西宮市の解体補助金【2026】解体の補助は「耐震」制度の中にある|条件と受付を元大工が中立解説

補助金の基礎知識・申請の流れ

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「西宮市で古い実家を解体したい。補助金は出る?」

先に正直なところをお伝えします。西宮市には「空き家の解体そのもの」を対象にした専用の補助金は、探しても見当たりません。かわりに解体費の助けになるのは、住宅耐震改修促進事業の中にある「除却工事費補助」というメニューです。入口が「解体」ではなく「耐震」の中にあるので、気づかず通り過ぎてしまう方が多いところです。

この記事では、元大工で中立の立場のおさむが、西宮市公式(2026年7月22日照合)をもとに、どの家なら使えて、どこで金額を確かめるのかを整理します。数字を大きく見せる業者サイトの「最大◯◯万円」にも、正直な注意を書いておきます。

※2026年7月22日時点の西宮市公式サイト(建築指導課の各制度ページ)にもとづきます。年度・予算で変わり、金額が公式ページに明記されていない時期もあります。申請前に必ず建築指導課で最新をご確認ください。

まず結論|西宮の「解体 補助金」は「耐震」の中にある

西宮市の解体補助の入口を3つに整理した図。西宮市には空き家の解体だけを対象にした専用の補助はなく、入口は次の3つ。①旧耐震の戸建は本命で、住宅耐震改修促進事業の中の除却工事費補助が使える、対象は昭和56年5月以前に着工した住宅で受付は6月1日から11月30日まで。②土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)なら移転・除却の支援があり、除却費用が対象だが限度額は要確認。③それ以外のふつうの空き家だけへの直接補助は薄く、金額は公式に明記されていないので建築指導課で確認する。共通ルールは解体の契約より前に申請すること。交付決定の前に契約・着手すると原則0円で、予算内の先着。

西宮市で「解体 補助金」と検索しても、空き家のページにも解体のページにも、これといった制度が出てきません。理由はかんたんで、解体を助ける仕組みが別の制度の中に間借りしているからです。整理すると、入口は次の3つになります。

  • ① 旧耐震の戸建なら「除却工事費補助」:昭和56年5月31日以前に着工した古い住宅が対象。住宅耐震改修促進事業のメニューの一つで、これが西宮市の本命です
  • ② 土砂災害のレッドゾーンなら「移転等支援」:土砂災害特別警戒区域にある住宅を壊して移る場合に、除却費用が補助の対象になります
  • ③ それ以外:ふつうの空き家「だけ」を壊すことへの、まとまった直接補助は西宮市では見当たりません

金額よりも先に、自分の家がどれに当てはまるかが入口です。順番に中身を見ていきます。

本命|住宅耐震改修促進事業の「除却工事費補助」

西宮市の解体費補助で、いちばん多くの人に関係するのがこれです。西宮市は昭和56年(1981年)5月31日以前に着工した、いわゆる旧耐震基準の住宅に対して、耐震化にかかる費用を補助しています。その耐震改修促進事業のメニューの一つに、危険な家を安全にするために取り壊す「除却工事費補助」があります。

まず押さえたいのが受付の時期です。令和8年度(2026年度)の受付は6月1日から始まり、11月30日まで。ただし申込は先着順で、予算の上限に達すると11月30日を待たずに終わります。取る人は年度の早いうちに動いています。

  • 対象:昭和56年5月31日以前に着工した住宅(旧耐震基準)。戸建が中心です
  • 窓口:西宮市建築指導課(電話0798-35-3707)。まず電話で、自分の家が対象になるかと、今年度の受付状況を聞くのが確実です
  • 使える仕組み:西宮市は代理受領制度を用意しています。補助金の分を差し引いた金額だけを業者に払い、補助金は市から業者へ直接支払われる形です(利用には別の手続きが必要)

ここは正直にお伝えします。除却の補助額そのものは、公式ページの本文には大きく載っていません。金額や所得などの細かい条件は、各メニューの「対象者・対象物」の資料と要綱で定められているためです。だから「いくら出るか」は、建築指導課で確認するのがいちばん確実です。あわせて、国の補助事業の補助金・交付金とは併用できない点も覚えておいてください。

土砂災害のレッドゾーンにある家は「移転等支援」

もう一つ、対象は限られますが、知っておくと大きい制度があります。土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)の中にあり、区域に指定される前から建っている住宅が対象です。がけ崩れなどの危険から住む人を守るための制度で、西宮市には「防護壁等整備」と「移転等」の2つの支援があります。

解体に関係するのは「移転等」のほうです。危険な住宅を含む建物をすべて取り壊す除却費用が補助の対象になり、あわせて住み替え先の借入金の利子相当額も補助されます。ただし除却費の限度額は国の「がけ地近接等危険住宅移転事業」の要綱に沿って決まるため、具体的な上限額は建築指導課で確認してください。

