鳥取県の解体補助金【2026】4市すべてにあるが入口が違う|鳥取・米子・倉吉・境港を元大工が中立解説

補助金の基礎知識・申請の流れ

※本記事には、解体・リフォームの一括見積もりサービス等のアフィリエイト広告(PR)が含まれます。

「鳥取県の実家を解体したい。補助金は出る?」

先に結論です。鳥取県(県庁)としての一律の解体補助はなく、制度は市町村ごとです。鳥取県の市は、鳥取市・米子市・倉吉市・境港市の4つだけ。その4つを一つずつ調べたところ、4市とも解体費への補助がありました。町村まで含めると、19市町村のうち17で除却の補助を確認できています。

この記事では、元大工で中立の立場のおさむが、4市の公式を照合して率と上限、そして入口になる条件を整理します。金額よりも先に効いてくる「入口の違い」も。除却(じょきゃく)は取り壊しのことです。

※2026年8月2日時点の各市町村の公式サイト・交付要綱等にもとづきます。4市は市の公式ページと交付要綱・案内で確認し、町村は鳥取県「空き家対策・利活用に活用できる補助金(令和8年度版・2026年5月18日更新)」を出発点に、公式ページで率と上限まで確認できた町はそちらも照合しました(鳥取市は当サイトの市別記事もあわせてご覧ください)。年度・予算で変わり、年度の途中で受付が終わることもあるため、申請前に必ず各市町村の公式ページや窓口でご確認ください。※この記事で扱うのは、平常時の空き家の解体補助です。災害で被害を受けた住宅の解体は別の枠組みで扱われることがあるため、その場合はお住まいの市町村の窓口へ直接ご相談ください。

4市の早見表【2026年度】

鳥取県の解体補助金、4市の早見表2026年度。県の一律制度はなく、県内の市は鳥取市・米子市・倉吉市・境港市の4つで全部。鳥取市は除却工事費の2分の1と残置物処分費の2分の1で合計最大80万円、指導か勧告を受けた特定空家等が対象で募集は先着15件。米子市は5分の4で上限120万円、指導か勧告を受けた特定空家等が対象で、準防火地域には解体費の23%・上限40万円の別の枠がある。倉吉市は5分の4で上限120万円、助言から命令までの書面を受けたものが対象で、交付要綱には書面のいらない5分の2・限度額60万円の枠がある。境港市は5分の4で上限60万円で、空き家になって1年以上たっていれば市からの書面がなくても申請できる。結論は、上限額より先に入口の条件を確かめること。3市は主要な枠が市からの書面を前提にしていて、境港市は違う。2026年8月2日照合。

この記事では主要な市を選んでいません。鳥取県の市は4つで全部だからです。4市を合わせると約39万人で、県全体(約52万人)のおよそ4分の3にあたります(鳥取県の推計人口・令和8年7月1日現在)。

空き家の枠の上限を横に並べると、米子市と倉吉市が120万円、鳥取市が80万円、境港市が60万円です。ただしこの数字だけで市の手厚さは比べられません

理由は2つあります。ひとつは、上限額より先に「その市の入口に自分が立てるか」が効くこと。

もうひとつは、4市とも、これとは別に耐震の枠で除却の補助を持っていることです。そちらは4市とも上限が約97万9千円で、しかも市からの書面が要りません。空き家の枠だけを見ていると、この枠を丸ごと見落とします。次の章で書きます。

空き家の枠は、4市のうち3市が「市から書面が来ている」のが入口

鳥取市・米子市・倉吉市は、主要な枠が「市から書面を受け取っていること」を前提にしています。鳥取市と米子市は空家等対策の推進に関する特別措置法にもとづく指導または勧告を受けた特定空家等が対象。倉吉市は法または条例にもとづく助言・指導・勧告・命令のいずれかの書面を受けたものが対象です。

金額が手厚い米子市と倉吉市ほど、この条件ははっきり書かれています。

ただし、この3市のうち2市には書面がなくても使える別の枠があります。米子市の準防火地域にある老朽木造空き家の枠(解体費の23%・上限40万円)と、倉吉市の交付要綱にあるもう一つの枠(5分の2・限度額60万円)です。どちらも下の各市の章で書きます。

