てなくても、壊すところだけで使えるということです。

ただし住宅耐震改修補助金との併用はできません。住宅を購入して移る場合は、昭和56年以降などに建てられた耐震性のある住宅であることも要ります。

空き家のまま使えるかどうかは、市のページに書かれていませんでした。制度の名前が「移転」なので、そこは窓口で確かめてから動いてください。窓口は建築課の建築係・調査計画係(電話0739-26-9935)で、解体の補助と同じ課です。ページの更新日は2026年2月27日でした(2026年8月13日確認)。

残る4市も当たり直しました|有田・御坊・橋本に除却の枠があります

和歌山県には9つの市があります。ここまでで公式を照合したのは5市でしたので、残る4市(有田市・御坊市・橋本市・岩出市)も当たり直しました(2026年8月13日)。

3市に、個人が申請できる除却の枠がありました。性格はそれぞれ違うので、順に書きます。

有田市|10分の8・上限80万円。評点60以上で、いまも受付中

先に使えない人からです。有田市不良空家等除却補助事業は、法人が所有する空き家は対象外。家財道具・門・塀・樹木などの撤去処分費も補助の対象になりません。

対象は、おおむね年間を通して住宅として使われていない空き家(専用住宅、併用住宅、長屋、アパート)で、市の担当者が現地調査した不良度の評点が60以上のものです。

所有権以外の権利が設定されていないことも条件になります(権利者が除却に同意していれば別です)。

金額は、国が定める標準除却費と除却工事費の少ないほうに10分の8を掛けた額で、上限80万円。天井であって、必ず80万円届くという意味ではありません。

申請できるのは、登記事項証明書に所有者として載っている個人、その相続人、除却について同意を得た方。市税の滞納がないことも要ります。工事は市内に本店や支店を持つ建設業者か解体工事業者に頼みます。

受付は令和8年5月7日から12月28日まで(土日祝を除く)。募集の予定は50棟程度で、申請書の提出順、予算がなくなり次第の締め切りです。補助金を市から業者へ直接払ってもらう代理受領も使えます。

お金の話がもうひとつあります。市のリーフレットには、この事業を使うと住宅用地の特例と同じ扱いの減免が最長5年度分受けられる場合があると書かれていました。更地にすると土地の税が上がる話への、数少ない緩和策です。

窓口は都市整備課の公共建築係(電話0737-22-3619)。ページの更新日は令和8年4月1日でした(2026年8月13日確認)。

御坊市|評点で金額が2段階に分かれます

御坊市老朽危険空家除却事業補助金の対象は、市内にある個人の居住用空家で、1年以上使われていないものです。附属の建物は除かれます。

申請できるのは所有者か法定相続人で、市税等の滞納がないこと、市内の業者に解体を頼むことも条件になります。

金額は評点で2段階です。市の測定基準による評点が100点以上なら工事金額の5分の4・上限80万円。60点以上100点未満で耐震性能を有しないものは工事金額の23パーセント・上限40万円。60点未満は対象になりません。

受付の期間は、市のページには書かれていませんでした。窓口は産業建設部の建築住宅課(電話0738-23-5521)で、ページの更新日は2026年4月20日です(2026年8月13日確認)。

橋本市|60万円。ただし市自身が「一般的な除却への補助ではない」と書いています

橋本市空家等対策推進助成金のページには、市の言葉で「※※※一般的な除却への補助ではありません※※※」とあります。

「多くの他自治体で実施されている『単純な解体費補助』ではありませんのでご注意ください」とも書いてありました。金額だけ見て申し込む枠ではない、ということです。

金額は1件あたり最大60万円で、除却工事費の5分の4が上限。入口は二重に絞られます。まず空家等対策の推進に関する特別措置法の特定空家等に当てはまること。そのうえで、次の4つのどれかに当てはまる方だけが申請できます。

  • 平成26年11月27日時点で敷地と建物の所有者が違い、両者が3親等内の親族でない場合の、建物を壊そうとする方
  • 平成26年11月27日時点で建物の所有者が2人以上いて、その中に3親等内の親族でない方がいる場合の、敷地と建物を買って壊す方、または壊して敷地を売る方
  • 敷地が建築基準法第43条の接道要件を満たさない場合の、買って壊す方、または壊して売る方
  • 敷地が狭小地(面積が原則100平方メートル以下)である場合の、買って壊す方、または壊して売る方

ほかに、除却の命令を受けていないこと、壊したあとの敷地の使いみちがはっきりしているか売る意思があること、交付決定から半年以内に壊す意思があること、市町村税の滞納がないことも要ります。

令和8年度は、7月1日から31日までの一次受付(抽選)が終わり、7月31日午前9時から二次受付が先着で始まっています。受付件数は3件で、一次受付の申込みは1件でした。

売ることが要件になっていて相手が見つからない場合は、市の空家バンクで購入希望者を探す道もあると市が案内しています。窓口は建築住宅課(電話0736-33-1115)。ページの更新日は2026年7月31日です(2026年8月13日確認)。

