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「福井県で古い実家を解体したい。補助金は出る?」
先に正直な結論です。福井県(県庁)としての一律の解体補助はなく、制度は市町村ごとです。しかも同じ県内で、補助率も上限も、受付の状況までそろっていません。福井市と坂井市は「準老朽」と「老朽危険」の2段構えでいまも受付中。鯖江市も4月から受付が始まっています。一方で越前市は、今年度の交付申請の受付をもう終えました。
大事なのは、金額の大きさより「自分の家がその市の対象になるか」と「その市が今も受け付けているか」です。この記事では、元大工で中立の立場のおさむが、福井市・坂井市・鯖江市・小浜市・越前市の公式サイトを照合して整理します。除却(じょきゃく)は取り壊しのことです。
※2026年7月23日時点の各市公式サイトにもとづきます(福井市・坂井市は当サイトの各市記事もあわせてご覧ください)。年度・予算で変わり、年度の途中で受付が終わることもあるため、申請前に必ず各市の公式ページや窓口で最新をご確認ください。
福井県 主要市の早見表【2026年度】

見てのとおり、同じ福井県でも補助率が2分の1の市と3分の1の市があり、上限も受付状況もそろっていません。ポイントは3つ。この記事で見た5市はどれも「危険・老朽と判定された空き家」が入口で、ただ古い家を壊すだけでは基本的に出ませんでした。南越前町のように、認定を受けていない空き家にも小さめの枠を用意している市町もあるので、自分の市町村の窓口で確かめてください。上限は50万円前後が基本ですが、狭い道路づけや大きい家など条件しだいで100万円まで上がる市もあります。そして越前市のように、今年度の受付をもう終えた市もあります。順番に、自分の家がどこに当てはまるか当てはめながら読んでください。
受付中の県都まわり2市|福井市・坂井市
まずは、県庁所在地の福井市と、その北どなりの坂井市から。この2市は、傷み具合で「準老朽」と「老朽危険」に分けて上限を決める、よく似た組み立てです。どちらもいまも受け付けています。当サイトには各市の専用記事もあるので、申請の順番までくわしく知りたい方はそちらもどうぞ。
福井市|老朽危険は上限50万円、条件で100万円まで
福井市の制度は老朽危険空き家等除却支援事業です。市が破損度を見て「危険な老朽空き家」と判定した家が対象で、補助は延べ床1平方メートルあたり5,000円で計算した額と解体費の2分の1の、安い方・上限50万円です。
ここから、家の条件で上限が動きます。特定空き家等に認定されていて、非木造・延べ床200平方メートル以上・敷地に接する道路がすべて幅3メートル未満のどれかに当たる家、または跡地を地域で10年以上使う場合は、延べ床1平方メートルあたり1万円で計算した額と2分の1の安い方で、上限100万円まで上がります。逆に、木造の準老朽や旧耐震の区分は上限が下がり、公式ページの表では30万円か10万円と条件で分かれる書き方です。自分がどの額かは思い込みで決めず、住宅政策課(電話0776-20-5571)に確認してください。令和8年度分は募集中ですが、締切の日付は公式に書かれておらず、予算しだいで終わります。区分ごとの金額と申請の流れは福井市の解体補助金の記事で整理しています。
坂井市|準老朽30万円・老朽危険50万円、12月18日必着・先着
坂井市の制度は空家除却支援事業で、傷み具合で2つに分かれます。昭和56年5月31日以前の木造で破損度の評点(傷みを点数にしたもの)が25点以上と判断された準老朽空家は補助対象経費の3分の1以内・上限30万円、評点が100点以上でさらに延べ床の半分以上が住まいだった老朽危険空家等は3分の1以内・上限50万円です。延べ床200平方メートル以上、狭い道路や未接道、特定景観区域内、居住誘導区域内(市がこれからも住まいを集めたいエリア)での跡地活用などに当たると、準老朽は40万円、老朽危険は100万円まで上がります。
坂井市で気をつけたいのは受付の期間です。令和8年度分は、令和8年12月18日(金曜日)必着。ただし公式ページには、提出書類がそろった方から先着で受け付け、予算の上限に達し次第で締め切るとあります。つまり予算がなくなれば、12月18日を待たずに終わります。補助額が50万円を超えると書類検査と現地検査があり、業者が受け取りを代行する代理受領制度も使えます。条件と申請の流れは坂井市の解体補助金の記事でくわしく整理しています。相談は移住定住推進課 空家対策室(電話0776-50-3036)です。
