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「福島県で古い実家を解体したい。補助金は出る?」
先に正直な結論です。福島県(県庁)としての一律の解体補助はなく、制度は市町村ごとです。しかも同じ県内で、今年度はもう受付が終わった市と、まだ受付している市が混ざっています。県内で人口の多い郡山市と福島市は、どちらも今この時期に入口が開いています。郡山市は7月31日から11月30日まで、福島市は8月3日から8月31日までの事前相談。白河市や須賀川市も受付中です。
大事なのは、金額の大きさより「自分の家が対象になるか」と「その市が今も受け付けているか」です。この記事では、元大工で中立の立場のおさむが、郡山市・福島市・白河市・須賀川市・会津若松市の公式サイトを照合して整理します。除却(じょきゃく)は取り壊しのことです。
※郡山市・福島市は2026年8月10日、ほかの市は2026年7月23日時点の各市公式サイトにもとづきます。年度・予算で変わり、年度の途中で受付が終わることもあるため、申請前に必ず各市の公式ページで最新をご確認ください。
主要市の早見表【2026年度】

見てのとおり、同じ福島県でも金額も受付状況もそろっていません。ポイントは3つ。手厚い郡山市と福島市が、どちらもいま受付の期間の中にある。上限が20万〜50万円と控えめな白河市・須賀川市も受付中。会津若松市は上限30万円ですが今年度は受付を終えています。順番に、自分の家がどこに当てはまるか当てはめながら読んでください。
2大都市の状況|郡山市も福島市も、いま入口が開いています
まずは、県内で人口の多い郡山市と福島市から。この2市は金額が手厚いうえに、いまがちょうど動ける時期です。ただし福島市のほうは8月31日で入口が閉じます。
郡山市|危険な空き家なら5分の4・上限80万円。11月30日まで受付中
ここは訂正があります。以前この記事では、郡山市の老朽空家除却費補助金(2分の1・上限50万円)を紹介し、受付は終了、来年度は未定と書いていました。
令和8年度に動いているのは別の制度です。郡山市危険空家除却費補助金といって、補助対象経費の5分の4・限度額80万円。率も上限も、前の制度より大きくなっています。
そして申込期間は令和8年7月31日から11月30日まで。いま開いています(2026年8月10日確認)。
対象経費は除却工事費(消費税を除く)ですが、上限の計算に注意が要ります。床面積×限度単価(木造33,000円、鉄骨造47,000円)以内という枠がかかります。家財、車両、門、塀、立木の除却費は入りません。
入口は、市が特定空家等と認定した家か、市の事前調査で特定空家等と判定された家。もうひとつ、市の評価表で一定の点数がついて「自然災害により倒壊等の被害発生の可能性がある」と判定された家も入ります。まず事前調査を申し込むところからです。
ほかの条件は、市内で1年以上使われていない空き家、床面積の2分の1以上が居住用だったこと、同じ敷地に住んでいる人がいないこと、個人が所有していること、共有者と相続人の全員の同意、抵当権が設定されていないこと(権利者の同意があれば可)です。
それと、この制度は建替え目的の工事は対象外です。更地にしたい人向けの枠だと考えてください。令和8年度からは事前調査も交付申請も電子メールで受け付けています。窓口は住宅政策課(電話024-924-2631)です。
数字の読み方や申請の流れは郡山市の解体補助金の記事でも整理しています。
福島市|3区分で最大150万円。事前相談は8月31日まで開いています
福島市の空家等除却支援事業補助金は、家の状態と使い道で3つの区分に分かれます。いちばん手厚いのは、市が倒壊のおそれありと判定した特定空家で費用の5分の4・上限150万円。管理不全空家は2分の1・上限20万円、同じ敷地に自分の新居を建てるための建替えを伴う空家は2分の1・上限90万円です。こちらも訂正します。以前この記事では、特定空家と管理不全空家の事前相談が令和8年5月29日で終わったと書いていました。
市は8月3日から、事前相談の受付をもう一度開いています。締切は令和8年8月31日です(2026年8月10日確認)。交付申請の受付は9月1日からになります。
募集件数は、特定空家等が1件程度、管理不全空家等が7件程度、建替えを伴う空家等が1件程度(先着順)。特定空家と管理不全は、事前の現地確認で対象と判定された建築物だけが受付に進めます。建替えの区分は事前相談が要りません。
