京都府の空き家解体補助金【2026】宇治30万・舞鶴40万と3つの入口

補助金の基礎知識・申請の流れ

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「京都府で古い実家を解体したい。補助金は出る?」

先に正直な結論です。京都府(府庁)が解体費を直接出す窓口はなく、実際に補助を出すのは市町村です。そのうえで、京都府でいちばん多い取りこぼしが「空き家向けの補助」だけを見て終わってしまうこと。同じ市の中に、土地の事情で出る枠や、今その家に住んでいるから出る枠が別にあります。

この記事では、元大工で中立の立場のおさむが、京都市・宇治市・舞鶴市・城陽市・亀岡市と京都府の公式サイトを照合して、どの入口から探せばいいかを整理します。

※京都市・宇治市・舞鶴市・京都府は2026年8月4日、城陽市・亀岡市は2026年7月時点の公式サイトにもとづきます。年度・予算で変わるため、申請前に必ず公式ページと窓口で最新をご確認ください。

主要5市の早見表【2026年度】

京都府の解体補助 主要5市の早見【2026年度】。解体費の補助は3つの入口から探す。入口①空き家だから出る枠は、宇治市の老朽空き家等解体が3分の1・上限30万円、舞鶴市の空き家除却が工事費の3分の1・上限40万円。入口②土地の事情で出る枠は、京都市の防災まちづくりが上限60万円と100万円、宇治市の狭小地等解消が2分の1・上限50万円。入口③今その家に住んでいるから出る枠は空き家が対象外で、宇治市の特定除却が上限40万円、舞鶴市のがけ地移転は木造36,000円×延べ面積か300万円の低いほうで、延べ面積80平方メートルなら288万円。城陽市・亀岡市は空き家だから出る解体費の枠は見当たらないが、がけ地近接等危険住宅移転事業に危険住宅の除却費が入る(現に住んでいる人が対象・空き家は不可・金額は国の限度額の範囲で市の公表なし)。城陽市は家財処分に2分の1・上限10万円、亀岡市は移住・活用への補助と適正管理が中心。空き家の枠で外れても土地の事情の枠で拾えることがある。京都市・宇治市・舞鶴市は2026年8月4日、城陽・亀岡は7月時点の公式サイトにもとづく整理。

解体費の補助は「3つの入口」から探す

金額の一覧から入ると取りこぼします。先に、自分の家がどの入口に当てはまるかを見てください。

  • 空き家だから出る枠|傷んだ空き家であることが条件。宇治市の老朽空き家等解体補助金(上限30万円)、舞鶴市の空き家除却補助(上限40万円)
  • 土地の事情で出る枠|道が細い・土地が狭い・隣の土地と一体にする、といった土地の側が条件。京都市の防災まちづくり推進事業(上限60万円と100万円)、宇治市の狭小地等解消推進補助金(上限50万円)
  • 今その家に住んでいるから出る枠|住んでいる人が建て替える、危険な場所から移る、が条件。空き家は対象外。宇治市の特定除却(上限40万円)、舞鶴市のがけ地近接等危険住宅移転事業(上限300万円)

この順に自分の家を当ててみてください。空き家の枠で外れても、土地の事情の枠で拾えることがあります。額の大きい枠ほど条件が細かいのも共通しています。

市ごとの実態|5市を入口の型で見る

京都市|細い道・狭い土地の家に、除却の補助

京都市で解体費に届く枠は、空き家かどうかより土地と道の事情が入口です。防災まちづくり推進事業という枠で、担当は都市計画局まち再生・創造推進室(075-222-3503)。2026年6月2日更新のページを2026年8月4日に確認しました。

1本目の老朽木造建築物除却事業は、除却(じょきゃく|取り壊し)費の2分の1・上限60万円。対象は昭和56年6月1日の時点で建っていた、または工事中だった建築物で、袋路(ふくろじ|行き止まりの道)に接している、幅1.8メートル未満の道にしか接していない、建築基準法上の道路に接する部分が2メートル未満、といった条件のどれかに当てはまるものです。原則として京町家は対象外になります。

2本目のまちなかコモンズ整備事業は、建物の除却費が上限100万円(補助率10分の9)、跡地をひろばに整える費用が上限200万円(全額補助)。金額は大きいですが、跡地を地域の防災ひろばとして使う前提で、土地の所有者が5年以上その土地を京都市に無償で貸すこと、自治組織が共同で使って管理することなどが条件です。壊して売る、壊して駐車場にする、という使い方には向きません。