岩出市|今回は確かめきれませんでした

岩出市は、今回の点検では解体・除却の費用への補助を見つけられませんでした。1ページずつ当たったわけではないので「ない」とは書きません。市の担当課へ一本電話を入れてから動いてください。

確認の深さも書いておきます。有田市・御坊市・橋本市の3市は市の公式ページとリーフレットまで、岩出市はキーワードで探した範囲まで。要綱の条文まで開いたわけではないので、細かい要件は窓口で確かめてください。

町にも枠があります|14町と1村で確かめました

ここまでは市の話でした。町のほうも当たり直したので、その分を書きます。金額と条件まで確かめられたのは、串本町・白浜町・那智勝浦町・上富田町・紀美野町・美浜町・かつらぎ町・湯浅町・広川町・有田川町・みなべ町・日高川町・日高町・由良町の14町と北山村です。市の枠が閉じていても、町のほうがまだ開いていることがあります。

探し方も書いておきます。町は案内のページを作っていないことがあって、上富田町と紀美野町は町のサイトを見ても解体の補助が出てきませんでした。見つかったのは町の例規集のほうです。五十音の目次で「あ」(空家)と「ふ」(不良空家)を開くと、交付要綱が並んでいます。ご自分の町を調べるときも、案内が見当たらないからと諦めずに例規集まで見てみてください。

ひとつ注意も書いておきます。制度の名前は町ごとにばらけていて、この2文字だけでは足りません。「ろ」(老朽)と「き」(危険)も開いてください。実際、美浜町の枠は「ろ」に、かつらぎ町の枠は「ふ」にありました。最初に「あ」だけ見たときは、どちらも見つけられませんでした。

串本町には枠が2本あります。串本町不良空家等除却補助金と、串本町老朽空家等除却補助金です。違いは家の傷み具合で、町が測る不良度の評点が不良空家等は100点以上、老朽空家等は50点以上。この50点という入口は、この記事で見てきた市より広く取られています。和歌山市・紀の川市・新宮市が100点、田辺市でも60点でしたから、市の判定で落ちた家でも、串本町なら老朽空家等のほうに入ることがあります。

金額は、どちらも補助対象経費の3分の2。上限は不良空家等が50万円、老朽空家等が25万円です(千円未満は切り捨て)。厳密には、補助対象経費の総額と、除却工事費に延べ面積を掛けた額の、少ないほうに3分の2を掛けます。

そして期限です。認定申請の受付は令和8年4月20日から11月27日までで、郵送の場合も同じ日に必着。そのあと認定を受けた人が12月18日までに交付申請を出し、除却の完了報告は令和9年2月26日までです。募集は不良空家等が15件、老朽空家等が10件になっています。

対象になるのは、町内にあって使われなくなってから1年が経ち、延べ床面積の2分の1以上が住まいとして使われていた建物です。所有権以外の権利が設定されていると外れますが、その権利者が除却に同意していれば対象に戻ります。申請できるのは、登記簿か固定資産課税台帳に所有者として載っている方、土地の所有者で建物の所有者(亡くなっている場合は相続人)から同意を得ている方、そしてその相続人です。共有なら全員の同意が要ります。

見積もりを取るときに効く線も1つあります。付帯する工作物の除去とその処分費、動産の移転にかかる費用は、補助の対象経費から外れます。塀や物置、家の中の物を運び出す費用は、自分持ちで見ておいてください。工事を頼めるのは町内に本店か支店などの事業所を持つ建設業者か解体工事業者で、交付決定のあとに着手すること、申請は1年度に1人1件までです。窓口は串本町役場の建設課になります(2026年9月3日に町の公式ページで確認)。

白浜町|3分の2・上限60万円。締切の日付がありません

白浜町の不良空家等除却補助金は、除却費用の3分の2で上限60万円です。入口は町の不良空家の判定で、評定項目の合計が100点以上であること。居住に使われなくなってからおおむね1年が経っていること、もとが住宅(または床面積の2分の1以上が住まい)だったことも要ります。

ここは受付の書き方が他と違います。募集は10件の予定で、その件数の限り随時受け付けるとされていて、締切の日付が置かれていません。日付で追われない代わりに、枠が埋まった時点で終わるということです。動くなら早いほうが有利になります。

見積もりで気をつける線もあります。家財道具、門、塀、機械などの処分費と、浄化槽の除却にかかる費用は補助の対象から外れます。申請できるのは所有者、その相続人、それと所有者の同意が得られている土地の所有者です。まず事前調査の申請を建設課へ出すところから始まります(更新日2025年4月2日・建設課都市計画係 電話0739-43-6589)。

那智勝浦町|2分の1でなく3分の2・上限50万円。11月30日まで

那智勝浦町の不良空家等除却補助制度は、除却費用の3分の2で上限50万円。募集は10件で、申請の受付期間は令和8年5月7日から11月30日までです。まず不良空家等の認定申請書を役場の建設課へ出す形になります(更新日2026年4月6日・建設課 電話0735-52-0560)。