倉吉市はさらに、市のページに「指導、勧告又は命令を受けていない住宅の場合は耐震改修の補助制度により除却できる可能性があります」と書いて、別の制度を案内しています。書面が届いていなくても、建築住宅課に相談する意味はあるということです。

残る1市が境港市です。境港市は主要な枠そのものが、空き家になって1年以上たっていれば市からの書面がなくても使えます。昭和56年5月31日以前に建てられた家か、市が認定した管理不全空家であることが条件で、危険な状態になる前に壊す人を後押しする設計になっています。

ここは4つの市のなかでの話です。あとで見るとおり、町村には認定を待たずに使える枠を持つところがいくつもあります。

4市とも、書面がなくても使える枠がもう1本あります|耐震の除却

ここが、鳥取でいちばん見落とされやすいところです。

4市とも、空き家の補助とは別に耐震の枠で解体費が出ます。制度の名前に「空き家」も「解体」も入っていないので、解体の補助を探していると、まず引っかかりません。

県が出している枠組みはこうです。住宅の除却に、事業費の23パーセント・上限97万8千円。県のページの言葉では、対象は「平成12年5月31日以前に建築された1戸建て住宅のうち耐震診断の結果、耐震性が不足すると判定されたもの」です。

先に、使えない人を書きます。耐震診断を受けて「耐震性が不足する」と判定されることが出発点です。診断を受けていない家は、まだこの枠の話に乗れません。診断そのものにも補助があるので、順番としては診断からになります。

それと、県は「市町村の制度によりこれ以外の補助率、上限額となる場合があります」「市町村によっては、実施していなかったり補助率が異なります」と書いています。金額は必ず自分の市で確かめてください。今回、4市ぶんは市の公式で確かめました。

4市の実額(2026年8月11日に各市の公式で確認)

  • 鳥取市:手引きに「補助対象事業費の上限は、4,254,000 円です」とあり、見積額と比べて低いほうに23パーセントを掛けます(千円未満切上げ)。上限まで使うと約97万9千円。市の計算例では、見積347万8千円なら補助80万円です。木造の一戸建てで平成12年5月31日までに着工したもの、耐震診断で評点1.0未満か、昭和56年5月31日以前の家で容易な耐震診断調査により倒壊の危険性ありと判断されたもの。着手前の残存物の処分費と、除却後の造成工事は入りません。都市整備部 建築指導課
  • 米子市:「除却に要する費用の23パーセントで、上限額は97万9千円です」とあります。市は「除却の補助金を受けるためには、除却の前に耐震診断を行なう必要があります」と明記しています。窓口は建築相談課で、空き家の担当課とは別です
  • 倉吉市:「除却(解体):(除却費用の23%)97万9千円」と書かれています。あわせて建替の枠もあり、「除却から新築までの工事費用の4/5を補助」で140万円。壊して建て直すなら、こちらのほうが大きくなります。担当課は建築住宅課で、空き家の枠と同じ課です
  • 境港市:「除却に要する費用の23%」で97万9千円。ここは入口がいちばん広い。市の注記に「耐震診断をしなくても、除却簡易調査票があれば、申請ができるようになりました」とあります(昭和56年5月31日以前に建てられた木造住宅が対象)。市の例では、除却費300万円なら補助69万円。建築営繕課

読み方をひとつ。この枠は率が23パーセントと低いかわりに、上限が高いです。工事費が高いほど効きます。空き家の枠が5分の4でも上限60万円なら、工事費300万円の家では耐震の枠(69万円)のほうが多くなることもあります。両方の窓口で見積もりを当ててから決めてください。

※この章は鳥取県 住宅政策課のページと、鳥取市の令和8年度版の手引き、米子市・倉吉市・境港市の各公式ページを2026年8月11日に照合しています。年度で変わるため、動く前に必ず窓口でご確認ください。

4市の中身|金額・入口・受付

鳥取市|2分の1で最大80万円・先着15件

鳥取市空家等除却事業費補助金です。金額は2つに分かれていて、除却工事費の2分の1(上限60万円)と、残置物処分費の2分の1(上限20万円)。合わせて最大80万円になります。残置物処分費のほうは、同じ契約のなかで家の中にある物を処分する費用のことで、庭木の伐採や建物の外にある物は対象外です。

