日立市の解体補助金【2026】跡地を持つか売るかで2制度|上限30万・50万の使い分けを元大工が中立解説

補助金の基礎知識・申請の流れ

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「日立市で古い実家を解体したい。補助金は使える?」

先に結論です。日立市には空き家の解体を助ける補助が2つあり、どちらも補助対象経費の3分の1が出ます。分かれ目はお金ではなく、跡地をどうするか。自分で持ち続けるなら上限30万円売る・貸すなら上限50万円です。

元大工で中立の立場のおさむが、日立市公式(2026年7月23日照合)をもとに、2つの入口と申請の順番を整理します。

※2026年7月23日時点の日立市公式サイト(空き家解体補助金の宅地再生創出型・利活用型の2ページと、それぞれのご案内・交付要綱)にもとづきます。年度・予算で変わるため、申請前に必ず公式ページや住政策推進課の窓口でご確認ください。

まず結論|跡地の使い道で2つに分かれる

日立市の空き家解体補助金の使い分け早見。日立市の空き家解体補助は2つに分かれ、跡地をどうするかで選ぶ。制度①宅地再生創出型は、解体後も土地を自分で持ち続ける(自己管理を続ける)場合が対象で、補助は補助対象経費の3分の1、上限30万円。制度②利活用型は、解体から1年以内に土地を売る・貸す・公共的に利用する場合が対象で、補助は補助対象経費の3分の1、上限50万円。共通の条件は、昭和56年5月31日以前の旧耐震、1年以上空き家、延べ床50平方メートル以上の戸建または併用住宅で、特定空家に指定された家はむしろ対象外。注意として、2つの制度の重複申請はできず、補助は1人1回まで、市内業者の工事が条件。結論は、迷うのは金額より跡地の使い道で、持ち続けるなら30万円、売る・貸すなら50万円。まず住政策推進課の空き家対策室へ相談する。

日立市の解体補助は、老朽化した空き家や危険な空き家を減らし、その土地を生かすための制度です。だから「古いから」「空き家だから」ではなく、壊したあとの土地をどうするかが入口になります。

2つの制度は、どちらも補助対象経費の3分の1という計算が同じです。違うのは、跡地をどうするかと、上限の額だけ。整理すると、こういう関係になります。

  • ① 宅地再生創出型(上限30万円):解体したあと、土地を自分で持ち続ける(自己管理を続ける)場合などが対象。跡地を売る・貸すといった約束は要りません
  • ② 利活用型(上限50万円):解体してから1年以内に、跡地を売る・貸す・公共的に使う場合が対象。あとの活用まで決まっている人向けです
  • 共通:どちらも補助対象経費の3分の1で、旧耐震・1年以上の空き家・延べ床50平方メートル以上などの条件は同じ。2つは同時には使えません

金額の計算は同じなので、迷うのは「いくら」ではなく「自分の家はどちらの入口か」です。ひとつずつ見ていきます。

土地を自分で持ち続けるなら|宅地再生創出型(上限30万円)

1つ目は、跡地の使い道を縛らない、使いやすいほうの制度です。制度名は日立市空き家解体補助金(宅地再生創出型)といいます。

いちばんの特徴は、跡地の自己管理を続けてもよいこと。解体して更地にしたあと、その土地を売らずに自分で持ち続けても対象になります。土地を返す(返地する)場合なども含まれます。跡地の使い道が決まっていない人でも使えるのが、このタイプです。

  • 補助の額:補助対象経費の3分の1で、上限30万円。交付は1人につき1回までです
  • 対象になる人:空き家の所有者、またはその相続人など。共有名義なら共有者全員、相続人が複数なら全員の解体への同意が必要です。市税などの滞納がないことも条件になります
  • 跡地の条件:とくにありません。売る・貸すといった予定がなくても申請できます

跡地をどうするか決めきれていない。とりあえず危ない家だけ先に片づけたい。そういう方は、まずこの宅地再生創出型が候補になります。

1年以内に売る・貸すなら|利活用型(上限50万円)

