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「宮崎県で古い実家を解体したい。補助金は出る?」
先に正直な結論です。宮崎県(県庁)としての一律の解体補助はなく、制度は市町村ごとです。しかも同じ県内で、金額も受付時期もそろっていません。県都の宮崎市は金額こそ手ごろですが事前相談の受付が短く今年度分は終了、都城市は最大75万円ですが対象の区域がせまい。逆に、延岡市のようにいまも受け付けている市もあります。
大事なのは、金額の大きさより「自分の家がその市の対象になるか」と「その市が今も受け付けているか」です。この記事では、元大工で中立の立場のおさむが、宮崎市・都城市・延岡市・日向市の公式サイトを照合して整理します。除却(じょきゃく)は取り壊しのことです。
※2026年7月23日時点の各市公式サイトにもとづきます。年度・予算で変わり、年度の途中で受付が終わることもあるため、申請前に必ず各市の公式ページや窓口で最新をご確認ください。
宮崎県 主要4市の早見表【2026年度】

見てのとおり、同じ宮崎県でも金額も受付状況もそろっていません。ポイントは3つ。上限の数字だけを並べると、延岡市の2号(100万円)と都城市(最大75万円)が大きく見えます。ただし延岡の2号は建て替えが難しい土地や離島の枠、都城は居住誘導区域内に限られます。上限の数字が大きい制度ほど、入口はせまい。ここが宮崎の形です。宮崎市と日向市は、今年度の新しい受付が終わっています。この4市の中で、いま新しく受け付けているのは延岡市(令和8年12月末まで)です。順番に、自分の家がどこに当てはまるか当てはめながら読んでください。
県都と都城|宮崎市は受付が短く、都城市は金額が大きいが区域限定
まずは、県内で人口の多い宮崎市と都城市から。この2市は、性格がはっきり違います。宮崎市は金額は手ごろでも受付の入口が短く、都城市は金額が大きいぶん対象の区域がせまい。それぞれ正直にお伝えします。
宮崎市|除却・処分費の2分の1・上限40万円。ただし事前相談は今年度終了
宮崎市の危険な空き家等除却推進事業は、除却・処分費の2分の1・上限40万円です。対象は、延べ床面積30平方メートル以上の、倒れそうなほど傷んだ危険な空き家に限られます。単に古い、空き家というだけの家や、まして今住んでいる家には出ません。
この補助のいちばんの特徴は、申請の前に市の「事前相談」がいることと、その受付期間がとても短いことです。令和8年度の事前相談は、令和8年6月1日から7月3日までで受付が終わっています(2026年7月23日照合)。これから相談する方は、次の令和9年度に向けた準備の段階です。写真や登記の書類、相続の名義の整理は、いまのうちから進められます。金額の内訳や申請の順番は宮崎市の解体補助金の記事でくわしく整理しています。
都城市|税抜き2分の1・最大75万円。ただし居住誘導区域内の不良空き家だけ
都城市の不良空き家の解体工事費用補助は、税抜きの解体費の2分の1・最大75万円です。ただし対象は、市の立地適正化計画で定めた「居住誘導区域」(市がこれからも住まいを集めたいエリア)の内側にあり、国の基準で「不良空き家」と判定された空き家に絞られます。金額は大きいのに、入口はとてもせまい制度です。
もう一つ、都城市ならではの仕掛けがあります。上限は解体の早さで変わり、不良空き家と判定されてから3年以内なら最大75万円、3年を超えると最大50万円に下がります。なお受付期間は公式ページに記載がなく、「予算に達し次第で終了」とだけあります。動く前に、まず建築対策課(電話0986-23-2585)に今の受付状況を確かめるのが安全です。条件と申請の流れは都城市の解体補助金の記事で整理しています。
受付中の市・終わった市|延岡市と日向市
「受付中の市はないの?」という方へ。県北には、いまも受け付けている延岡市と、今年度の募集を終えた日向市があります。どちらも公式ページで内容を確認できました。金額の考え方が少し変わっているので、順番に見ていきます。
延岡市|見積もりの8割・上限60万〜100万円。令和8年12月末まで受付中
延岡市の不良空家の除却補助は、金額の決め方が少し変わっています。自分で取った解体業者の見積もり(税抜き)と、国が示す1平方メートルあたりの標準解体単価(令和7年度実績で木造33,000円)を比べ、安い方の8割が補助額になります。上限は、ふつうの不良空家(1号)で60万円、建て替えが難しい土地や重機が入りにくい狭い道路沿い・離島にある空き家(2号)で100万円です。
