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「秋田市で古い実家を解体したい。補助金は出る?」
先に正直な結論です。秋田市の空き家向けの解体補助は、老朽危険空き家解体撤去補助金の1つです。補助対象経費の2分の1・上限50万円が出ます。ただし対象は、市が「特定空家等」か「不良住宅」と認めた危険な空き家に限られます。古いというだけ、空き家というだけでは下りません。
これとは別に、がけや土砂災害の区域に建つ家には、取り壊しの費用が出る移転の枠もあります。上限150万円で、こちらは事前協議の期限が2026年9月4日です。心当たりのある方は、後半のその項目から読んでください。
そしてもう一つ、先に知っておくべきことがあります。令和8年度(2026年度)は予算の上限に達し、認定申請の受付がすでに終了しています。だからこの記事は、いますぐ申し込むためというより、来年度に向けて条件と動く順番を先に押さえておくための整理です。
元大工で中立の立場のおさむが、秋田市公式(2026年8月3日照合)をもとにまとめます。撤去(てっきょ)は、建物を取り壊して片づけることです。
※2026年8月3日時点の秋田市公式サイト(住宅政策課「老朽危険空き家解体撤去補助金」のページ・更新日令和8年5月21日と、同課「がけ地近接等危険住宅移転事業」のページ・更新日令和8年4月13日、および両ページからダウンロードできるチラシ・リーフレット・交付要綱・別表)にもとづきます。年度・予算で変わるため、申請前に必ず公式ページや住宅政策課の窓口でご確認ください。
まず結論|空き家の枠は市が認めた危険な空き家が対象

秋田市の空き家向けの解体補助は、放置されて周りの危険になっている空き家を減らすための制度です。だから「古いから」「空き家だから」ではなく、市が現地を見て危険と認めたかどうかが入口になります。ポイントは3つです。
- 対象:市が特定空家等または不良住宅と判定した空き家だけ。まだ十分に使える家をただ壊したいだけでは下りません
- 金額:補助対象経費の2分の1・上限50万円(千円未満は切り捨て)
- 受付:令和8年度は予算上限に達し、認定申請の受付は5月21日で終了。次は来年度の見込みです
金額の大きさより、自分の家が「危険な空き家と判定される家」に近いかどうかが先です。当てはめながら、中身を見ていきます。
なお、がけや土砂災害の区域に建つ家には、この枠とは別の入口があります。後半で説明します。
いくら出る?|補助対象経費の2分の1・上限50万円
補助の額は、補助対象経費(消費税などを除く)の2分の1で、上限は50万円です。1000円未満の端数は切り捨てになります。ここでいう補助対象経費には、解体撤去の工事費のほか、工事で出た廃材の収集運搬費や処分費、周りの安全を守るために付随して必要な工事の費用などが含まれます。
補助を受けられるのは、一人につき1回までです。同じ人が別の空き家でくり返し使う、という制度ではありません。
来年度に向けての前向きな材料もあります。秋田市は令和8年度から、以前あった資産の制限と所得の制限を撤廃しました。持ち家や収入の額で門前払いになる条件がなくなった、ということです。ただし予算には限りがあり、受付は年度ごとです。金額や条件は動くので、最新は必ず公式で確かめてください。
対象になる家|「特定空家等」と「不良住宅」とは
入口になる「危険な空き家」は、次の2つのどちらかに当てはまる家です。言葉が固いので、かみくだいて説明します。
- 特定空家等:そのまま放置すると倒壊などの危険がある、衛生上よくない、といった状態で、市が法律にもとづいて認定した空き家のことです(勧告の次の命令まで進んだものは除きます)
- 不良住宅:国の基準で家の傷み具合を点数にして測り、外観の評点の合計が100以上で、なおかつ周りへの危険度の基準に当てはまる住宅のことです。この場合は、延べ床面積の半分以上がもともと住まいとして使われていたことも条件になります
どちらの場合も、市内にあり、1年以上使われていない、個人が所有する空き家であることが前提です。自分の家がこれに当てはまるかは、見た目だけでは判断しきれません。まずは市の窓口に相談し、現地を見てもらうところから始まります。
大事な注意|令和8年度は受付終了・次に向けてできる準備
金額の前に、いま動く方がいちばん先に知っておくべきことがあります。令和8年度(2026年度)の認定申請の受付は、予算の上限に達したため令和8年5月21日で終了しました。制度の案内では認定申請の期限は令和8年11月30日、交付申請の期限は令和8年12月28日と書かれていますが、実際には予算がなくなり次第で早く締め切られます。今回はその早い締め切りに当たった年でした。
