宮城県の解体補助金【2026】空き家の枠と耐震の建替え枠を元大工が中立解説

補助金の基礎知識・申請の流れ

※本記事には、解体・リフォームの一括見積もりサービス等のアフィリエイト広告(PR)が含まれます。

「宮城県で古い実家を解体したい。補助金は出る?」

先に正直な結論です。宮城県(県庁)としての一律の解体補助はなく、制度は市町村ごとです。そのうえで宮城には、入口が2つあります。

ひとつは、空き家として壊すことにお金が出る枠。仙台市・大崎市・気仙沼市、それに丸森町と大衡村で公式に確認できました。

もうひとつが、壊して建て替える人のための耐震の枠です。石巻市・名取市・多賀城市・富谷市にも、この入口はあります。ただし耐震化工事への補助なので、解体費そのものに出るお金ではありません。ここを取り違えると当てが外れます。

この記事では、元大工で中立の立場のおさむが、2つの入口を公式で照合して整理します。除却(じょきゃく)は取り壊しのことです。

※空き家の枠は2026年8月1日、耐震の枠と栗原市は2026年8月4日に、各市町村と宮城県の公式サイト・交付要綱等を照合しました(仙台市・大崎市は当サイトの各市記事もあわせてご覧ください)。年度・予算で変わり、年度の途中で受付が終わることもあるため、申請前に必ず各市町村の公式ページや窓口でご確認ください。※この記事で扱うのは、平常時の解体と建替えの補助です。災害で被害を受けた住宅の解体は別の枠組みで扱われることがあるため、その場合はお住まいの市町村の窓口へ直接ご相談ください。

2つの入口の早見表【2026年度】

宮城県の解体補助は入口が2つあることを示した2026年度の早見図。入口1は空き家だから出る枠で、仙台市が3分の1で上限50万円、大崎市が2分の1で上限30万円、気仙沼市が2分の1で上限60万円、丸森町と大衡村が2分の1で上限50万円。入口2は壊して建て替えるなら使える耐震の枠で、石巻市・名取市・多賀城市・富谷市・大崎市・気仙沼市にあり、耐震改修工事費の5分の4で上限115万円。ただし耐震の枠は解体費そのものへの補助ではなく、建替え後に自分が住むことが条件の市もある。要確認なのは市のページで確認できない2市で、登米市は建替えが対象かの記載がなく、栗原市は県の個票にはあるが市のページで確認できない。どちらも窓口へ電話で確かめる。結論は、空き家の枠で外れても建て替えなら耐震の枠があること。空き家の枠は2026年8月1日、耐震の枠は8月4日に公式照合。

空き家の枠は、率も上限も揃っていません。仙台市が3分の1で上限50万円、大崎市が2分の1で上限30万円、気仙沼市が2分の1で上限60万円。町と村では丸森町と大衡村が2分の1で上限50万円です。

ただし金額より先に効いてくるのは、「どんな家なら対象か」と「誰に工事を頼むか」のほう。ここが市ごとにまるで違います。

そして、空き家の枠で外れた人にもまだ耐震の枠が残っています。ただしこちらは建て替える人の枠で、市によっては建て替えたあとにその家へ住むことまで条件になります。跡地に建て替えるつもりなら、そちらを先に見てください。

空き家の枠|仙台市・大崎市・気仙沼市

まずは、空き家として壊すことにお金が出る枠から。同じ宮城県内でも、入口はそれぞれ別のところに開いています。

仙台市|市が「特定空家等」と判定した家だけ・3分の1で上限50万円

仙台市特定空家等除却促進補助事業は、対象経費の3分の1で上限50万円。額より厳しいのは入口のほうです。

対象は、市が「特定空家等」と判定した家に限られます。特定空家等(とくていあきやとう)とは、そのまま放置すれば倒壊などのおそれがあると市が正式に判断した空き家のこと。「古いから」「空き家だから」というだけでは、まだ入口に立てていません。