ひとつ条件があります。申請者の年間所得が381万円未満であること。受付は令和8年5月から令和8年12月末まで、予算がなくなり次第で終了します(2026年7月23日照合)。まず市が「不良空き家」に当たるかを調べる事前判定から始まり、判定を受けてから交付申請に進みます。補助分を市から業者へ直接払ってもらえる代理受領制度もあります。窓口は空家施策推進室(電話0982-20-7170)です。
日向市|10分の3・上限30万円、所得が低い方は10分の8・上限80万円
日向市の危険空家等の除却費用補助は、老朽化や損傷で倒れる危険がある空き家が対象です。補助は補助対象経費の10分の3・上限30万円が基本で、所得が一定以下(合計所得を月額に直して259,000円以下)の方は、10分の8・上限80万円まで手厚くなります。細島地区で道路に接していない敷地の空き家は、所得に関係なく10分の8・上限80万円です。
受付については正直にお伝えします。令和8年度の募集は令和8年6月30日で終了しています(2026年7月23日照合)。ただし、対象になるかどうかを見る「事前判定」の相談は、募集期間でなくても随時受け付けているとのことです。来年度に向けて、まず事前判定から相談しておくと動きやすくなります。窓口は建築住宅課(電話0982-66-1032)です。
この記事にない市にお住まいなら
宮崎県には、ここに挙げた4市のほかにも制度がある市町村があります。そのうち2市について、2026年8月9日に公式で数字を確かめたので先に書いておきます。
西都市には西都市住宅等除却事業補助金があります。金額は補助対象経費の3分の1以内で、上限30万円。対象は昭和56年5月31日以前に建てられた住宅等で、所有者が個人であること、所有権以外の権利が設定されていないことが条件です。工事は市内の施工業者で、交付決定通知書を受けたあとに着手し、年度内に終えるもの。
ここで、西都市には他の市に見ない縛りがあります。跡地について「除却後、3年を経過しないうちに、建築物の新築等、売買等、営利を目的とする事業に使用するなど活用する予定がないこと」と書かれています。壊して売るつもりの方は使えません。更地のまま3年きちんと管理する方の制度です。事前相談が要ります。窓口は生活環境課 市民生活係(0983-43-1589)です。
串間市には串間市木造住宅等耐震化支援事業の中に、安全住宅住替等支援という枠があります。耐震診断で耐震性がないと出た住宅を除却して安全な住宅へ住み替える場合が工事費の23パーセントで最大34万5千円、同一敷地内で建て替える場合が23パーセントで最大38万円です。
ただし、こちらの入口は「現在お住まいの木造住宅(昭和56年5月31日以前)」です。空き家になっている実家では使えません。まだ親御さんが住んでいる家の耐震が心配、という段階の方向けの枠になります。窓口は都市建設課 住宅係(0987-55-1133)です。
日南市や小林市など、まだ数字を確認できていない市町村もあります。金額や受付は市町村ごとにまるで違うので、自分の市町村を必ず確かめてください。探し方はかんたんです。「市町村名+空き家 解体(除却)補助金」で検索し、URLが lg.jp や市町村の公式ページだけを見ること。まとめサイトは年度が古く、いまは受付が終わっている制度を「受付中」のまま載せていることがあるためです。
宮崎県(県庁)が解体費そのものを一律に補助する制度は見当たらず、県の役割は空き家対策の全体方針づくりや、市町村の制度・相談窓口の案内が中心です。実際、県は市町村の空き家支援策の一覧を公開しています。まず解体費の補助があるかどうかは、家がある市町村の窓口が出発点になります。全国の主要都市の傾向は解体補助金の主要都市まとめで「3つの型」に整理しています。隣の鹿児島県も市ごとに金額や受付がばらつくので、鹿児島県の解体補助金まとめもあわせて参考になります。
町にも枠はある|6つの町を確かめました
宮崎県は9市14町3村です。上で見たのは市ばかりなので、町の枠も確かめました。
ここでは美郷町・木城町・川南町・三股町・綾町・国富町の6町を見ています。金額まで取れた3町と、制度があることまでしか取れなかった3町があるので、そこも分けて書きます。
美郷町|不良住宅なら10分の8・上限100万円
先に外れる人から。法人その他の団体が権利者や管理者になっている建物は対象外です。町税等を滞納している方も対象になりません。
金額です。美郷町老朽危険家屋等除却推進事業は、不良住宅が補助率10分の8・上限100万円、その他建築物が2分の1・上限50万円と2段に分かれています。
ただし上限額がそのまま出るわけではありません。町のページには「工事費(税抜き)に補助率を乗じた額と国が定めた基準のいずれか低い額を算出し、上限を超えない額が補助金になります」と書かれています。