どちらも対象になる区域が決まっていて、予算がなくなり次第で受付が終わります。見積もりより先に事前相談、という順番です。

もう一つ、京都市には「空き家等の活用・流通補助金」の敷地活用補助という枠があります。そのままでは使いにくい狭い敷地の空き家を解体して跡地を活かす場合に、解体費の3分の1(上限60万円、隣の敷地と統合して狭さを解消する場合は上限額に最大20万円を加算)というものです。ただしこの枠は、今も使えるかどうかを私の側で確認できませんでした。日付の事実だけを並べます。

  • 市の「住宅に関する助成制度」のページには、2025年12月26日更新の時点で「令和6・7年度期間限定」として今も掲載されています
  • そのページから進む案内ページは、2026年8月4日に確認したところ表示されませんでした。申請受付の案内と交付要綱のページも同じく表示されません
  • 2026年3月13日に出た「令和8年度空き家の活用・流通支援制度の受付開始」の案内に載っているのは、専門家の派遣とおしかけ講座の2つで、解体や除却にふれた記載はありません

あるとも無いとも、こちらからは言えない状態です。狭い敷地の空き家を解体して跡地を活かす予定なら、京都市の空き家相談窓口(075-231-2323)に「敷地活用補助は今年度ありますか」と直接聞いてください。無いと決めつけて機会を逃すのも、あると思って動いて空振りするのも、どちらも避けたいところです。

京都市の制度は京都市の解体補助金の記事でも扱っています。

宇治市|空き家の枠は上限30万円。ほかに2本ある

宇治市には「空き家であること」が入口の枠があります。老朽空き家等解体補助金です。対象は旧耐震(昭和56年5月31日以前に着工した部分がある家)で、概ね1年を通して使われておらず、腐朽や破損のある空き家。補助は基準額の3分の1・上限30万円で、基準額は見積額と「木造は延べ面積1平方メートルあたり36,000円、非木造は51,000円」を掛けた額の低いほうです。門や塀の撤去、立木の伐採費も対象に入ります。

令和8年度の受付は5月25日から12月25日まで。予算がなくなり次第で終了する先着順です。原則として敷地全体を更地(さらち|建物のない状態)にすることが条件で、窓口は住宅課(0774-21-0418)。

宇治市には、解体費に届く枠があと2本あります。ただし入口が違います。1本目は狭小地等解消推進補助金。50平方メートル未満の狭い土地や、道路に2メートル以上接していない土地にある空き家を、隣の土地と一体にする場合に、空き家の除却費の2分の1・上限50万円が出ます。ただし補助件数は4件で、統合したあと10年間は一体で使うことが条件です。

2本目は木造住宅耐震改修等事業費補助の特定除却で、上限40万円。こちらは空き家が対象外です。耐震化重点エリアという指定区域の中で、今住んでいる、または住む予定の旧耐震の木造住宅を壊す場合の枠で、補助率は建て替えに伴う解体なら5分の4、解体だけなら23パーセント。実家に親がまだ住んでいて建て替えを考えている、という段階ならこちらで、窓口は建築指導課(0774-22-3141)になります。

舞鶴市|空き家は上限40万円、がけ地の移転は上限300万円

舞鶴市の空き家除却補助は、40万円を限度に工事費の3分の1。倒壊などのおそれがある空き家が対象で、国の基準で不良住宅と判断されること(評点100以上)が条件になります。市内に本社・本店のある事業者と契約すること、附属の倉庫だけの取り壊しは対象外なこと、申し込み前に着工すると出ないことも押さえてください。

ここは募集の形が独特です。募集戸数は5戸。令和8年5月7日から5月29日までが本来の募集期間で、戸数を超えた場合は抽選でした。ただ市のページには「5月の募集期間に募集戸数に達しなかったため、6月以降も引き続き先着順で受け付けます」と書かれています(2026年6月1日更新のページを2026年8月4日に確認)。今は先着で、動けば間に合う可能性があります。5戸という数字だけは頭に入れておいてください。

そして額が大きいのが、がけ地近接等危険住宅移転事業です。土砂災害特別警戒区域や災害危険区域などに建つ家から、市内の安全な場所へ移る場合に、移転前の家の解体費が出ます。限度額は「300万円」と「木造は36,000円×延べ面積」「木造以外は51,000円×延べ面積」を比べて、いちばん低い額。300万円の数字だけ見ると期待が上がりすぎます。延べ面積80平方メートルの木造なら36,000円×80で288万円が頭打ちですし、60平方メートルなら216万円です。

