南国市の解体補助金【2026】上限92万5千円は評点100点以上の空き家だけ|募集期間は延長・元大工が中立解説

補助金の基礎知識・申請の流れ

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「南国市の古い実家、もう誰も住んでいない。解体に補助金は出る?」

先に正直な結論です。南国市には老朽住宅除却事業費補助金があり、除却工事費の80%・上限92万5千円まで出ます。ただし対象は、昭和56年5月31日以前に建てられた木造の空き家で、市の老朽度の評点が100点以上と判定された家に限られます。

元大工で中立の立場のおさむが、南国市公式(2026年7月28日照合)をもとに、出る家と出ない家、金額、そして間違えやすい申請の順番まで整理します。除却(じょきゃく)は、建物をすべて取り壊して片づけることです。

※2026年7月28日時点の南国市公式サイト(住宅課「【募集期間を延長します】令和8年度 南国市老朽住宅除却事業費補助金の募集について」・掲載日2026年7月1日)と、同ページからダウンロードできる公式PDF「老朽住宅除却事業費補助金案内」にもとづきます。年度・予算で変わるため、申請前に必ず公式ページや住宅課の窓口でご確認ください。

まず結論|上限92万5千円は「評点100点以上」の空き家だけ

南国市の解体補助(令和8年度 老朽住宅除却事業費補助金)の制度早見。補助額は、除却工事費の80%と、1平方メートル当り限度額に床面積をかけた額の80%の、いずれか少ない額で、1000円未満は切り捨て、上限は92万5千円。対象の家は、昭和56年5月31日以前に建築された木造の住宅(空き家)で、住宅の老朽度の測定基準による評点が100点以上あり、倒壊または火災により周囲の家屋や避難路等に被害を及ぼすおそれがあるもの。対象の人は、除却を行う個人または法人で、対象住宅の所有者、所有者が亡くなっている場合は相続人。南国市税と高知県税の滞納がないことが条件。受付は、令和8年7月1日8時30分から予算上限に達するまでで、先着順で受付を行い、予算上限に達した場合は受付を終了する。支払いは、代理受領を使えば補助金を市から解体事業者へ直接支払ってもらえるため、申請者は補助対象金額と補助金の差額のみの支払いで済む。募集棟数は5棟程度で、条件を全て満たすもののうち危険度により優先順位を決定し、順位の高いものから補助対象とする。家財、門、塀、立木などの処分費は対象外。相談先は南国市役所住宅課、電話088-880-6558(2026年7月28日照合)。

南国市のこの制度は、老朽化した空き家を減らして、災害のときの避難路と街の安全を守るためのものです。公式も、老朽木造住宅の防火性の低さや、津波による流出への懸念をあげています。

だから条件は「古いから」ではなく「危ないほど傷んでいるか」に寄っています。押さえるところは3つです。

  • 金額:除却工事費の80%、または1平方メートル当り限度額×床面積の80%の、いずれか少ない額。上限は92万5千円です
  • 対象:昭和56年5月31日以前に建築された木造の住宅(空き家)で、老朽度の評点が100点以上と判定された家
  • 受付:令和8年7月1日8時30分から、予算上限に達するまで。公式に「先着順で受付を行います」と書かれています

金額の大きさより、自分の家が入口を通れるかが先です。順に見ていきます。

いくら出る?|80%の計算が2通り・低いほうを採る(上限92万5千円)

補助の額は、2つの計算をして低いほうを採ります。1つ目は除却工事費の80%。2つ目は、1平方メートル当りの限度額に床面積をかけて、その80%です。

この2つのうちいずれか少ない額が補助額になり、1,000円未満は切り捨てになります。そして上限が92万5千円。工事費がいくら高くても、ここで頭打ちです。

ここは正直に書いておきます。2つ目の計算に出てくる1平方メートル当りの限度額は、公式ページにも案内のPDFにも金額が書かれていません。「年度によって変動します」とあるだけです。