100万円のほうに入るには「不良住宅」の判定が必要です。要綱は、過半を超える部分が居住用だった木造・軽量鉄骨造・鉄骨造の建物で、申請時点でおおむね1年以上使われておらず今後も使われる見込みがなく、住宅地区改良法の測定表で評点の合計が100点以上のもの、と定めています。
工事にも条件があります。建設業の許可を受けた解体業者か、解体工事業の届出をしている解体業者が施工すること。申請年度の2月末日までに完了することです。
出典は町の「補助制度について」のページと、そこからリンクされた交付要綱のPDF(令和4年6月6日訓令第37号、最終改正は令和7年3月24日)です。窓口は町の代表電話(0982-66-3601)から住宅の担当へつないでもらってください(2026年8月12日確認)。
木城町|10分の8・上限80万円。ただし事前の審査から
木城町空き家対策総合支援事業(不良住宅除却)補助金は、町のページに補助率10分の8・上限80万円と書かれています。対象は不良住宅で、ページはそこに「(居住用のみ)」という補足つきです。
使えない人も要綱にはっきり書いてあります。法人は補助事業者から除かれ、共有や相続財産の場合は共有者全員または相続人全員の同意が要ります。町税等の滞納がある方も対象外です。
金額の出方も要綱に書かれています。補助対象工事の費用と、国土交通大臣が定める標準建設費等のうちの除却工事費を比べ、小さいほうに10分の8を掛けた額。その上限が80万円です。
町のページは「事前の審査が必要ですので、詳しくはお問い合わせください」としています。窓口は町民課の環境保全担当です。ページの更新日は2024年1月24日でした(2026年8月12日確認)。
川南町|2分の1・上限60万円。解体業者は町内限定
川南町空家等除却事業(単独事業)は、補助対象工事の費用に2分の1を乗じた金額で、上限額は60万円です。
ここは業者の選び方に効く条件があります。解体事業者は「建設業法の許可を得た川南町内の事業者」か「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律の登録を受けた川南町内の事業者」と書かれています。
町外の安い業者を見つけても、この補助とは組み合わせられません。相見積もりを取るときは、町内の業者を含めて比べてください。
対象の空家は、放置すれば倒壊等の危険があり周辺の住環境に悪影響があるもの。1年以上住居されず今後も住居の見込みがないこと、過半を超える部分が住宅だったこと、構造が木造・軽量鉄骨造・鉄骨造であることも要ります。
申請できるのは所有者、相続人、所有者や相続人から除却の同意を得た人です。税金の滞納がないこと、暴力団関係者でないことも条件になります。
申請時に職員が現地確認をします。窓口は建設課 建築係(0983-27-8013)。ページの更新日は2026年4月24日でした(2026年8月12日確認)。
三股町・綾町・国富町|制度はあるが、額は確かめきれませんでした
この3町は、制度があることまでは確認できましたが、金額の根拠には届きませんでした。ここは正直に書きます。
根拠にしたのは宮崎県の「令和8年度市町村住宅補助制度」(2026年5月25日付のPDF)です。三股町不良空き家等除却推進事業、綾町危険空家除却事業、国富町の危険空家等解体事業が並んでいますが、補助率も上限額も書かれていません。
三股町については、町の「住宅関連補助金一覧」(更新日2026年4月15日)に「危険空き家除却事業」として載っています。ただし、その一覧から張られた詳細ページは2026年8月12日時点で表示できませんでした。県の一覧にある連絡先は0986-52-9066です。
綾町は建設課(0985-77-3467)、国富町は都市建設課(町の代表電話0985-75-3111)が窓口になります。
国富町にはもう1つ、空き家バンクの登録物件を買った方がその物件を除却する場合に費用の一部を助成する枠が、県の一覧に載っています。買って住む前提の枠なので、相続した実家を壊す話とは別物です。
この3町にお住まいなら、額は電話で聞くのが確実です。この記事の数字を当てにして予算を組まないでください。
どの市町でも共通の鉄則
- 工事の契約前に申請し、交付決定を受けてから契約・着工。先に契約すると1円も出ません
- 危険・不良な空き家の補助は、まず市の「判定」や「事前相談」からです。宮崎市の事前相談、都城市の居住誘導区域と不良判定、延岡市・日向市の事前判定など、この段階が対象の分かれ目になります
- どの市も予算がなくなり次第終了。延岡市のように受付中の市も、予算に達すれば締め切られます。年度の前半ほど有利です
