橿原市の解体補助金【2026】不良住宅空家に5分の4・上限50万円|個人限定の狭き門を元大工が中立解説

補助金の基礎知識・申請の流れ

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「橿原市で古い実家を解体したい。補助金は使える?」

先に正直なところをお伝えします。橿原市で空き家の解体そのものに使える補助は1つです。ただし、ふつうの古い家をただ壊すためのものではありません。入口になるのは、市が定める不良住宅空家(ふりょうじゅうたくあきや)にあたるか、壊した跡地を地域で使う計画があるか、です。

補助率は高めで、除却工事費の5分の4(8割)以内・上限50万円。ただし入口が絞られた、いわゆる狭き門です。

もう1つ、解体費に届く枠が耐震のほうにあります。既存住宅耐震改修補助事業の「耐震建替え工事」で、古い家を壊して同じ敷地に建て直す工事に5分の4・50万円まで。ただし建てた家に自分で住むことが条件で、募集はごく小さい枠です。こちらも後半で中身を書きます。

この記事では、元大工で中立の立場のおさむが、橿原市公式(2026年7月23日照合)をもとに、対象になる家、金額、対象者、申請の順番を整理します。

※2026年7月23日時点の橿原市公式サイト(橿原市空家等除却事業の実施についてのページ・ページID16182)と、補助金交付要綱等にもとづきます。耐震建替え工事の補助は2026年8月3日に建築安全推進課のページ(ページID13288・更新日2026年6月1日)で追加照合しました。年度・予算で変わるため、申請前に必ず公式ページや住宅政策課企画営繕係(電話0744-47-3514)でご確認ください。

まず結論|空き家の枠は2つ、耐震の建替え枠がもう1つ

橿原市の解体に使える補助の入口を示した早見図。空き家の枠が2つ、耐震の建替え枠が1つ。①不良住宅空家=床面積の2分の1以上が住居に使われ、1年以上空き家で、住宅の不良度の評点が合計100以上の認定を受けた家。②跡地活用=壊した跡地を除却後1年以内にポケットパークや防災広場、集会所用の駐車場などとして3年以上使う計画がある空き家。③耐震建替え=壊して同じ敷地に建て直し、その家に自分で住む場合。5分の4・上限50万円で、対象は昭和56年5月31日以前に建てられ耐震診断の総合評点が0.7未満の木造住宅。令和8年度の募集は終了しており、次年度待ち。④壊すだけ=まだ使える家をただ壊すだけでは対象にならず、古いだけでも出ないので、まず住宅政策課の窓口へ相談する。空き家の枠の補助額はどちらも除却工事費の5分の4以内で、上限は50万円(上限除却単価あり)。補助の対象者は個人に限られ、工事は市内に本店・支店・営業所のある建設業許可または解体工事業登録の業者が条件。

橿原市の解体費補助は、老朽化して危険な空き家を減らし、跡地を地域のために生かすための制度です。名前は橿原市空家等除却事業といいます。除却(じょきゃく)とは、取り壊して更地にすることです。

だから「古いから」「空き家だから」ではなく、家が制度の決めた状態に当てはまるかどうかが入口になります。橿原市が対象にしているのは、次の2つの型のどちらかにあたる空き家です。

  • 不良住宅空家:床面積の2分の1以上が住まいとして使われていて、1年以上使われておらず、住宅の傷み具合を測った評点が基準に達した家
  • 跡地活用の予定がある空き家:壊したあとの土地を、地域の広場や駐車場などとして計画的に使う予定がある家

金額はどちらも、除却工事費の5分の4以内で上限50万円です。

そして、この2つとは別に耐震の枠にも解体に使えるものがあります。建築安全推進課が持っている既存住宅耐震改修補助事業の「耐震建替え工事」で、担当課も申込みの時期もまったく別です。空き家の枠から順に見ていきます。

対象になる家・ならない家|「古いだけ」では出ない

この補助でいちばん間違えやすいのが、対象になる家の考え方です。築年数の古さではなく、制度が決めた状態に当てはまるかが入口になります。

1つ目の型が、不良住宅空家です。橿原市公式では、次のように条件が決められています。

  • 床面積の2分の1以上が、住まいとして使われていたこと
  • 1年以上、住むなど使われていない空き家であること
  • 住宅地区改良法という法律にもとづく不良住宅空家の認定を、あらかじめ受けていること。これは住宅の傷み具合を測る評点の合計が100以上かどうかで判定されます