つまり自分の家でいくらになるかは、床面積が分かっても外からは計算できないということ。見込みを知りたければ、住宅課に聞くのがいちばん早いです。

対象になるのは、住宅の除却工事(解体・運搬・処分)の費用だけです。家財、門、塀、立木などの処分費は対象になりません。公式のQ&Aにも、庭木や家具の処分費は見積書に含めないように、と書かれています。残置物の片づけは自分持ち、と考えておくのが安全です。

なお、道路に隣接するブロック塀の除却には別の補助金が用意されているとのこと。塀もまとめて考えている方は、住宅課に相談してみてください。

対象になる家と人|昭和56年5月31日以前・木造・評点100点以上

対象になるのは南国市内にある住宅(空き家)で、次の3つをすべて満たす家です。ひとつでも欠けると出ません。

  • 昭和56年5月31日以前に建築された木造の住宅(空き家):軽量鉄骨や鉄筋コンクリートの家は対象になりません。倉庫だけ、納屋だけも対象外です。住宅として使われていたことを見るため、台所・トイレ・浴室が現存しているかを確認されます
  • 倒壊または火災により、周囲の家屋または避難路等に被害を及ぼすおそれがあること:まわりへの影響が見られる条件です
  • 「住宅の老朽度の測定基準」による評点が100点以上:ここが実質の関門です。点数を決めるのは自分ではなく、市の職員が外観を目視して行う事前調査です

申請できるのは、対象住宅の除却を行う個人または法人。対象住宅の所有者か、所有者が亡くなっている場合は相続人です。

もう一つ、南国市税と高知県税の両方に滞納がないことが条件になっています。市税だけでなく県税も見られる点は、見落としやすいところです。

細かい線引きも、公式のQ&Aに出ています。店舗と住宅が一緒になった家は、店舗部分の床面積が延床面積の2分の1未満であれば対象。昭和56年6月1日以降に増改築した部分は延床面積から除かれますが、住宅の一部を残すことはできないので、その部分も一緒に壊す必要があります。基礎も全部撤去します。

それと、事前調査の前にやっておくと話が早いことが一つ。敷地に草木が茂っていると老朽度の判定が行えない場合があるため、調査までに草刈りをお願いします、と公式に書かれています。何年も見ていない実家なら、まず一度足を運ぶところからです。

受付の読み方|「先着順」と「危険度で優先順位」が両方ある

ここは丁寧に読む必要があります。南国市の公式には受付についての記述が2か所あり、書き方が違うからです。

公式ページの申請期間のところには、「先着順で受付を行います。予算上限に達した場合、受付を終了します」とあります。申請に必要な書類一式すべての提出が受付の条件、とも書かれています。

一方、同じページからダウンロードできる制度案内のPDFには、「条件を全て満たすものについて危険度により優先順位を決定し、優先順位の高いものから補助対象とします」と書かれています。Q&Aにも同じ説明があります。

受付そのものは先着で、補助の対象を決める段では危険度が見られる。片方だけを覚えて動くと、窓口で話が食い違います。自分の家が今どちらの段階にあるのかも含めて、住宅課で確認してください。

いま生きている募集の中身も、公式ページの上で書き換わっています。当初は20棟程度・5月19日から6月30日まででしたが、その行には取り消し線が引かれ、現在は5棟程度・令和8年7月1日8時30分から予算上限に達するまでになっています。ページの表題も「募集期間を延長します」で始まります。

予算上限に達すると受付は終了すると書かれているので、枠が残っているかは住宅課で確かめるのが確実です。窓口で申請できるのは土日祝を除く平日の8時30分から17時まで。12時から13時の間は相談も申請もできないと明記されているので、昼休みに抜けて行く作戦は通じません。