率・上限・受付が割れる3市|鯖江市・小浜市・越前市
「ほかの市はどうなの?」という方へ。ここからの3市は、補助率や上限の決め方、受付の状況がそれぞれ違います。鯖江市はいまも受付中、小浜市は受付期間を窓口で確かめるタイプ、越前市は今年度の受付をもう終えています。金額の考え方も少しずつ変わるので、順番に見ていきます。
鯖江市|2分の1・上限50万円(準老朽30万円)、4月から受付
鯖江市の老朽危険空家等除却支援事業補助金は、補助率が2分の1で、3分の1の坂井市や越前市より高めです。特定空家等に認定された空家か、老朽危険度判定表の合計評点が100点以上の住宅(不良住宅)にあたる老朽危険空家等は、対象工事費の2分の1・上限50万円。昭和56年5月末以前に建てられ、傷みの評点が25点以上の木造の準老朽危険空家等は、2分の1・上限30万円です。ここで前の版が足りていませんでした。特殊加算の金額を書いていなかったのです。市のページの原文はこうです。「(A)老朽危険空家等 対象工事費の2分の1(通常補助上限50万円、特殊加算上限50万円)(B)準老朽危険空家等 対象工事費の2分の1(通常補助上限30万円、特殊加算上限30万円)」です。
つまり加算が付けば、老朽危険空家等は最大100万円、準老朽でも最大60万円になります。加算の条件は3つで、主な構造が木造以外であること、延べ床面積が200平方メートル以上であること、敷地が狭あい道路(幅員3メートル未満)や未接道であることです。
古い蔵や、前の道が狭い家は、ここで上限が倍になります。
令和8年度の申請は4月1日から受け付けています。市が現地調査をして対象かどうかを決めるので、まず事前調査申請書を出すのが入口です。1年以上使われていないことなどが条件で、市は業者の斡旋や指定はしていません。窓口は防災危機管理課の空き家対策グループ(電話0778-42-5104)です。
小浜市|3分の1・特定空家50万円/老朽25万円/準老朽10万円
小浜市の空家等除却支援事業は、家の区分を3つに分けて上限を決めるのが特徴です。補助率はどれも3分の1で、特定空家等は上限50万円、その他の老朽空家等は25万円、準老朽空家等は10万円。除却費の3分の1の額と、この上限額の小さい方が補助額になります。同じ「危険な空き家」でも、市がどの区分と見るかで届く額がかなり変わります。
木造以外、延べ床200平方メートル以上、2.5メートル未満の道路沿いや未接道、居住誘導区域内で跡地を使う場合は、上限に上乗せされることがあります。工事は敷地内の建物を全部壊すことと、福井県内に事業所のある解体業者に頼むことが条件です。受付の期間は公式ページに明記がないので、まず窓口で今の状況を確かめるのが安全です。相談は移住定住交流課(電話0770-64-6009)です。
越前市|3分の1・最大70万円だが令和8年度の交付申請は受付終了
越前市の老朽危険空家解体撤去事業補助金は、金額だけ見れば県内でも手厚い方です。補助対象経費の3分の1で、老朽危険空家の解体撤去は最大70万円、準老朽危険空家は最大50万円。狭い道路(幅員3メートル未満)や未接道、木造以外、延べ床200平方メートル以上のどれかに当たると、基本額の最大額に30万円が加算される場合があります。
ただし受付については、正直にお伝えします。令和8年度は予算額に達したため、交付申請の受付はすでに終了しています(2026年7月23日照合)。ただし、対象になるかを見る事前調査の申し込みは、引き続き受け付けているとのことです。来年度に向けて、まず事前調査から相談しておくと動きやすくなります。窓口は建築住宅課(電話0778-22-3074)です。
もう1本の入口|耐震の枠でも解体費が出ます
ここは前の版で丸ごと落としていました。福井県には、空き家の枠とは別に耐震の枠の除却があります。
県が全体の枠組みを決めていて、内容は「除却工事に要する費用の23パーセント以内、上限30万円」です。県のチラシには「新制度 除去工事補助」として、過去に耐震診断と補強プランを作ったものの、補強工事に至らなかった世帯が対象だと書かれています。
先に、いちばん大事なことを書きます。この枠は空き家には使えません。
福井市の条件は「一戸建ての木造住宅を個人で所有し、自ら居住している方」となっています。坂井市はもっとはっきりしていて、対象物件の条件に「(空き家は対象外)」と書かれています。