評点というのは、屋根や壁、構造の傷み具合などを国の基準で点数化したものです。危険かどうかを自分の思い込みで決めるのではなく、市が基準に当てはめて認定する仕組みだと考えてください。

2つ目の型が、跡地活用の予定がある空き家です。壊した跡地を、除却後1年以内にポケットパーク(小さな公園)や防災広場、集会所の駐車場などとして、3年以上使う計画があるものが対象です。地域のために跡地を生かすなら後押しします、という枠です。

逆に、まだ人が住めそうな家をただ壊すだけ、古いから壊したいというだけでは、この補助の対象にはなりません。自分の家が当てはまりそうかは、思い込みで決めず住宅政策課に相談するのが確実です。

いくら戻る?|除却工事費の5分の4以内・上限50万円

金額は、除却工事にかかった費用の5分の4以内です。つまり工事費の8割まで見てもらえる、補助率としては手厚い制度です。ただし、50万円が上限になります。

たとえば解体費が50万円なら補助はその5分の4で40万円、80万円かかっても上限の50万円まで、という計算です。木造の家1軒を壊す解体費は30坪でおよそ90万〜150万円が目安なので、多くの場合は上限の50万円が実際の頭打ちになる、と見ておくのが現実的です。

もう1つ、見落としやすい点があります。公式には「上限除却単価あり」と書かれています。これは、床面積あたりで補助の対象になる工事費に上限が決められているという意味で、実際の解体費が高くても、その単価を超えた分は補助の計算に入りません。だから最終的な補助額は、5分の4をそのまま満額もらえるとは限らない。正確な金額は住宅政策課で確かめてください。

なお、家具やごみなど屋内に残った物の処分費まで含めていいかどうかも、工事の中身で変わります。中身が片づいていない空き家だと別のお金がかかることがあるので、そこも見積もりの段階で確認しておくと安全です。

使えるのは個人だけ|法人と市外の業者は対象外

橿原市のこの補助には、ほかの市とはっきり違う特徴が2つあります。ここでふるいにかかる家が多いので、先に確かめておいてください。

1つ目は、補助を受けられるのは個人に限られることです。空き家の所有者本人、その敷地の所有者、跡地活用のために土地を借りる人、いずれも個人であることが条件です。会社などの法人が持っている建物は、この補助の対象になりません。所有者が複数いる場合は、全員の同意が必要です。市税を滞納している人などは対象外になります。

2つ目は、頼む解体業者の条件です。建設業の許可を受けているか、解体工事業者の登録を受けた業者で、なおかつ橿原市内に本店・支店・営業所がある業者に請け負わせることが条件になっています。市外の業者だけで進めると補助が使えなくなるので、業者を選ぶ段階でこの点を必ず確認してください。

空き家の枠の受付|公式に「記載なし」・予算がなくなり次第終了

ここは、正直にお伝えしておきたいところです。橿原市のこの補助について、公式ページには受付期間や締切の日付が書かれていません。いつからいつまで、という表記が見当たらないのです(2026年7月23日照合)。

公式がタイミングについて書いているのは、「予算の上限に達し次第、終了します」という一文だけです。つまり、日付で締め切るのではなく、その年度に用意されたお金が尽きたら、途中でも受付が終わるという仕組みです。

先着順とも抽選とも公式には書かれていないので、この記事でも方式は断定しません。ただ、予算がなくなれば終わる以上、使いたいなら早めに動いておくほうが安全です。年度が替わると条件や予算が変わることもあります。まずは住宅政策課企画営繕係(電話0744-47-3514)に、今年度の受付が続いているか、認定にどれくらい日数がかかるかを電話で聞いてしまうのが確実です。