そのうえで、空家法にもとづく市からの助言か指導、または勧告の対象であること、さらに厳しい命令が実施されていないこと、所有者が法人でないこと、市税の滞納がないことが条件です。工事は更地にするところまでで、宮城県知事に登録した解体工事業者か、建設業(土木・建築・解体)の許可を受けた業者に頼みます。

判定がまだなら、判定を受けるところからが正しい順番です。令和8年度の判定依頼の受付は5月11日からで、判定だけで3週間ほどかかります。交付申請の受付は令和8年5月11日から12月28日まで。公式には「予算額に達した時点で受付を終了します」とも書かれているので、期間が残っていても安心はできません。窓口は市民生活課(電話022-214-6148)です。数字と流れは仙台市の解体補助金の記事でくわしく整理しています。

大崎市|昭和56年5月31日以前の空き家・市内に事業所がある業者の工事

大崎市危険空家等除却費補助金は、補助対象工事に要する経費の2分の1で30万円が限度(1,000円未満は切り捨て)です。

入口は特定空家等の判定ではありません。昭和56年5月31日以前に建てられた空き家であることと、交付要綱の別表に定める傷みの基準を満たすこと。別表の備考には、建物から隣地境界線までの水平距離が建物の高さ以内であること、という条件も添えられています。傷んでいるだけでは足りず、倒れたときに隣や道路に届く近さにあることまで求められる形です。

もうひとつ、工事を頼めるのは市内に事業所を有する法人または個人、という条件があります。県知事による解体工事業者の登録を受けたもの、または建設業法の一定の工事業の許可を受けたものであることも必要です。相見積もりを取ること自体はぜひやってほしいのですが、比べる相手は市内に事業所がある業者どうしにしてください。

流れは、まず環境保全課へ事前に申し出て職員の外観調査を受け、工事の着工前に交付申請、交付決定のあとに工事。受付期間は市の公式ページに記載が見当たらず、書かれているのは「予算の範囲内で」交付するという一言だけでした。ただし宮城県が公開している大崎市の個票(PDF)には、補助申請期間として令和8年4月1日からと書かれています。いま実際にどう受け付けているかは、環境保全課(電話0229-23-6074)に直接聞くのが確実です。

ひとつ補足を。いま挙げた「昭和56年5月31日以前」と「市内に事業所を有する」の2つは市のページに書かれているもので、同じページから開ける交付要綱のPDFのほうには見当たりませんでした。この記事では条件の厳しいほうであるページの記載で書いています。経緯は大崎市の解体補助金の記事で整理しているので、業者を絞り込む前に環境保全課へ一本電話を入れてください。

気仙沼市|市の事前調査で「不良住宅」と判定された家・上限60万円

気仙沼市の不良住宅空家除却費補助金は、除却工事費用の2分の1で限度額60万円です。

対象は、市内の居住を目的とした住宅で、市の事前調査で「不良住宅」と判定されたもの。アパートや事務所、工場は対象外で、併用住宅は延べ床面積の2分の1以上が居住用であれば対象になります。申請できるのは所有者で、市税の滞納がない方。所有者が亡くなって相続登記が終わっていない場合は、相続人や財産管理人も含みます。

ここが他市と違うところ。令和8年度は5件分を予定していて、申請は先着順と公式に明記されています。事前調査の申請受付は令和8年5月11日から。まず事前調査申請書とチェックシート、地図、住宅の写真を出して、後日に市の職員が現地を調べる流れです。

工事の契約や着手は、必ず補助金交付決定の通知を受けてから。工事は市内の業者に発注してください、とも書かれています。市が配布している案内には、建物の傾斜を測るので事前に建物のまわりの草を刈っておくように、という現実的な注意も添えられていました。窓口は生活環境課 生活衛生係(電話0226-22-3417)です。

壊して建て替えるなら|耐震の枠がもうひとつの入口

ここからが、宮城で見落とされやすいところです。石巻市・名取市・登米市・多賀城市・富谷市の公式には、空き家として壊すことへの補助は見当たりません。ただ、そこで話は終わりません。