つまりこれは、いま住んでいる古い家を壊して建て替える方のための枠です。空き家になった実家を片付けたい方は、前の章までの空き家の枠を見てください。
2市の実額(2026年8月11日に各市の公式で確認)
- 福井市:「【除却】 30万円 まで(工事費用の23%)」です。対象は補助対象となる木造住宅をすべて除却する工事。市税を完納していること。申込みは1所有者につき1回限りです。窓口は建築指導課で、空き家の担当課とは別です
- 坂井市:「除却工事 最大30万円(除却工事費の23%以内)」です。ここは対象外の範囲が細かく書かれていて、「動産、庭木、塀、門扉、地下埋没物等の除却工事費は補助対象外」です。見積書を出してもらうときに、建物本体と庭木・塀を分けて書いてもらってください。市税の滞納がないことも条件です
鯖江市・小浜市・越前市にも県の一覧では除却の欄がありますが、各市のサイトで単独のページを見つけられませんでした。「無い」という意味ではありません。担当課に「耐震の枠の除却工事の補助はありますか」と、枠の名前を出して聞いてみてください。
※この章は福井県の耐震のページと、福井市(最終更新日2026年3月31日)・坂井市(更新日2026年4月8日)の各公式ページを2026年8月11日に照合しています。
市だけ見ていると桁を落とします|南越前町は上限550万円
ここまでは市の話でしたが、福井県は町も見ないと桁が変わります。南越前町の空き家等解体及び撤去事業補助金がそれです。
先に、いちばん高い壁を書きます。町が「特定空家」または「管理不全空家」と認定した空き家に限られます。認定するのは南越前町空家等対策推進協議会です。自分で「古いから該当するはず」と申し込める枠ではありません。
当てはまる場合の額は、補助対象経費の5分の4以内で上限550万円です。認定されていない空き家のほうは、3分の1以内で上限30万円になります。同じ町の同じ制度で、認定の有無だけで18倍以上ひらきます。
時期にも線があります。町のページには、令和7年7月から管理不全空家が補助の対象になり、特定空家と管理不全空家についてはこの金額を令和9年度まで拡充する、と書かれています。拡充の期限は令和9年度までです。
認定のほかにも道はあります。町のページが挙げているのは、雪害・地震・風水害・土砂災害などの自然災害で被害が出て緊急的または予防的な除却が要るもの、それと昭和56年5月31日までに着工または建築された木造で構造の腐朽や破損が認められるものです。
使える人は、町税等を滞納していない、町内の空き家等の所有者か、その所有者から委任を受けた人。空き家は個人の所有であることが要ります。町に住んでいる必要はありません。
変わっているのは書類です。添付書類に区長の同意書が入っています。近所づきあいの段取りが先に要る、ということです。申請の前に建設整備課(電話0778-47-8003)へ相談してください(町のページは2025年7月1日の更新分・2026年8月11日照合)。
この記事にない市町村にお住まいなら
福井県には、ここに挙げた5市と南越前町のほかにも制度がある市町村があります。敦賀市や勝山市などにも、空き家の除却・解体に関する補助があります。金額も受付も市町村ごとにまるで違うので、自分の市町村を必ず確かめてください。探し方はかんたんです。「市町村名+空き家 解体(除却)補助金」で検索し、市町村の公式ページだけを見ること。まとめサイトは年度が古く、いまは受付が終わっている制度を「受付中」のまま載せていることがあるためです。
福井県(県庁)が解体費そのものを一律に補助する制度は見当たらず、県の役割は空き家対策の全体方針づくりや、市町村の制度・相談窓口の案内が中心です。まず解体費の補助があるかどうかは、家がある市町村の窓口が出発点になります。全国の主要都市の傾向は解体補助金の主要都市まとめで「3つの型」に整理しています。
どの市でも共通の鉄則
- 共通の安全な順番は、申請して交付決定を待ってから契約・着工に進むことです。契約より前の申請を条件と明記している市もあります(坂井市・越前市など)。契約をいつ結べるかの細かい扱いは市ごとに違うので、事前相談のときに窓口で確かめてください
- 危険・老朽な空き家の補助は、まず市の「判定」や「事前調査」からです。福井市・坂井市・鯖江市・越前市・小浜市は、いずれも市の現地調査で対象や区分が決まります。この段階が分かれ目です
