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「石川県の実家を解体したい。補助金は出る?」
先に結論です。石川県(県庁)としての一律の解体補助はなく、制度は市町ごとです。県内11市を一つずつ当たってみると、個人が解体費に使える補助を市の公式で確認できたのは8市でした。
この記事では、元大工で中立の立場のおさむが、その8市の公式を照合して、いくら出るのか、どんな家なら対象なのかを整理します。上限50万円が基本線なのですが、そこへの届き方が市ごとに違います。除却(じょきゃく)は取り壊しのことです。
※2026年8月2日時点の各市町公式サイト・交付要綱等にもとづきます(金沢市は当サイトの市別記事もあわせてご覧ください)。年度・予算で変わり、年度の途中で受付が終わることもあるため、申請前に必ず各市町の公式ページや窓口でご確認ください。※この記事で扱うのは、平常時の空き家の解体補助です。災害で被害を受けた住宅の解体は別の枠組みで扱われることがあり、窓口も別になります。その場合はお住まいの市町の窓口へ直接ご相談ください。※調べたのは県内11市と8町の解体費の枠です(市は2026年8月2日、町は8月10日と8月12日に各市町の公式ページで照合しました)。
使える8市の早見表【2026年度】

石川の解体補助で何度も出てくる数字が、上限50万円です。8市のうち7市に、この数字が顔を出します。この8市の中で、最初から100万円なのは珠洲市です。
ところが同じ50万円でも、そこへの届き方が市ごとに違います。8市のうち7市は、工事費に率を掛けて計算します。2分の1が中心で、この8市では加賀市が5分の2。能美市は家の傷み具合で率も上限も二段に分かれます。そして小松市だけは率を使わず、床面積で決まります。
もう一つ効いてくるのが入口です。多くの市は「古い空き家だから」では通りません。市の職員が現地を見て危険と判定するか、特定空家等に認定されるか。特定空家等は、そのまま放置すると危ないと市が法律にもとづいて認定した空き家のことです。
そこを通ってはじめて金額の話になります。ただし能美市だけは、昭和56年5月31日以前の在来木造なら、危険と判定されなくても上限10万円の枠があります。順に見ていきます。
主要5市の中身|金額・入口・順番
金沢市|2分の1・上限50万円。区域によっては70万円
金沢市危険空き家等除却費補助金は、解体工事費の2分の1で上限50万円。その空き家が防災まちづくり協定区域・狭小地・無接道地にあれば上限70万円に上がります。要綱では、狭小地は敷地面積100平方メートル未満の土地、無接道地は道路に2メートル以上接していない土地と決められています。
入口は市の危険度判定です。要綱の別表の判定基準で、評点の合計が45点以上と判定された空き家等が対象。この45点という線は、評点の線を公表している他市(小松市75点・能美市100点)と比べると低めです。判定は写真をメールで送る形にも対応しています。
所有者が分からない空き家のために、所有者等調査の費用にも2分の1・上限5万円の補助がありますが、これは解体費の補助を使うことが前提です。市のページとチラシには、解体業者との契約より前に補助申請が必要と書かれています。
ここはひとつ、正直に書いておきます。市のページは今も制度を案内していますが、そこに掲載されている交付要綱(令和7年4月1日版)の附則には「この要綱は、令和8年3月31日限り、その効力を失う」とあり、それ以降の期限を定めた附則は見当たりませんでした。今年度どう扱われているかは、この2つの文書だけでは決められません。建築指導課 空き家活用室(電話076-220-2136)に確認してから動いてください。金沢市の条件は金沢市の解体補助金の記事でくわしく整理しています。
金沢市にはもう1本、条件つきの除却枠があります
ここは見落としやすいので、章を分けて書きます。金沢市には危険空き家等除却費補助金とは別に、木造住宅除却工事費補助制度があります。担当も別で、建築指導課の建物安全推進室です。
先に、使えない人を書きます。世帯全員の市民税が非課税であることが条件です。ここで多くの方が外れます。
市のパンフレットでは、対象を「高齢者等木造住宅」と呼んでいます。その定義が「世帯全員が65歳以上、または障害者手帳等の所持者、あるいは、生活保護等を受けている者が居住する住宅で世帯全員の市民税が非課税である」というものです。