こちらも今その家に住んでいることが条件で、空き家は対象外。移転先が同じ危険区域内でも出ません。相談は令和8年5月7日から受け付けていて、ページには「移転を行う前に住宅課へご相談ください」と明記されています。窓口は空き家除却補助と同じ住宅課(0773-66-1050)で、電話1本で両方聞けます。なお同じ課が扱う土砂災害対策改修の補助(工事費の33パーセント・上限1,089,000円)もありますが、こちらは外壁や塀の改修が対象で解体は入りません。

城陽市|がけ地の枠なら除却費が出る。空き家の枠は家財処分だけ

城陽市には、2026年7月時点で解体費そのものへの補助は見当たりません。市が用意しているのは、空き家の家財処分などの費用への補助(清掃・家財の処分費の2分の1・上限10万円)で、空き家バンク(市が空き家を紹介する仕組み)への登録と、売買・賃貸の媒介契約が条件です。つまり「壊す前に片づける」ほうへの補助で、解体費は出ません。バンク登録中は原則として解体できない点にも注意してください。

訂正(2026年8月9日)
この記事は以前、城陽市について「解体費そのものへの補助は見当たりません」と書いていました。言い過ぎでした。空き家だから出る枠が無いのは事実ですが、土地の事情で出る枠(がけ地)に、危険住宅の除却費が入っています。舞鶴市のがけ地移転は同じ枠として紹介しておきながら、城陽市では見落としていました。お詫びして追記します。

城陽市にはがけ地近接等危険住宅移転事業があります。要綱の第4条で、補助の対象に「危険住宅の除却等に要する費用」が入っています。対象になる区域は、災害危険区域、建築基準法40条にもとづく条例で建築を制限している区域、土砂災害特別警戒区域の3つです。

ただし条件があります。要綱の第3条で、対象はその危険住宅に現に住んでいる人(所有者・賃借人など)で、市税を滞納していないこと。空き家には使えません。ここは舞鶴市と同じ性格の枠です。金額は要綱に具体的な数字がなく、国の交付金要綱の限度額の範囲、という書き方になっています。市の案内ページにも金額は載っておらず「補助の対象要件等の詳細についてはお問い合わせください」とだけあります。窓口は都市整備部 都市政策課 開発指導係(電話0774-56-4067)です。

亀岡市|がけ地の枠なら除却費が出る。空き家の枠は活用・移住が中心

訂正(2026年8月9日)
この記事は以前、亀岡市についても「解体費そのものへの補助は見当たりません」と書いていました。城陽市と同じく言い過ぎでした。土地の事情で出る枠(がけ地)に、危険住宅の除却費が入っています。お詫びして追記します。

亀岡市の空き家対策そのものは、移住や活用(流動化)への補助と、危険な特定空家(そのまま置くと危ない空き家として市が認定するもの)の適正管理の指導が中心です。空き家だから出る解体費の枠は、確認できた範囲ではありません。

一方で亀岡市がけ地近接等危険住宅移転事業があります。要綱の第1条と第3条で、補助の対象は「危険住宅の除却等に要する経費」。対象は土砂災害特別警戒区域の中にある家に限られます(城陽市より範囲が狭い点に注意)。

こちらも条件は同じ性格で、要綱の第2条によりその危険住宅に住んでいる人で、市税等を滞納していないこと。空き家には使えません。金額は要綱に具体的な数字がなく、国の交付金要綱の限度額の範囲、という定め方です。市民向けの案内ページも見つけられなかったので、金額と今年度の扱いは窓口で確かめてください。窓口はまちづくり推進部 建築住宅課(電話0771-25-5048、住宅空家対策係は0771-25-5089)です。

相続した家を売る・貸すといった「活かす」方向なら、使える補助が別にあります。まずは市の窓口で、自分の家がどの方向に向くかを相談するのが早道です。

どの市でも共通の鉄則

  • 工事の契約前に申請し、交付決定を受けてから契約・着工。先に契約すると1円も出ません
  • どの市も予算がなくなり次第終了で、年度の途中でも受付が終わります。年度の前半ほど有利です
  • 築年・空き家であること・区域の指定など、細かい条件は市ごとに違います。舞鶴市のように市内業者との契約が条件の制度では、見積もり先が条件に合うかも先に確認を
  • 更地にすると土地の固定資産税が上がる場合があります(住宅用地の特例が外れるため)。解体のタイミングは税金・売却予定とセットで考えてください
  • 解体費そのものは2〜3社の相見積もりで内訳(本体・付帯・処分費)を比較。相場は解体費用の相場と補助金の記事にまとめています