2つ目は、跡地の活用まで決まっている人向けの制度です。制度名は日立市空き家解体補助金(利活用型)。上限が20万円ぶん高いかわりに、跡地の使い道に条件が付きます。

次のどれかに当てはまる解体が対象です。

  • 空き家を解体してから1年以内に、跡地を売却または賃貸した場合
  • 空き家の敷地を買ったり借りたりしてから、1年以内にその空き家を解体した場合
  • 解体したあと、跡地を公共的に使う(ポケットパークや共同農園など、地域の役に立つ使い方)場合。これは事前の相談が必要です
  • 補助の額:補助対象経費の3分の1で、上限50万円。こちらも1人につき1回までです
  • 申請時に必要なもの:宅地再生創出型でそろえる書類に加えて、不動産の売買契約書や賃貸借契約書の写しなどが要ります

なお、相続した空き家を解体して土地を売る場合は、国の譲渡所得の特別控除(相続した空き家の3,000万円特別控除など)が使えることがあります。条件が細かいので、使えるかどうかは市や税務署に確認してください。

2つに共通する条件|特定空家に指定された家は対象外

入口や上限は違っても、対象になる家の条件は2つの制度で同じです。次を全て満たす空き家が対象になります。

  • 昭和56年5月31日以前に建てられた家(旧耐震基準の建物)であること。旧耐震とは、いまより古い耐震ルールで建てられた家のことです
  • 解体する時点で1年以上、誰も住んでいないこと(所有者などが亡くなったあと空き家になった家も含みます)
  • 延べ床面積が50平方メートル以上の戸建住宅または併用住宅であること。アパートなどの共同住宅や長屋は対象外です
  • 宅建業を営む人が、商売の目的で持っている家でないこと

ここで、他の市の制度を知っている人ほど戸惑うのが特定空家の扱いです。特定空家に指定された家は、この補助の対象外になります。特定空家とは、そのまま放置すれば倒れたり衛生上とても問題があったりすると、市が正式に判断して指定した空き家のこと。危険な家を壊すための補助なのに逆では、と感じるかもしれません。

これは、日立市の補助が「特定空家になる前に、早めに手を打ってもらう」ことをねらった制度だからです。すでに特定空家に指定されてしまった家は、この補助ではなく別の対応になります。自分の家が指定されているかどうかも含めて、まずは窓口で聞くのが確実です。

申請の流れ|日立市は「壊してから申請」する後払い

日立市の解体補助の申請の流れの図。日立市は解体してから申請する後払い型。STEP1、先に住政策推進課の空き家対策室へ相談する。予算に限りがあり、対象になるかを先に確認する。STEP2、解体前の空き家の写真を必ず撮っておく。壊すと撮れず、申請に必須の書類になる。STEP3、市内に本店か営業所のある業者と契約して解体する。令和6年4月1日以降の契約が対象。STEP4、解体の後に申請すると、書類審査を経て約2週間で交付決定の通知が届く。工事請負契約書、領収書、完了写真などを提出する。STEP5、交付請求をすると指定口座に振り込まれる。請求から1か月ほどで入金。大事なのは解体前の写真を残すこと。後払いでも予算切れはあるので、壊す前に一度は相談を。

ここは、他の市の補助と順番が違うので注意してください。多くの市では「交付決定を受けてから契約」が鉄則ですが、日立市は解体してから申請する後払いです。

流れはこうです。まず住政策推進課の空き家対策室に相談し、対象になりそうか、その年度の予算がまだあるかを確かめます。次に市内の業者と契約して解体し、そのあとで申請書に領収書や完了写真をそろえて出します。書類の審査を経て、2週間ほどで交付決定の通知が届き、そのあと交付請求をすると、1か月ほどで指定した口座に振り込まれます。

後払いなので、工事費はいったん自分で立て替える前提です。立て替えの負担を軽くする考え方は、解体費用が払えないときの4つの順番でも整理しています。

この後払い型でいちばん怖いのが、写真です。申請には「解体前の空き家の写真」が要ります。解体前の写真を必ず残しておくこと。壊してしまってからでは撮れないので、これだけは工事に入る前に必ず用意してください。あわせて、対象になるのは令和6年4月1日以降に契約した解体工事です。

ネットの情報で混ざりやすい点|「50万円」はどちらの額?