もうひとつ、これは空き家の制度ではありません。パンフレットは想定する場面を「建て替えや施設入居等により使用しないこととなるご自宅の除却工事を支援します」と書いています。いま住んでいる家を、施設に入るなどで手放す場面のための枠です。
金額は除却工事費の23パーセント以内で、上限50万円。家の条件は4つあります。市内の木造密集地(防災まちづくり協定区域か特別消防対策区域)にあること、昭和56年5月31日以前に建てられたか工事に着手したもの、耐震診断で倒壊の危険性があると判断されたもの、過去に市の補助を受けていないことです。
親御さんがまだ住んでいて、これから施設に入る予定がある。世帯の市民税が非課税。家は市街地の古い木造。この3つが重なるなら、空き家になるのを待つより早い道になります。建物安全推進室(電話076-220-2059)で、まず区域に入っているかを聞いてください(2026年8月10日確認)。
小松市|床面積で決まる。今年度から対象が広がった
小松市の老朽危険空家解体補助事業は、率ではなく面積で計算します。要綱第14条は床面積1平方メートルにつき5,000円を乗じた額以内・上限50万円。30坪(およそ99平方メートル)なら計算上は49万5千円で、ほぼ上限まで届きます。
今年度、大きく変わったのが対象の線です。令和8年4月1日から、危険度100点以上だった基準が、危険度75点以上(構造危険度25点以上)に広がりました。去年の基準では届かなかった家も、対象に入ることがあります。危険度は建築住宅課の職員が現地確認で判定します。令和8年6月25日には、その調査の申込書もページで公開されました。
受付は令和8年4月1日から令和9年3月31日まで。ただし予算の範囲内なので受付期間が早く終了する場合があると、市が明記しています。工事は市内に本社・本店を置く法人か、市内に住所を置く個人へ。解体工事業者の登録か、建設業法による解体工事業等の許可を受けていることも条件です。
要綱には、ページとチラシに載っていない定めがもうひとつあります。第14条の後半に、市が指導の通知をしたあと、改善しないで2年を経過した老朽危険空家については上限20万円とする、と書かれています。放置した期間で上限が変わる仕組みは、今回見た8市では小松市だけでした。心当たりがあるなら、建築住宅課(電話0761-24-8106)で自分の家の扱いを聞いてから見積もりを取ってください。
加賀市|5分の2・上限50万円。決定を待ってから着工
加賀市の危険空家等除却費補助は、解体にかかる工事費用の5分の2以内で上限50万円。率だけ見れば2分の1の市より低いのですが、工事費が125万円あれば計算上は上限の50万円に届きます。
対象は、市が特定空家等と認定した空家か、市の空家等危険度判断基準で評点の合計が市の定めた基準以上と判定され、周辺の生活環境を阻害していると認められたもの。特別措置法にもとづく命令を受けているものは対象外です。所有者が複数いる場合は全員の同意が要ります。
順番の書きぶりが、ページと案内PDFで少し違いました。ページには「補助金交付申請をする以前に工事に着手した場合は、補助の対象になりません」、案内PDFには「許可が出る前に工事に着手した場合には、補助対象になりません」とあります。PDFの手続きの流れ図も、補助金交付決定のあとに工事着手という並びです。この記事では厳しいほうに合わせて、交付決定が出るまで着工しないと書いておきます。実際の運用は建築課景観住宅グループ(電話0761-72-7936)で確かめてください。
加賀市らしいのは、橋立と東谷の伝統的建造物群保存地区にある空家は、別に文化課の許可が要るところ。家具や物品など動産の処分費用は対象外です。実績報告は工事完了から30日以内かつその年度の3月31日までに。
七尾市|木造50万円・木造以外100万円。門や塀も入る
七尾市の危険な空き家の解体費用の補助制度は、解体費用の2分の1。上限は木造なら50万円、木造以外なら100万円です。鉄骨やコンクリートの家は解体費が跳ね上がるので、この二段構えは理にかなっています。
対象になるのは市が認定した老朽危険空き家であること、所有者または管理者が行う解体工事であること、市税に滞納のない者であること、他の補助制度と重複していないこと。この補助を受けるには工事にかかる前に申請の手続きが必要で、交付申請は各年度の予算の範囲内で受け付けると書かれています。