申請の流れ|待つのは「交付決定」ではなく「事業認定の通知」

南国市の解体補助 申請の流れの図。待つのは交付決定ではなく、事業認定の通知。STEP1は、住宅課へ事前相談し事前調査を申請する段階で、老朽住宅事前調査申請書を出すと市の職員が外観目視で老朽度の評点を判定する。STEP2は、補助対象事業の認定を申請する段階で、認定申請書のほか所有権と建築年を証明する書類、位置図、求積図、外観写真、南国市税と高知県税を滞納していないことを証する書類、事業計画書、内訳明細の付いた工事見積書などを添える。STEP3は、認定通知が届いてから工事に着手する段階で、公式には補助事業認定通知書が届いたら除却工事に着手できると書かれ、事業認定が下りる前に工事に着手している場合は補助金の交付はできないと明記されている。STEP4は、工事完了後に実績報告を出し、そのあとに交付決定と請求へ進む段階で、実績報告は当該年度の12月25日まで、補助金交付請求は当該年度の2月末日までに提出する。結論は、工事は認定通知のあと、交付決定は工事のあとという順番。契約の時期そのものは公式に定めがないため、南国市役所住宅課、電話088-880-6558で確認する(2026年7月28日照合)。

この制度でいちばん間違えやすいのが、待つ通知の名前です。

同じ高知県でも、高知市の解体補助は「交付決定より前に契約・着手した工事は対象外」という形でした。南国市は、待つ通知の呼び名からして違います。

公式PDFの手続きの流れは、事前相談から始まって、補助対象事業認定申請書の提出、補助対象事業認定通知、そのあとに除却工事、という並びです。そしてPDFにはっきり書かれています。「補助事業認定通知書が届いたら、除却工事に着手できます」「事業認定が下りる前に工事に着手している場合は、補助金の交付はできません」と。

では交付決定はいつかというと、工事が終わって実績報告を出したあとです。検査確認通知書兼補助金交付決定通知、という名前で届きます。

だから南国市で交付決定を待ってから壊すと覚えると、順番がずれます。待つのは認定の通知です。

  • 事前相談・事前調査の申請:相談や申請の際は事前に連絡を、と公式にあります。老朽住宅事前調査申請書を出すと、市の職員が外観を目視して評点を判定します
  • 補助対象事業の認定を申請:認定申請書のほか、所有権と建築年を証明できるもの(登記事項証明書など)、位置図、求積図、外観写真、市税と県税を滞納していないことを証する書類、事業計画書、内訳明細の付いた工事見積書などを添えます
  • 認定通知が届いてから工事に着手認定が下りる前に着手していると、補助金は交付されません
  • 実績報告のあとに交付決定・請求:実績報告は工事完了後、当該年度の12月25日まで。補助金交付請求は当該年度の2月末日までに提出します

契約をいつ結ぶかについては、公式に定めが見当たりませんでした。工事請負契約書の写しが出てくるのは、実績報告のときの添付書類としてです。

工事の着手が認定通知のあとというのは明文ですが、契約の時期は自分で決めつけないほうが安全です。事前相談のときに、南国市役所 住宅課 住宅係(電話088-880-6558)で順番を確かめておいてください。

立て替えが不安なら代理受領|差額だけの支払いで済む

解体は、先にまとまったお金が要る工事です。補助金が入るのは工事が終わってから。いったん全額を立て替える前提だと、それだけで動けなくなる方もいます。

南国市には代理受領という仕組みがあります。補助金を市から解体事業者へ直接支払ってもらう方式で、公式PDFにはこう書かれています。「申請者は、補助対象金額と補助金の差額のみ支払うことになります」と。

使うには、補助金交付請求書(代理受領)と、代理受領に関する委任状を提出します。業者とのやりとりが前提になる方式なので、見積もりを頼む段階で「南国市の代理受領を使いたい」と伝えておくと話が早いです。

立て替えそのものが難しいときに確認したい順番は、解体費用が払えないときの4つの順番で整理しています。

対象にならない人の、現実的な選択肢

評点に届かない。木造ではない。まだ人が住んでいる。そういう場合でも打つ手はあります。

解体は業者によって金額の差がとても大きい工事です。私も見習いのころ解体の現場に入りましたが、同じような家でも重機の入れ方や廃材の処分の仕方で見積もりは大きく動きました。補助が使えない前提でも、2〜3社に同じ内容で頼むだけで、同じ工事でも数十万円変わることは珍しくありません。