ただし、すでに市の認定を受けている方の交付申請は、いまも受付中です。認定まで進んでいた方は、期限までに交付の手続きを進めてください。
「今年は間に合わなかったか」とがっかりする前に、できる準備があります。この補助は、申請の前に市の認定を受ける段階が必要で、書類や現況写真をそろえる手間もかかります。来年度も同じ制度が用意されるかは市の発表を待つことになり、受付の開始時期も公表されていません。予算がなくなり次第終了の先着なので、受付が始まってから慌てて動くより、条件の確認や見積もりの準備を冬のうちに済ませておくほうが動きやすくなります。準備そのものは、受付の時期に関係なく相談できます。
ただし、これは空き家の枠の話です。がけや土砂災害の区域に建っている家には、この秋に期限が来る別の枠があります。次の見出しで説明します。
もう一つの枠|がけや土砂災害の区域なら、9月4日までに事前協議
ここまでは空き家向けの枠の話です。秋田市には、家の建っている場所で決まるもう一つの枠があります。がけ地近接等危険住宅移転事業といいます。
がけくずれや土砂災害の危険がある区域から、安全な場所へ移るための制度です。空き家対策ではないので、いま人が住んでいる家でも対象になります。
公式ページには「危険住宅の除却のみでも制度の利用は可能です」と書かれています。引っ越し先の建築や購入に対する補助を受けなくても、取り壊しの費用だけで使えるということです。
金額は空き家の枠より大きく、危険住宅の除却などに要する費用で1戸あたり上限150万円です。交付要綱の別表では補助率は10分の10と定められていて、取り壊しの費用のほか、家財の移転費、跡地の整備費、仮住まいの家賃(3か月分以内)も対象に挙がっています。どこまでが対象の費用として認められるかは、事前協議で確かめてください。
対象になるのは、次のような区域に、その区域に指定される前から建っていた家です。あとから決まった規制に合わなくなった家、という意味で既存不適格住宅と呼びます。
- 市や県の条例で指定された災害危険区域
- 秋田県の建築基準条例で建築が制限されている傾斜地(高さ3メートル以上かつ傾斜角度30度以上)
- 土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)と、その指定が見込まれる区域
- 浸水の建築制限がある地区計画の区域、浸水被害防止区域
- 事業に着手する時点で過去3年間に災害救助法の適用を受けた区域(移転勧告や避難指示などが出たものに限る)
ここからが大事なところです。この制度は事前協議が必須で、令和9年度(2027年度)に使いたい方の申込期限は令和8年9月4日(金曜日)です。令和8年度に実施する分の受付は、すでに終了しています。
空き家の枠と違って、冬まで待つと1年ぶん先になります。心当たりがあるなら、動くのは夏のうちです。
自分の家がその区域に入っているかどうかは、外から見て分かるものではありません。住所を伝えて住宅政策課(電話018-888-5770)に確かめるのが確実です。事前協議は郵送では受け付けておらず、窓口へ直接行くことになっています。
注意点も正直に書いておきます。取り壊しだけでも使えますが、名前のとおり移転の制度です。申請には移転前と移転後の住民票、引っ越し先の家の写真が必要になります。壊した跡地に住宅を建てないことも、交付の条件に入っています。
国や県、市の他の補助の対象になる工事とは、原則として重ねて使えません。交付決定より前に契約や着工をすると対象外になる点は、空き家の枠と同じです。
※この枠の内容は、2026年8月3日時点の秋田市公式サイト(住宅政策課「がけ地近接等危険住宅移転事業」のページ・更新日令和8年4月13日と、そこからダウンロードできるリーフレット・交付要綱・別表)で確認しました。
申請の流れ|契約は必ず「交付決定の後」

老朽危険空き家解体撤去補助金は、申請が2段階です。まず「この家は対象になりますか」を確かめる認定申請、次に「補助金をください」という交付申請、という順になります。
- ① 認定申請:所有する空き家が補助の対象になるかを、先に市に認定してもらう手続きです。申請書のほか、位置図・現況写真・登記事項証明書などを出します
- ② 交付申請:認定を受けたら、工程表や工事の見積書を添えて補助金の交付を申請します
- ③ 契約・着工:交付決定を受けてから、解体の契約と着工に進みます。決定の前に契約や着工を先にすると、原則として補助は受けられません
- ④ 完了・報告・請求:年度内に工事を終え、実績報告をして補助金を請求します