宮城県は木造住宅の耐震助成を県内共通の枠組みで運用していて、県の公式ページには対象として「市町村の実施する木造住宅耐震診断助成事業で作成した耐震改修計画に基づき、改修設計及び改修工事を行う住宅、又は上部構造評点が1.0未満で建替え工事をおこなう住宅」と書かれています。建替えが、はじめから対象に入っているということです。

だから宮城には、壊して建て替えるなら補助が出る市がいくつもあります。入口は空き家ではなく、耐震診断のほうです。

先に大事な線を引いておきます。これは耐震化工事への補助であって、解体費そのものへの補助ではありません。気仙沼市のページには、建替え工事の場合の補助額は耐震改修工事相当額になる、という注記が添えられています。解体の費用がどこまで見てもらえるかは各市のページに書かれていないので、そこは窓口で確かめてください。

もうひとつ、空き家をお持ちの方に大事なところがあります。これは「壊して建て替える人」の枠です。市によっては、そのあと誰が住むかまで条件になります。大崎市の交付要綱には、建替え後の住宅は補助金の交付を受けようとする者の居住の用に供するもの、と定められています。市のページには出てこない条件で、要綱を開いてはじめて分かりました。

石巻市・名取市・気仙沼市は交付要綱まで開けて、住むことを求める条文は見当たりませんでした。多賀城市と富谷市は要綱が公開されておらず、そこまで確かめられていません。どちらも「住む条件は無い」と言い切れる材料ではないので、各市のところに、確かめられた範囲をそのまま書きました。

共通の順番はこうです。まず市の耐震診断を受けて、上部構造評点が1.0未満と出る。その診断で作った改修計画にもとづいて、改修工事か建替え工事をする。診断を飛ばして先に壊すと、この入口には入れません。

この5市で開いたのは、空き家対策のページ、住まい・住宅のページ、市の補助金一覧、そして木造住宅の耐震のページです。空き家として壊すことへの補助は、そのどこにもありませんでした。なお5市とも危険なブロック塀の除却への補助は持っています。家の状態しだいでは、そちらが先の一手になることもあります。

石巻市|5分の4で限度額115万円・申込は令和8年12月28日まで

石巻市木造住宅耐震改修工事助成事業の対象は、公式に「先に作成した改修計画に基づき、耐震改修工事施工後の総合評点が1.0以上となる住宅、または建て替え工事を実施する住宅」と書かれています。補助は耐震化工事に要する費用の5分の4以内で、限度額115万円。その他改修工事を行う場合、または建替工事を行う場合は、最大10万円が加算されます。

建替えには条件が付きます。敷地が宮城県の指定する土砂災害特別警戒区域外であること、建てる住宅が省エネ基準等に適合すること。そして建替えを行う場合は事前に相談することで、事前相談なく計画された工事は補助の対象とならない場合がある、とも書かれています。申込期限は令和8年12月28日。窓口は建設部 建築指導課(電話0225-95-1111)です。

住んでいることが条件になるかも見ておきました。交付要綱(令和7年4月1日施行)まで開きましたが、そう求める条文は見当たりません。ただし「無い」と確かめられたわけではないので、空き家のまま建て替えるつもりなら、必須になっている事前相談のときに聞いておいてください。

もうひとつ。この建築指導課の「主な業務内容」には「がけ地近接等危険住宅移転事業に関すること。」という一文があります。ただし制度そのものの案内ページや要綱は見つけられませんでした。がけの近くという条件に当てはまる家なら、あるかどうかを含めて建築指導課に聞いてみてください。

名取市|建替えなら解体工事の前に申請する

名取市木造住宅耐震改修工事助成事業は、公式に「改修設計及び改修工事(工事監理費を含む)又は建替え工事(耐震化工事)を実施する場合に、補助金を交付します」と書かれています。補助は耐震改修工事に係る費用の80パーセントで限度額115万円。リフォーム工事を10万円以上あわせて行い、かつ宮城県内に本店または支店を有する建設業者が施工する場合は、限度額が125万円になります。