要綱に、見落とすと損をする一文があります。第4条に、附属する門や塀などの解体・撤去・処分に要する費用も、限度額までなら申請額に加算できるとあるのです。塀まで一緒に片づけたい人には効きます。申請は1敷地につき1件、同じ年度に既にこの補助を受けた人は対象外。窓口は都市建築課(電話0767-53-8429)です。
能美市|10万円と50万円の二段。市内業者なら5万円加算
能美市の空き家等解体費補助金は、家の傷み具合で額が二段に分かれます。老朽空き家は5分の1以内で上限10万円、不良空き家は2分の1以内で上限50万円。老朽空き家は昭和56年5月31日以前に建てられた在来木造住宅のこと、不良空き家は市の規則の別表で判定1の評点が100以上と判定された空き家のことです。
ここに加算があります。市内に事業所を有する業者が請け負う場合は5万円。ただし工事費が老朽空き家で50万円未満、不良空き家で100万円未満だと、この加算は付きません。
申請は工事着工の1〜2週間前まで。着工後の申請は対象外です。傷み具合の判定は提出された現状写真で行うので、破損しているところを分かりやすく撮ってくださいと市が書いています。1年以上使われておらず今後も使う見込みがないこと、所有者かつ個人であること(法人所有の空き家は対象外)も条件。窓口はまち整備課(電話0761-58-2251)です。なおこのページの更新日は2022年4月25日でしたので、今年度の受付状況は電話で確かめてください。
残りの3市|輪島・珠洲・かほく
金額はむしろ手厚いほうです。ただ入口が絞られています。
- 輪島市:危険な建築物の除却支援。市が危険度判定を行った結果、「危険建築物」と判定された空家が対象で、除却費の2分の1・限度額50万円。宅内の家財道具や塀、立木といった建物に関係ない物の撤去・処分費は対象外です。最初に危険度判定が要るので、まちづくり推進課(電話0768-23-1156)へ。交付決定の前に着手すると対象になりません
- 珠洲市:老朽危険空家等除却支援事業補助金。補助対象経費の2分の1で上限100万円と、今回の8市では手厚いほうです。ただし入口は狭く、「特定空家等」に認定された建築物に限られます。工事は市内に本店を有する法人か市内に住所を有する個人へ。交付決定前に着手した工事は対象外、すべて予算の範囲内で先着順と公式に明記されています。交付決定から90日以内に除却を終えて実績報告まで。窓口は環境建設課(電話0768-82-7756)。ページの更新日は2022年1月17日でした
- かほく市:空家等除却支援補助金。工事費の2分の1で限度額50万円。対象は市税等の滞納がない、老朽危険空き家の所有者等または管理する個人です。必ず解体工事の着工前に申請してください。ここもひとつ、ページに書かれていない条件が要綱にありました。第4条に「原則として、市内に営業所又は事務所を有する事業者に請け負わせる工事であること」とあるので、この記事では厳しいほうの要綱に合わせています。業者を決める前に防災環境対策課(電話076-283-7124)へ一本電話を。なお要綱の定義では「老朽危険空き家=市内に存する管理不全な空き家」とだけあり、他市のような評点の線は要綱には見当たりませんでした
この3市について見たのも、平常時の空き家の制度です。災害で被害を受けた家屋の解体は別の枠組みで扱われることがあり、窓口も分かれます。そちらは各市の窓口へ直接おたずねください。
輪島市には、名前に解体が入っていない枠もあります
輪島市はもう1本、というより制度の系統がまるごと別にあります。住宅耐震化促進事業です。名前に「解体」も「空き家」も入っていないので、解体の補助を探していると引っかかりません。
この中に、耐震除却工事と耐震建替え工事という2つの枠があります。耐震建替えなら限度額210万円、耐震除却なら限度額50万円。建替えの210万円は、令和7年7月1日の改正で180万円から上がった額です。
ただし、条件を先に読んでください。市は補助の対象になる住宅の3つ目の条件を「現に居住している、または補助対象となる事業の完了後居住する住宅であること」と定めています。
誰も住んでおらず、これからも住む予定のない空き家は対象外です。