そして、この町にはもうひとつ、ほかで見かけない仕組みがあります。認定不良空家を解体したあと、土地の固定資産税を減免する制度です。令和6年度から始まっています。

この記事の最後のほうにも書きますが、家を壊すと土地の住宅用地特例が外れて、土地の固定資産税が上がることがあります。解体をためらう理由として、いちばんよく聞くのがこれです。那智勝浦町の減免は、その上がった分をほぼ打ち消す形になっています。町の言葉では、解体後の土地の税額と、住宅用地特例があるとみなして計算した税額との差額に相当する分を減免する、というものです。期間は解体した翌年度から5年間。

使うには条件があります。町内にあって、不良空家として建設課の認定を受けた家であること。除却補助金の交付を受けた家は、この認定を満たしたことになります。補助金を受けていなくても、認定を受ければ対象です。そのうえで、解体が完了していること、その土地が住宅用地特例を受けていたこと、解体後に営利目的で使っていないこと、売っていないこと(相続は除きます)、土地を適正に管理していること、特定空家等に指定されていないこと、町税の滞納がないこと、申請者が法人でないことが並びます(更新日2023年11月14日)。

広川町|上限50万円。ただしページの更新が2017年で止まっています

広川町の空き家解体処理費補助金は、書き方が変わっています。町のページには「補助金の額は、上記の補助対象費用とし、500,000円を上限とする」とあって、何分の1という率が置かれていません。補助対象費用は、町内の解体撤去業者に依頼する解体と撤去のすべての費用とされています。

条件のほうは細かいです。個人の持ち物であること、借地なら土地所有者の同意があること、アパートなど事業に使っていた建物でないこと、申請時におおむね5年以上住んでいないこと、建築後40年以上たっていること。町税や使用料の滞納がないことも要ります。交付は1人につき1回までです。

この町で目を引くのは、提出書類のほうです。おおむね5年以上住んでいないことを、その地区の区長か民生児童委員の証明で示す、と書かれています。役所の書類ではなく、地元の方に一筆もらう形です。実家を離れて長い方は、ここに時間がかかるかもしれません。申請の前に、まず企画政策課へ直接行くことになっています(電話0737-23-7731)。

このページの最終更新日は2017年12月11日で、今回見た4町の中でいちばん古いものでした。町の移住・定住の案内にはいまも制度名が並んでいるので、無くなったとは書きません。ただ、金額も条件も8年以上前の表示のままなので、動く前に企画政策課で今の扱いを確かめてください(2026年9月3日に町の公式ページで確認)。

上富田町|3分の2・上限60万円。案内のページはなく、要綱だけがあります

上富田町の不良空家等除却補助金は、3分の2で上限60万円です。金額の出し方は少しこみ入っていて、除却にかかった実際の支出額(動産の移転や処分の費用を除く)と、国が定める標準単価に延べ面積を掛けた額の少ないほうに、除却によって通常生じる損失の補償費を足したものが対象経費になります。

入口は町の認定です。使われなくなってから1年が経っていること、もとが住まい(または床面積の2分の1以上が住まい)だったこと、評点の合計が100以上であること。住まい以外の建物でも、隣地の境界か公衆用道路までの最短距離が2階建て以下なら3メートル以内、3階建て以上なら6メートル以内であれば対象に入ります。所有権以外の権利が設定されていると外れますが、その権利者が除却に同意していれば戻ります。

申請できるのは登記名義人、家屋補充課税台帳に載っている方、その相続人、それと所有者の同意を得ている敷地の所有者です。法人その他の団体は対象になりません。町税を完納していることも要ります。共有なら全員の同意が必要で、一度この補助を受けた方は次の3月31日を過ぎるまで再度は申請できません。

工事のほうは、建物だけでなく敷地内にあるすべての工作物を除却するのが原則です(申し出て町長が認めた場合は例外があります)。交付決定のあとに着手します。この町はホームページに案内が見当たらず、確認できたのは例規集にある上富田町不良空家等除却補助金交付要綱(平成31年3月5日要綱第4号)の条文までです。今年度の受付があるかは町へお尋ねください(2026年9月3日に条文を確認)。

紀美野町|3分の2・上限50万円。壊したあとの固定資産税も2年間減る

紀美野町の老朽危険空家除却工事補助金は、3分の2で上限50万円。対象経費の総額と、国土交通大臣が定める標準除却費に延べ面積を掛けた額の、少ないほうに3分の2を掛けます。

ここは対象の決め方に特徴があります。町内にあって、使われなくなって1年以上、延べ面積の2分の1以上が住まいだった、評点100点以上。ここまでは他の町と同じですが、そのうえで敷地の境界から5メートル以内に別の建物があるか、周辺に危害を及ぼす可能性があることが要ります。隣家から離れた一軒家は、この一行で外れることがあります。ただし特定空家等に当たる建物なら、この条件は関係なく対象です。

使える人は、所有者(法人は除きます)、その相続人、所有者の同意を得ている土地の所有者。世帯員全員に市町村税の滞納がないことが条件で、本人だけでなく世帯で見られる点は覚えておいてください。工事は門や塀を含めて全部を壊すことが要り、動産の移転や処分の費用は対象経費から外れます。先に町長の承認を受けてから、交付申請に進む2段構えです。

