坂井市の解体補助金【2026】空き家は準老朽30万円・老朽危険50万円|危険判定なしで使える枠も・元大工が中立解説

補助金の基礎知識・申請の流れ

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「坂井市(さかいし)で古い実家を解体したい。補助金は使える?」

先に正直なところをお伝えします。坂井市の解体費補助の中心は空家除却支援事業です。対象は、市が破損度を見て「危険」と判断した空き家に向けた制度です。まだ人が住めそうな家を、ただ壊したいだけでは基本的に下りません。

ただ、坂井市には市の危険判定がなくても使える枠が別に2つあります。ひとつは今年度キャンセル待ちの受付、もうひとつは令和8年12月18日まで3件の先着です。後半で説明します。

この記事では、元大工で中立の立場のおさむが、坂井市公式(2026年8月3日照合)をもとに、出る家・出ない家と、上限額がすぐ分かるように整理します。除却(じょきゃく)とは、取り壊して更地にすることです。

※2026年8月3日時点の坂井市公式サイト(移住定住推進課空家対策室「令和8年度坂井市空家除却支援事業」のページ・更新日2026年4月17日、「令和8年度坂井市空家対策早期決断応援事業」のページ・更新日2026年6月29日、「坂井市空家対策早期決断応援事業と既存補助事業の相違点について」のページ・更新日2026年3月22日、および建設部都市計画課「令和8年度木造住宅耐震改修の補助について」のページ・更新日2026年4月8日)にもとづきます。年度・予算で変わるため、申請前に必ず公式ページや各担当課の窓口でご確認ください。

まず結論|空家除却支援事業は「危険と判定された空き家」が対象

坂井市の空家除却支援事業の区分別費用早見。軸は2つの区分で、まず自分がどれに近いかを見る。①準老朽は、昭和56年5月31日以前に建てられた木造の空家で、破損度の評点の合算が25点以上と危険に判断された家が対象。補助は補助対象経費の3分の1以内で上限30万円、条件しだいで40万円。②老朽危険は、破損度の評点の合算が100点以上と危険に判断され、延べ床面積の2分の1以上が居住に使われていた家が対象。補助は3分の1以内で上限50万円、条件しだいで100万円。③上限が上がる条件は、延べ床面積が200平方メートル以上、敷地に接する道路がすべて幅3メートル未満か未接道、特定景観区域内、居住誘導区域内で跡地を活用するなどのどれかで、準老朽は40万円、老朽危険は100万円に上がる。④この事業の対象外は、まだ使える家をただ壊すだけの場合で、迷ったら坂井市の空家対策室(電話0776-50-3036)へ相談する。共通ルールは、解体の契約より前に申請すること、交付決定の前に契約・着工すると原則0円で、予算内・先着になること。なお、この図は空家除却支援事業だけをまとめたもので、市の危険判定がなくても使える早期決断応援事業の除却(限度額20万円・今年度はキャンセル待ち)と、耐震改修の補助のなかの除却工事(最大30万円・令和8年12月18日まで3件・都市計画課)は含まない。

坂井市でいちばん使われている解体費補助は、放置されて危なくなった空き家を減らすための制度です。制度名は坂井市空家除却支援事業。だから「古いから」「空き家だから」ではなく、市が状態を見て危険と判断したかどうかが入口になります。区分は2つで、傷み具合で分かれます。

  • ① 準老朽空家:昭和56年5月31日以前に建てられた木造の空き家で、破損度の評点(傷みの点数)が一定以上と危険に判断された家。補助は補助対象経費の3分の1以内・上限30万円(条件で40万円)
  • ② 老朽危険空家等:さらに傷みが進み、破損度の評点がより高いと危険に判断された家。補助は3分の1以内・上限50万円(条件で100万円)
  • ③ 危険と判定されない家を壊す型:この事業では対象外ですが、坂井市には市の危険判定がなくても使える枠が別に2つあります。傷んでいない空き家も対象にする早期決断応援事業(限度額20万円・今年度はキャンセル待ち)と、耐震診断を入口にする除却工事の補助(最大30万円・令和8年12月18日まで3件)です(後半で説明します)

金額の大きさより、自分の家が①か②の「危険と判断される空き家」に近いのかどうかが先です。どちらの区分かは、あとで説明する市の外観調査で決まります。当てはめながら、中身を見ていきます。

2つの区分|準老朽(上限30万円)と老朽危険(上限50万円)

