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「静岡県で古い実家を解体したい。補助金は出る?」
先に結論です。静岡県(県庁)としての一律の解体補助はなく、制度は市や町ごとです。金額も条件も市によって別物で、しかも同じ市の中に入口がいくつも並んでいます。空き家向けの枠、耐震の枠、がけ地から移る枠。額の幅より、自分の家がどの入口に当たるかで決まります。
意外に思うかもしれませんが、空き家向けの枠で並べると、政令市の静岡市が上限100万円、同じ政令市の浜松市は50万円で定員20名の狭き門、というくらいの差があります。この記事では、元大工で中立の立場のおさむが、静岡市・浜松市・沼津市・富士市・磐田市・藤枝市の公式サイトを照合して整理します。除却(じょきゃく)は取り壊しのことです。
※沼津市・富士市・磐田市・藤枝市は2026年7月22日時点、静岡市は2026年7月20日、浜松市は2026年4月時点の各市公式サイトにもとづきます。耐震・がけ地・建て替えの枠は2026年8月3日に磐田市・藤枝市・富士市・浜松市の各公式ページで追加照合し、富士市の金額は静岡県の住まいづくり支援ガイド令和8年度版(令和8年4月1日時点)とも突き合わせました。年度・予算で変わるため、申請前に必ず各市の公式ページで最新をご確認ください。
主要6市の早見表【2026年度】

この表に並べたのは、6市それぞれの代表的な枠です。ポイントは3つ。①政令市だから手厚いとは限らない(空き家の枠で見ると静岡市は上限100万円、浜松市は50万円で定員20名)、②率だけなら沼津市の80%が高いが、対象は傷んだ空き家に限られる、③この記事で見た6市はどれも「危険・老朽の判定」や「耐震診断」を通ることが入口で、古いというだけでは出ない、です。判定が要らない枠を持つ市もあるので、自分の市の窓口で確かめてください。
そして、解体費に届く枠は空き家向けだけではありません。耐震の枠、がけ地から移る枠、建て替えとセットの枠にも解体費が入っている市があります。浜松市・富士市・磐田市・藤枝市はその別枠まで下に書きました。自分の家がどこに当てはまるか当てはめながら読んでください。
市ごとの実態|金額も条件もバラバラ
静岡市|耐震性のない空き家に上限100万円と手厚い
県都の静岡市は、主要6市では上限がいちばん大きい部類です。柱になるのは空き家建替え促進事業補助金で、耐震性のない一戸建ての空き家を更地にする解体費の2分の1・上限100万円。地区の指定はなく市内全域で使えます。入口は「1年以上使っていない」ことと「耐震診断で倒壊のおそれと出る」ことで、木造なら自分でできる簡易診断でもかまいません。このほかにがけ地の危険住宅を移す制度と、指定された大きな建物の除却枠があり、全部で3つに分かれています。くわしくは静岡市の解体補助金の記事で3制度に整理しています。
ひとつ、急ぐ話があります。市は令和8年8月5日の更新で「現在、多数の申請をいただいており、予算の残額が少なくなっています」と告知しました。同じお知らせには「状況によっては、今年度補助金を受けられない場合があります」とも書かれています。
受付自体はまだ開いています。ただ、上限100万円という数字だけを見て年明けに動くと、間に合わない可能性があります(2026年8月9日確認)。
浜松市|同じ政令市でも定員20名の狭き門
浜松市は静岡市の隣の政令市ですが、性格がまるで違います。浜松市空家等除却促進事業費補助金は解体費の3分の1・最大50万円で、定員20名の先着。しかも不動産協会に「売却など取引が不可能」と判定された、1981年(昭和56年)5月以前の空き家だけが対象という狭き門です。
そして、狭さの本体はここです。要件のひとつに「令和4年12月31日以前に相続又は遺贈が発生していること」があります。建物の登記全部事項証明書で確認されます。最近相続した実家は、この時点で対象外です。親が亡くなって片付けを始めた方ほど、ここで落ちます。
ほかに記事の前の版で書けていなかった要件も並べておきます。所有者と共有者の全員が自然人であること(法人は対象外)。更地になった土地に、申請者・配偶者・六親等以内の血族または三親等以内の姻族が建物を建てないこと。抵当権などの担保権や賃借権などの権利設定がないこと。市税の完納。共有者全員の同意。そして事前相談が必須で、令和8年4月20日から12月25日必着です(2026年8月9日確認)。