そして、この町にも解体後の固定資産税を減らす仕組みがあります。那智勝浦町と同じ型ですが、中身が違います。紀美野町の減免は、上の除却補助金の交付決定を受けて壊した家の敷地に限られます。補助金を使わずに壊した場合は入りません。減免の額は、住宅用地特例が外れた年度の税額と、特例があるとみなして計算した額との差額。期間は特例が外れる年度から2年度分です(那智勝浦町は5年間なので、そこは差があります)。

見落としやすいのが申請の期限です。町は空き家を壊した日の属する年の翌年1月末日までに申請するよう定めています。解体が終わって一段落したころに期限が来るので、工事の段取りと一緒に手帳へ書いておいてください。土地を売ったり、建物を建てたり貸し駐車場にしたりすると、その年度で減免は終わります(相続による移転は除きます)。町税を正当な理由なく6か月以上滞納した場合も同じです(紀美野町老朽危険空家除却工事補助金交付要綱と、紀美野町空家除却後の土地に対する固定資産税の減免に関する要綱を2026年9月3日に確認)。

美浜町|3分の1だが、条件しだいで上限が倍になります

美浜町の老朽危険空家等解体撤去事業補助金は、率が3分の1以内と控えめです。上限は、法律上の特定空家や不良住宅にあたるものが50万円、それより手前の準特定空家が30万円。

ただし、次のどれかに当たると上限がそれぞれ100万円と60万円へ倍になります。主な構造が木造以外であること、延べ床面積が200平方メートル以上であること、そして敷地が幅員3メートル未満の狭い道路沿いにあるか、道路に接していないこと。大きい家や、重機を入れにくい立地の家ほど手厚くなる設計です。

準特定空家の線引きも押さえておいてください。昭和56年5月31日までに着工または建築された木造の空き家で、外から見た腐朽や破損の評点の合計が25点以上。この記事で見てきた市の100点や、串本町の50点よりさらに低い入口です。

使えない人の話もあります。補助金の交付を受けた日から1年以内に、その土地を家族以外へ譲渡・贈与しないことに同意できる方が所有していることが条件です(借地の場合は除きます)。壊してすぐ売りたい方は、ここで1年待つことになります。ほかに、所有権以外の権利が設定されていないこと、町内の業者が元請であること、町の空家等対策検討委員会が適当と判断すること、町税等の滞納がないこと。解体に着手する前の申請で、1人につき1回までです。

美浜町にはもうひとつ、家の中の物のための枠があります。空家家財処分等支援補助金といって、家財やごみの処分、家電リサイクル法の対象になる家電の処分、建物の清掃の費用に、3分の2以内で上限10万円です。ただし入口が違って、町の空家情報バンクに登録しているか、登録する予定であることが条件になります。壊して終わりにするつもりの家では当てはまりません。交付決定の前に作業を始めてはいけない、とも書かれています(2026年9月3日に2本の交付要綱を確認)。

日高町|3分の1・上限60万円。築40年以上で、3年に1回だけ

日高町の空き家解体撤去費補助事業は、補助対象経費の3分の1以内で、上限60万円です。町の補助事業パンフレット(令和8年7月1日時点)に条件がまとまっています。

使えない人の話を先に書きます。隠居・納屋・倉庫だけの解体は対象外で、主として生活していたと見なされる家屋であることが要ります。アパートなど事業に使っていた建物も外れます。借地の場合は土地所有者の同意が要ります。ほかの補助と重なるものや、公的補償費の対象になる家屋も対象外です。

入口の条件は2つあります。申請時におおむね1年以上居住していないこと、そして申請時に築40年以上経過していること。この記事で見てきた市のように評点で測るのではなく、年数で線を引いています。解体撤去を頼む相手は町内の業者に限られます。申請できるのは個人の家屋等の所有者で、町税や使用料等の滞納がないことが条件です。

回数の制限もあります。令和7年度から9年度のうち、1人1回限りです。いま急がなくてよい方でも、3年で1回という枠であることは頭に入れておいてください。

日高町にはもう1つ、壊したあとの話が書いてあります。空き家を除却した土地について、住宅用地の特例が適用されなくなる年度から起算して5年間、固定資産税が減免されます。手続きは補助金とは別で、完了時に家屋滅失届と減免申請書を税務課へ出します。解体すると土地の税が上がるという話の、ちょうど裏返しにあたる仕組みです。窓口は企画まちづくり課(電話0738-63-3806)です。

由良町|2分の1・上限50万円。ただし特定空家と判定された家だけ

由良町の特定空家等除却事業費補助事業は、解体費用の2分の1で上限50万円。町のまちづくり補助・助成事業パンフレット(令和8年度版)に載っています。

ここは入口が狭いので、先に書いておきます。対象は、町内にある空き家等のうち「特定空家等」として判定されたものに限られます。そのまま放置すれば倒壊等の恐れがある状態、著しく衛生上有害となる恐れがある状態、適切な管理が行われず著しく景観を損なっている状態などにあたると町が認めた家です。まだそこまで傷んでいない空き家は、この枠では動けません。解体するのは町内の業者であることも条件です。