対象は空家法第22条の指導または勧告を受けた特定空家等のうち、市内にあって現に使われていないこと、木造または軽量鉄骨造であること、延べ床面積の2分の1以上が居住用だったこと、附属建物と基礎を含めて全部を壊すこと、令和9年3月上旬までに工事が終わること、国の基準で不良な建物と判定されたこと、防災上周囲に危険性が高いと判断されたこと。申込のあとに市の職員が建物の判定調査を行い、その結果しだいで対象外になることもあると明記されています。

申込できるのは所有者またはその法定相続人で、共有者や権利者がいれば全員の同意が必要です。市税等の滞納がないこと、不動産販売や貸付を業とする人がその業のために行うものでないことも条件になります。

募集は15件で先着順。受付期間は令和8年5月7日から令和9年1月29日までで、定員に達し次第締め切られます。まず事前申込から始まり、判定調査、審査結果の通知、補助申請、交付決定と進んで、そのあとにようやく契約と着工です。窓口は都市整備部 建築指導課 空家対策係(電話0857-30-8364)。条件と流れは鳥取市の解体補助金の記事でくわしく整理しています。

米子市|5分の4で上限120万円・準防火地域には別の枠

米子市特定空家等除却支援事業は、補助対象経費の額と国が定める標準除却費のいずれか低いほうに5分の4を掛けた額で、120万円が限度です。4市のなかでは倉吉市と並んで上限がいちばん大きい枠になります。

対象は市内にある特定空家等のうち、保安上著しく危険であって指導または勧告を受けたもの。さらに、倒壊によって近くの人の生命や身体、財産に危害を及ぼす可能性があるものと書かれています。募集件数は15件で、申請の前に市への事前相談が必要です。工事に着手する前に交付申請が必要で、着手後の申請は受けられません。窓口は住宅政策課 空き家・空き地対策室(電話0859-23-5288)。

米子市にはもう一つ、条件が違う枠があります。準防火地域にある木造の一戸建てなら、解体費用の23%・上限40万円の老朽木造空き家除却補助金です。こちらは特定空家等の認定を必要とせず、空き家であること、昭和56年5月31日以前に建てられていること、一見して倒壊の危険性があると判断できることが条件。対象になる地区名は市のページに一覧で載っています。長屋や共同住宅は対象外で、こちらも事前相談から始まります。

なお米子市は、民間の解体工事プラットフォーム事業者と連携協定を結んでいて、解体費用のシミュレーターなどを無料で使えるように案内しています。出てくる金額は市が出す見積もりではなく協定先の事業者のサービスによるものなので、当たりを付ける道具として使って、実額は業者の見積もりで確かめてください。

倉吉市|5分の4で上限120万円・要綱にもう一つの枠がある

倉吉市空き家対策除却支援事業補助金は、除却費の5分の4で上限120万円(千円未満切捨て)。ただし除却費そのものに単価の上限があって、延べ床1平方メートルあたり木造は36,000円、非木造は51,000円までとされています。

条件は、法または条例にもとづく除却の助言・指導・勧告または命令を受けた空家等または空住戸等であること。市のページには「書面の送付を受けた方が対象です」とはっきり書かれています。加えて、倒れれば前面道路をふさぐ、繁華街や幹線道路に面していて通行人に被害を与えるおそれがある、といった4つの類型のいずれかに当てはまることが必要です。窓口は建設部 建築住宅課(電話0858-22-8175)。

ここで一つ、正直に書いておきます。市のページに載っていないもう一つの枠が、交付要綱の別表にあります。市のページ(更新日2022年6月29日)に説明があるのは5分の4・120万円のほうだけですが、交付要綱(令和8年4月16日告示第96号)の別表には「空き家等除却支援事業」として、5分の2・限度額60万円という別の枠が書かれています。こちらは行政の書面を必要とせず、かわりに跡地の利用計画書を出して、跡地に計画の表示を1年以上行うことが条件です。施工は市内に本店または主たる事務所を持つ解体業者に限られます。