建て替え目的では使えません。一部のサイトに「50%・100万円」とありますが、公式は3分の1・50万円です。浜松市にはもう1つ、がけ地近接等危険住宅移転事業という枠があり、危険住宅の取り壊し費も補助の対象に入っています。担当は建築行政課で、申し込みの時期も別。どちらの中身も浜松市の空き家解体補助金の記事にまとめています。
沼津市|率は80%と高い。傷んだ空き家が対象
率だけ見れば県内でも手厚い部類です。沼津市空家等除却事業費補助金は、周辺に悪影響を及ぼしかねない管理不全な空き家の除却が対象で、除却費と市の定めた標準除却費の少ないほうの80%・上限80万円。市の事前診断で危険のおそれがあると認められることが入口です。これとは別に、旧耐震(昭和56年5月以前)の木造で耐震診断の評点が1.0未満だった家には、除却費の23%・上限20万円の枠もあります。こちらは市の手引きに「賃貸住宅を含む」と書かれていて、住んでいるかどうかは問われません。
ただし、この23%の枠にはお金のかかる入口があります。
市の手引きに「※設計事務所等による事前の耐震診断が必要です」とあり、注意事項にはこう書かれています。「わが家の専門家診断は耐震補強を目的とした事業ですので、除却目的での受診はできません」
つまり、沼津市の無料診断は壊すためには使えません。上限20万円を取りにいくために、まず自費で耐震診断を受けることになります。他県では自分で書ける調査票で入口に立てる市もあるので、ここは沼津の特徴として先に知っておいてください。
ひとつ抜け道があります。手引きには、過去にわが家の専門家診断や既存住宅耐震診断事業を受けている場合は、診断結果書と平面図の提出が免除になることがあると書かれています。以前に耐震のことで市の診断を受けたことがあるなら、住宅政策課の空き家・耐震対策係(055-934-4885)に確かめてみてください。
それと、契約の順番です。「工事着工後や契約後では補助金の交付はできません」と明記されています。傷んだ空き家か、旧耐震の木造かで入口が変わる、と考えてください(2026年8月9日確認)。
富士市|危険な空き家に2分の1・上限30万円から
富士市危険空家除却促進補助金は、危険な空き家の工事費の2分の1・上限30万円が基本で、世帯全員が住民税非課税なら加算があり最大50万円です。対象は、著しく危険な状態の「特定空家等」か、昭和56年5月31日以前に建った家で放っておくと周りに危険がおよびそうなもの。どちらも市の基準で判定されます。市内全域で使え、期間は2027年3月末までとされています。窓口は都市整備部の住宅政策課です。
富士市には、がけ地近接危険住宅移転事業という別の枠もあります。がけの崩れで住民の生命に危険がおよぶおそれのある区域から、危険住宅を移す人への補助で、取り壊しにかかる経費も対象に入っています。窓口は建築土地対策課(電話0545-55-2791)で、空き家の補助とは担当が分かれます。
ここは金額の書かれ方が2つあります。富士市のページ(更新日2025年5月15日)は除却等に80万2千円までと書き、静岡県の住まいづくり支援ガイド令和8年度版(令和8年4月1日時点)は同じ制度の建物除去費補助を97万5千円としています。自分の場合の上限がどちらになるかは断定できないので、建築土地対策課で確かめてください。市のページも「計画段階の出来るだけ早い時期に担当課と事前協議を」と案内しています。
磐田市|危険空き家に上限50万円。建て替えなら別の枠も
磐田市危険空き家等除却事業費補助金は、対象工事費の2分の1以内・限度額50万円。対象は、特定空家か、昭和56年5月31日以前に建った危険な空き家で、いずれも市の現地調査で判定されます。空き家と、敷地内の埋設物や門・塀・立木まで解体撤去し、原則として更地にするのが条件です。市税の滞納がないことなども要ります。名称が「空き家」から「危険空き家等」に改められ、使われていない年数の条件も加わっているので、まず窓口で確認するのが確実です。
ただし磐田市は、この50万円だけを見て決めない方がいい市です。既存住宅取得等事業費補助金に「建替え」の枠があり、相続した住宅を取得から1年以内に除却して、住宅を新築して住む事業が対象になっています。補助されるのは除却費の2分の1で、交付限度額は市外から転居する場合が150万円、市内転居等が100万円。相続した実家を壊して建て直して住むつもりなら、危険空き家の枠より大きくなります。