契約より前に申請|申請の流れと相談窓口

橿原市の解体補助 申請の流れの図。順番を1つ間違えると補助はゼロになる。①住宅政策課に相談し、自分の空き家が対象になりそうか、不良住宅空家の認定が要るかを確認する。②不良住宅空家の認定を受ける。住宅の不良度の評点が100以上あるかを市が測る(認定申請)。③補助金の交付を申請する。必要書類をそろえて市の審査を受ける。④交付決定の通知を受けてから契約し、解体する。決定の前に契約・着工すると原則0円で対象外になる。⑤工事の完了を報告して補助金を受け取る。工事費を払い、完了報告をしたあとに振り込まれるので、いったんは立て替える前提。共通のルールは交付決定を受けてから契約すること。工事は市内に営業所のある業者が施工し、補助は予算がなくなり次第終了する。

ここが、いちばん事故が起きやすいところです。順番を1つ間違えると、補助はゼロになります。

  • まず相談:住宅政策課に相談し、自分の空き家が対象になりそうか、不良住宅空家の認定が要るかを確かめます
  • 不良住宅空家の認定:不良住宅空家の型で申請するなら、あらかじめ認定を受けます。評点が100以上あるかを市が判定します
  • 交付の申し込み:必要書類をそろえて申し込み、市の審査を受けます
  • 交付決定を受けてから、解体の契約を結ぶ:決定の前に契約したり工事を始めたりすると、原則として補助は受けられません。ここが最大の落とし穴です
  • 解体と完了報告:市内に営業所のある登録業者による工事で、建物のすべてを解体し、廃材の撤去・処分と整地まで行います。工事が終わったら完了報告を出します
  • 補助金を受け取る:報告のあと、補助金が振り込まれます。工事費はいったん自分で立て替える前提で考えておくと安全です

「先に業者と契約してしまった」は、補助が消える、いちばんもったいないつまずき方です。相談、認定、申請、交付決定、そのあとに契約、の順番だけは守ってください。

相談先は、橿原市 住宅政策課企画営繕係(電話0744-47-3514)です。窓口は東竹田町のリサイクル館かしはらにあります。認定や審査には日数がかかるので、動くと決めたら早めに相談するところから始めてください。

耐震の枠にもある|既存住宅耐震改修補助事業の「耐震建替え工事」

「橿原市 解体 補助金」で調べていると、まず出てこない枠です。担当は住宅政策課ではなく建築安全推進課(電話0744-47-3517)で、名前も「耐震改修」なので、解体で探すと引っかかりません。

ただ、公式に書かれている対象工事は既存住宅を除却し、その敷地内で住宅を新築する工事です。壊す費用がはっきり中に入っている枠、ということになります。

  • 補助額:耐震建替え工事に要する費用の5分の450万円の、いずれか低いほうの額
  • 対象になる家:市内の木造一戸建てまたは長屋住宅で、地階を除く階数が2以下、昭和56年5月31日以前に建築され、耐震診断の結果が総合評点0.7未満のもの
  • 申請できる人:対象住宅の所有者またはその3親等以内の親族で、新築する住宅の所有者であり、その家に自分で住むこと。年間所得が1,200万円以下で、市税の滞納がないこと
  • 募集:令和8年度は5月7日から5月29日まで、募集件数は1件。応募が多い場合は抽選、期間内に定数に達しなければその後も先着で受付、という形でした
  • そのほか:危険ブロック塀等撤去費補助制度以外の耐震対策事業・補助制度とは一緒に申し込めません。設計は、市が指定する耐震の講習を受けた設計者が所属する事務所に頼む必要があります

ここは正直に線を引いておきます。公式ページには令和8年6月1日付で「令和8年度の募集は終了しました」と書かれています(2026年8月3日照合)。今年度は枠が埋まった、ということです。

そしてもう1つ、うちの読者に関わる線があります。この枠は建てた家に自分で住むことが条件です。空き家になった実家を壊して更地にして終わり、という使い方には当てはまりません。当てはまるのは「古い実家を壊して、同じ土地に自分の家を建てて住む」と決めている場合です。

その予定があるなら、来年度の募集に間に合うように動く価値はあります。耐震診断で総合評点0.7未満が出ていることが前提なので、診断を受けるところから逆算して、建築安全推進課(0744-47-3517)へ早めに相談してください。

対象にならない人の、現実的な選択肢

不良住宅空家の認定までは届かない、跡地を地域で使う予定もない。対象にならなくても、打つ手はあります。解体は業者によって金額の差がとても大きい工事です。私も見習いのころ解体の現場に入りましたが、同じような家でも重機の入れ方や廃材の処分の仕方で、見積もりは大きく動きました。