要綱にはもう一つ、審議会の審議を経て勧告があった場合は、その勧告の内容にかかる分について限度額を適用しないという定めもあります。どちらの枠に自分が当てはまるのか、限度額の扱いはどうなるのかは、業者を決める前に建築住宅課へ確認してください。なお補助金の交付は一敷地につき1回が限度です。

境港市|5分の4で上限60万円・残りの枠を公開している

境港市空家除却支援事業費補助金は、対象経費の5分の4で限度額60万円。この枠の上限額だけ見れば4市でいちばん小さいのですが、入口は4市の主要な枠のなかでいちばん広く取られています。

対象は、空家となってから1年以上が経過した市内の住宅で、昭和56年5月31日以前に建てられた建築物か、市が認定した管理不全空家であること。対象経費は解体・撤去・廃材等の処分と跡地の整地までで、家財道具等の処分費は含まれません。施工は鳥取県内に営業所等がある業者に限られます。

手続きで気をつけたいのが期限です。解体を行おうとする日の30日前までに申請が必要で、交付決定の前に着工すると補助を受けられません。令和9年2月末までに工事完了・支払い・実績報告まで終える必要もあります。

この市の親切なところは、予算の件数と申請件数、残りの件数を公式ページで公開していることです。令和8年7月2日の更新時点では、予算件数30件に対して申請9件、残り21件と表示されていました。この数字は動くので、申請前に市のページで最新の表示を見てください。窓口は建設部 都市整備課 空家対策推進室(電話0859-47-1015)。解体後2年間、毎年減免の申請をして承認されると土地の固定資産税が解体前と同程度に据え置かれる仕組みも案内されています。

もう一つの入口|がけ地の移転にも枠があります

空き家の枠、耐震の枠に続く3つ目の入口があります。がけ地近接等危険住宅移転事業という制度で、鳥取県が国・市町村と一緒に運用する仕組みです。

申請の窓口は市町村ですが、金額の基準を決めているのは県です。

先に、使えない人を書きます。対象になるのは、県条例が指定した災害危険区域、がけ条例の建築制限区域、土砂災害特別警戒区域など、あらかじめ指定された区域に建つ家だけです。区域の外にある、ただ古いだけの空き家は対象になりません。

除却等費は、1戸あたり150万円、または木造28千円/平方メートル・非木造41千円/平方メートルのいずれか低い額が限度です。

代わりの住宅を建てる時の借入金の利子相当額も対象になります。一般の地域は421万円が限度で、内訳は建物325万円・土地96万円です。

特殊土壌地帯など一部の区域は、さらに大きく731万8千円が限度になります(建物465万円・土地206万円・造成60万8千円)。

鳥取市の一部(旧河原町・旧用瀬町・旧佐治村の区域)と倉吉市は、この特殊土壌地帯に含まれます。

申請の窓口は各市町村です。対象になるかどうかは、住んでいる市町村の窓口に事前相談してください。問い合わせは鳥取県住宅政策課(電話0857-26-7391)でも受け付けています。

※この章は鳥取県住宅政策課の公式ページを2026年8月13日に確認しています。

この記事で扱った範囲と、扱わなかった範囲

ここまでの4市は、市の公式ページと交付要綱・案内PDFを開いて確認しました。率・上限・対象・受付・窓口まで、市が出している文書が根拠です。

このあとの町村15は、根拠の強さが一段落ちます。出発点は鳥取県が公開している一覧(令和8年度版・2026年5月18日更新)で、そのうち岩美町・八頭町・三朝町・湯梨浜町・北栄町・日南町・江府町の7町については町の公式ページでも率と上限を確認し、7町とも県の一覧と一致していました。残る若桜町・智頭町・琴浦町・大山町・南部町・伯耆町の6町は、町の公式ページで金額まで確認できていません。県の一覧に載っている数字として読んでください。

受付期間・募集件数・申請の順番といった細かい運用は、日南町(町の公式で受付期間まで確認しました)を除き、町村については今回は確認していません。そこは町の窓口が正本になります。