由良町には空き家改修支援事業(改修経費の3分の2以内・上限80万円)もありますが、こちらは空き家バンクに関わる枠で、壊す側ではありません。担当は解体のほうが地域整備課、改修のほうが産業振興課です。

確認の深さも書いておきます。日高町・由良町とも、町が公開している補助事業のパンフレットまでで、交付要綱の条文までは開いていません。細かい要件と、今年度の受付が続いているかは窓口で確かめてください(2026年9月9日確認)。

美浜町にも、壊したあとの税の話があります。老朽化した空き家等を除却した土地について、住宅用地特例が適用された場合と同じ税額になるよう固定資産税を減免する仕組みです。期間は、除却した日以降に到来する賦課期日(1月1日)の翌年度から3年間。減免額は、特例が適用されない場合の額と、適用した場合の額との差額です。対象は住宅用地特例を受けている土地で、令和5年1月2日以降に除却した土地。町税の滞納がないこと、町が別表で定める「老朽空き家」に該当すること、不動産業を営んでいない個人であること(法人は対象外)が要件です。窓口は税務課で、解体費の補助とは別の手続きになります(2026年9月9日確認)。

かつらぎ町|5分の4・上限50万円。ただし勧告を受けていると使えません

かつらぎ町の不良空家除却補助金は、率がこの記事の町の中では高いほうで5分の4。上限は50万円です。対象になる経費は、実際の支出額と、国土交通大臣が定める標準単価に延べ面積を掛けた額の少ないほうになります。

先に、外れるものを書きます。家財道具、門、塀、機械、車両などの処分にかかる費用と、浄化槽など地下埋設物の除却にかかる費用は、対象の経費から除かれます。補助の対象になる建築物からも、附属する門や塀は外れています。

そして、この町でいちばん見落とされそうな一行がこれです。空家等対策の推進に関する特別措置法の第14条第2項による勧告を受けていないこと。市によっては特定空家の認定が補助の入口になるのに、かつらぎ町では逆に、勧告まで進んでしまうと対象から外れます。町から通知が届いている方は、まず担当課へ電話してください。

入口は町の不良空家の認定で、使われなくなって概ね1年、もとが住まい(または床面積の2分の1以上が住まい)だったこと、評点の合計が100以上。あわせて、周辺の建物や道路、水路などの公共施設に著しい悪影響を及ぼしている、またはそのおそれがあることも要ります。

申請できるのは登記名義人(未登記なら課税台帳の登録者)とその相続人、同意を得た土地の所有者、それに不良空家がある自治区などの地縁団体です。法人は対象になりません。本人だけでなく同じ世帯の方も町税を滞納していないことが条件で、共有なら全員の同意が要ります。工事では、建物だけでなく敷地内のすべての工作物を除却するのが原則です(令和3年3月31日告示第48号を2026年9月3日に確認)。

湯浅町|10分の8で上限80万円。建替えが目的だと使えません

湯浅町の老朽危険空家除却補助金は、率が10分の8。上限は80万円です。金額は、実際の対象経費と、国土交通大臣が定める標準除却費のうちの除却工事費額の、少ないほうに10分の8を掛けて出します(1,000円未満は切り捨て)。

入口は町の認定です。おおむね1年を通して使われておらず、今後も住む見込みのない住宅で、延べ面積の2分の1以上が住まいだったこと。そのうえで、和歌山県空家等対策推進協議会が作った特定空家等の判断基準の判定票で、評点の合計が100点以上であることが要ります。共同住宅は対象から外れます。

使えない場合を先に挙げます。個人の所有でないもの、所有権以外の権利が設定されている住宅(ただしその権利者が除却に同意していれば戻ります)、ほかの助成金を受ける工事、家の一部だけを壊す工事。そして建替えを目的とした工事も対象外です。壊して建て直すつもりの方は、この枠には入れません。

申請できるのは登記名義人(未登記なら固定資産税課税台帳の登録者)、その相続人、それらの方から同意を得た方です。法人と団体は対象になりません。本人と同じ世帯の方も含めて町税を滞納していないことが条件で、共有なら全員の同意が要ります。

見積もりで効く線もあります。家財道具、門、塀、機械、車両などの処分費と、浄化槽など地下埋設物の除却費は、対象の経費から外れます。そのうえで、敷地内にあるすべての工作物を除却するのが条件です。つまり塀や物置も壊す必要があるのに、その費用は補助の計算には乗らない、という形になります。

確かめられた深さです。読めたのは町の例規集にある湯浅町老朽危険空家除却補助金交付要綱(平成30年4月1日告示第57号)の条文までで、町のホームページには案内が見当たりませんでした。今年度の受付があるかは町へお尋ねください(2026年9月4日に条文を確認)。