除却のほうには、もうひとつ条件が付きます。市の言葉では「耐震除却工事に併せて、輪島市立地適正化計画に定める居住誘導区域の区域内に、新たに住宅を建築する場合に限ります」となっています。壊すだけ、売るだけでは使えません。
建替えと除却は併用できません。どちらも、先に耐震診断を受けて耐震性がないと判断されることが出発点です。市税に滞納があると申請できません。
手順で気をつけたいのが2つ。工事に着手する前に補助事業認定の申請が要ること、完了したら14日以内に交付申請と実績報告を出すこと。代理受領も用意されています。窓口は危険建築物の枠と同じ、建設部 まちづくり推進課(電話0768-23-1156)です(2026年8月10日確認)。
羽咋市|個人向けの除却助成は令和6年度末で終了
羽咋市には空家リフォーム再生事業という制度があり、空家の取得とリフォームには今年度も助成があります。ただし空家の除却に対しての助成は令和6年度末に終了と、令和8年度のページにはっきり書かれていました。
ページに残っている除却関連は2つです。既存の空家を解体して2区画以上の宅地分譲を行う民間事業者向けの新輝宅地開発支援事業と、解体後の跡地を地域活性化のための用途に使う法人・団体向けの空き家再生等推進事業(最大2,000万円・10分の8)。どちらも、個人が自分の実家を壊すための助成ではありません。跡地の使いみちに心当たりがあるなら、地域整備課都市計画係(電話0767-22-9645)への事前相談という道はあります。
解体費への補助が見当たらない2市|白山市・野々市市
期待させないために、こちらも先に書いておきます。
- 白山市:空き家対策のページ、空き家に関する各種補助制度(更新日2026年5月12日)、空き家に関するご相談(更新日2026年4月17日)、その他住まいの補助制度など、わが家の耐震改修、そこからリンクされているブロック塀撤去費補助制度(更新日2022年2月8日)の6ページを見ました。解体・除却の費用そのものへの補助は見当たりません。あるのは空き家バンクを使う人向けの利活用奨励金5万円と改修補助(改修費用の2分の1以内・最大50万円、白山ろく地域は100万円)、耐震改修工事の補助(工事費用の10分の10・限度額210万円)、それに道路に面したブロック塀の撤去費補助です。塀のほうは市内全域が対象で、コンクリートブロック塀なら1平方メートルにつき4,000円、石塀(組積造)なら6,000円。どちらも限度額10万円で、市税を滞納していないことが条件です。塀の窓口は建築住宅課(電話076-274-9561)。空き家の解体については「解体業者をお探しの方へ」として、石川県土木部監理課に登録されている解体工事業者や、市の入札参加資格者名簿から探す方法が案内されていました。空き家の相談は建築住宅課(電話076-274-9567)へ
- 野々市市:空き家対策のページ、空き家等の適正な管理をお願いしますのページ、建築住宅課のページ一覧、住宅に関する融資・助成制度、住宅耐震診断・改修の補助金、市のトップページの6つを見ました。こちらも解体費への補助は見当たりません。解体に近いところであるのは耐震診断(費用の4分の3・限度額12万円)、耐震改修(限度額210万円)、そして危険ブロック塀の除却(1平方メートルにつき4,000円・限度額10万円)です。道路に面した塀だけなら補助が使えるということ。窓口は耐震が建築住宅課開発住宅係(電話076-227-6087)、塀は建築指導係(電話076-227-6136)
耐震の枠に解体が隠れていないかも見ました。石川県の「2025年度 住宅の耐震化支援制度一覧」(2025年10月1日時点)で19市町のメニューを並べると、除却の欄があるのは輪島市だけです。
白山市の欄には「建替えに対する補助はなし」と注記があり、野々市市の欄にも除却はありませんでした。耐震の入口から解体費が出る道は、この2市では見当たりません(2026年8月12日確認)。
2市とも見たのは2026年8月2日時点の公式ページです。制度は年度ごとに動きます。実際、小松市は今年度に対象の線を広げました。時期を空けて調べるなら、もう一度その市の公式を見てください。
8町の解体費の枠と、確かめる順番

石川県は11市8町の19市町です。この記事で調べたのは11市でしたが、残る8町も各町の公式ページで当たり直しました。志賀・津幡・川北・内灘・中能登は2026年8月10日、宝達志水・穴水・能登は8月12日の確認です。