- 市内業者限定・築年・所得・区域など、細かい条件は市ごとに違います。補助金は工事のあとに振り込まれるので、いったんは自分で立て替える前提で考えておいてください(延岡市の代理受領のように、業者へ直接払う仕組みがある市もあります)
- 更地にすると土地の固定資産税が上がる場合があります(住宅用地の特例が外れるため)。解体のタイミングは税金や売却の予定とセットで考えてください
解体は、補助が使える・使えないにかかわらず、業者によって金額の差がとても大きい工事です。私も見習いのころ解体の現場に入りましたが、同じような家でも重機の入れ方や処分の仕方で見積もりは大きく動きました。宮崎県内で解体に対応できる業者を、まず2〜3社あたって、同じ内容で相見積もりを取ってみてください。内訳(本体・付帯・処分費)を並べて比べると、数十万円変わることは珍しくありません。相場は家の解体費用の相場と補助金の記事にまとめています(木造なら30坪で90〜150万円ほどが目安です)。
(※市内業者限定や、延岡市のように所得の条件がある補助を使う市では、見積もり先や自分の条件が制度に合うかも確認してください。まとまった費用の用意が重いときの順番は解体費用が払えないときの4つの順番で整理しています)
▶ 宮崎県内の解体業者に、同じ内容で見積もりを出してもらうなら:解体工事比較ナビ(解体業者の一括見積もり・無料)で、解体業者への一括見積もりを依頼できます。(※市内業者限定や、延岡市のように所得の条件がある補助を使う市では、見積もり先や自分の条件が制度に合うかも確認してください)
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リショップナビで無料一括見積もりを取る(複数社で比較)(※壊すか直すかで迷っている段階なら、直す場合の金額を先に知っておくと判断が早くなります)
よくある質問
宮崎県(県庁)としての解体補助金はないのですか?
解体費への一律の県補助は見当たりません。県の役割は、空き家対策の全体方針づくりや、市町村の制度・相談窓口の案内が中心です。解体費そのものの補助は、家がある市町村の制度を調べてください。まず自分の市町村の住宅・建築の担当課が出発点になります。
宮崎市の受付が終わっていました。今から使える市はありますか?
2026年7月23日時点で、公式ページで新しい受付を確認できたのは延岡市(不良空家の除却・令和8年12月末まで・所得381万円未満などの条件あり)です。ほかの市も、来年度の受付に向けた事前相談や事前判定は受け付けていることがあります。金額は市ごとに違うので、まずはお住まいの市名+空き家(解体・除却)補助金で公式サイトを確認するか、市役所の住宅・建築の担当課へ電話で聞くのが確実です。
まだ住めそうな古い実家でも、解体費の補助は出ますか?
出にくいのが実情です。今回の4市はいずれも、危険・不良と判定されるほど傷んだ空き家が前提です。まだ十分に使える家や、住んでいる家は対象になりません。その場合は、補助なしで2〜3社の相見積もりを取り、費用を抑える方向が現実的です。壊すか直して使うか迷うなら、直す場合の費用も一度くらべてみると判断が早くなります。
まとめ
- 宮崎県の解体補助は市町村ごとで、県の一律制度は見当たらない
- 県都の宮崎市は除却・処分費の2分の1・上限40万円だが、事前相談は令和8年度分が終了(次は令和9年度)。都城市は税抜き2分の1・最大75万円だが、居住誘導区域内の不良空き家だけ
- いま新しく受付中なのは延岡市(見積もりの8割・上限60万〜100万円・所得381万円未満・令和8年12月末まで)。日向市は10分の3・上限30万円(所得が低い方は10分の8・上限80万円)だが、令和8年度の募集は終了
- 数字まで確かめたのは、宮崎市・都城市・延岡市・日向市・西都市・串間市と、美郷町・木城町・川南町の9市町です。宮崎県は26市町村あり、ほかにも解体費が出る市町村があります。県内での順位や「いちばん」は、全部を見終えるまで書きません
- 町にも枠はあるが、制限の形が市と違う。川南町は解体業者が町内限定、木城町は法人が対象外で共有者全員の同意が要る。金額は美郷町の不良住宅が上限100万円、木城町が上限80万円、川南町が上限60万円
- 三股町・綾町・国富町は制度の存在まで確認。額は各町の窓口で確かめてください
- 金額も受付時期もバラバラ。金額の大小より、自分の家がその市の対象になるか・その市が今も受け付けているかが先
- この記事で見た市はどこも、まず市の判定・事前相談が入口。判定が要らない枠を持つ市もあるので、自分の市の窓口で確かめてください。共通の鉄則は契約前の申請と、業者差の大きい解体費を下げる相見積もり
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