有田川町|3分の2・上限50万円。12月18日まで受け付けています

有田川町の不良空家除却補助金は、除却費用と国が定める標準除却費のうち少ないほうに3分の2を掛けた額で、上限は50万円です。令和8年度の受付は5月11日から12月18日までで、この記事を書いた時点ではまだ開いています。ただし予定戸数は18戸程度で、受付順。期間中でも予算がなくなればそこで締め切られます。

先に、外れるものを書きます。家財道具、門、塀、機械、車両などの処分にかかる費用は、補助の計算から外れます。それでいて、工事のほうは敷地内にある工作物をすべて除却するのが条件です。塀や物置も壊す必要があるのに、その分は補助の対象にならない、という形になります。

入口は町の認定です。使われなくなって1年ほど経っていること、居住用またはその床面積の2分の1以上が住まいだったこと、町の判定基準で評点が100点以上になること、周辺の建物や道路・水路に悪い影響を及ぼしていること、個人の所有であること。申請できるのは所有者か相続人、または所有者から除却の同意を得ている土地所有者です。

業者の線もあります。有田川町内に本店を置く建設業者か解体工事業者に請け負わせることが条件です。町外の会社に頼むと補助が出ません。見積もりを取る前に、ここを確かめてください。交付決定のあとに着工し、令和9年2月26日までに工事を終える必要もあります(町の公式ページと案内を2026年9月4日に確認)。

みなべ町|評点が100点に届かない空き家にも出ます

みなべ町の枠は、この記事で見たなかでは珍しい形をしています。多くの市町村は「評点100点以上の傷んだ空き家」だけが対象ですが、みなべ町には、評点が100点未満の「その他空き家」の枠もあります。

金額はどちらも、除却費用と国が定める標準除去費用のうち少ないほうの3分の2以内。上限は、不良空き家もその他空き家(住宅)も60万円です。倉庫だけを壊す場合は上限30万円の枠が別にあります。個人専用の倉庫で、使われなくなって1年経っていることが条件です。

使えない場合を書きます。アパートなど事業に使っていた建物は対象外。公共補償費の対象になっている建物や、ほかの補助と重なるものも外れます。所有権以外の権利が設定されている建物も原則は対象外ですが、その権利者が除却に同意していれば戻ります。

工事はみなべ町内の業者で、土木工事業・建築工事業・解体工事業の建設業許可を持っているか、解体工事業の登録をしている業者に限られます。認定を受けた空き家とその敷地内にある工作物を全部除去することも条件です。申請には町税の未納がない証明書が要ります。令和8年度の受付は5月7日から12月18日まで、予定は20戸で先着順です(町の公式ページを2026年9月4日に確認)。

日高川町|補助の対象は「廃棄物の処理費」です

日高川町の空家解体事業補助金は、名前だけ見ると解体費全体に出そうですが、町が補助の対象と書いているのは、解体および撤去に要する廃棄物処理費用です。見積書を見るときに、この項目がいくらになっているかが効いてきます。

金額は評点で2段階です。判定基準の評点が100点以上なら補助率5分の4で上限80万円、100点未満なら5分の2で上限40万円。傷みが浅くても枠がある形です。

外れるものがはっきり書かれています。倉庫・納屋・はなれ・ブロック塀の解体撤去や、植木・家財道具の処分費用は対象外。一方で、風呂・トイレ・台所といった付属の建物は対象に入ります。

業者の条件は、この記事で見たなかでいちばん狭いかもしれません。町の競争入札参加資格者名簿に登録されていて、解体工事業の建設業許可を持つ町内の業者に限られます。心当たりの業者があっても、まず名簿に載っているかを町に確かめてください。申請できるのは所有者か法定相続人で、町税や使用料を滞納していないことが条件です。担当は総務課で、案内は町のホームページの防災のところに置かれています(2026年9月4日に確認)。

北山村|5分の4で上限100万円。整地の費用も対象に入ります

北山村の老朽空き家解体事業補助金は、要綱が令和6年6月に全部改正されています。個人が申請する場合、倒壊のおそれがあるなど評点100以上の不良住宅を壊すときは、対象経費の5分の4で上限100万円。それに当てはまらない空き家でも、2分の1で上限50万円の枠があります。1万円未満は切り捨てです。

この村の特徴は、対象になる経費の広さです。除却工事の費用だけでなく、工事のあとの埋め戻しと整地の費用、工事に必要な仮設工事の費用も対象に入っています。更地にするところまでを見てくれる形です。ただし残置物の処理費用と、アスベストがあるかどうかの分析調査費用、消費税相当分は除かれます。

もう1つ、跡地を地域のために使う場合の枠もあります。工事の完了から1年以内に活用を始めて、自治会や社会福祉法人、村に3年以上貸すという条件で、不良住宅と同じ5分の4・上限100万円が適用されます。

対象になるのは村内の一戸建てで、居住用の部分が床面積の2分の1以上を占めるもの。公共事業の補償の対象になっていないこと、村税や使用料の滞納がないことも要ります。受付の期間は年度ごとに村長が定めると要綱に書かれているだけなので、動く前に地域事業課へ電話してください(要綱を2026年9月4日に確認)。