8町すべてに、解体費が出る枠がありました。ただし入口も上限も町ごとに別物です。
- 志賀町:老朽危険空き家等除却事業費補助金。除却費の2分の1・上限50万円で、危険度判定が60点以上で通ります。今回、評点の線を確かめられた市町の中では、金沢市の45点に次いで低い入口です。1年以上使っていないこと、更地にすること、関係権利者全員の同意(所有者が亡くなっている場合は全相続人)、町内の業者に頼むことが条件。家財道具の撤去・処分費は対象外です。認定申請の前に、電話か窓口での相談が要ります。まち整備課(電話0767-32-1111)
- 津幡町:危険空家除却等支援補助金。危険空家判定が100点以上で、除却後の跡地を10年以上活用するなら5分の2・上限50万円、跡地の活用がないなら5分の2・上限30万円。使いみちを決めているかどうかで20万円変わります。町の代表番号は076-288-2121
- 川北町:空き家等解体事業補助金。除却費の2分の1・上限50万円と、県の一覧に載っています。ただし町のサイトでは、この制度を案内するページを見つけられませんでした。制度名を出して町の窓口に確かめてください
- 内灘町:空き家利活用事業補助金。ここは形が違います。売買か賃貸借の契約をしたあとに壊した工事が対象で、2分の1・上限30万円。旧耐震(昭和56年5月31日以前の木造一戸建てで耐震改修なし)の解体なら上限50万円です。工事費が税抜50万円以上、町税の滞納がないこと、契約から1年以内に申請することが条件
- 中能登町:空き家等解体支援補助金。こちらは買った人向けです。空き家バンクを通して売買が成立した物件を壊し、その土地に一戸建てを新築して住む方が対象で、2分の1以内・上限30万円。定住促進奨励金の交付決定を受けていることも条件なので、売る側は使えません
- 宝達志水町:空家等除却支援補助金。除却に要する費用の2分の1で上限100万円。入口は町が認定した特定空家等か、空家等危険度判定表で評点の合計が100点以上と判定され、周辺の生活環境を阻害していると認められたもの。町税等の滞納がないこと、所有者等が複数いるなら全員の同意、町内に営業所か事務所のある事業者に請け負わせることも条件です。町のページは申請より前の着手を、要綱第4条は交付決定より前の着手を対象外としているので、この記事では厳しいほうに合わせて交付決定を待つと書いておきます。地域整備課(電話0767-29-8160)
- 穴水町:老朽危険空き家除却費補助金。解体費用の3分の1で上限50万円。対象になる建物は木造に限られます。所有権以外の権利が設定されていないこと(権利者から解体の同意があればこの限りではありません)、空家等対策の推進に関する特別措置法の勧告を受けていないことも条件。申請できるのは町税等の滞納がない所有者か相続人で、先に老朽危険空き家の認定申請が要ります。ページの更新日は2024年9月2日でした。環境安全課(電話0768-52-3770)
- 能登町:空き家等解体事業補助金。補助対象経費の2分の1で上限は木造50万円・木造以外70万円。対象は、空家等対策審議会が解体と撤去に補助を出すのが適当と判断した老朽で危険な空き家等です。町税等を滞納していない所有者か相続人が、解体する前に申請書と必要書類を出します。予算の範囲内で先着順と町が明記。解体の資金を借りた場合に利子の2分の1(上限5万円)を補う枠も別にあります。総務課危機管理室(電話0768-62-8533)
このうち宝達志水町・穴水町・能登町の3町は、県の一覧では枠を確認できず、町の公式ページを開いて見つけたものです。金額と条件は町のページと交付要綱まで読みました。
ただし、今年度の受付が生きているかどうかまでは書面から読み取れません。動く前に町の窓口へ一本電話を入れてください。
探し方はかんたんです。「市町名+空き家 解体 補助金」で検索して、市町の公式ページだけを見ること。まとめサイトは年度が古く、いまは受付が終わっている制度を「受付中」のまま載せていることがあるためです。
窓口を調べるなら、石川県の「空き家対策の推進について」というページが早いです。県内19市町すべての空き家相談窓口が、担当課と電話番号つきの一覧表になっています。県には石川空き家総合相談窓口(石川県宅地建物取引業協会・電話076-291-2255)もあり、いしかわ空き家情報ナビでは各市町の空き家バンクの物件を横断して探せます。