使える人は限られます。建替えの枠があるのは若者世帯(世帯全員が39歳以下)と子育て世帯(中学生以下の子どもと同居)で、それ以外の世帯には建替えの区分そのものがありません。事業完了から10年間住む見込み、自治会への加入、市税の滞納がないことなども条件です。年度内に着手から完了までを終える必要もあるので、思い立った月によっては翌年度の話になります。
耐震の側にも枠があります。木造住宅除却工事助成事業は、昭和56年5月31日以前に建った木造住宅で、耐震診断の評点が1.0未満のものが対象。解体工事費の23%で、限度額は子育て等世帯・高齢者等世帯が40万円、その他の世帯が30万円です。ただし対象は「自己の居住の用に供する住宅」(申請日から1年未満の間に転居したものを含む)なので、何年も空き家のままの実家はこちらではなく危険空き家等の枠を見ることになります。
もうひとつ、こちらのほうが引っかかりやすい条件があります。対象の5つ目に「住宅解体後に建替え、または耐震性のある住宅(昭和56年6月1日以降に建築された住宅または耐震評点が1.0以上の住宅)へ住み替えるもの」が入っています。
つまり壊したあとの行き先まで決まっていないと使えません。更地にして売るつもり、駐車場にするつもりなら、この枠は入口に立てません。申請書類にも「建替えの場合は新築する住宅の確認申請書の写し」「住み替えの場合は住み替える住宅が新耐震基準であることを確認できるもの」が並びます。
そのかわり、住み替える人には令和6年度から足しがつきました。木造住宅移転事業といって、この解体の助成を使った高齢者等世帯が耐震性のある住宅へ住み替える場合、引越費用と10万円を比べて低いほうが出ます。こちらは建替えでは使えません(2026年8月9日確認)。
この耐震の枠について、市のページには「木造住宅の解体工事の助成制度につきましては、令和7年度で終了予定でしたが、実施期間を延長し、引き続き実施いたします」と書かれています(更新日2026年4月27日)。前に調べて「もう終わる制度だから」と諦めた方は、もう一度のぞいてみてください。
がけ地危険住宅の移転にも除却費が入っています。限度額は延べ面積1平方メートルあたり2万8000円、引越費用等が97万5千円まで。ここは申し込みの時期が独特で、市は「事業実施予定年度の前年度の10月までに申し出をしてください」としています。2027年度に工事をしたいなら、2026年10月までに申し出ておく計算です。窓口はいずれも建築住宅課ですが、危険空き家等は住宅管理グループ、耐震とがけ地は建築グループと分かれています。
藤枝市|補助率23%。相続後3年以内などは加算
藤枝市空き家解体・除却事業費補助金は、補助率23%・原則30万円で、条件しだいで最大50万円です。50万円になるのは、相続して3年以内に解体を終えるとき、家が道路に接していないとき、狭い道路で重機が使えず手作業で壊すときのいずれか。対象は木造で、昭和56年5月31日以前に建ち、耐震診断で倒壊のおそれと出た空き家です。木造なら自分でできる簡易診断でも入口に立てます。令和8年度の受付は5月11日からで、12月上旬ごろまでとされています。
ただ、年度末まで待てる状況ではありません。市は令和8年8月5日の更新で「本補助金の予算執行額が【約8割】に達しました」と告知しています。7月21日の時点では3分の2でしたから、2週間で1割以上進んだことになります。
もうひとつ、同じお知らせに書かれていることがあります。原文は「※来年度以降の補助金事業の実施は未定です」です。来年に回す前提で考えないほうがいい、ということになります。
使うつもりなら、耐震診断と見積もりを先に片づけて、申請できる形にしておいてください(2026年8月9日確認)。
藤枝市も枠は1つではありません。藤枝市木造住宅建替事業費補助金は、耐震性のない建物を除却して、その敷地に住み続けるための住宅を建てる費用への補助です。上限は一般世帯が40万円、中学生以下の子と同居する世帯や三世代同居の世帯が80万円で、補助率は除却・建設それぞれ23%。市のページには、どちらにも「除却のみの場合30万円」と併記されています。