補助が使えない前提でも、2〜3社の相見積もりを取るだけで、数十万円変わることは珍しくありません。まずは相場を知って、比べてみるのが現実的な一手です。

▶ 解体すると決めているなら、まず解体業者の相見積もりから解体工事見積りnet(解体業者の相見積もり・無料)でまとめて頼めます。(※橿原市の補助を使うなら、市内に本店・支店・営業所がある業者による工事が条件です。候補を絞ったうえで、その点も確認してください)

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よくある質問

まだ人が住めそうな古い実家でも、橿原市の解体費の補助は出ますか?

この補助は、築年数の古さではなく、不良住宅空家の認定を受けた家か、跡地を地域で使う計画がある家が対象です。まだ十分に使える家を、古いからと壊すだけでは対象になりにくいのが実情です。認定は住宅の傷み具合の評点で市が判定するので、思い込みで決めず、まずは住宅政策課企画営繕係(電話0744-47-3514)に相談してみてください。対象にならない場合は、相見積もりで解体費を抑える方向が現実的です。

実家を壊して同じ土地に自分の家を建てます。使える補助はありますか?

その形なら、耐震の枠が候補になります。既存住宅耐震改修補助事業の「耐震建替え工事」で、対象工事は既存住宅を除却し、その敷地内で住宅を新築する工事。費用の5分の4と50万円の低いほうが補助されます。元の家が昭和56年5月31日以前に建てられていて、耐震診断の総合評点が0.7未満であること、新しい家に自分で住むこと、年間所得1,200万円以下であることが条件です。

ただし令和8年度の募集は5月29日で締め切られ、公式ページには「令和8年度の募集は終了しました」と出ています(2026年8月3日照合)。募集件数も1件と小さい枠です。次の年度を狙うなら、耐震診断から逆算して建築安全推進課(0744-47-3517)へ早めに相談してください。

会社名義の空き家や、市外の解体業者でも使えますか?

どちらも原則できません。橿原市のこの補助は補助を受けられる人が個人に限られ、会社などの法人が持つ建物は対象外です。また、工事を頼む業者も市内に本店・支店・営業所がある建設業許可または解体工事業登録の業者であることが条件です。市外の業者だけで進めると補助が使えなくなるので、業者選びの段階で確認してください。

空家等除却事業の受付はいつまでですか?今からでも間に合いますか?

空家等除却事業について、橿原市の公式ページには受付期間や締切の日付が書かれていません(2026年7月23日照合)。書かれているのは「予算の上限に達し次第、終了します」という点だけです。日付で締め切るのではなく、その年度の予算が尽きたら終わる仕組みなので、使いたい方は早めに住宅政策課へ。認定や審査に日数がかかるので、今年度の受付が続いているかも含めて、電話で確かめておくと安心です。

まとめ

  • 橿原市の空き家向けの解体補助は、橿原市空家等除却事業の1つ除却工事費の5分の4以内・上限50万円で、補助率は手厚いが入口は狭めです
  • 対象は2つの型。不良住宅空家(評点100以上の認定が要る)か、跡地を地域で使う計画がある空き家。古いだけ・壊すだけでは出ません
  • 「上限除却単価あり」なので、5分の4を満額もらえるとは限りません。正確な額は住宅政策課に確認を
  • 使えるのは個人のみ。法人は対象外で、工事は市内に本店・支店・営業所のある業者が条件です
  • 受付期間は公式に記載がなく、予算がなくなり次第終了。締切の日付はないので、早めに窓口へ
  • 共通ルールは交付決定を受けてから契約。決定の前の契約・着工は対象外です
  • 解体費に届く枠は、耐震のほうにもあります。既存住宅耐震改修補助事業の「耐震建替え工事」は「既存住宅を除却し、その敷地内で住宅を新築する工事」に5分の4・50万円。ただし建てた家に自分で住むことが条件で、令和8年度の募集は終了(募集1件・担当は建築安全推進課0744-47-3517)
  • 相談先は住宅政策課企画営繕係(電話0744-47-3514)。対象にならないなら、2〜3社の相見積もりで費用を抑えるのが現実的な一手です

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