木造なら30坪で90〜150万円ほどが目安です。相場と内訳は家の解体費用の相場と補助金の記事にまとめています。

そして補助を使う場合も、業者選びは手続きの前段に来ます。認定申請の添付書類に内訳明細の付いた工事見積書が入っていますし、延床面積の求積図は解体業者などに作ってもらうよう公式のQ&Aに書かれているからです。

▶ 解体すると決めているなら、まず解体業者の相見積もりから解体工事見積りnet(解体業者の相見積もり・無料)でまとめて頼めます。(※南国市の補助を使うつもりなら、代理受領に対応してもらえるかどうかも、見積もりのときに一緒に聞いておいてください)

▶ 壊すか、直して住む・貸すかで迷っているなら、直す場合の費用も無料で比較

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(※まだ十分に使える家なら、壊さずに活かす道もあります。実家や空き家を活かす補助は実家・空き家リフォームの補助金で整理しています)

よくある質問

高知市は上限164万5千円と読みました。南国市が92万5千円なのはなぜですか?

解体の補助は市区町村ごとに別の制度だからです。補助率はどちらも8割で似ていますが、上限額が違います。高知市の老朽住宅等除却は上限164万5千円、南国市の老朽住宅除却事業費補助金は上限92万5千円です。どちらの数字も、その市に建っている家にしか使えません。高知市の内容は高知市の解体補助金の記事にまとめています。

1平方メートルあたりの限度額はいくらですか?

公式ページにも案内のPDFにも金額の記載がなく、「年度によって変動します」とあるだけです。ですので、この記事でも金額は書きません。ほかの市の数字を当てはめても意味がないので、自分の家の見込み額は住宅課(電話088-880-6558)に確認してください。床面積が分かる求積図があると話が早くなります。

もう解体業者と契約しました。まだ工事は始めていません。申請できますか?

公式PDFに明記されているのは、事業認定が下りる前に工事に着手している場合は補助金の交付ができない、という点です。書かれているのは「着手」であって、契約の時期そのものの定めは公式で確認できませんでした。契約済みの段階でどう扱われるかは、住宅課の窓口で必ず確かめてください。これから進める方は、事前相談、事前調査、認定申請、認定通知、そのあとに工事、という順が確実です。

解体すると固定資産税が上がると聞きました

土地の固定資産税が上がる場合があります。家が建っていると土地に「住宅用地の特例」が効いており、更地にするとその特例が外れるためです。南国市の公式PDFにも、建物を除却したことにより翌年度以降に土地の固定資産税が上がる場合がある、と書かれています。詳しくは南国市税務課資産税係(電話088-880-6554)に問い合わせるよう案内されています。解体の時期は、税金や跡地の予定とセットで考えるのが安全です。

まとめ

  • 南国市の老朽住宅除却事業費補助金は、除却工事費の80%・上限92万5千円。1平方メートル当り限度額×床面積×80%との、いずれか少ない額です
  • 対象は昭和56年5月31日以前の木造の空き家で、評点100点以上と判定された家。倒壊や火災で周囲に被害を及ぼすおそれがあることも条件です
  • 申請できるのは所有者または相続人(個人・法人)。南国市税と高知県税の両方に滞納がないことが要ります
  • 受付は令和8年7月1日8時30分から予算上限に達するまでで、公式に「先着順」と明記。あわせてPDFには「危険度により優先順位を決定」ともあるので、両方を前提に窓口で確認を
  • いちばん間違えやすいのが順番です。工事は事業認定の通知が届いてから。交付決定の通知は工事のあとに来ます。契約の時期は公式に定めがないので窓口で確認してください
  • 立て替えが不安なら代理受領。補助金が市から業者へ直接支払われ、自分は差額だけの支払いで済みます
  • 対象外でも、解体は業者差の大きい工事です。2〜3社の相見積もりで費用を抑えるのが現実的な一手です

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