名取市で見逃せないのは申請のタイミングです。公式には工事着手前(耐震改修前、建替えの場合は解体工事前)に補助金の申請が必要と書かれています。建替えのつもりなら、解体に取りかかった時点で手遅れ、ということ。先に壊してしまいたくなる気持ちは分かりますが、順番だけは守ってください。

建替えは土砂災害特別警戒区域外で省エネ基準に適合する住宅が対象。受付は令和8年7月1日から12月25日まで。窓口は建設部 都市計画課 住宅係(電話022-724-7124)です。

名取市も交付要綱まで開きましたが、住んでいることを求める条文は見当たりません。入口になる耐震診断のページには、対象の住宅が市内にあって所有者が県外在住という場合は事前に相談を、とも書かれています。それでも言い切れる材料ではないので、住宅係で確かめてください。

登米市|診断は今年度分が終了、改修工事の受付は8月3日から

登米市は少し事情が違います。木造住宅耐震改修工事助成事業はあって、耐震改修費用の80%で上限115万円。ただし建替えが対象かどうかは、市のページに書かれていません。県の枠組みに建替えが入っているからといって、登米市も同じとは限りません。建替えを考えているなら、そこは建築営繕課(電話0220-34-2318)に確かめてください。

そのうえで、登米市には今この瞬間の話があります。耐震診断助成のほうは令和8年5月7日から6月19日までで、公式に「今年度の受付は終了しました。」と書かれています。ところが改修工事助成のほうは「令和9年度分の受付を開始します。」として、受付期間は令和8年8月3日から令和8年11月30日まで。来年度分の受付が、今まさに開いているところです。

診断がすでに終わっている家なら、この秋のうちに動けます。なお市の令和8年度の補助金等情報一覧(建設部・令和8年4月現在)には、危険住宅の移転という枠も載っています。がけや急な斜面の近くに建っている家は、こちらも同じ課に聞いてみてください。

多賀城市|令和8年度の受付は5月22日で終了・次は年度替わり

多賀城市の木造住宅耐震改修促進事業も、対象は構造評点が1.0以上となる耐震改修工事または建て替え工事を実施する住宅、と書かれています。補助は耐震改修工事費の5分の4で補助限度額115万円。リフォームなどを併せて実施する場合は最大10万円が上乗せされ、合計の補助限度額は125万円です。

ただし令和8年度の申込受付(仮申請)期間は令和8年4月20日から5月22日までで、すでに終わっています。基本的に先着順で、申込が募集件数を超えた場合は抽選、と公式にあります。診断も改修も同じ期間で受け付ける形です。

つまり多賀城市で使いたい方は、次の年度替わりが勝負になります。令和9年度の受付時期はまだ公表されていないので、年が明けたら都市計画課のページを見ておいてください。窓口は都市計画課 建築宅地係(電話022-368-1141・内線424)です。

この枠に住むことの条件があるかは、公式で確認できませんでした。市のページに並ぶ補助対象要件には出てきませんが、交付要綱そのものは市のサイトからたどれず、中身まで見られていません。年度替わりに問い合わせるとき、あわせて聞いてみてください。

富谷市|建替えなら10万円を加算・入口は市からの案内

富谷市木造住宅耐震改修工事助成事業の対象は、公式に「耐震改修工事を実施する方又は建替え工事を実施する方。」と書かれています。助成額は耐震改修工事のみなら最大115万円(耐震改修工事費の5分の4以内)、その他改修工事を併せる場合または建替え工事を行う場合は最大10万円が加算されます。申請期間は令和8年12月11日まで。

富谷市で少し変わっているのが申請の入口です。「申請に必要なもの」の欄にあるのは、富谷市より該当者へ直接ご案内いたします、の一文だけ。先に耐震診断助成を受けた人へ市から案内が届く形です。まずは都市計画課(電話022-358-0527)に、診断のほうを相談してください。

富谷市も、この枠に住むことの条件があるかは公式で確認できませんでした。交付要綱が公開されていないためです。なお入口の耐震診断の申込書には、その家が今は空き家ならその旨と使う予定の時期を書く欄があります。空き家であることを伝えたうえで相談できる形にはなっています。