補助の対象になるのは「空家等を解体し、更地にする工事」です。敷地の樹木の伐採や、家財道具・機械・車両などの運び出しと処分の費用は入りません。いま人が住んでいる建物と同じ敷地にある空き家も対象外です。
建替えの区分は「解体後、1年以内に同一敷地内に補助対象者自らが居住するための新築工事を行うために解体する空き家」と定義されています。更地にして売るつもりの方には向きません。くわしくは福島市の解体補助金の記事で整理しています。
いま受付中の市もある|白河市・須賀川市
「受付中の市はないの?」という方へ。県内には、2大都市より上限は控えめでも、いまも受付している市があります。ここでは、公式ページで受付を確認できた白河市と須賀川市を紹介します。
白河市|老朽空き家は3分の1・上限20万円。令和9年1月まで受付中
白河市には解体費の補助が2種類あります。ひとつは老朽空家解体費補助で、補助対象となる工事費の3分の1・上限20万円。昭和56年5月31日以前に建てられた空き家が対象で、申請の受付は令和8年4月1日から令和9年1月29日まで、予算の範囲内で先着です(2026年7月23日照合)。もうひとつ、傷みが激しい不良空き家向けに2分の1・上限50万円の枠もありますが、こちらの事前調査は令和8年5月15日で終わっています。窓口は建築住宅課(電話0248-28-5532)です。
須賀川市|不良空き家は2分の1・上限50万円。今年度も受付中
須賀川市の不良空家等解体補助金は、補助対象となる経費の2分の1・上限50万円です。倒壊などのおそれがある空き家を、市の立入調査で「不良空家」と判定されたうえで壊す場合が対象になります。市内にある、昭和56年5月31日以前に着工した、1年以上使われていない個人所有の家であることなどが条件です。申込の受付は各年度の4月1日から、予算の上限に達するまで。2026年7月23日時点では、公式ページに受付終了の掲示はありませんでした。まずはまち共創課(電話0248-88-9155)に立入調査を申し込むところからです。
この2市のほかにも、会津若松市や二本松市には解体費の補助があります。ただし会津若松市は令和8年度の受付を終了、二本松市も今年度の申込は令和8年6月17日で締切済みです。どちらも来年度に向けた準備の話になります。
会津若松市|30万円と書かれていますが、上限は50万円まで上がります
会津若松市の空家等解体撤去支援事業補助金は、対象工事経費の5分の1以内で限度額30万円。前の版ではここまでしか書いていませんでしたが、加算の枠がありました。
市のページには「次のいずれかに該当する場合、補助限度額に最大20万円加算」とあります。合わせて最大50万円です。
ただし、加算が付く条件を先に読んでください。ひとつは「申請者が会津地域以外からの移住者で、解体撤去後に自身の居住を目的として家屋を新築する場合」というもの。もうひとつは「解体撤去後、地域の活性化に資する公共性及び公益性のある取組を行う場合」です。
実家を片付けて売りたい方には、この20万円は付きません。加算は、外から移り住んで家を建てる方と、跡地を地域のために使う方の枠です。どちらも定住や事業を5年以上続けることが条件になります。
本体の30万円のほうにも、見落としやすい条件が2つあります。金額は消費税を除いた工事費で計算すること(千円未満は切り捨て)。それと、家財の処分費、塀や樹木の撤去費、家屋の一部だけの解体費は対象外です。
対象になる家は、市内にある空き家で、同じ敷地内に居住やその他の使用の実績がないこと。市の手引きにある判定基準表の評定内容の2項目以上に当てはまること。ほかに所有者や相続人がいるなら全員の同意が要ります。工事は市内の業者に頼むこと。
令和8年度は4月13日から随時受付が始まって、予算に達したところで締め切られました。来年度を狙うなら、年度が明けたらすぐ動けるように、判定基準の確認と同意集めを先に済ませておくのが有利です。窓口は建築住宅課(電話0242-23-7014)です(2026年8月10日確認)。
二本松市のほうは2分の1・上限50万円で、今年度の申込は6月17日で締切済みです(2026年7月23日照合)。今年度に間に合わなかった場合は、来年度の受付に向けて条件確認と書類の準備を進めておくと動きやすくなります。
この記事にない市にお住まいなら