この「除却のみ」の読み方には注意が要ります。ページの説明は「耐震性のない建物を除却し、その敷地に継続居住するための住宅を建設する費用の一部を補助します」となっていて、建て替えを前提にした制度と読めます。対象者も「昭和56年5月31日以前に建築された耐震性のない木造住宅に住んでいる方」で、現に居住していない住宅は対象外と書かれています。解体だけで使えるのかどうかは建築住宅課で確かめてください。なお市のページは、空き家の除却については住まい戦略課へ連絡を、と案内しています。
がけ地の側には藤枝市がけ地近接危険住宅移転事業費補助金があり、危険住宅の除却等に要する費用に上限97万5千円。土砂災害警戒区域内住宅移転事業という枠もあって、こちらは建物の除却が23%・最大30万円です。どちらも今その住宅に住んでいる方が対象で、がけ地の方は「事業実施の前年度の6月頃までに市と事前協議」が要るとされています。2027年度に動きたい場合の扱いは、建築住宅課に今から聞いておいてください。
町の枠も見ておく|5つの町を公式で確かめました
静岡県は23市12町です。上で並べたのは規模の大きい6市ですが、町にも解体にかかる枠があります。
ここでは南伊豆町・小山町・長泉町・川根本町・森町の5町を、町の公式ページと町の例規で確かめました。額より先に「自分が対象者に入るか」を見てください。
南伊豆町|300万円は行政区が壊すときの枠
使えない人から書きます。町税等を滞納している方、法人、不動産業を営む方は対象外です。
そのうえで、補助対象の要件に「解体撤去後2年を経過しないうちに、建造物の建築又は土地の譲渡若しくは贈与を目的としていないこと」が入っています。壊してすぐ売る、すぐ建てるつもりの方は入口に立てません。
実際に2年を経過しないうちに建てたり譲ったり贈与したりした場合は、交付決定の取り消しと補助金の返還を求められることがある、とも書かれています。
金額です。南伊豆町老朽危険家屋等解体撤去補助金は補助対象経費の5分の4以内で、上限が申請する人によって分かれます。所有者と相続人が50万円、その家がある行政区の代表者が300万円です。
300万円のほうは、所有者や相続人から解体撤去の同意を受けた行政区の代表者が申請する場合の額です。個人で申請して300万円が出る枠ではありません。
対象の家は、昭和56年5月31日以前に着工した一戸建て住宅または併用住宅で、空家になってから5年以上使われていないことが常態のもの。個人所有で、所有権以外の権利が設定されていないことも要ります。
窓口は防災課(0558-62-6211)。ページの公開日は2023年5月31日、サーバー上の最終更新は2025年3月31日でした。受付期間の記載がないので、今年度も動いているかは防災課で確かめてください(2026年8月12日確認)。
小山町|上限60万円。売る人と建て替える人は対象外
ここも外れる人が先です。小山町危険空き家解体事業補助金の交付要綱は、対象になる危険空き家の条件に「建替えを目的としていないこと」「土地の譲渡を目的としていないこと」を並べています。
さらに、補助事業の完了後1年を経過しないうちに住宅等を建てたとき、または完了後の土地を有償で譲渡したときは、交付の決定を取り消すことができるとあります。
更地にして売る予定の方、建て直す予定の方は、この枠ではありません。
額は補助対象経費の3分の1以内で、限度額60万円。個人が所有していること、町税を滞納していないこと、この要綱の補助金を過去に受けていないことも条件です。
確認の深さを書いておきます。ここは町の例規集にある交付要綱(令和7年4月1日施行)で読んだ内容で、町の「空き家の総合情報」ページ(更新日2026年6月11日)にはこの補助金の案内が見当たりませんでした。
要綱そのものは生きていますが、今年度の予算や受付の状況までは読み取れません。動く前に町へ確認してください(2026年8月12日確認)。
買った空き家を壊して建て直し、自分がそこに住む場合は別の枠があります。小山町空き家活用・流動化促進助成金の解体工事は補助率2分の1で、限度額は子育て世帯・若者夫婦世帯が60万円、それ以外が50万円です。
ただし対象は定住を目的として空き家を取得した方で、3親等以内の親族から取得した空き家は対象外。相続した実家には使えません。新築を伴わない解体も対象外です。
長泉町|壊すための簡易な診断が用意されている
長泉町木造住宅除却支援事業の除却事業は、対象経費の23%と1戸につき30万円のいずれか低い額。額は大きくありませんが、入口の作りが大事です。