大崎市と気仙沼市は両方の枠を持つ|仙台市には建替えの枠がない

大崎市の木造住宅の耐震改修工事助成事業は、対象に建て替え工事が入っていて、基本上限額1,150,000円(改修費用の5分の4)。その他の改修工事を併せる場合は上限100,000円の加算金があります。受付は令和8年5月7日から令和9年1月29日まで。窓口は建設部 建築指導課 指導担当(電話0229-23-8057)です。

ここで効いてくるのが、さきほどの住むことの条件です。大崎市の交付要綱は、建替え後の住宅を補助金の交付を受けようとする者の居住の用に供するものと定めています。つまり壊して更地にするだけの方や、建て替えても自分は住まない方は、この枠には入れません。空き家として壊すなら前の章の危険空家等除却費補助金のほうで、中身は大崎市の解体補助金の記事に整理しています。

気仙沼市の木造住宅耐震化工事助成事業は、公式に「耐震改修計画に基づき改修工事か建替え工事を行う工事に対し補助金を交付します」と書かれています。耐震改修工事費の5分の4で限度額115万円、10万円以上のリフォーム工事を併せると10万円が上乗せ。申込は令和8年6月8日から予定戸数に達するまで。窓口は建設部 住宅課 住宅企画係(電話0226-22-3426)です。

気仙沼市も交付要綱まで開きましたが、住んでいることを求める条文は見当たりません。そのかわり、建て替える住宅は耐震改修計画を作った住宅と同じ敷地に建てること、という条件が要綱にあります。別の土地へ移るつもりなら、この枠は使えません。

仙台市だけは市独自の制度で、戸建木造住宅の耐震で扱っているのは診断と耐震改修工事まで。建替えの枠はありません。仙台市で家を壊すことへの補助を探すなら、前の章の特定空家等の枠のほうになります。

栗原市は「県の資料にあるのに、市のページで確認できない」

ひとつ、正直に書いておきたい市があります。栗原市です。

宮城県が公開している「国・県・市町村の住宅に関する支援制度について」(掲載日2026年8月3日)には、市町村ごとに個票のPDFが付きます。栗原市の個票には栗原市危険空家等解体助成事業が載っていて、助成額は「交付対象経費に2分の1を乗じて得た額、上限額50万円(1,000円未満端数切捨て)」、募集期間は「2026年(令和8年)6月30日(火曜日)まで」、問合せ先は栗原市建設部都市計画課(電話0228-22-1154)と書かれています。

交付対象の経費には、空家等の解体工事費に加えて「空家等の解体工事と一体で行う立木伐採処分費並びに家具及び家電等の運搬処分費」が挙げられています。家財の処分まで見る設計は、そう多くありません。

ところが、この個票に書かれている市のページのURLは、2026年8月4日に開いても表示されませんでした。県がもうひとつ公開している市町村の表(令和8年5月時点)にも同じ制度名とリンクが載っていますが、そちらも同じく開きません。

市の側も見に行きました。栗原市空家等対策のページ(更新日2026年4月9日)の「空き家の活用や助成事業」に並んでいるのは、住まいる栗原ホームサーチ事業(空き家バンク制度)と栗原市危険ブロック塀等除去事業の2つだけ。補助金・助成金等の住宅の分類にも、移住定住に関する補助金・助成金の一覧にも、解体の助成は載っていませんでした。

並べられるのは日付の事実だけです。県の個票には2分の1・上限50万円と載っていた。募集期間も同じ個票に2026年6月30日までと書かれていた。市の案内ページは、8月4日に開いても表示されない。この先も続くのか、それで終わったのかは、公表されている資料からは決められません。栗原市に実家がある方は、都市計画課(電話0228-22-1154)に今年度と来年度の扱いを直接聞いてください。ここは電話1本が確実です。

