※本記事には、解体・リフォームの一括見積もりサービス等のアフィリエイト広告(PR)が含まれます。
「熊本県で古い実家を解体したい。補助金は使える?」
先に正直な結論です。熊本県(県)としての一律の解体補助はなく、制度は市町村ごとです。しかも同じ県内で、金額も、受付している時期もそろっていません。県都の熊本市と県南の中心・八代市では、入口も受付の締め切りも違います。熊本市は空き家向けが2つに分かれ、戸数の枠を先着で取り合う形。八代市は危険と判定された空き家向けの1本で、いまは9月末までの受付中です。
大事なのは、金額の大きさより「自分の家が対象になるか」と「その市が今も受け付けているか」です。この記事では、元大工で中立の立場のおさむが、熊本市・八代市・玉名市・天草市・山鹿市・宇城市の公式サイトを照合して整理します。除却(じょきゃく)は取り壊しのことです。
※2026年7月23日時点の各市公式サイトにもとづきます。年度・予算・戸数枠で変わり、年度の途中で受付が終わることもあるため、申請前に必ず各市の公式ページや窓口で最新をご確認ください。
※2026年8月11日に、熊本市で「今住んでいる家」に使える枠(耐震の建替えと、区域の指定を受けた場所からの移転)を書き足しました。それまでは住んでいる家には出ないと書いていましたが、空き家をあつかう課の制度だけを見た書き方で、別の課の枠を落としていました。
※この記事で扱うのは、平常時の空き家の解体補助です。災害で被害を受けた住宅の解体は別の枠組みで扱われることがあるため、その場合はお住まいの市町村の窓口へ直接ご相談ください。
主要市の早見表【2026年度】

見てのとおり、同じ熊本県でも金額も受付状況もそろっていません。この表に並べたのは空き家向けの枠です。どれも、傷み具合を市が判定してから使う形になっています。金額の大小より、自分の家が対象になるか・その市が今も受け付けているかが先です。順番に、自分の家がどこに当てはまるか当てはめながら読んでください。
2大拠点|県都・熊本市と県南・八代市
まずは、県内で人口の多い熊本市と、県南の中心である八代市から。同じ熊本県でも、制度の作りも受付の時期もかなり違います。ここが県内の解体補助の骨格です。
熊本市|空き家は2制度で上限60万/40万円。住んでいる家は別の入口
熊本市の空き家向けの解体費補助は、住んでいない空き家が対象です。制度は2つに分かれます。ひとつは、放っておくと倒れかねない危険な空き家向けで上限60万円。もうひとつは、危険になる前の古い空き家向けで上限40万円です。どちらも除却費の10分の8に3分の2をかけた額で計算します。
特徴は、使える戸数の枠が制度ごとに決まっていて先着だということ。相続や遺贈で受け継いだ比較的新しい木造にも入口ができましたが、その枠は令和8年度で5件程度とかなり狭い。受付は令和8年4月13日から12月28日までで、予算がなくなり次第、期間の途中でも締め切られます。
ただし、今そこに住んでいる家に出口がないわけではありません。同じ敷地に建て直す耐震の枠と、区域の指定を受けた場所から引っ越す移転の枠が、空き家とは別の課にあります。
建替えの枠は住宅政策課の建築支援班で、受付は2026年4月28日から原則10月30日まで。移転の枠は都市安全課で、居住誘導促進事業なら令和8年4月1日から9月30日までです。がけ地の枠は、令和8年度の受付期間が公表されていませんでした(2026年8月11日照合)。
金額の計算や条件の読み方、申請の流れは熊本市の解体補助金の記事でくわしく整理しています。
八代市|危険な空き家に実質約53%・上限60万円。9月末まで受付中
八代市は、市の事前調査で危険と判定された空き家が対象の1本です。金額は、解体と処分の費用(税抜)の10分の8に3分の2をかけた額で、実質はおおよそ53%。上限は60万円です。
受付は段階に分かれていて、一次はすでに終了。いまは随時募集(二次)の期間で、令和8年6月1日から9月末まで受付中です(2026年7月23日照合)。届いた順に受け付け、予定の戸数に達すると締め切られます。締め切りが近いので、使いたい方は事前の相談だけでも早めに動くのが安全です。くわしくは八代市の解体補助金の記事で整理しています。
ほかの市の状況|玉名・天草・山鹿・宇城
「2大都市以外はどうなの?」という方へ。県内には、いまも受付している市がいくつもあります。ここで挙げるのは、公式ページで受付を確認できた4市。金額も条件も市ごとにまるで違います。
玉名市|実質約53%・上限60万円。随時受付で先着