対象は昭和56年5月31日以前に建った木造住宅で、耐震診断の結果、倒壊の危険性があると判断されたもの。ここで使える診断に「旧耐震基準の木造住宅の除却における容易な耐震診断」があり、調査票が町のページから配られています。
この調査票は評点0.8未満が補助対象。「誰でもできるわが家の耐震診断」の9点以下でも、町の「わが家の専門家診断」で耐震評点1.0未満でも入口に立てます。
沼津市は、壊すための入口で自費の耐震診断が要る市でした。長泉町は壊す側の調査票が用意されている、という違いです。
もう1つ、移転事業という枠があります。除却事業をした高齢者世帯等が耐震性のある借家等へ移るとき、対象経費と10万円の低いほうが出ます。
高齢者世帯等の中身は、65歳以上の方のみが住む世帯、身体障害者手帳1級か2級の方が住む世帯、要介護者または要支援者が住む世帯、精神障害者保健福祉手帳か療育手帳の交付を受けた方が住む世帯です。
交付決定日以降に工事契約と工事着手、年度内に事業を終える、という順番も明記されています。窓口は建設計画課 計画チーム(055-989-5520)。ページの更新日は2025年4月10日、サーバー上の最終更新は2026年6月17日でした(2026年8月12日確認)。
川根本町|2分の1・30万円。2026年度は7月31日で受付終了
川根本町空家等除却事業費補助金は、補助率が事業費の2分の1で補助限度額30万円。対象は昭和56年5月31日より前に建てられた空家等で、町の税金等を滞納していないことが要ります。
ただし今年度はもう間に合いません。町のページ(更新日2026年8月4日)に「2026年7月31日をもって申請件数が予算上限に達したため、2026年度の受付を終了しました」と書かれています。
受付期間そのものは2026年4月1日から12月25日までの予定でした。4月に開いて7月末に閉じた計算になります。
来年度の受付がいつ開くかはページに書かれていません。開いた日に出せるよう、建設課 建設事業室(0547-56-2227)に受付の開始時期を聞いて、見積もりと書類を先に用意しておくのが現実的です。
発注先にも条件があります。建設業法第3条第1項の許可を受けた業者か、建設リサイクル法(建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律)第21条第1項の登録を受けた業者です(2026年8月12日確認)。
森町|空き家は対象外。住んでいる家を壊す枠だけがある
森町は、実家の解体を考えている方が外しやすい町です。
町にある除却の枠は木造住宅の除却助成事業ひとつで、補助対象の2つ目に「現に居住している住宅である」と書かれています。制度の概要も「耐震性のある建築物への住替え又は建替えに係る、木造住宅除却のための費用補助」です。
何年も空き家のままの実家は、この枠に入りません。
額は除却事業費×23%で上限40万円。昭和56年5月31日以前に建った木造住宅で、台所・風呂・トイレがあり、1階部分の耐震評点が1.0未満または「誰でもできるわが家の耐震診断」の結果が9点以下であることが要ります。
木造住宅の全てを除却すること、これまでに町から住宅耐震に係る補助金を受けていないことも条件です。
空き家向けの除却補助は、定住推進課の「住宅の耐震・防災」と「空き家対策」、それに移住交流係のページまで開きましたが、見つけられませんでした。
空き家等利活用推進支援費用補助金はありますが、こちらは残置物処分が上限10万円、改修工事が上限30万円で、解体は補助対象経費に入っていません。壊す予定なら定住推進課(0538-85-6321)に直接聞いてください(2026年8月12日確認)。
どこまで確かめたか
小山町は町の例規集にある交付要綱まで、南伊豆町・長泉町・川根本町・森町は町の公式ページの本文までを読みました。
静岡県は23市12町なので、この記事で確かめたのは11市町です。ここに名前がない市や町については、金額の大小も順位も書けません。次の章の探し方で、自分の市や町の制度にあたってください。
ここに挙げていない市や町にお住まいなら
焼津市や富士宮市など、ここに挙げていない市や町にも、老朽危険空き家の除却補助はあります。静岡県のサイトには「住まいづくり支援ガイド」という県内の市や町の支援制度をまとめた冊子があり、まず自分の市や町に制度があるかを確認できます。個別に調べるときは「市町村名+空き家 解体(除却)補助金」で検索し、URLが lg.jp などの公式ページだけを見ること。まとめサイトは年度が古いことが多いためです。全国の主要都市の傾向は解体補助金の主要都市まとめで「3つの型」に整理しています。