町村15の一覧|上限が市より大きい町もある

鳥取県は4市14町1村の19市町村です。市が4つしかないので、県内のおよそ4分の1の方は町村にお住まいということになります。

そして上限額だけを見ると、市より町のほうが大きいことがあります。4市の上限は原則として最大でも120万円なのに対し、湯梨浜町と南部町は200万円、伯耆町と大山町は集落が実施する場合に300万円まで書かれています。「市のほうが手厚いはずだ」という思い込みは、鳥取では当たりません。

  • 岩美町(町の公式でも確認):3段構えです。まだ認定を受けていない家を予防的に壊す枠が5分の4・上限100万円(昭和56年5月31日以前で1年以上使っていないこと、町内に事業所を持つ法人の施工など)。管理不全空家等に認定されて助言・指導・勧告に従う場合が2分の1・上限80万円。特定空家等に認定された場合が2分の1・上限60万円。予防的な枠がいちばん手厚い形です。総務課 0857-73-1411
  • 若桜町:特定空家等除却が2分の1・上限60万円、老朽建物等除却が4分の1・上限20万円。町民課 0858-82-2233
  • 智頭町:空家等解体撤去事業が2分の1・上限60万円。税務住民課 0858-75-4114
  • 八頭町(町の公式でも確認):空き家等解体撤去事業費補助金が2分の1・上限100万円。特定空家等に認定され、指導・勧告または命令に従って解体する居住用住宅が対象です。企画課 0858-76-0212
  • 三朝町(町の公式でも確認):管理不全家屋等対策補助金が2分の1・限度額80万円。町の条例で認定された管理不全家屋等が対象で、交付決定を受けてから着手します。総務課危機管理局 0858-43-3500
  • 湯梨浜町(町の公式でも確認):2つあります。指導・勧告・命令にもとづく老朽危険空き家等除却支援事業が5分の4(住まいでない建物だけを壊す場合は3分の2)で1件200万円。特定空家等には当たらないものの災害等で倒壊のおそれがある家を早めに壊す早期除却支援事業が5分の4で1件30万円。ただし町の要綱で国の標準除却費も限度とされているため、年度によって限度額が動くと明記されています。建設水道課 0858-35-5312
  • 琴浦町:空家等除却事業費補助が5分の4・上限120万円、将来危険になることを予防する空き家等除却支援事業費補助金が5分の4・上限15万円。建設住宅課 0858-55-7805
  • 北栄町(町の公式でも確認):助言・指導・勧告に従って特定空家等を壊す場合で、国と県と町を合わせた枠が5分の4(上限は国の規定によるとされています)、町単独の枠が2分の1・最大60万円。総務課情報防災室 0858-37-5862
  • 大山町:空家等対策推進補助金。特定空家等を所有者が壊す場合が2分の1・上限150万円、集落が実施する場合が10分の10・上限300万円、危険家屋等を所有者が壊す場合が2分の1・上限30万円。まちづくり課 0859-54-5202
  • 南部町:老朽危険家屋等対策事業が5分の1・上限30万円(建設課 0859-66-3115)。著しく危険な状態になる前の空き家を予防的に壊して跡地を空き家バンクに登録する空家等流動化促進事業補助金が5分の4・上限200万円(未来を創る課 0859-66-3113)
  • 伯耆町:空家等対策推進補助金。所有者等が実施する場合が2分の1・上限100万円または5分の4・上限150万円、集落等が実施する場合が10分の10・上限200万円または5分の4・上限300万円。企画課 0859-68-4001
  • 日南町(町の公式でも確認):老朽危険家屋等解体撤去補助金が2分の1・限度額120万円。町の判定基準表で評点の合計が150点以上、1年以上使われていない空き家、町内業者の施工が条件です。令和8年度の受付は4月1日から9月30日まで(予算に達すれば期限前でも終了)。環境エネルギー課 0859-82-1717
  • 江府町(町の公式でも確認):3つに分かれます。特定空家等除去が5分の4・上限50万円、老朽建物除去が4分の1・上限50万円、近くの空家から自分の財産を守る被害防止が2分の1・上限20万円。住民生活課 0859-75-3223
  • 日野町:解体費への補助は見当たりません(下の章で扱います)
  • 日吉津村:解体費への補助は見当たりません(下の章で扱います)