坂井市の補助は、家の傷み具合で2つに分かれます。どちらも補助率は同じで、上限額と入口の条件が違います。

準老朽空家(じゅんろうきゅうくうか)。これは、昭和56年5月31日以前に建てられた木造の空き家が入口です。そのうえで、市の外観の調査で破損度の評点(家の傷みを点数にしたもの)が25点以上と危険に判断されることが条件です。補助は補助対象経費の3分の1以内で、上限30万円(千円未満は切り捨て)。建てられた年代が古く、傷みが「危険」の手前まで来ている家が想定されています。

老朽危険空家等(ろうきゅうきけんくうかとう)。こちらはもう一段、傷みが進んだ家です。破損度の評点が100点以上と危険に判断され、さらに延べ床面積の2分の1以上が住まいとして使われていたことが条件になります(特定空き家(市が倒壊などの危険があると認定した空き家)はこの限りではありません)。補助は同じく3分の1以内で、上限50万円まで上がります。

共通して、動産(家具や荷物)、庭木、塀、門扉、地下の埋設物を撤去する費用は対象外です。アパートや長屋などの共同住宅も対象になりません。自分の家がどちらの区分に近いかは、評点をつける市の調査で決まるので、思い込みで判断しないのが安全です。

上限が40万円・100万円に上がる条件

坂井市の補助は、同じ区分でも家の条件しだいで上限が上がります。次のどれかに当てはまる場合です。

  • 延べ床面積が200平方メートル以上ある家
  • 敷地に接する道路がすべて幅3メートル未満の狭い道(狭あい道路)、または道路に接していない家(未接道)
  • 坂井市が定める特定景観区域の中にある家
  • 居住誘導区域の中にあって、壊したあとの跡地を活用する場合(跡地に一戸建てを建てて住む、その年度中に売る、自治会などが使う、のいずれか)

このどれかに当たると、準老朽は上限が40万円に、老朽危険は上限が100万円まで上がります。老朽危険のほうは、これに加えて「構造が木造以外」の家も100万円の枠に入ります。大きい家や、重機を入れにくい狭い立地の家ほど、手厚くなる設計です。

言葉を補足します。居住誘導区域(きょじゅうゆうどうくいき)とは、市がこれからも住まいをゆるやかに集めていきたいと決めているエリアのことです。自分の家がその中かどうかは市が地図で範囲を決めているので、区域図で確かめるか、窓口で住所を伝えて聞くのが確実です。

契約より前に申請|共通ルールと申請の流れ

坂井市の空家除却支援事業 申請の流れの図。準老朽か老朽危険かは市の外観調査で決まる。①事前相談票を出す段階で、補助対象に該当するかを判定するため、市の職員が外観調査を実施する。②外観調査で区分が決まる段階で、破損度の評点が25点以上で準老朽、100点以上で老朽危険と判断される。③交付申請する段階で、交付決定の前に契約・着工すると原則対象外になるため、契約より前に申請する。④交付決定の後に契約・解体する段階で、解体工事は令和9年1月31日までに完了する見込みが要件。⑤完了報告して補助金を受け取る段階で、補助額が50万円を超える場合は書類検査と現地検査があり、申請者から委任を受けた業者が受け取りを代行する代理受領制度も使える。工事に着手した後の申請は受け付けてもらえず、先に契約して壊し始めると補助は消える。相談先は坂井市 移住定住推進課 空家対策室、電話0776-50-3036。

この補助で、いちばん大事なのはここです。順番を1つ間違えると、補助はゼロになります。

  • まず、市に事前相談票を出します。補助の対象になりそうかを判定するため、市の職員が家の外観調査を行い、準老朽か老朽危険かの区分もここで見ます
  • 対象と分かったら、交付決定を受けてから、解体の契約を結ぶこと。補助を申請する前や、申請しても交付決定より前に契約を結んだ工事は、原則として対象外です
  • 解体工事は、令和9年(2027年)1月31日までに完了する見込みがあることが要件です。思い立ってすぐ壊す、では間に合いません
  • 補助額が50万円を超える場合は、施工業者と申請者の立ち会いのもとで、書類検査と現地検査を受けます
  • 補助金は、工事費を払って完了報告をしたあとに受け取ります。申請者から委任を受けた業者が受け取りを代行する代理受領制度を使うと、差額分の支払いで済む場合もあります(業者によっては断られることもあります)

「先に業者と契約してしまった」は、補助が消えるいちばんもったいないつまずき方です。順番だけは守ってください。

受付はいつ?|令和8年12月18日まで・予算内で先着

坂井市のこの補助は、受付の期間がはっきり決まっています。令和8年度分は、令和8年4月1日から令和8年12月18日(金曜日)必着です。

ただし、期間の終わりまで必ず受け付けているとは限りません。公式ページには、こう書かれています。補助対象となる方の中で提出書類が全てそろっている方から先着順で受け付け、申請額が予算の上限に達し次第、受付を終了する、と。つまり予算がなくなれば、12月18日を待たずに締め切られます。動くと決めたら、締切ぎりぎりを狙わず、早めに事前相談から動くのが安全です。