玉名市の老朽危険空家等除却促進事業は、事前調査で住宅の不良度の評点が100点以上と判定された空き家が対象です。金額は八代市と同じ考え方で、除却費用の10分の8に3分の2をかけた額(実質およそ53%)、上限60万円。事前調査は随時受け付けていますが、国の補助を使う先着のため、予算がなくなり次第で終了します。窓口は住宅課(電話0968-75-1311)です。
天草市|2分の1・上限50万円(手壊しは60万円)
天草市の老朽危険家屋等除却促進事業は、市の調査で老朽危険家屋と判定された住宅などが対象です。補助対象経費の2分の1以内で、上限50万円(手作業で壊す手壊し解体なら上限60万円)。令和8年度の予定戸数は70戸程度で、予算に達すると受付を終了します。窓口は建築住宅課(電話0969-23-1111)です。
山鹿市|対象経費の2分の1・上限60万円
山鹿市は、倒壊などのおそれがある危険な空家等が対象です。補助対象経費(除却工事費の10分の8)の2分の1以内で、上限60万円。事前調査の申込は令和8年5月1日から11月30日までです。まず事前調査を受けることが条件なので、期間内でも早めに動くほうが安全。窓口は都市整備課(本庁2階)です。
宇城市|5分の2・上限50万円。代理受領あり
宇城市の老朽危険空き家等除却推進事業は、補助対象経費の5分の2以内で上限50万円です。特徴は代理受領制度があること。これは、補助金の分を市から業者へ直接支払ってもらえるしくみで、使えれば自分は差額の負担だけで済み、工事費の全額を先に用意しなくてよくなります。窓口は地域振興課まちづくり推進係(電話0964-32-1906)です。
なお、荒尾市にも老朽危険空家等の解体費補助がありますが、令和8年度の受付はすでに終了しています(2026年7月23日照合)。今年度に間に合わなかった場合は、来年度の受付に向けて、条件確認と書類の準備を進めておくと動きやすくなります。
壊す前に、直す側の補助も見ておく価値があります
ここまでは空き家を壊す補助の話でしたが、熊本県には壊さずに直す側の支援もあります。県が市町村と組んで出しているもので、金額は解体の補助より大きいです。
県建築課のご案内(令和8年5月作成)によると、耐震診断は診断費用の最大9割で上限15.8万円、耐震改修工事は工事費用の最大9割で上限157.5万円です。
対象の広さも見ておいてください。同じご案内には、県はH12年5月までに着工した木造住宅の耐震化を支援します、と書かれています。昭和56年以前の家だけではありません。
ただし、ご案内には市町村によって諸条件・金額が異なりますとも書かれています。申し込み先も県ではなく市町村です。うちの市はどのメニューをやっているのか、建替えや除却まで見てもらえるのかは、市町村の担当課に聞くところからになります。
壊すか直すかを決めかねている段階なら、空き家の窓口と耐震の窓口の両方に、同じ家の話をしてみてください。課が違うので、片方だけでは全部は出てきません(県のページは2026年6月29日更新分を確認・2026年8月11日照合)。
この記事にない市町村にお住まいなら
熊本県には、ここに挙げた市以外にも制度がある市町村があります。金額や受付は市町村ごとにまるで違うので、自分の市町村を必ず確かめてください。探し方はかんたんです。「市町村名+空き家 解体(除却)補助金」で検索し、URLが lg.jp や市町村の公式ページだけを見ること。まとめサイトは年度が古く、いまは受付が終わっている制度を「受付中」のまま載せていることがあるためです。熊本県(県)としての一律の解体補助はなく、県の役割は空き家対策の全体方針づくりや相談の案内が中心です。まず解体費の補助があるかどうかは、家がある市町村の窓口が出発点になります。全国の主要都市の傾向は解体補助金の主要都市まとめで「3つの型」に整理しています。
どの市でも共通の鉄則
- 工事の契約前に申請し、交付決定を受けてから契約・着工。先に契約すると1円も出ません
- 空き家向けの解体費補助は、まず市の「判定」や「事前調査」からです。熊本市の危険度の判定、八代市・山鹿市の事前調査、玉名市の評点100点以上など、この判定が対象の分かれ目になります
- この記事で見た市はどこも予算や戸数の枠がなくなり次第、期間の途中でも終了。八代市のように受付中の市も、枠に達すれば締め切られます。年度の前半ほど有利です
- 市内業者限定・築年限定・状態の判定など、細かい条件は市ごとに違います。補助金は工事のあとに振り込まれるので、いったんは自分で立て替える前提で考えておいてください(宇城市の代理受領のように、負担を軽くできるしくみがある市もあります)