どの市でも共通の鉄則
- 工事の契約前に申請し、交付決定を受けてから契約・着工。先に契約すると1円も出ません
- 危険な空き家の補助は、まず市の「判定」や「現地調査」からです。思い立ってすぐ壊す、では間に合いません
- どの市も予算がなくなり次第終了。浜松市の定員20名のように、件数が少ない制度ほど早い者勝ちで、年度前半ほど有利です
- がけ地や土砂災害の区域から移る枠は、申し込みの時期そのものが前倒しです。磐田市は前年度の10月まで、藤枝市は前年度の6月頃までに申し出や事前協議が要ります。工事の1年前から窓口へ
- 市内業者限定・所得の条件・家財の処分費は対象外など、細かい条件は市ごとに違います。補助金は工事のあとから振り込まれるので、いったんは自分で立て替える前提で考えておいてください
解体は、補助が使える使えないにかかわらず、業者によって金額の差がとても大きい工事です。私も見習いのころ解体の現場に入りましたが、同じような家でも重機の入れ方や処分の仕方で見積もりは大きく動きました。2〜3社の相見積もりで内訳(本体・付帯・処分費)を比べると、数十万円変わることは珍しくありません。相場は家の解体費用の相場と補助金の記事にまとめています。
▶ 解体費の内訳(本体・付帯・処分費)を並べて比べるなら:解体工事見積りnet(解体業者の相見積もり・無料)が使えます。(※市内業者限定の補助を使う市では、見積もり先が条件に合うかも確認してください)
▶ 解体でなく「直して住む・貸す」なら、リフォーム費用を無料で比較
リショップナビで無料一括見積もりを取る(複数社で比較)(※壊すか直すかで迷っている段階なら、直す場合の金額を先に知っておくと判断が早くなります。費用が心配なときの順番は解体費用が払えないときの4つの順番で整理しています)
よくある質問
静岡県(県庁)としての解体補助金はないのですか?
ありません。県の空き家対策は、窓口は各市や町という案内や、市や町の支援制度の紹介が中心です。解体の補助は、家がある市や町の制度を調べてください。静岡県には市や町ごとの住まい支援制度の案内が用意されているので、まず自分の市や町に制度があるかを確認するのが早道です。
同じ静岡県内でも、市が違うと結果はそんなに変わりますか?
変わります。たとえば空き家向けの枠で見ると、静岡市は耐震性のない空き家の除却に上限100万円、隣の浜松市は上限50万円で定員20名の先着という狭き門です。沼津市は率が80%と高く、富士市や藤枝市は原則30万円から。さらに市によっては、耐震・がけ地・建て替えの側にも解体費の枠があります。金額の大小より、自分の家がその市の「対象」に当てはまるかで使える制度が決まります。住んでいる市や町の制度しか使えないので、まずは自分の市や町の窓口が出発点です。
解体すると土地の固定資産税が上がると聞きました
上がる場合があります。家が建っていると土地に「住宅用地の特例」が効いており、更地にするとその特例が外れるためです。ただし静岡市のように、補助を使って空き家を解体した土地の税を一定期間軽くする仕組みを持つ市もあります。解体のタイミングは、税金や売却の予定とセットで考えるのが安全です。払えるか不安なときの順番は解体費用が払えないときの記事にまとめています。
まとめ
- 静岡県の解体補助は市や町ごとで、県の一律制度はない
- 空き家向けの枠で見ると政令市でも差が大きく、静岡市は上限100万円、浜松市は50万円で定員20名の狭き門
- 沼津市は率80%・上限80万円、富士市・磐田市・藤枝市は危険な空き家が対象で上限30万〜50万円
- 浜松市・富士市はがけ地の枠、磐田市・藤枝市は耐震や建て替えの枠にも解体費が入っている。空き家の枠だけを見て諦めない
- 藤枝市の空き家の枠は、令和8年8月5日の更新で予算執行額が約8割に達したと告知されている
- 町にも枠はあるが制限が強い。森町は住んでいる家しか対象にならず、小山町は売る目的と建て替え目的が対象外、川根本町は2026年度の受付を7月31日で終えている
- 南伊豆町は所有者・相続人が上限50万円。300万円は行政区の代表者が申請する場合の額
- 共通の鉄則は契約前に申請と、業者差の大きい解体費を下げる相見積もり
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