いちばん大事なのは③です。交付決定より前に契約・着工した工事は、原則として対象外になります。思い立ってすぐ壊す、では間に合いません。まずは住宅政策課(電話018-888-5770)への相談から始めてください。
お金の面では、秋田市は株式会社秋田銀行と空き家解体ローンの提携についての覚書を結んでいます。工事費の立て替えが重いと感じる場合は、こうした制度があることも頭に入れておくと選択肢が広がります。立て替えの負担を軽くする考え方は、解体費用が払えないときの4つの順番でも整理しています。
対象にならない・間に合わない人の現実的な選択肢
危険な空き家と判定されるほどではない、がけ地の区域でもない、あるいは今年度の受付に間に合わなかった。その場合でも打つ手はあります。解体は業者によって金額の差がとても大きい工事です。私も見習いのころ解体の現場に入りましたが、同じような家でも重機の入れ方や処分の仕方で見積もりは大きく動きました。補助が使えない前提でも、2〜3社の相見積もりで数十万円変わることは珍しくありません。
- 解体費そのものの相場と内訳は家の解体費用の相場と補助金の記事にまとめています
- 費用が心配なら、壊す前に確認したい順番を解体費用が払えないときの4つの順番で整理しています
- 壊すか、直して使う・貸すかで迷っているなら、実家・空き家リフォームの補助金で活かす道も一度は検討する価値があります
▶ 今年度の受付に間に合わなくても、解体費の比較は先に始められます:解体工事比較ナビ(解体業者の一括見積もり・無料)で、解体業者への一括見積もりを依頼できます。(※来年度の補助を狙うなら、契約や着工は交付決定を受けてからという順番を守ってください)
▶ 壊すかリフォームで住み続けるか迷っているなら、直す場合の費用も無料で比較
リショップナビで無料一括見積もりを取る(複数社で比較)よくある質問
まだ人が住めそうな古い実家でも、解体費の補助は出ますか?
秋田市の解体補助(老朽危険空き家解体撤去補助金)は、市が「特定空家等」か「不良住宅」と認めた危険な空き家が対象です。古くても、まだ十分に使える状態の家は対象になりにくいのが実情です。まだ住める家を建て替えなどで壊すなら、補助なしで相見積もりを取り、費用を抑える方向が現実的です。ただし、その家ががけや土砂災害の区域に建っているなら、がけ地近接等危険住宅移転事業のほうで取り壊しの費用が見られることがあります。念のため、自分の家が対象になりそうかは住宅政策課(電話018-888-5770)に一度確認してみてください。
令和8年度は受付終了とのこと。来年度は使えますか?
この補助は年度ごとの予算で動くため、来年度も同じ制度が用意されるかは、市の発表を確認する必要があります。予算がなくなり次第で終了する先着なので、使えるかどうかは受付開始後の動きしだいです。確実なのは、条件の確認や現況写真・見積もりの準備を先に済ませておくこと。準備は受付の時期に関係なく進められます。なお、がけ地近接等危険住宅移転事業のほうは入口が別で、令和9年度に使いたい方の事前協議の期限は令和8年9月4日です。区域に心当たりがあるなら、こちらを先に確認してください。
もう解体業者と契約してしまいました。今から申請できますか?
原則できません。秋田市の補助は、交付決定より前に契約や着工をした工事は対象外です。これから解体する方は、必ず認定申請から始めて、認定、交付申請、交付決定、契約の順で進めてください。今年度の受付は終わっているため、次年度に向けて準備を整えておくと動きやすくなります。
解体すると固定資産税が上がると聞きました
土地の固定資産税が上がる場合があります。家が建っていると土地に「住宅用地の特例」が効いており、更地にするとその特例が外れるためです。解体のタイミングは、税金や売却の予定とセットで考えるのが安全です。
まとめ
- 秋田市の空き家向けの解体費補助は、市が「特定空家等」か「不良住宅」と認めた危険な空き家が対象。補助対象経費の2分の1・上限50万円(千円未満切り捨て)
- 令和8年度から資産制限・所得制限は撤廃。ただし補助は一人1回までで、予算がなくなり次第終了の先着
- 令和8年度は認定申請の受付が5月21日で終了。認定済みの方の交付申請は受付中。来年度に使うなら準備は今から
- がけや土砂災害の区域に建つ家にはがけ地近接等危険住宅移転事業という別の枠がある。除却などの費用で上限150万円、令和9年度分の事前協議は令和8年9月4日まで
- 共通ルールは認定を受け、交付決定の後に契約・着工。契約を先にすると補助は消えます
- 対象外や間に合わなかった場合は、2〜3社の相見積もりで費用を抑えるのが現実的な一手です
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