- 更地にすると土地の固定資産税が上がる場合があります(住宅用地の特例が外れるため)。解体のタイミングは税金や売却の予定とセットで考えてください
- 災害で被害を受けた住宅の解体は、空き家の補助とは別の枠組みで扱われることがある。受付期限に急かされる前に、まず市町村の窓口へ直接相談する
解体は、補助が使える・使えないにかかわらず、業者によって金額の差がとても大きい工事です。私も見習いのころ解体の現場に入りましたが、同じような家でも重機の入れ方や処分の仕方で見積もりは大きく動きました。2〜3社の相見積もりで内訳(本体・付帯・処分費)を比べると、数十万円変わることは珍しくありません。相場は家の解体費用の相場と補助金の記事にまとめています(木造なら30坪で90〜150万円ほどが目安です)。
▶ 解体費の内訳(本体・付帯・処分費)を並べて比べるなら:解体工事見積りnet(解体業者の相見積もり・無料)が使えます。(※市内業者限定の補助を使う市では、見積もり先が条件に合うかも確認してください)
▶ 解体でなく「直して住む・貸す」なら、リフォーム費用を無料で比較
リショップナビで無料一括見積もりを取る(複数社で比較)(※壊すか直すかで迷っている段階なら、直す場合の金額を先に知っておくと判断が早くなります。費用が心配なときの順番は解体費用が払えないときの4つの順番で整理しています)
よくある質問
熊本県(県)としての解体補助金はないのですか?
解体費への一律の県補助はありません。県の役割は、空き家対策の全体方針づくりや相談の案内が中心です。解体費そのものの補助は、家がある市町村の制度を調べてください。まず自分の市町村の住宅・建築の担当課が出発点になります。
今から使える市はどこですか?
2026年7月23日時点で公式ページに受付中と確認できたのは、八代市(危険な空き家に実質約53%・上限60万円、9月末まで)、玉名市(評点100点以上に実質約53%・上限60万円)、山鹿市(対象経費の2分の1・上限60万円、事前調査は11月末まで)、宇城市(5分の2・上限50万円)などです。熊本市も令和8年4月13日から受付が始まっています。いずれも予算や戸数の枠に達すると締め切られるので、早めに窓口へ相談してください。
まだ住んでいる家や、建て替えのための解体にも使えますか?
空き家向けの制度では使えません。今回この記事で見た市の空き家の解体補助は、1年以上使っていない空き家が前提で、傷んで危険な状態かどうかを市が判定する形でした。今住んでいる家や、貸して使っている家は、この枠では対象外です。
ただし、別の入口がある市もあります。熊本市には、同じ敷地に建て直す耐震の枠と、区域の指定を受けた場所から引っ越す移転の枠があり、どちらも今住んでいる家が対象です。窓口は空き家の課とは別なので、空き家の課だけでは全部は出てきません。
自分の市はどうかを確かめるなら、空き家の課と、耐震や都市計画の課の両方に、同じ家の話をしてみてください。
なお、災害で被害を受けた住宅の解体は、この話とは別の枠組みで扱われることがあります。その場合は、市町村の窓口へ直接ご相談ください。
まとめ
- 熊本県の解体補助は市町村ごとで、県の一律制度はない
- 2大拠点は、県都の熊本市が空き家の2制度で上限60万/40万円・戸数枠を先着で取り合う形(令和8年4月13日から受付)、県南の八代市は危険な空き家に実質約53%・上限60万円で9月末まで受付中
- 熊本市で今そこに住んでいる家を壊すなら、空き家の制度ではなく、耐震の建替えか、区域の指定を受けた場所からの移転の枠。窓口も締切も空き家の課とは別
- ほかにも玉名市(実質約53%・上限60万円)、天草市(2分の1・上限50万円、手壊しは60万円)、山鹿市(2分の1・上限60万円)、宇城市(5分の2・上限50万円)が受付中。荒尾市は今年度の受付を終了
- 率も上限も受付時期もバラバラ。金額の大小より、自分の家がその市の対象になるか・その市が今も受け付けているかが先
- この記事で見た市はどこも、まず市の判定・事前調査が入口。共通の鉄則は契約前の申請と、業者差の大きい解体費を下げる相見積もり
- 壊すか直すかを決めかねているなら、耐震の枠(県のご案内では改修工事が最大9割・上限157.5万円、対象はH12年5月までに着工した木造)も市町村の窓口で聞いてみてください。空き家の窓口とは課が違います
あわせて読みたい


コメント