ただし県が持っているのは、相談の受け皿と一覧です。今年度の受付が生きているか、自分の家が対象に届くかは、家がある市町の担当課が出発点になります。県(県庁)としての一律の解体補助は、県の空き家対策のページと住宅関連支援制度ポータルサイトを見た範囲では見当たりませんでした。全国の主要都市の傾向は解体補助金の主要都市まとめで「3つの型」に整理しています。
どの市町でも共通の鉄則
- 工事を始める前に、まず市町に申し出ること。多くの市では交付決定の通知より前に契約や着工をすると、原則として対象から外れます(能美市は工事着工の1〜2週間前までの認定申請が入口で、交付決定は工事のあとです)。先に業者と契約してしまうのが、いちばんもったいないつまずき方です
- 入口は多くの市で「市が家の傷みを見る」ところから始まります。金沢市と小松市は評点、加賀市は認定か危険度判断、七尾市と輪島市は市の認定や危険度判定、珠洲市は特定空家等の認定、かほく市は管理不全かどうか。能美市は築年数で上限10万円の枠に入り、提出した写真での判定は上限50万円に上がるかどうかを決めます。自分の家がどの入口に当たるかを、先に窓口で確かめてください
- 頼む業者にも条件があります。小松市と珠洲市は市内に本社・本店を置く法人か市内に住所を有する個人、かほく市は要綱で原則として市内の事業者、能美市は市内の事業所なら5万円の加算。相見積もりはぜひ取ってほしいのですが、比べる相手はその条件を満たす業者どうしにしてください
- 家財道具の処分費は補助の外のことが多いです。加賀市は動産の処分費用、輪島市は家財道具・塀・立木をはっきり対象外と書いています。逆に能美市の要綱は、補助の対象になる工事に「家財及び樹木の処分を含む」と書いていました。長く空いていた実家ほど、ここが膨らむ。市によって扱いが分かれるので、最初は自腹の枠として見ておいてください
- 枠には限りがあります。珠洲市は予算の範囲内で先着順、小松市は予算の範囲内なので受付期間が早く終了する場合があると明記。七尾市も各年度の予算の範囲内です。受付期間が残っていても、そこに達すれば締め切られます
- 更地にすると土地の固定資産税が上がる場合があります(住宅用地の特例が外れるため)。解体のタイミングは、税金や売却の予定とセットで、税の窓口にも確認しながら考えるのが安全です
- 災害で被害を受けた住宅の解体は、ここまでの空き家の制度とは別の枠組みで扱われることがあり、窓口も分かれます。その場合はお住まいの市町の窓口へ直接ご相談ください
解体は、補助が使える・使えないにかかわらず、業者によって金額の差がとても大きい工事です。差を生むのは家そのものより、まわりの条件。前の道が細くて重機が入らない、隣家との隙間がない。そうなると手壊しの割合が増えて、日数も人手も膨らみます。2〜3社の相見積もりで内訳(本体・付帯・処分費)を比べると、同じ工事でも数十万円変わることは珍しくありません。相場は家の解体費用の相場と補助金の記事にまとめています(木造なら30坪で90〜150万円ほどが目安です)。
▶ 解体費の内訳(本体・付帯・処分費)を並べて比べるなら:解体工事比較ナビ(解体業者の一括見積もり・無料)が使えます。(※各市町の補助を使う場合は、見積もり先や契約のタイミングが制度の条件に合うかも確認してください)
▶ 解体でなく「直して住む・貸す」なら、リフォーム費用を無料で比較
リショップナビで無料一括見積もりを取る(複数社で比較)(※壊すか直すかで迷っている段階なら、費用が心配なときの順番を解体費用が払えないときの4つの順番で整理しています)
よくある質問
石川県(県庁)としての解体補助金はないのですか?
石川県の空き家対策のページと住宅関連支援制度ポータルサイトを見た範囲では、解体費への一律の県補助は見当たりませんでした。県の役割は、市町の取り組みへの情報提供や連絡調整、相談の受け皿づくりが中心です。県内19市町の空き家相談窓口の一覧と、石川空き家総合相談窓口(電話076-291-2255)を県が案内しています。解体費そのものの補助は、家がある市町の制度を調べてください。
上限50万円と書いてある市なら、その額がもらえるのですか?