福島県には、ここに挙げた市以外にも制度がある市町村があります。金額や受付は市町村ごとにまるで違うので、自分の市町村を必ず確かめてください。探し方はかんたんです。「市町村名+空き家 解体(除却)補助金」で検索し、URLが lg.jp や市町村の公式ページだけを見ること。まとめサイトは年度が古く、いまは受付が終わっている制度を「受付中」のまま載せていることがあるためです。福島県(県庁)としての一律の解体補助はなく、県の役割は空き家対策の全体方針づくりや相談の案内が中心です。まず解体費の補助があるかどうかは、家がある市町村の窓口が出発点になります。全国の主要都市の傾向は解体補助金の主要都市まとめで「3つの型」に整理しています。
どの市でも共通の鉄則
- 工事の契約前に申請し、交付決定を受けてから契約・着工。先に契約すると1円も出ません
- 老朽・危険な空き家の補助は、まず市の「判定」や「事前調査」からです。郡山市の特定空家等の認定や事前調査、福島市の特定空家の判定、須賀川市の立入調査など、この判定が対象の分かれ目になります
- どの市も予算がなくなり次第終了。白河市や須賀川市のように受付中の市も、予算に達すれば締め切られます。年度の前半ほど有利です
- 市内業者限定・築年限定・状態の判定など、細かい条件は市ごとに違います。補助金は工事のあとに振り込まれるので、いったんは自分で立て替える前提で考えておいてください
- 更地にすると土地の固定資産税が上がる場合があります(住宅用地の特例が外れるため)。解体のタイミングは税金や売却の予定とセットで考えてください
解体は、補助が使える・使えないにかかわらず、業者によって金額の差がとても大きい工事です。私も見習いのころ解体の現場に入りましたが、同じような家でも重機の入れ方や処分の仕方で見積もりは大きく動きました。2〜3社の相見積もりで内訳(本体・付帯・処分費)を比べると、数十万円変わることは珍しくありません。相場は家の解体費用の相場と補助金の記事にまとめています(木造なら30坪で90〜150万円ほどが目安です)。
▶ 解体費の内訳(本体・付帯・処分費)を並べて比べるなら:解体工事見積りnet(解体業者の相見積もり・無料)が使えます。(※市内業者限定の補助を使う市では、見積もり先が条件に合うかも確認してください)
▶ 解体でなく「直して住む・貸す」なら、リフォーム費用を無料で比較
リショップナビで無料一括見積もりを取る(複数社で比較)(※壊すか直すかで迷っている段階なら、直す場合の金額を先に知っておくと判断が早くなります。費用が心配なときの順番は解体費用が払えないときの4つの順番で整理しています)
よくある質問
福島県(県庁)としての解体補助金はないのですか?
解体費への一律の県補助はありません。県の役割は、空き家対策の全体方針づくりや相談の案内が中心です。解体費そのものの補助は、家がある市町村の制度を調べてください。まず自分の市町村の住宅・建築の担当課が出発点になります。
郡山市と福島市は、いつまでに動けばいいですか?
2026年7月23日時点で公式ページに受付終了の掲示がなかったのは、白河市(老朽空き家は3分の1・上限20万円)と須賀川市(不良空き家は2分の1・上限50万円)です。どちらも予算がなくなり次第で締め切られる先着なので、年度の前半ほど有利です。
金額は郡山市や福島市より控えめですが、判定のハードルはそのぶん低めです。申し込みの前に、必ず各市の窓口で最新の受付状況を確かめてください。
解体すると固定資産税が上がると聞きました
土地の固定資産税が上がる場合があります。家が建っていると土地に「住宅用地の特例」が効いており、更地にするとその特例が外れるためです。解体のタイミングは、税金や売却の予定とセットで考えるのが安全です。気になる場合は、税の窓口にも一度確認しておくと安心です。
まとめ
- 福島県の解体補助は市町村ごとで、県の一律制度はない
- 2大都市は郡山市が危険空家の除却費の5分の4・上限80万円で11月30日まで、福島市は特定空家に費用の5分の4・上限150万円ほか3区分で、特定・管理不全の事前相談は8月31日まで(2026年8月11日確認)
- いまも受付中なのは白河市(老朽空き家3分の1・上限20万円)と須賀川市(不良空き家2分の1・上限50万円)。会津若松市・二本松市は今年度の受付を終えている
- 率も上限も受付状況もバラバラ。金額の大小より、自分の家がその市の対象になるか・その市が今も受け付けているかが先
- この記事で見た市はどこも、まず市の判定・事前調査が入口。判定が要らない枠を持つ市もあるので、自分の市の窓口で確かめてください。共通の鉄則は契約前の申請と、業者差の大きい解体費を下げる相見積もり
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