町村の制度は、市より予防的な枠が目立ちます。岩美町の予防的除却と湯梨浜町の早期除却は、認定を受けていない家が対象だと町の公式ページで確認しました。南部町の流動化促進と琴浦町の除却支援は、県の一覧の事業概要で「著しく保安上危険な状態となる前」「将来的に危険な状態となることを未然に予防」と説明されている枠です(町の公式ページでは条件まで確認できていません)。ただし条件はそれぞれ違うので、金額だけで判断せず、まず町の窓口に電話1本を入れてください。

日吉津村は見当たらない。日野町は「あるかもしれない」

ここは訂正があります。以前この記事では、日野町と日吉津村の両方について解体費への補助が見つからなかった、と書いていました。

日野町については、その書き方をやめます。県が出している市町村別の実施状況の表で、日野町は耐震の除却が実施ありになっていました。窓口は建設水道課(電話0859-72-0350)です。

ただし、町のホームページにこの制度の案内が見当たりません。ですので「日野町には補助があります」とも書きません。あるとも、ないとも言えない状態です

日野町にお住まいで解体を考えているなら、建設水道課に「耐震の枠の住宅の除却は、今年度も受け付けていますか」と、枠の名前を出して聞いてみてください。名前を言えば、あるかないかはその場でわかります。

日吉津村のほうは、村の公式でも県の一覧でも除却の枠が見当たりませんでした。以下は、そのときに開いたページの記録です。

日野町の町のページに並んでいるのは、住宅の新築・購入・改修を助ける「たて・なおし」補助金(2分の1・上限100万円、若年世帯は150万円)と、空き家バンク登録物件の家財道具処分費を助ける「断捨離」補助金(10分の10・上限40万円)です。空き家の除却の枠は、町のページには見当たりません。

県の資料は2種類あって、答えが違いました。空き家の補助金の一覧には日野町の除却の行がありません。一方で、耐震の市町村別の実施状況の表では除却が実施ありになっています。どちらも県が出しているものなので、町の窓口で確かめるのが早いです。

日吉津村で開いたのは、村のトップページ、村のサイト内検索で「空き家」「解体」「除却」に当たった6ページ(空家のカテゴリ一覧、税・登記の講座、解体費用や資産価値を調べるページ、耐震に関する補助金、都市計画の2ページ)、それと県の一覧です。除却の語が出てくるのは避難路にあるブロック塀の撤去だけで、建物の解体費への補助は見当たりません。村は民間の解体工事プラットフォーム事業者と協定を結んでいて、解体費用のシミュレーターや固定資産税シミュレーターを無料で使える案内は出しています。村のページには「本査定価格は参考金額であり、売却価格を保証するものではありません」「固定資産税シミュレーターについてはあくまで目安値であり、実際の固定資産税額と異なる場合があります」と注記があります。県の一覧には、日吉津村の欄そのものがありませんでした。

ここで見たのは2026年8月2日時点の公式です。制度は年度ごとに新しく作られることもあります。時期を空けて調べる場合は、もう一度その町村の公式を見てください。

県の一覧と、市町村の公式がずれているところ

今回の照合で、県が出している一覧と市町村の実態がそろわない箇所が2つありました。理由は分からないので、日付の事実だけ書きます。

1つめは境港市です。県の一覧(令和8年度版・2026年5月18日更新)には「境港市特定空家等除却支援事業費補助金」が5分の4・上限120万円で載っていて、リンク欄には「非公開」と書かれています。市のサイトの「空家関連補助金等」のページに並んでいるのは5件です。上で紹介した空家除却支援事業費補助金、利活用の2つ、住宅・建築物の耐震化を支援する補助制度の案内(説明文に「空家の改修や除却をされる場合にも、補助制度が使える場合があります」とあり、除却にも触れています)、それと解体後の土地の固定資産税の案内。この特定空家等の枠のページは見当たりませんでした。特定空家等に認定されている家をお持ちなら、金額の見込みを立てる前に都市整備課(0859-47-1015)へ確認してください。

2つめは北栄町です。県の一覧では不良住宅の枠が「上限なし」と書かれていますが、町のページでは「上限は国の規定による」となっています。上限が無いという意味ではなさそうなので、この記事では町のページの書き方を採りました。金額の見込みは総務課情報防災室(0858-37-5862)で確かめてください。