いいえ。上限に届くかどうかは計算の仕方で決まります。率が2分の1の市なら工事費が100万円で50万円ですが、加賀市のように5分の2の市は125万円で上限に届きます。小松市は率ではなく床面積で、1平方メートルあたり5,000円以内。能美市は不良空き家と判定されなければ上限10万円です。まず自分の市の決まり方を確かめてください。
白山市や野々市市に実家があります。打つ手はないのでしょうか?
解体費そのものへの補助は、2026年8月2日時点の公式では見当たりませんでした。ただ、どちらの市にも耐震改修と、道路に面した危険ブロック塀の除却の補助があります。直して使う道や、塀だけ先に片づける道は残っています。制度は年度ごとに動くので、動く前に一度、市の建築住宅課へ電話で確かめるのが確実です。
解体すると固定資産税が上がると聞きました
土地の固定資産税が上がる場合があります。家が建っていると土地に「住宅用地の特例」が効いており、更地にするとその特例が外れるためです。
石川県では、小松市がこの問題に正面から手を打ちました。令和8年4月1日から、老朽危険空家を壊した土地の固定資産税を減免する制度が始まっています。住宅用地の特例が効いていたときと同じ税額になるよう、差額分を減免するしくみです。
減免の期間は、壊した日の翌年1月1日を基準日とする年度から最大3か年度。令和8年7月に壊したなら、令和9年度から令和11年度までの3年間が対象です。
対象になるのは、令和8年4月1日から令和12年12月31日までに除却した家。危険度の合計が75点以上で、なおかつ構造の腐朽や破損が25点以上と判定されたものです。
ここに、知らないと取り返しがつかない落とし穴があります。壊す前に認定申請をしていないと、減免は受けられません。市のページには「認定申請により老朽危険空家の確認を受けずに除却した場合は、減免を受けることができません」と書かれています。
申請そのものは、減免を受けたい年度の前年度の1月31日まで。法人と不動産業を営む個人事業主は対象外で、税の滞納がある方、壊した跡地を営利目的で使う方も外れます。
窓口は建築住宅課 老朽危険空家担当(電話0761-24-8106)、税のほうは税務課 資産税土地グループ(電話0761-24-8031)です。ほかの市にお住まいなら、同じような減免があるかを市税の窓口で聞いてみてください。実家をどうするか全体で迷っているなら実家が空き家になったらどうするかもどうぞ。
まとめ
- 石川県の解体補助は市町ごとで、県の一律制度はない
- 県内11市のうち、個人が解体費に使える補助を市の公式で確認できたのは8市(金沢・七尾・小松・輪島・珠洲・加賀・かほく・能美)
- 8市のうち7市は工事費に率を掛ける。2分の1が金沢・七尾・輪島・珠洲・かほく、加賀市は5分の2、能美市は傷み具合で5分の1と2分の1の二段。小松市だけは床面積1平方メートルあたり5,000円以内で決まる
- 上限は50万円が基本線。金沢市は協定区域・狭小地・無接道地なら70万円、七尾市の木造以外と珠洲市は100万円
- 白山市・野々市市の公式には、解体費への補助が見当たらない(2026年8月2日時点)。県の耐震支援制度一覧でも、除却の欄があるのは輪島市だけだった。羽咋市は個人向けの除却助成が令和6年度末で終了している
- 金沢市にはもう1本、木造住宅除却工事費補助制度がある(除却費の23パーセント・上限50万円)。ただし世帯全員の市民税が非課税であることが条件で、いま住んでいる家が前提
- 輪島市の住宅耐震化促進事業には、耐震除却50万円と耐震建替え210万円の枠がある。ただし「現に居住している」ことなどが条件で、空き家には使えない
- 小松市は令和8年4月から、老朽危険空家を壊した土地の固定資産税を最大3年間減免。壊す前に認定申請をしないと受けられない
- 8町すべてに解体費の枠がある。宝達志水町は2分の1・上限100万円、能登町は木造50万円と木造以外70万円、穴水町は3分の1・上限50万円で木造のみ
- 金沢市はページが制度を案内する一方、掲載の要綱に令和8年3月31日で効力を失う附則が残っていた。加賀市とかほく市も、ページと要綱・案内PDFで書きぶりが違う。動く前に窓口へ一本電話を
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