町と村にもある|丸森町・大衡村・七ヶ宿町

空き家の枠は、市だけの話ではありません。市の一覧に自分のところが無いからと諦める前に、町と村も見てください。

丸森町の空き家利活用促進支援事業補助金には、改修・家財処分と並んで空き家解体支援事業という枠があります。空き家の解体に要した委託費の2分の1で限度額50万円。ただし対象になるのは、解体後にその土地を売却または賃貸しようとする所有者です。壊して更地のまま持ち続けるつもりなら、この枠には入りません。解体工事業の許可を受けている事業者へ委託することも条件で、着手前の申請が必要です。窓口は子育て定住推進課 定住推進班(電話0224-51-9905)。

大衡村の空き家等解体支援事業補助金は、補助対象経費の2分の1で50万円が限度(1,000円未満は切り捨て)。跡地の使い道についての条件は、村のページには書かれていません。対象になるのは、村の空き家等実態調査で空き家と判断されていて管理不全な状態にあるもので、売買や賃貸の目的で持っている物件は外れます。所有者または相続人で、税の滞納がなく、過去にこの補助を受けていないこと。事業の実施前に申請が必要です。窓口は企画広報課 政策企画係(電話022-341-8510)。

もう1つ、七ヶ宿町にも枠があります。名前は七ケ宿町住みたい住宅応援条例といって、解体の補助という顔をしていません。条例の中の「空き家の環境整備」がそれです。

金額は、費用の2分の1で限度額100万円。あわせて家財の処分に15万円の枠もあります。条例には、家財の処分を受けたあとに環境整備を受ける場合は1回限りの制限にかからないと書かれているので、順番を踏めば合計115万円まで届きます

ここでいう空き家の環境整備は、条例の定義で「空き家及び同一敷地内に附属する建物を解体して撤去(基礎部分までを含む。)すること」です。基礎まで撤去することが前提になっています。

使える人の範囲は広めです。条例の第5条第4項は「空き家を町内に所有又は管理している者」とだけ書いており、町に住んでいることや町内業者に頼むことは条件になっていません。ただし、市町村税等を滞納していないことと、必要な資格等を有する者に施工させることは全部の枠に共通です。

1つ、書き方が食い違っている点があります。家財の処分について、町のページは「空き家の再利用を目的としている方」と書いていますが、条例の第5条第5項は「空き家の再利用、又は環境整備を目的としている者」となっています。条例のほうが広く、施行も令和7年12月8日と新しいです。

解体するつもりで家財の処分から入れるかどうかは、この差で変わります。どちらが運用なのかは私には決められないので、申し込む前に町へ確かめてください。申請は工事の着手前です(2026年8月11日に条例を確認)。

実家が町や村にある方は、市の情報だけ見て「宮城は薄い」と早合点しないでください。町の枠のほうが、市の枠より大きいことがあります。

この記事にない市町村にお住まいなら

宮城県で解体補助を確かめる順番の図。この記事にない市町村にお住まいの方へ。STEP1は市町村名と空き家 解体 補助金で検索し、市町村の公式ページだけを見る。STEP2は宮城県の市町村における空き家等対策の取組みの表で当たりをつける。ただしこの表は令和8年5月時点の情報。STEP3は窓口に電話して受付状況を聞く。今年度は受付中か、自分の家は対象になりそうかを確認する。STEP4は交付決定の前に契約しない。順番は市ごとに違うので必ず窓口で確かめる。結論は、まとめサイトの金額をうのみにしないこと。年度が変わると条件も受付も変わる。2026年8月1日照合。

宮城県には14市20町1村の35市町村があり、ここで挙げた市町村以外にも制度を持つところがあります。探し方はかんたんです。「市町村名+空き家 解体 補助金」で検索し、市町村の公式ページだけを見ること。まとめサイトは年度が古く、いまは受付が終わっている制度を「受付中」のまま載せていることがあるためです。

当たりをつけるのに使える公式資料もあります。宮城県のウェブサイトにある「市町村における空き家等対策の取組みについて」というページです。35市町村ごとに、担当部署と電話番号、空家等対策計画、空き家バンク、改修・活用に関する助成制度、除却に関する助成制度が表にまとまっています。除却の欄が空いていれば、空き家として壊す枠は無い可能性が高い、という当たりの付け方ができます。ただし、この欄に耐震の枠は出てきません。壊して建て替えるつもりなら、その市町村の木造住宅の耐震のページもあわせて見てください。