倉吉市のページと交付要綱の食い違いは、上の倉吉市の章で書いたとおりです。いずれも、業者を決める前に窓口へ一本という同じ着地になります。

どの市町村でも共通の鉄則

鳥取県で自分がどの枠に立てるかの判断フロー。金額より先に入口を確かめる図。市から書面が来ている人は、鳥取市なら最大80万円、米子市と倉吉市は5分の4で上限120万円。まだ何も言われていない人は、境港市と倉吉市に枠がある。境港市は5分の4で上限60万円で残りの枠の数を公開しており、倉吉市は交付要綱にある別枠で5分の2・限度額60万円。米子市内の準防火地域には別の枠があり、解体費の23%で上限40万円、木造の一戸建てが対象。町村にお住まいの方は、15町村のうち13で制度を確認でき、上限が市より大きい町もあるのでまず町の窓口へ。結論は、入口が合わないと上限額は関係ないということ。どの市町村も交付決定の前に契約すると対象外。2026年8月2日照合。
  • 工事を始める前に、まず市町村に申し出ること。交付決定の通知より前に契約や着工をすると、原則として対象から外れます。先に業者と契約してしまうのが、いちばんもったいないつまずき方です
  • 入口は「市町村が家を見る」ところから始まります。鳥取市は事前申込のあとの不良度判定調査、米子市と境港市は事前相談、倉吉市は書面の有無か跡地の利用計画、日南町は評点150点以上の判定。まず見てもらうのが分かれ目です
  • 頼む業者にも条件があります。境港市は鳥取県内に営業所等がある業者、倉吉市の要綱の枠は市内に本店または主たる事務所を持つ解体業者、日南町は町内の業者、岩美町の予防的な枠は町内に事業所を持つ法人。相見積もりはぜひ取ってほしいのですが、比べる相手はその条件を満たす業者どうしにしてください
  • 家財道具の処分費の扱いは市町村で違います。鳥取市は同じ契約なら残置物処分費として上限20万円まで見てくれますが、境港市は家財道具等の処分費を対象外と書いています。長く空いていた実家ほどここが膨らむので、早めに確かめてください
  • 枠には限りがあります。鳥取市は15件の先着順、米子市は募集15件、境港市は令和8年7月2日時点で残り21件。受付期間が残っていても、予算や件数に達すれば締め切られます。年度の前半ほど有利です
  • 更地にすると土地の固定資産税が上がる場合があります(住宅用地の特例が外れるため)。境港市のように解体後2年間の減免を案内している市もあるので、解体のタイミングは税の窓口にも確認しながら考えるのが安全です

解体は、補助が使える・使えないにかかわらず、業者によって金額の差がとても大きい工事です。差を生むのは家そのものより、まわりの条件。前の道が細くて重機が入らない、隣家との隙間がない。そうなると手壊しの割合が増えて、日数も人手も膨らみます。鳥取県内で解体に対応できる業者を2〜3社あたって、同じ内容で相見積もりを取ってみてください。内訳(本体・付帯・処分費)を並べて比べると、同じ工事でも数十万円変わることは珍しくありません。相場は家の解体費用の相場と補助金の記事にまとめています(木造なら30坪で90〜150万円ほどが目安です)。

(※市内業者や県内業者に限る補助を使う場合は、見積もり先が制度の条件に合うかも確認してください。まとまった費用の用意が重いときの順番は解体費用が払えないときの4つの順番で整理しています)

▶ 鳥取県内で解体に対応できる業者を、まとめて当たるなら解体工事比較ナビ(解体業者の一括見積もり・無料)で、解体業者への一括見積もりを依頼できます。(※補助を使う市町では、見積もり先がその市町の条件に合うかも確認してください)

▶ 解体でなく「直して住む・貸す」なら、リフォーム費用を無料で比較

リショップナビで無料一括見積もりを取る(複数社で比較)

(※壊すか直すかで迷っている段階なら、直す場合の金額を先に知っておくと判断が早くなります)

よくある質問

鳥取県(県庁)としての解体補助金はないのですか?