この記事にない市町村にお住まいなら

和歌山県には、ここまでで取り上げた8市と14町1村のほかにも制度がある町があります。和歌山県は9市20町1村で、今回きちんと当たれたのは串本町・白浜町・那智勝浦町・上富田町・紀美野町・美浜町・かつらぎ町・湯浅町・広川町・有田川町・みなべ町・日高川町・日高町・由良町の14町と北山村です。残る6町のうち九度山町・高野町・太地町は県の一覧表で空き家除却の印が付いていませんでした。印南町・古座川町・すさみ町は見終えていないので、自分の町の分は自分で確かめてください。

探す手がかりが1つあります。和歌山県は、市町村ごとにどの支援制度を実施しているかを1枚の表にまとめて公開しています(わかやま住まいポータルサイトの支援制度のページにある住宅支援制度の一覧表)。表のいちばん右に空き家除却の列があり、県内30市町村のうち27に印が付いていました。印が付いていなかったのは岩出市・九度山町・高野町・太地町です(2026年4月1日時点の表を2026年9月4日に確認)。印があるかどうかで、その市町村に枠があるかの見当が付きます。ただし表は制度の有無までで、金額も受付期間も書かれていません。印があった町にお住まいなら、あとは町の窓口へ電話するのが早いです。金額や受付は市町村ごとにまるで違うので、自分の市町村を必ず確かめてください。探し方はかんたんです。「市町村名+空き家 解体(除却)補助金」で検索し、URLが lg.jp や市町村の公式ページだけを見ること。まとめサイトは年度が古く、いまは受付が終わっている制度を「受付中」のまま載せていたり、金額を実際と違えて載せていたりすることがあるためです。この記事を書くときも、ある市の金額をまとめサイトが50万円と80万円で食い違って載せていて、市の公式で確かめたら60万円だった、ということがありました。和歌山県(県庁)としての一律の解体補助はなく、県の役割は空き家対策の全体方針づくりや相談の案内が中心です。まず解体費の補助があるかどうかは、家がある市町村の窓口が出発点になります。全国の主要都市の傾向は解体補助金の主要都市まとめで「3つの型」に整理しています。

お住まいの市町村がここにも無い場合は、「地方公共団体による空き家対策支援制度」検索サイト(全国空き家対策推進協議会)で「和歌山県」と「空き家の除却」を選ぶと、制度の有無と所管部署が分かります。ただしデータは前年度のもので、今年度の受付状況までは分かりません。あると分かったら、市町村の窓口で確かめてください。

どの市でも共通の鉄則

  • 工事の契約前に申請し、交付決定を受けてから契約・着工。先に契約すると1円も出ません
  • 不良・老朽の空き家の補助は、まず市の「認定」や「事前相談・調査」からです。和歌山市・紀の川市・新宮市の評点100点、田辺市の評点60、海南市の不良度判定など、この判定が対象の分かれ目になります
  • どの市も予算や件数がなくなり次第終了。和歌山市77戸、海南市50件、新宮市22件、田辺市14件と枠に限りがあり、受付中の市も予算に達すれば締め切られます。年度の前半ほど有利です
  • 市内業者限定・所得の基準・築年や状態の判定など、細かい条件は市ごとに違います。補助金は工事のあとに振り込まれるので、いったんは自分で立て替える前提で考えておいてください
  • 家財道具の処分費は、多くの市町村で補助の対象から外れます。有田川町・日高川町・かつらぎ町・湯浅町のように、要綱で名指しして除いている町もあります。長く空いていた実家ほど、ここが膨らみます。なお和歌山県には、家財の整理・撤去・処分に上限8万円を出す枠(空き家片づけ補助金)があります。ただし県外からその町へ移り住む人に売るか貸すことが前提で、わかやま住まいポータルに登録した空き家であること、片づけを始める前に申請すること、委託するなら県内の事業者であることが条件です。壊して終わりにする予定の方は使えません。対象になる地域も決まっているので、まず市町村の窓口に移住の相談として持ちかける形になります(2026年9月4日に県の案内で確認)
  • 更地にすると土地の固定資産税が上がる場合があります(住宅用地の特例が外れるため)。解体のタイミングは税金や売却の予定とセットで考えてください

解体は、補助が使える・使えないにかかわらず、重機を入れられるかどうかと、廃材をどう処分するかで見積もりが違ってくる工事です。2〜3社の相見積もりで内訳(本体・付帯・処分費)を並べて比べると、数十万円変わることがあります。相場は家の解体費用の相場と補助金の記事にまとめています(木造なら30坪で90〜150万円ほどが目安です)。

▶ 解体費の内訳(本体・付帯・処分費)を並べて比べるなら:解体工事比較ナビ(解体業者の一括見積もり・無料)が使えます。(※市内業者限定の補助を使う和歌山市などでは、見積もり先が条件に合うかも確認してください)

▶ 解体でなく「直して住む・貸す」なら、リフォーム費用を無料で比較

リショップナビで無料一括見積もりを取る(複数社で比較)

(※壊すか直すかで迷っている段階なら、直す場合の金額を先に知っておくと判断が早くなります。費用が心配なときの順番は解体費用が払えないときの4つの順番で整理しています)

よくある質問

和歌山県(県庁)としての解体補助金はないのですか?