もうひとつ、県の「国・県・市町村の住宅に関する支援制度について」には市町村ごとの個票がPDFで付いていて、制度名・金額・募集期間・問合せ先まで1枚にまとまっています。名前だけの表より情報は細かいので、こちらも当たりをつけるのに使えます。

ただし、このページには「表中の情報は令和8年5月時点のものです」と書かれています。名前を拾うところまでにして、金額と受付は必ずその市町村の公式で確かめてください。ずれが出る例があるのは、さきほどの栗原市のとおりです。

解体費そのものへの一律の県補助はありません。ただし木造住宅の耐震助成は、県が市町村を助成する形で県内共通の枠組みになっていて、その対象には建替え工事も入っています。県は「みやぎ空き家ガイドブック」も配っていて、解体についての項目もあります。ただ、自分の家にいくら出るかは、家がある市町村の窓口が出発点です。全国の主要都市の傾向は解体補助金の主要都市まとめで「3つの型」に整理しています。

どの市でも共通の鉄則

  • 工事を始める前に、まず市町村に申し出ること。3市とも順番は同じ向きです。仙台市は交付決定の通知より前に契約・着手した工事は原則対象外、大崎市は着工前に交付申請して工事は交付決定のあと、気仙沼市は工事の契約や着手は交付決定の通知を受けてから。耐震の枠も同じ向きで、名取市は建替えの場合、解体工事の前に申請が必要と書かれています。石巻市は建替えの事前相談が要ります。先に業者と契約してしまうのが、いちばんもったいないつまずき方です
  • 入口は「市が家を見る」ところから始まります。空き家の枠なら、仙台市の特定空家等の判定、大崎市の職員による外観調査、気仙沼市の事前調査。耐震の枠なら、市の耐震診断です。まず市に見てもらうのが対象の分かれ目になります
  • 頼む業者にも条件があります。仙台市は宮城県知事に登録した解体工事業者か建設業の許可業者、大崎市と気仙沼市はそれに加えて市内の業者。見積もりをもらったら登録番号や許可番号を聞いてください。きちんとした業者なら、聞かれて嫌がることはまずありません
  • 家財道具の処分費は、多くの市で補助の外です。大崎市は家具および家電品の運搬処分費を対象外と明記し、気仙沼市も家具の処分や庭木の伐採等は解体費用に含まれないと書いています。ただし、含む市もあります。栗原市の個票には、解体工事と一体で行う立木伐採処分費や家具・家電等の運搬処分費が交付対象の経費として書かれていました。自分の市がどちらかは要綱か窓口で確かめて、対象外なら最初から自腹の枠として見ておいてください。長く空いていた実家ほど、ここが膨らみます
  • 枠には限りがあります。仙台市は「予算額に達した時点で受付を終了します」、大崎市は「予算の範囲内で」交付、気仙沼市は令和8年度で5件分の予定かつ先着順。受付期間が残っていても、そこに達すれば締め切られます。年度の前半ほど有利です
  • 更地にすると土地の固定資産税が上がる場合があります(住宅用地の特例が外れるため)。解体のタイミングは、税金や売却の予定とセットで、税の窓口にも確認しながら考えるのが安全です

解体は、補助が使える・使えないにかかわらず、業者によって金額の差がとても大きい工事です。差を生むのは家そのものより、まわりの条件。前の道が細くて重機が入らない、隣家との隙間がない。そうなると手壊しの割合が増えて、日数も人手も膨らみます。2〜3社の相見積もりで内訳(本体・付帯・処分費)を比べると、同じ工事でも数十万円変わることは珍しくありません。相場は家の解体費用の相場と補助金の記事にまとめています(木造なら30坪で90〜150万円ほどが目安です)。

▶ 解体費の内訳(本体・付帯・処分費)を並べて比べるなら解体工事見積りnet(解体業者の相見積もり・無料)が使えます。(※各市町村の補助を使う場合は、見積もり先や契約のタイミングが制度の条件に合うかも確認してください)

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(※壊すか直すかで迷っている段階なら、費用が心配なときの順番を解体費用が払えないときの4つの順番で整理しています)

よくある質問

宮城県(県庁)としての解体補助金はないのですか?