- 受付は予算がなくなり次第で終了。坂井市のように必着日が決まっていても、予算に達すれば早く締め切られます。越前市のようにもう終えた市もあります。年度の前半ほど有利です
- 市内業者や県内業者に限る市があります(福井市は市内、小浜市は福井県内の業者)。補助金は工事のあとに振り込まれるので、いったんは自分で立て替える前提で考えておいてください(福井市・坂井市には、立て替えを軽くする代理受領の仕組みがあります)
- 更地にすると土地の固定資産税が上がる場合があります(住宅用地の特例が外れるため)。解体のタイミングは税金や売却の予定とセットで考えてください
解体は、補助が使える・使えないにかかわらず、業者によって金額の差がとても大きい工事です。私も見習いのころ解体の現場に入りましたが、同じような家でも重機の入れ方や処分の仕方で見積もりは大きく動きました。福井県内で解体に対応できる業者を、まず2〜3社あたって、同じ内容で相見積もりを取ってみてください。内訳(本体・付帯・処分費)を並べて比べると、数十万円変わることは珍しくありません。相場は家の解体費用の相場と補助金の記事にまとめています(木造なら30坪で90〜150万円ほどが目安です)。
(※市内業者や県内業者に限る補助を使う市では、見積もり先が制度の条件に合うかも確認してください。まとまった費用の用意が重いときの順番は解体費用が払えないときの4つの順番で整理しています)
▶ 福井県内で解体に対応できる業者を、まとめて当たるなら:解体工事比較ナビ(解体業者の一括見積もり・無料)で、解体業者への一括見積もりを依頼できます。(※市内業者や県内業者に限る補助を使う市では、見積もり先が制度の条件に合うかも確認してください)
▶ 解体でなく「直して住む・貸す」なら、リフォーム費用を無料で比較
リショップナビで無料一括見積もりを取る(複数社で比較)(※壊すか直すかで迷っている段階なら、直す場合の金額を先に知っておくと判断が早くなります)
よくある質問
福井県(県庁)としての解体補助金はないのですか?
解体費への一律の県補助は見当たりません。県の役割は、空き家対策の全体方針づくりや、市町村の制度・相談窓口の案内が中心です。解体費そのものの補助は、家がある市町村の制度を調べてください。まず自分の市町村の住宅・建築の担当課が出発点になります。
越前市が受付終了でした。今から使える市はありますか?
2026年7月23日時点で、公式ページで受付を確認できたのは福井市・坂井市・鯖江市です。坂井市は令和8年12月18日必着(予算内・先着)、鯖江市は4月から受付、福井市も令和8年度分を募集中でした。ほかの市も、来年度に向けた事前相談や事前調査は受け付けていることがあります。金額は市ごとに違うので、まずはお住まいの市名+空き家(解体・除却)補助金で公式サイトを確認するか、市役所の住宅・建築の担当課へ電話で聞くのが確実です。
まだ住めそうな古い実家でも、解体費の補助は出ますか?
出にくいのが実情です。今回の5市はいずれも、危険・老朽と判定されるほど傷んだ空き家が前提です。まだ十分に使える家や、住んでいる家は対象になりません。その場合は、補助なしで2〜3社の相見積もりを取り、費用を抑える方向が現実的です。壊すか直して使うか迷うなら、直す場合の費用も一度くらべてみると判断が早くなります。
まとめ
- 福井県の解体補助は市町村ごとで、県の一律制度は見当たらない
- 県都まわりの福井市(老朽危険は延べ床×5千円と解体費の2分の1の安い方・上限50万円、条件で100万円)と坂井市(準老朽3分の1・上限30万円、老朽危険3分の1・上限50万円、条件で40万・100万円)はいまも受付中
- 鯖江市は2分の1・上限50万円(準老朽30万円)で4月から受付、小浜市は3分の1で特定50万・老朽25万・準老朽10万円。越前市は3分の1・最大70万円だが令和8年度の交付申請は受付終了
- 補助率も上限も受付もバラバラ。金額の大小より、自分の家がその市の対象になるか・その市が今も受け付けているかが先
- この記事で見た市はどこも、まず市の判定・事前調査が入口。認定を受けていない空き家にも枠を用意している市町もあるので、自分の市町村の窓口で確かめてください。共通の鉄則は契約前の申請と、業者差の大きい解体費を下げる相見積もり
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