解体費への一律の県補助はありません。県の役割は、空き家対策の全体方針づくりや相談の案内が中心です。解体費そのものの補助は、家がある市町村の制度を調べてください。まず自分の市町村の住宅・建築の担当課が出発点になります。

いま和歌山県内で使える市はどこですか?

今回の点検で受付中と読めたのは4市です。和歌山市(除却費の3分の2・上限50万円)と海南市(同じく3分の2・上限50万円・所得の基準あり)が2026年7月23日時点です。

これに加えて、2026年8月13日に確かめた有田市(10分の8・上限80万円・12月28日まで)と橋本市(最大60万円・二次受付が先着)も開いていました。田辺市・紀の川市・新宮市は、金額としては上限60万円や100万円と手厚いものの、今年度の受付はすでに終わっています。どの市も予算や件数に限りがあるので、受付中の市も早めに動くのが安全です。申し込みの前に、必ず各市の窓口で最新の受付状況を確かめてください。

もう解体業者と契約してしまいました。今から申請できますか?

原則できません。今回の5市はどれも、交付決定(交付決定の通知)より前に契約・着工した工事は対象外です。これから解体する方は、必ず事前相談・認定から始めて、交付申請、交付決定、契約の順で進めてください。まだ着手していなければ相談できることもあるので、まずは各市の窓口へ。

まとめ

  • 解体費の補助とは別に、耐震の枠がある。「一般改修型(建替含)」は上限131万6千円から157万8千5百円で、解体の補助より大きい。ただし壊したあとに耐震性のある家へ移ることがセットで、更地にする人・売る人には向かない
  • この記事で公式を照合したのは和歌山市・海南市・紀の川市・田辺市・新宮市・有田市・御坊市・橋本市の8市と、串本町・白浜町・那智勝浦町・上富田町・紀美野町・美浜町・かつらぎ町・湯浅町・広川町・有田川町・みなべ町・日高川町・日高町・由良町の14町と北山村です。和歌山県は9市20町1村で、岩出市と、これらを除く8町は見終えていないので、県内での順位や「いちばん」は書きません
  • 和歌山県の解体補助は市町村ごとで、県の一律制度はない
  • いまも受付中なのは和歌山市・海南市(どちらも除却費の3分の2・上限50万円)、有田市(10分の8・上限80万円・12月28日まで)、串本町(3分の2・上限50万円と25万円の2本・認定申請は11月27日まで)、白浜町(3分の2・上限60万円・締切日はなく10件の限り随時)、那智勝浦町(3分の2・上限50万円・11月30日まで)。海南市には所得の基準がある
  • 町の例規集まで見ると、案内のページが無くても要綱がある。上富田町は3分の2・上限60万円、紀美野町は3分の2・上限50万円、かつらぎ町は5分の4・上限50万円、美浜町は3分の1で上限50万円と30万円(木造以外・延べ床200平方メートル以上・狭い道路沿いか未接道なら100万円と60万円へ倍増)。かつらぎ町は空家法の勧告を受けていると使えず、美浜町は交付から1年以内に土地を家族以外へ譲渡しないことが条件。湯浅町は10分の8・上限80万円だが、建替えを目的とした工事は対象外で、家財や門塀の処分費も経費から外れる。紀美野町は敷地の境界から5メートル以内に別の建物があることが条件に入り、上富田町は敷地内の工作物も全部壊すのが原則
  • 解体後の土地の固定資産税を減免する制度が2町にある。住宅用地特例があるとみなした税額との差額を減免するもので、解体をためらう理由になりやすい税の上がり分を打ち消す形。那智勝浦町は認定を受ければ5年間、紀美野町は町の除却補助金を使って壊した場合に2年間。紀美野町は壊した年の翌年1月末日までに申請する
  • 橋本市の60万円は「一般的な除却への補助ではない」と市が明記している枠(敷地と建物の所有者が違う、接道がない、狭小地などが入口)。御坊市は評点100点以上で5分の4・上限80万円、60点以上100点未満なら23パーセント・上限40万円
  • がけ地から移る枠は、田辺市なら除却だけでも使える(最大975,000円)。土砂災害特別警戒区域の外の家は対象外
  • 金額が手厚いのは紀の川市(5分の4・上限100万円)、次いで田辺市・新宮市(上限60万円)だが、この3市は令和8年度の受付を終えている
  • 率も上限も評点も受付状況もバラバラ。金額の大小より、自分の家がその市の対象になるか・その市が今も受け付けているかが先
  • この記事で見た市はどこも、まず市の認定・事前調査が入口。認定が要らない枠を持つ市もあるので、自分の市の窓口で確かめてください。共通の鉄則は交付決定の前に契約しないことと、解体費の内訳を比べる相見積もり

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