▶ 解体すると決めているなら、まず解体業者の相見積もりから:同じ家でも業者で数十万円変わります。解体工事見積りnet(解体業者の相見積もり・無料)でまとめて頼めます。(※市内業者限定の補助を使う市では、見積もり先が条件に合うかも確認してください)

▶ 解体でなく「直して住む・貸す」なら、リフォーム費用を無料で比較

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(※隣の土地と一体にする、建て替える、といった道を選ぶ場合は、直す側・建てる側の金額を先に知っておくと、どの枠を使うかの判断が早くなります)

この5市以外にお住まいなら

京都府には、ここに挙げていない市町村にも制度はあります(向日市・長岡京市・京丹後市・福知山市など)。探し方はかんたんで、「市町村名+空き家 解体(除却)補助金」で検索し、URLが lg.jp や市の公式ページだけを見ること。まとめサイトは年度が古いことが多いためです。そのうえで、空き家の補助が見つからなくても、市の耐震のページと防災・がけ地のページをもう一度開いてみてください。制度名に解体や除却の字が入っていない枠に、解体費が入っていることがあります。

費用の立て替えがきびしい場合は、売る前に確認したい順番を解体費用が払えないときの4つの順番に整理しています。全国の主要都市の傾向は解体補助金の主要都市まとめで「3つの型」にまとめています。

よくある質問

京都府(府庁)としての補助金はないのですか?

府が解体費を直接出す窓口はありません。ただし「府の制度は活用や移住が中心」というのも正確ではなく、府には解体を対象にした枠組みがあります。京都府木造住宅耐震改修等事業費補助の特定除却で、耐震化重点エリア内で倒壊の危険性があると判断された木造住宅の除却に、費用の23パーセント以上(最高40万円)と府が定め、実際に補助を出すのは市町村です(2026年4月22日更新のページを2026年8月4日に確認・建設交通部建築指導課 075-414-5346)。宇治市の特定除却は、この枠組みを宇治市が採用したものです。府のページにも「市町村により制度の有無、制度の内容が異なります」と書かれているとおり、最後は自分の市町村の窓口が出発点になります。

京都市と宇治市では、同じ空き家でも結果が変わりますか?

変わります。宇治市は傷んだ空き家を壊すこと自体に上限30万円が出ますが、京都市で解体費に届く枠は、空き家かどうかより土地と道の事情が入口です。袋路や幅の狭い道にしか接していない家なら上限60万円、跡地を地域の防災ひろばにするなら上限100万円。逆に、広い道に面した普通の空き家だと京都市の枠には入りません。住んでいる市の制度しか使えないので、まずは自分の市の窓口が出発点です。

今年の締切に間に合わない場合は?

多くの市で翌年度の春に受付が再開されます。舞鶴市のように募集戸数が決まっている制度なら、勝負は受付が始まった日に動けるかどうか。それまでに相見積もりと必要書類(登記・写真など)を準備しておくと、受付開始と同時に動けます。予算や戸数が少ない制度ほど、この前準備が効きます。

まとめ

  • 京都府(府庁)が解体費を直接出す窓口はない。府は特定除却などの枠組みを決め、実際に出すのは市町村
  • 探す入口は3つ。空き家だから/土地の事情で/今その家に住んでいるから
  • 空き家の枠は宇治市が上限30万円、舞鶴市が上限40万円。舞鶴は募集戸数5戸で、今は先着で受付中
  • 京都市は土地と道の事情が入口。細い道の家に上限60万円、跡地を防災ひろばにするなら上限100万円
  • 額の大きい枠は条件も細かい。舞鶴のがけ地移転は上限300万円だが、今その家に住んでいることが条件で、面積でも頭打ちがある
  • 城陽市・亀岡市は空き家の枠に解体費が無いが、がけ地の枠には除却費が入る(現に住んでいる家が対象・空き家は不可・金額は市が公表していないので窓口へ)
  • 共通の鉄則は、契約前に申請と相見積もり

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