日立市の解体補助を調べると、「補助は最大50万円」とだけ書かれた情報をよく見かけます。ここは正直に補足しておきます。50万円は利活用型のほうの上限で、跡地を1年以内に売る・貸すなどの条件が付いたときの額です。

跡地を自分で持ち続ける宅地再生創出型のほうは、上限30万円。2つを一緒くたに「最大50万円」と覚えてしまうと、自分の使う制度で受け取れる額を勘違いしかねません。金額を見るときは、跡地をどうするかとセットで確認してください。

受付の状況|令和8年度は受付中・予算の範囲内

令和8年度(2026年度)は、2つとも申請の受付が始まっています(公式ページの更新日は令和8年4月14日)。ただし、その年度の予算には限りがあります。

日立市は、申込順や選び方といった決め方を公式には示していません。予算の範囲内での受付なので、受付の状況は、動く前に住政策推進課の空き家対策室で確かめておくのが確実です。相談先は、都市建設部 住政策推進課 空き家対策室(電話0294-22-3111・代表)です。市役所本庁舎の5階で、支所の窓口では相談・申請ができない点だけ気をつけてください。

どちらにも当てはまらない・迷う人の選択肢

特定空家に指定されている、跡地を売る予定もない、条件に届かない。当てはまらなくても打つ手はあります。解体は業者によって金額の差が大きい工事です。私も見習いのころ解体の現場に入りましたが、同じような家でも重機の入れ方や廃材の処分の仕方で、見積もりは大きく動きました。補助が使えない前提でも、2〜3社の相見積もりで数十万円変わることは珍しくありません。

▶ 解体すると決めているなら、まず解体業者の相見積もりから解体工事見積りnet(解体業者の相見積もり・無料)でまとめて頼めます。(※日立市の補助を使う場合は、市内に本店か営業所のある業者かどうかの確認も忘れずに)

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よくある質問

まだ人が住めそうな古い実家でも、日立市の解体補助は出ますか?

2つの制度はどちらも、昭和56年5月31日以前に建てられた旧耐震の空き家で、1年以上使われていないことなどが条件です。まだ十分に使える家を建て替えなどで壊すだけでは、対象になりにくいのが実情。その場合は、補助なしで相見積もりを取り、費用を抑える方向が現実的です。念のため、自分の家が対象になりそうかは住政策推進課の空き家対策室(電話0294-22-3111・代表)に確認してみてください。

もう解体業者と契約してしまいました。今から申請できますか?

日立市は、契約や工事のあとに申請する後払いの制度なので、契約が済んでいても、条件を満たせば申請できる可能性があります。ただし対象になるのは令和6年4月1日以降に契約した工事で、申請には解体前の写真が必要です。すでに壊してしまって解体前の写真がない場合は難しくなるので、まだ着手していないなら、写真を残したうえで住政策推進課の空き家対策室に相談してください。

宅地再生創出型と利活用型は、両方使えますか?

同時には使えません。2つの制度は重複して申請できず、補助を受けられるのは1人につき1回までです。跡地を自分で持ち続けるなら宅地再生創出型(上限30万円)、解体から1年以内に売る・貸すなどをするなら利活用型(上限50万円)と、跡地の使い道で選びます。迷うときは、跡地の予定を窓口で伝えて相談すると整理しやすいです。

解体すると固定資産税が上がると聞きました

土地の固定資産税が上がる場合があります。家が建っていると土地に「住宅用地の特例」が効いており、更地にするとその特例が外れるためです。解体のタイミングは、税金や売却・活用の予定とセットで考えるのが安全です。利活用型で1年以内の売却・賃貸を予定している人は、この点も窓口で相談しておくと安心です。

まとめ

  • 日立市の解体補助は2つ。どちらも補助対象経費の3分の1で、違うのは跡地の使い道と上限の額
  • 跡地を自分で持ち続けるなら宅地再生創出型(上限30万円)、解体から1年以内に売る・貸す・公共的に使うなら利活用型(上限50万円)
  • 共通の条件は、昭和56年5月31日以前の旧耐震・1年以上の空き家・延べ床50平方メートル以上の戸建または併用住宅。特定空家に指定された家は対象外
  • 日立市は解体してから申請する後払い。解体前の写真を必ず残し、対象は令和6年4月1日以降の契約
  • 令和8年度は受付中で予算の範囲内。相談先は住政策推進課 空き家対策室(電話0294-22-3111・代表)
  • どちらにも当てはまらないなら、2〜3社の相見積もりで費用を抑えるのが現実的な一手

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