解体費への一律の県補助は見当たりませんでした。鳥取県には「鳥取県空き家除却等支援事業」がありますが、これは県から市町村への補助で、県が空き家の所有者へ直接出すものではないと県のページに明記されています。解体費そのものの補助は、家がある市町村の制度を調べてください。まず自分の市町村の建築・住宅・環境の担当課が出発点になります。

まだ市から何も言われていません。それでも使える市はありますか?

4市ともあります。まず、耐震の枠の除却は4市とも書面が要りません(上の章のとおり、耐震診断で耐震性が不足すると判定されることが入口です)。空き家の枠だけで見ても3市にあります。境港市は、空き家になって1年以上たっていて、昭和56年5月31日以前に建てられた家か市が認定した管理不全空家であれば、行政の書面がなくても申請できます(5分の4・上限60万円)。米子市は、準防火地域にある木造の一戸建てなら特定空家等の認定なしで使える枠があります(解体費の23%・上限40万円)。倉吉市も、交付要綱の別表に跡地の利用計画を出すことなどを条件にした枠があります(5分の2・限度額60万円)。倉吉市のページは、書面が来ていない住宅について耐震改修の補助制度で除却できる可能性にも触れています。

町村では岩美町と湯梨浜町に、認定を待たずに使える枠を町の公式で確認しました(南部町と琴浦町も県の一覧の事業概要では予防的な枠ですが、町の公式で条件まで確認できていません)。自分の家が条件に届くかは、窓口で見てもらうのが確実です。

町のほうが市より多くもらえることがあるのですか?

上限額だけを比べると、そういう町があります。4市の上限は原則として最大でも120万円ですが(倉吉市には、審議会の審議を経た勧告があった場合に限度額を適用しないという定めが要綱にあります)、湯梨浜町と南部町は200万円、伯耆町と大山町は集落が実施する場合に300万円まで書かれています。ただし上限額は「これだけもらえる」という意味ではありません。工事費に率を掛けた額と上限のうち低いほうが補助になりますし、国の標準除却費や1平方メートルあたりの単価が別に効く市町村もあります。まず自分の市町村の率と条件を確かめてください。

解体すると固定資産税が上がると聞きました

土地の固定資産税が上がる場合があります。家が建っていると土地に「住宅用地の特例」が効いており、更地にするとその特例が外れるためです。境港市のように、解体後2年間は毎年の減免申請が承認されれば解体前と同程度に据え置く仕組みを案内している市もあります。解体のタイミングは、税金や売却・活用の予定とセットで、税の窓口にも確認しながら考えるのが安全です。実家をどうするか全体で迷っているなら実家が空き家になったらどうするかもどうぞ。

まとめ

  • 鳥取県の解体補助は市町村ごとで、県の一律制度は見当たらない
  • 県内の市は鳥取・米子・倉吉・境港の4つで全部。4市とも解体費への補助がある
  • 金額は米子市と倉吉市が5分の4・上限120万円、鳥取市が2分の1で最大80万円、境港市が5分の4・上限60万円
  • 空き家の枠は、鳥取市・米子市・倉吉市が市からの書面を前提にしていて、境港市は1年以上の空き家なら書面がなくても申請できる。米子市の準防火地域の枠と倉吉市の要綱にあるもう一つの枠も、書面がなくても使える
  • 4市とも、これとは別に耐震の枠で除却の補助がある(事業費の23パーセント・上限約97万9千円)。市からの書面は要らず、耐震診断で耐震性が不足すると判定されることが入口。境港市は診断なしでも除却簡易調査票で申請できる。倉吉市には建替の枠(除却から新築まで4/5・140万円)もある
  • 4市とも、がけ地の危険区域にある家を移すための入口もある。県が金額の基準を決め、申請は市町村の窓口。対象は指定区域内の家に限られる
  • 町村15のうち13で除却の補助を確認。上限は湯梨浜町・南部町が200万円、伯耆町・大山町は集落実施で300万円と、市より大きいことがある
  • 日吉津村では、解体費への補助が見当たらない(2026年8月2日時点)。日野町は県の耐震の実施状況表では除却が実施ありだが、町のページに案内が見当たらずあるとも無いとも言えないので、建設水道課(0859-72-0350)で枠の名前を出して確認を

あわせて読みたい

コメント

タイトルとURLをコピーしました