もう片方の「防護壁等整備」は、家を残したまま守る壁などの費用を、2分の1かつ75万円まで(市長が必要と認める場合は150万円まで)補助するものです。こちらは解体ではありませんが、レッドゾーンの家の選択肢として一緒に知っておくと役に立ちます。窓口は同じ建築指導課です(土砂災害の制度は電話0798-35-3705)。

「最大◯◯万円」に注意|制度は足し算できない

解体業者のまとめサイトを見ると、西宮市の補助を紹介して「最大◯◯万円」と大きな数字を掲げているものがあります。ここは冷静に見てください。その金額は、耐震の除却補助・土砂災害の移転支援・そのほかの助成など、別々の制度の上限をぜんぶ足し合わせた数字であることが少なくありません。

実際には、これらは対象も条件も申請先もバラバラです。旧耐震の戸建に当てはまる人と、レッドゾーンに住んでいる人は別。一人が全部を同時に受け取れるわけではありません。大きな数字に引っぱられて「うちも何百万もらえる」と思い込むと、あとでがっかりします。自分の家がどの制度の対象かを一つずつ確かめるのが、遠回りに見えて確実です。

申請の流れ|「解体の契約より前」が絶対のルール

西宮市の解体補助 申請の流れの図。①まず入口を確かめる(建築指導課0798-35-3707へ電話)②対象か確認する(旧耐震の戸建か・受付期間内かを確認)③申請して交付決定を待つ(着手より前に申請・審査に日数がかかる)④業者と契約して解体する(交付決定の後に契約するのが鉄則)⑤完了報告して受け取る(代理受領も使える・立て替えが基本)。交付決定の前に契約・着手した工事は原則対象外で、先に業者と契約すると補助は受けられなくなる。

どの制度でも共通して、いちばん大事なのはここです。

  • 解体の工事契約より前に申請して、市の「交付決定」を受けること。交付決定より前に契約したり支払ったりした工事は、原則として補助を受けられません
  • 審査には日数がかかります。思い立ってすぐ壊す、では間に合いません。工程を決める前に、まず建築指導課へ相談です
  • 予算には限りがあり、年度の途中でも上限に達すると受付が終わります(令和8年度は6月1日から先着順)
  • 補助金が振り込まれるのは、工事が終わって完了報告をしたあと。代理受領を使わないかぎり、いったんは自分で立て替える前提です

「先に業者と契約してしまった」は、補助が消える、いちばんもったいないつまずき方です。順番だけは守ってください。

対象外だった人の、現実的な選択肢

旧耐震でもレッドゾーンでもなく、補助が使えなかった場合でも、打つ手はあります。解体は業者によって金額の差がとても大きい工事です。私も見習いのころ解体の現場に入りましたが、同じような家でも重機の入れ方や廃材の処分の仕方で、見積もりは大きく動きました。補助が使えない前提でも、2〜3社の相見積もりで数十万円変わることは珍しくありません。

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よくある質問

西宮市に、ふつうの空き家の解体そのものへの補助はありますか?

2026年7月時点では、空き家の解体「だけ」を対象にしたまとまった補助は見当たりません。解体費の助けになるのは、旧耐震の住宅への除却工事費補助か、土砂災害特別警戒区域の移転等支援です。どちらにも当てはまらない場合は、解体ではなく「活用」への助成(空き家の改修など)が使えることもあるので、建築指導課や空き家の相談窓口に一度聞いてみてください。

もう解体業者と契約してしまいました。今から申請できますか?

原則できません。西宮市の補助は交付決定より前に契約・支払いをした工事は対象外です。これから解体する方は、必ず相談→申請→交付決定→契約の順で進めてください。着手までに間がある場合は相談できることもあるので、まずは建築指導課へ電話を。

補助金は先に払わなくてよいのですか?

基本は立て替えです。工事費を払って完了報告をしたあとに、補助金が振り込まれます。ただし西宮市には代理受領制度があり、これを使うと補助金の分を差し引いた金額だけを業者に払えば済みます(利用には別の手続きが必要)。手元のお金が心配なときは、代理受領を使えるか、申請前に建築指導課へ確認しておくとよいです。

まとめ

  • 西宮市に「空き家の解体だけ」への専用補助は見当たらない。解体費の助けは住宅耐震改修促進事業の中の「除却工事費補助」が本命
  • 対象は昭和56年5月31日以前に着工した旧耐震の住宅。令和8年度の受付は6月1日から11月30日まで(先着・予算内)
  • 土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)の家は、移転等支援で除却費用が補助の対象になる
  • 除却の金額は公式ページに明記されていない時期がある。金額と条件は建築指導課(0798-35-3707)で確認
  • 業者サイトの「最大◯◯万円」は制度の足し算のことが多い。うのみにしない
  • 共通ルールは契約前に申請。対象外でも解体は業者差が大きいので相見積もりを

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