解体費そのものへの一律の県補助はありません。ただし木造住宅の耐震助成は、県が市町村を助成する形で県内共通の枠組みになっていて、その対象には建替え工事も入っています。つまり壊して建て替えるなら、県の枠組みを使った市の制度に入口があります。まず自分の市町村の建築・住宅・環境・空き家の担当課が出発点です。

石巻市に実家があります。本当に解体の補助はないのでしょうか?

空き家として壊すことへの補助は、2026年8月4日時点の石巻市の公式では見当たりませんでした。ただし、壊して建て替えるなら別の入口があります。木造住宅耐震改修工事助成事業は、耐震診断を受けた住宅の建て替え工事も対象で、耐震化工事に要する費用の5分の4以内・限度額115万円。これは耐震化工事への補助なので、解体費そのものに出るお金ではありません。建替えは事前相談が要ると書かれているので、業者を決める前に建設部 建築指導課(電話0225-95-1111)へ相談してください。その相談のときに、建て替えたあと誰が住むかの条件があるかも一緒に聞いておいてください。あわせて、道路に面した危険なブロック塀の除却には補助があるので、家の状態によってはそちらが使えることもあります。

同じ宮城県なのに、市によって条件がずいぶん違うのですね?

入口がそれぞれ別なんです。空き家の枠でいえば、仙台市は市が特定空家等と判定した家だけ、大崎市は昭和56年5月31日以前に建てられて別表の傷みの基準を満たす家、気仙沼市は市の事前調査で不良住宅と判定された家。そのうえに耐震の枠があって、こちらは市の耐震診断が入口になります。まず自分の市の入口を確かめて、家の状態が条件に届きそうかを窓口に相談するのが近道です。

解体すると固定資産税が上がると聞きました

土地の固定資産税が上がる場合があります。家が建っていると土地に「住宅用地の特例」が効いており、更地にするとその特例が外れるためです。解体のタイミングは、税金や売却・活用の予定とセットで、税の窓口にも確認しながら考えるのが安全です。実家をどうするか全体で迷っているなら実家が空き家になったらどうするかもどうぞ。

まとめ

  • 宮城県の解体補助は市町村ごとで、県の一律制度はない
  • 入口は2つ。空き家として壊す枠(仙台市3分の1・上限50万円/大崎市2分の1・上限30万円/気仙沼市2分の1・上限60万円/丸森町・大衡村2分の1・上限50万円)と、壊して建て替える人の耐震の枠
  • 耐震の枠は石巻市・名取市・多賀城市・富谷市にもあり、耐震改修工事費の5分の4・上限115万円が基本。ただし耐震化工事への補助で、解体費そのものに出るお金ではない。どこまでが対象かは窓口で確認
  • 耐震の枠は建て替えたあとにその家へ住むことを条件にする市がある(大崎市は交付要綱に明記)。ほかの市は要綱まで見ても住むことの条件は見当たらないか、要綱そのものを確認できず。壊して更地にするだけなら、まず空き家の枠を
  • 耐震の枠の入口は市の耐震診断。名取市は建替えの場合、解体工事の前に申請が必要で、石巻市は建替えの事前相談が要る
  • 登米市は建替えが対象かページに記載がない。改修工事助成の受付は令和8年8月3日から11月30日までで今が期間中。多賀城市の令和8年度分は5月22日で終了しており、次は年度替わり
  • 栗原市は県の個票に解体助成が載っているが、市のページで確認できない。都市計画課(電話0228-22-1154)に直接確認を
  • 空き家の枠の入口は市ごとに別物。仙台市は市が特定空家等と判定した家だけ、大崎市は昭和56年5月31日以前と別表の傷み、気仙沼市は市の事前調査で不良住宅と判定された家

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