自宅が対象になるか|確認の順番

坂井市の解体補助は「危険と判断されるか」と「区分」が入口です。自分で判定しきるのは難しいので、次の順で進めると迷いません。

  • まず家の状態を見る:長く空き家で傷みが進み、放置すると危ないと感じる状態なら、準老朽か老朽危険の補助が候補です
  • 次に区分と条件を見る:木造か、延べ床の広さ、道路づけ(接している道の幅)で、上限が30万円・40万円・50万円・100万円のどれに近いかが変わります
  • 迷ったら窓口へ:評点や区分は市の外観調査で決まるので、自分で結論を出す前に相談するのが早いです

相談先は、坂井市 移住定住推進課 空家対策室(電話0776-50-3036)です。額の条件や年度の受付状況もからむので、工程を決める前に電話で聞いてしまうほうが失敗がありません。

もう一つの入口|「危険」と判定されなくても使える枠が2つ

ここまでは空家除却支援事業の話です。坂井市には、市の危険判定がなくても取り壊しに使える枠が、ほかに2つあります。しかも1つは窓口の課が違います。

早期決断応援事業|傷んでいない空き家でも対象(今年度はキャンセル待ち)

坂井市空家対策早期決断応援事業といいます。空き家の管理や処分にかかる費用を幅広く支える制度で、そのうちの1つが除却です。

補助は補助対象経費の3分の1以内で、限度額は20万円。対象は「空家の除却、運搬及び処分(門・塀、立木の処分等を含む)に要する経費」とされていて、空家除却支援事業では対象外だった門や塀、立木の処分もここでは入ります。

いちばん大きな違いは入口です。市が両制度の相違点をまとめたページには「老朽化していない(外観目視の評価点25点以下の)空家でも可」と書かれています。評点が25点に届かず準老朽にもならなかった空き家でも、こちらなら対象になり得ます

市が挙げている対象の例も分かりやすい。「空家を解体し、更地の土地を売却する」「空家を解体し、新居を建築する」です。売るために壊す、建て替えのために壊す。空家除却支援事業では届かなかった目的が、ここでは正面から例に載っています。

ただし令和8年度は、予算の上限に達したため受付を終了しています。公式ページには「若干数キャンセル待ちの受付を行いますので、ご希望の方は空家対策室までお問い合わせください」とあり、キャンセル待ちをしても補助の対象とならない場合がある、とも書かれています。来年度の受付時期は公表されていません。

ほかの条件も押さえておきます。事前相談が原則で、事前受付票を出す前に契約や着工をしたものは対象外です。火災が原因の空き家、所有権以外の権利がついた建物、公共事業の移転補償の対象になっている建物は除かれます。国や県、市の他の住宅・空き家の補助を使う場合も対象外ですが、補助事業や補助対象が違えば併用できるとされています。窓口は空家除却支援事業と同じ移住定住推進課 空家対策室(電話0776-50-3036)です。

耐震の除却工事|危険判定はいらない・12月18日まで3件

もう1つが、令和8年度木造住宅耐震改修の補助のなかにある除却工事です。名前は耐震ですが、旧耐震の木造住宅を取り壊す工事そのものが補助の対象になります。

補助は最大30万円で、除却工事費の23%以内。動産、庭木、塀、門扉、地下埋設物の除却にかかる費用は対象外で、除却工事費だけが対象です。

この枠の特徴は、破損度の評点で危険と判定される必要がないこと。かわりに耐震診断が入口になります。

  • 昭和56年5月31日以前に市内で建築された一戸建て木造住宅で、自らが所有するもの(空き家は対象外)
  • 耐震診断等の結果、診断評点が1.0未満、または評価指数が30を超えること
  • 令和7年度以前に耐震診断と耐震補強プランを作成済みであること
  • 令和9年1月31日までに除却工事を完了する見込みがあること
  • 市税を滞納していないこと

3つ目の条件に気をつけてください。診断と補強プランを令和7年度までに済ませていることが求められています。これから診断を受ける方が今年度のこの枠に入れるのかどうかは、公式ページの書き方からは読み取れません。心当たりがあるなら、まず窓口で確かめてください。

募集は3件(先着)で、受付期間は令和8年4月1日から令和8年12月18日(金曜日)午後5時必着です。委任した業者が補助金を受け取る代理受領制度も使えます。

窓口が違う点も大事です。空き家の枠は空家対策室ですが、この耐震の除却工事の提出先は坂井市役所建設部都市計画課(電話0776-50-3052)です。同じ市役所でも課が分かれているので、かける先を間違えないようにしてください。交付決定通知書を受け取る前に工事の契約を結ぶと対象外になる点は、空き家の枠と同じです。

※この2つの枠は、2026年8月3日時点の坂井市公式サイト(移住定住推進課空家対策室「令和8年度坂井市空家対策早期決断応援事業」のページ・更新日2026年6月29日と「坂井市空家対策早期決断応援事業と既存補助事業の相違点について」のページ・更新日2026年3月22日、および建設部都市計画課「令和8年度木造住宅耐震改修の補助について」のページ・更新日2026年4月8日)で確認しました。

対象にならない・迷う人の現実的な選択肢

危険と判断されるほどではない、区分の条件にも当てはまらない、いま挙げた2つの枠にも当てはまらない。その場合でも打つ手はあります。解体は業者によって金額の差がとても大きい工事です。私も見習いのころ解体の現場に入りましたが、同じような家でも重機の入れ方や廃材の処分の仕方で、見積もりは大きく動きました。補助が使えない前提でも、2〜3社に同じ内容で相見積もりを取ると、数十万円変わることは珍しくありません。

坂井市や近くの福井県内で解体に対応できる業者を、まず2〜3社あたってみてください。内訳(本体・付帯・処分費)を並べて比べると、どこが高いのかが見えてきます。

▶ 坂井市と福井県内の解体業者を、同じ条件で比べるなら解体工事比較ナビ(解体業者の一括見積もり・無料)で、解体業者への一括見積もりを依頼できます。(※補助を使うなら、契約より前に申請して交付決定を受けるという順番だけは崩さないでください)

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よくある質問

まだ人が住めそうな古い実家でも、解体費の補助は出ますか?

坂井市の解体費補助(空家除却支援事業)は、市の外観調査で破損度の評点が一定以上と「危険」に判断された空き家が対象です。古くても、まだ十分に使える状態の家は対象になりにくいのが実情。まだ住める家を建て替えなどで壊すなら、補助なしで相見積もりを取り、費用を抑える方向が現実的です。ただし、坂井市には危険と判定されなくても使える枠が別に2つあります。傷んでいない空き家も対象にする早期決断応援事業(限度額20万円・今年度はキャンセル待ち)と、耐震診断を入口にする除却工事の補助(最大30万円・都市計画課0776-50-3052)です。念のため、自分の家が対象になりそうかは空家対策室(電話0776-50-3036)に一度確認してみてください。

もう解体業者と契約してしまいました。今から申請できますか?

原則できません。坂井市の補助は交付決定を受けてから工事の契約を結ぶことが条件で、申請前や交付決定より前に契約した工事は対象外です。これから解体する方は、必ず事前相談、外観調査、交付申請、交付決定、契約、の順で進めてください。着手までに期間がある場合は相談できることもあるので、まずは窓口へ。

準老朽と老朽危険で、補助額はどれくらい違いますか?

準老朽空家は補助対象経費の3分の1以内で上限30万円、老朽危険空家等は同じく3分の1以内で上限50万円です。どちらも、延べ床面積が200平方メートル以上、狭い道路づけや未接道、特定景観区域内、居住誘導区域内での跡地活用などに当たると、準老朽は40万円、老朽危険は100万円まで上限が上がります。自分の家がどちらの区分でいくらになるかは、市の外観調査と窓口の確認で決まるので、思い込みで決めないでください。

まとめ

  • 坂井市でいちばん使われている解体費補助は、市が破損度を見て「危険」と判断した空き家が対象。制度は令和8年度坂井市空家除却支援事業
  • 準老朽空家(昭和56年5月31日以前の木造・評点25点以上)は3分の1以内で上限30万円
  • 老朽危険空家等(評点100点以上・延べ床の半分以上が居住用)は3分の1以内で上限50万円
  • 200平方メートル以上・狭い道路や未接道・特定景観区域・跡地活用などに当たると、準老朽は40万円、老朽危険は100万円まで上がる
  • 共通ルールは交付決定を受けてから契約・予算内で先着。受付は令和8年12月18日必着だが、予算に達すると早く終わる
  • 市の危険判定がなくても使える枠が別に2つある。早期決断応援事業の除却(3分の1以内・限度額20万円・今年度はキャンセル待ち)と、木造住宅耐震改修の補助の除却工事(最大30万円・3件先着・令和8年12月18日まで・都市計画課0776-50-3052)
  • 「危険と判断されるほどではない」で対象外なら、2〜3社の相見積もりで費用を抑えるのが現実的な一手

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